第46話「怪談シリーズ くだける人間!鏡の中の恐怖」 気が付けばだいぶ間があいてしまった。この調子ではとても年内に最後まで紹介することは出来そうもない。
予告編

今回はがんがんじいとのツーショット。これは前回の45話の戦闘シーンの合間に撮られたのかな?
最初から画面にいるがんがんじいが、洋を手招きする。
画面右側からやってきて、がんがんじいの横に立った洋、
「よおっ元気でやってるか? 休みの日には規則正しくもりもり食べて体を鍛えるんだぞ、次週はこれだ!」
本編

アキが自宅で自分の顔を鏡に映して、「もっと美人になりたいなぁ」などと女の子らしい願望を漏らしていると、突如、鏡の中に見知らぬ老婆が現れる。
老婆「娘さん、美しくなりたいかね? あっという間に今の3倍は美しくなれる
ぞよ」
アキ「ぞよって……」 老婆「鏡の中のお前と外にいるお前を入れ替えるのじゃよ。呪文を唱えればいい」
その呪文と言うのが、
老婆「ラミー、ラミー、レワカレイ、レワカレイ」 昔の特撮では、こういう場合
「とりあえず逆さにしとけ」が原則である。
口移しにアキが呪文を唱えた途端、鏡の中に吸い込まれ、代わりにニセモノの、ただし美人度3倍のアキがリアル世界に出現する。
ニセモノのアキは、老婆に命じられるまま外へ出て行く。
同様に、野球少年や中年男が老婆に唆されて呪文を口にし、鏡の中に吸い込まれてしまう。そのニセモノは、一様に凶暴になって事件を引き起こすのだった。
そのひとりが暴走する車がブランカの近くで親子をはねる。騒ぎを聞きつけて洋や谷たちが駆けつける。谷はシゲルに救急車を呼ぶよう指示する。

シゲルが店から電話していると、ニセモノのアキがふらっと入ってくる。
ちなみにシゲルの台詞でそこが「3丁目」だと分かる。14話でブランカは「大原」にあることが分かっているので、ブランカの所在地は「大原3丁目」と言うことになる(知るか)。
美人度3倍のアキ、
単に化粧が濃くなっただけだった。
あと、細かいことだが、胸の「アキ」と言う字や、髪型も本物のアキとは反対になっているのだ。
アキは無言でナイフ片手にシゲルに襲い掛かる。ちょうどそこへ洋が戻ってきて、アキからナイフを奪う。アキは外へ飛び出し、

ちょうどやってきた救急車に……ちょっと来るのが早過ぎる気もするが、まともにぶつかり、鏡のように粉々になってしまう。この辺の特撮は、実にプリミティブである。

鏡の破片を見て驚く洋たち。後ろにユミちゃん(巽かおり)が映っているが、彼女がオープンセットとは言え、野外のシーンに出てくるのは結構貴重なのだ。

とりあえず店に戻る洋たち。洋は、以前から各地で同様の事件が起こっていると話す。
洋「だがまさかアキまでが」
ユミ「かわいそうなアキ……」

ユミちゃん、顔を手で覆って
いかにも嘘泣きと言う感じで泣く。
そこが可愛いのである!(なんでもええんか)
ナオコは心配して、ひとりアキの部屋を訪れる。この感じだと、アキはアパート住まいのようだ。アキにはオサムと言う弟がいる筈だが、今回は出てこない。
と、再び例の老婆が鏡に現れ、アキに会いたいのなら呪文を唱えろと誘いかける。ナオコは思わず「ラミー、ラミー」と言いかけるが、最後まで言わないうちに洋が飛び込んできて阻止する。

一方、バイクで意味もなく道を走っていたがんがんじい、鏡の破片を踏むと、その中から例の老婆が出てくる。
老婆「誰に断ってここに入ってきたんだい。さあ、ゆけ」
がんがんじい「はいはい、すんまへーん」
一旦は退散したがんがんじいだが、怪しい奴だと近くの茂みから老婆の入っていった洋館を窺っていると、洋がやってくる。洋は話を聞いて、その洋館に乗り込むが、老婆は古い姿見の中へ入ってしまい、追跡できない。
谷は文献を調べて、
「ヴェルサイユ宮殿にあったって言う呪いの鏡だ」と、
何の役にも立たない情報をゲットする。
谷は鏡の中に入るのに一つだけ方法がある、と、例の鏡の前に別の鏡を置き、合わせ鏡の間に洋を立たせ、「念力」で鏡の世界へ洋を送り込もうとする。そんなことが文献に書いてあったの?
だが、いくら洋が踏ん張っても入れない。
結局、洋が例の呪文を思い出して唱えると、あっさり中に入れた。「念力」や「合わせ鏡」は何の意味もなかったようだ。

無論、老婆の正体はネオショッカーの怪人であり、鏡のニセモノに暴れさせて一般市民に迷惑を掛けてやる! と言う発展性のない作戦だった。
鏡の中に取り込まれたアキたちを、彼女(女性なのだ)は奴隷のようにこき使う。怪人の声は、ベテラン声優の川路夏子さんが演じておられる。

そこへ物陰からフツーに闖入する洋。ここはやはり鏡の中から登場して欲しかったが、当時はそういう映像処理だけでもかなりお金がかかったのだろう。
洋はどこまで行っても同じ部屋と言う閉鎖空間に閉じ込められるが、姿見に突っ込むと、いつもの戦闘シーンの舞台となるのっぱらに出ていた。

もうそろそろ最終回と言う段階なのに、怪人が洋に対し、
「ただものではあるまい、名を名乗れ!」と、いまさらな質問をするのはどうかと思う。ま、海外から招かれたらしいが、魔神提督も、唯一の敵である洋の顔写真くらい事前にちゃんと配布してやれよ。
洋「俺の名は筑波洋」
怪人「なに、筑波洋? はっはっはっ、そうか良いところへ来た。貴様の命は俺がもらった!」
しばらく人間のまま戦った後、洋はスカイライダーに変身するのだが、それを見て怪人が「はっ、仮面ライダー!」と、軽く驚くのも、ちょっとなぁ……。
怪人は鏡を使った幻影でしばらくはスカイライダーを悩ませるが、最後は倒される(そりゃそうだ)。

うやむやのうちに、アキたちも元の世界に戻る。
ブランカに戻ってきたアキをナオコたちが歓迎する。ここでも、若干ユミちゃんが無視されているのが悲しい。
いつものように二人で喧嘩を始めるのを笑って見ている洋たち。
谷「こりゃだめだ、また騒々しくなるぞ」
洋「ええ」
ユミ(笑い)
ユミちゃんにもう少し台詞あげて(泣) つづく。