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「ケータイ刑事 銭形雷」 第16話「推理王は誰だ?~名探偵の助手殺人事件」

 第16話「推理王は誰だ?~名探偵の助手殺人事件」(2006年4月15日)

 冒頭、警視庁のだだっ広い刑事部屋(と言うより捜査会議室)で、ホワイトボードの前に立った岡野が立て板に水のごとく、事件の真相を語り倒している。

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 岡野「犯行当時、赤みそさんにはれっきとしたアリバイがあったのです。(中略)ずばり、ミソカツさんだぁ!」

 なにやら得体の知れない事件を名探偵っぽく解決している岡野だったが、

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 カメラが引くと、部屋にはいつものように岡野と雷しかおらず、単に岡野が架空の事件の真相を解き明かして、良い旅夢気分に浸っていただけだと判明する。

 雷「そうだ、そうだ!」

 背中を向けて座っていた雷、右拳を握り締めて岡野の説に力強く賛同……するかと思いきや、

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 雷「やっぱりもう一本買ってこよっ

 机の下から好物の焼き芋を取り出し、ほわ~っと幸せそうな笑みを浮かべて決断するのだった。

 無論、雷は岡野の話など最初から聞いていなかったのだ。

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 岡野「銭形君、君、いつから其処にいたんですか?」
 雷「ああ、岡野さん、何やってたんですか」
 岡野「いや、あの、ご覧のとおり、推理の練習ですよ」

 岡野、さすがに照れ臭そうに、「岡野天才!」「アラスカ準急大爆発事件」「台湾カラテ対ハブ殺人事件」「合わせみそ殺人事件」などと書かれたホワイトボードを消す。

 ちなみに雷、焼き芋を取り出しておきながら、矯めつ眇めつしたり、匂いを嗅いだり、一向にがぶっと齧り付こうとせず、一部の男性視聴者をヤキモキさせる。

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 岡野「ほら、こんなものが来ちゃったんだよ」
 雷「招待状? 名探偵の会? あなたは栄えある第一回推理王グランプリに見事ノミネートされました?」

 岡野、雷のそばまで来ると、封筒に入った自分宛ての招待状を雷に示しつつ、得意満面でカメラを見ながら髪に櫛を入れる。

 雷「なんで私じゃなくて岡野さんなんですかねえ」
 岡野「さあなぁ」

 今回はいつもと違って、雷宛ての手紙を岡野が横取りしたとか、自分宛だと勘違いしたとかではなく、正真正銘、岡野への招待状だったので、雷は不満そうであった。

 もっとも、「推理王グランプリ」と言われても、どんな賞なのかさっぱり見当がつかないのだが……。

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 吉澤「ではこれより、第1回推理王グランプリ、授賞式を始めたいと思います。司会は私、名探偵の会・会長の吉澤秀一でございます。どうぞよろしくお願い致します」

 さて、その会場では、照明を暗くした上で、壇上にいる車椅子の中年男性がうやうやしく開会の言葉を述べていたが、

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 カメラが客席の方を向くと、そこには雷と小さな女の子が座っているだけだということがわかる。

 ま、超低予算のこのドラマで、満場を埋め尽くすエキストラなんてのが用意されるべくもない。

 ちなみに雷の隣にいる女の子、このシーンに映るだけでストーリーには全く絡まないのだが、誰なんだろう? プロデューサーの娘とかかな?

 主催者である、「名探偵の会」会長・吉澤を演じるのは、「ケータイ刑事」シリーズにはちょくちょく出ている酒井敏也さんである。

 吉澤、気を取り直して、ノミネートされた名探偵……の助手たちを紹介していく。

 一人目は名探偵ジャーロック・ボームズの助手のワドソン。鑑識柴田の大堀こういちさんの二役である。

 二人目はロス市警のボロンコ刑事のカミさん、ミセス・ボロンコ。演じるのは常連の滝本ゆにさん。

 で、三人目が、雷の助手の岡野警部補であった。

 そして最後に吉澤が四人目のドケチ小五郎の助手・小林中年の名を高らかに告げ、スポットライトがいるべき筈の場所を照らすが、其処には小林中年の姿はなく、無人の椅子がぽつんと置かれているだけ。

 吉澤「あれ、小林さん? 小林さーん?」

 吉澤が戸惑って小林の名を連呼していると、不意に会場が明るくなり、名探偵の会の副会長である山崎学が、後ろの方から「大変だぁーっ!」と叫びながら慌てふためいてやってくる。

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 吉澤「山崎君、何事かね」
 山崎「小林中年が殺された!」
 吉澤「殺されたーっ?」

 突然の出来事に、名探偵の助手たちが色めき立つ。

 ちなみに山崎役も、シリーズには欠かせない林和義さんが演じていて、まるっきり「劇団・ケータイ刑事」の公演を見せられているような気分になる。

 実際、予め断っておくが、今回のストーリーはミステリーとしては滅茶苦茶である。

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 事件の知らせは雷のケータイにも入るが、そのケータイに映し出される、被害者・小林中年の、人を小馬鹿にしたような死に顔。

 真面目なミステリーの名探偵や刑事だったら、この顔見ただけで事件から手を引きたくなっただろう。

 だが、不真面目なミステリーの名探偵や刑事である雷たちは、張り切って事件の捜査に着手する。

 死体は会場の裏口を出たところの、駐車場のようなスペースに横たわっていた。死因は絞殺。

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 岡野「まずは犯人の足取りだなぁ」
 雷「この建物は出入り口以外、全て丘と建物で囲まれています」
 岡野「だから、つまり……」
 ワドソン「つまり?」
 雷「つまり、犯行に及ぶには必ずあの裏口を通る必要があるんです」
 岡野「そう! そうと決まれば……」
 ミセス・ボロンコ「決まれば?」
 岡野「ええ、ですから、そうと決まれば、ほら、犬が西向きゃ尾は東って言うじゃないですか、ですから」
 雷「まずは、封鎖できる出入り口を全て封鎖しましょう」
 岡野「そう、封鎖ですよ。私が今言おうとしたことじゃないか、先に言うんじゃない!」

 岡野たちが、真面目なミステリーではまず聞けそうもない会話を交わしている後ろで、山崎が吉澤の車椅子を裏口から入れようとして、何度も何度も失敗すると言う小芝居が繰り広げられる。

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 雷「監視カメラの映像をチェックをしましょう」
 岡野「そうです、監視カメラのチェックですよ。今ね、私の喉に引っ掛かって出そうになったことをこの助手の銭形君が言ってくれました!」

 岡野、雷の発言を全て自分の手柄にしてしまう。

 ポンと肩を叩かれた雷の、憮然とした表情が可愛いのである!

 また、そのことで、いちいち腹を立てないところにも雷の性格の良さが滲み出ていると思うのである。

 それにしても、今回の岡野はいささか情けなさ過ぎる。岡野って、最初の頃はもうちょっとしっかりした刑事だったと思うが、最近では雷がいないと捜査方針も決められないボンクラに成り下がってしまった印象である。

 まぁ、それはワドソンもミセス・ボロンコも似たり寄ったりで、雷の提案で監視カメラの映像をチェックしようと言うことになる。

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 早速、雷たちは監視カメラの映像を記録したビデオテープを再生し、顔をくっつけんばかりにしてテレビモニターに見入る。

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 それにしても、雷の眉毛って前髪に隠れて普段は良く見えないけど、かなり太くてかっちりしてるよね。

 実に可愛い……(なんでもええんか?)

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 雷「もうじき、犯行時刻の11時です」
 岡野「ようし!」

 岡野、犯行時刻間近になると雷の体を押し退け、自分が真ん中に立つ。

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 岡野「犯人の顔をばっちり拝んでやるからなぁ」

 意気込む岡野であったが、そこに犯人の顔が映ってて事件が解決してしまったら、視聴者が暴動を起こしてしまうので、11時頃になると、犯人の手でカメラに黒いキャップが嵌められてしまい、犯行時の様子は一切見えなくなる。

 雷たちはまたさっきの場所に戻るが、キャップはそのままカメラに取り付けられてあった。

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 雷「キャップが嵌められてました」
 ミセス・ボロンコ「さては犯人がやったのね」
 岡野「用意周到だな、これは計画的犯行だぞ」

 その後、雷は死体が裏口に向かって右手の方から、何か車輪のついたもので運ばれたと推理する。

 確かに、死体の発見されたところに向かって、地面に二本のわだちが残されていた。

 しかし、台車で運んだのなら犯人の足跡も残る筈なのに、犯人の足跡はひとつもなかった。

 雷「恐らく犯人は車輪のついた物に乗って移動したんじゃないでしょうか」
 岡野「車輪のついた物? ……あっ! はははははっ、謎は解けたよジャクソン君!」

 雷の言葉に何かひらめいた岡野、勝ち誇ったような笑い声を上げると、みんなを引き連れて建物の中へ。

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 短絡的な岡野は、「二本のわだち」イコール「車椅子」と決め付けて、吉澤に容疑の目を向ける。

 岡野「それじゃあ……取調べの準備だ!」
 ワドソン&ミセス・ボロンコ「ラジャーッ!」

 岡野の掛け声に、敬礼で応える二人。

 特に、小さい上に山崎の髪の毛が邪魔で見えにくいが、熟女の滝本ゆにさんが一生懸命、敬礼しているのが可愛いのである!

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 ついでに、はしゃいでいる岡野たちをよそに、カメラに向かって「困ったナ」と言う顔で首を傾げる雷が可愛いのである!

 もっとも、わだちが吉澤の車椅子の車輪の跡だった、と言うのは事実だったのだが……。

 雷、取調べには立ち会わず、再び犯行現場に戻って地面を仔細に調べていた。

 雷は、やってきた岡野に、二本のわだちの深さが違っていることを指摘すると、それに触発された岡野が、珍しく自分で新たな事実を発見する。

 わだちが、途中で明らかに交差していたのだ。

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 岡野「エックス! はっはははははっ、今度こそ、謎は解けたよニクソン君!」

 岡野、またしても一足飛びに真相に飛び付くと、勝利の決め台詞を放って吉澤たちのところへ取って返す。

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 雷「やばいっ!」

 岡野の早合点に、思わずカメラに向かって叫ぶ雷が可愛いのである!

 岡野は即席の取調室に戻ると、追いすがってきた雷を宥めてから、

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 岡野「山崎さん、あなたは名探偵の会に入る前、はぁぐれー大サーカスに所属していましたね」
 山崎「あ、はい、随分前の話なんですけどねえ」
 岡野「その頃の得意技は一輪車ですよね。聞くところによると、あなたは今も通勤や移動手段として一輪車を使っているそうですね」

 山崎の履歴書(どっから手に入れたんだ?)を広げて、山崎に問い掛ける。

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 ここで、山崎が一輪車に乗っているイメージ映像が映し出されるが、山崎の顔写真を顔の部分に貼り付けたこの人、どう見ても若い女性である。

 思うに、スタッフが手近なところで一輪車に乗れる人を探したが、この女性しかいなかったのだろう。

 岡野「ずばり言いましょう、小林中年を殺したのはあなただ!」

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 岡野「あなたは、遺体を背負って一輪車で現場へと向かった。その際、二人分の体重がかかって深いわだちが出来た。そして遺体を建物の裏に置くと、再び一輪車で現場を立ち去った。ここで二本目のわだちが出来た。ただし帰りは小林さんの遺体がない分、重量は軽くなった、従って、二本目のわだちは最初のわだちよりも浅いものとなる。以上、これがあなたのトリックだ!」

 ついで、岡野の推理にもとづく、遺体を担いで一輪車に乗っている山崎のイメージ映像となるが、今度は、一輪車に乗った山崎が、遺体を模した人形を担いでいる写真を切り抜き、それが紙芝居のようにカクカクと背景の上を動くと言う、とても21世紀とは思えない映像表現が使われている。

 「ケータイ刑事」シリーズのチープさに免疫のある管理人ですら、「さすがにこれはないだろう」とニコリともせずにツッコミを入れたほどである。

 岡野の迷推理、普通なら雷から的確に欠陥を指摘されてシュンとなるところだが、今回はまわりも同レベルなので、

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 ワドソン「さすが冴えてますね、ミスター岡野」
 ミセス・ボロンコ「うちの旦那なんか目じゃないわぁ」
 岡野「イエス! イエス、イエス!」

 と、さかんにおだて上げられ、有頂天になるのだった。

 山崎「言いがかりですよ、だいたいなんでそんなわざわざ手の込んだことしなくちゃいけないんですか?」

 山崎が即座に否定し、反論するが、今度はミセス・ボロンコとワドソンが代わる代わる、二本のわだちをつけることで、あたかも車椅子の吉澤が犯行を行ったと見せかける為であり、また、山崎が名探偵の会の会長の座を狙っていたと指摘する。

 岡野「うまく騙したつもりでしょうが、あなたはひとつだけ決定的なミスを犯してしまった。それは、わだちが木を挟み込むようにクロスして付いていました。これは車椅子では絶対に出来ないことです」
 吉澤「なぁるほど」

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 山崎「僕が犯人ならね、タイヤに泥がついてる筈でしょ! 一輪車調べてみりゃいいじゃないの!」

 怒った山崎が、バン! とテーブルを叩いて反撃するが、

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 岡野「ほら、泥が付いていますよ」

 間違った推理ながら、岡野たちの手際は妙に良くて、ちゃんと物証まで用意していた。

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 山崎「ええ~っ」

 思わずのけぞる山崎。

 ちなみに山崎のこめかみに浮かび上がった「怒マーク」は、じかにペンで描いてあるのである。

 岡野「決まりですね、観念しなさい」
 吉澤「山崎君、失望したよ」

 こうして、山崎は強引に犯人にされてしまい、ワドソンとミセス・ボロンコに引き立てられていく。

 名探偵の快刀乱麻を断つ名推理……と言うより、「正しい冤罪の作られ方」と呼んだほうがふさわしい一幕であった。

 雷は岡野たちの推理には一切口を挟まなかったが、部屋を出て行く吉澤の足に掛けられた膝掛けが裏返しになっていることに気づく。

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 雷「よどむ、悪の天気……」

 CM後、ひとりで監視カメラの映像をもう一度見ていた雷は、遂に事件の真相に辿り着く。

 会場では、改めて「推理王グランプリ」の授賞式が行われていたが、グランプリは、さっきの見事な推理を披露した岡野たち三人全員の頭上に輝く。

 が、吉澤がトロフィーを手渡そうとした時、にわかに辺りが暗くなって雷のお仕置きが降って来る。無論、落ちたのは吉澤会長の頭の上であった。

 そして、ここからほんとの謎解きとなる。

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 雷「あなたが真犯人ですね、吉澤会長!」
 岡野たち「どういうことぉ?」
 雷「あのわだちは一輪車のものではなく、やっぱり車椅子の跡だったんです。吉澤さんは当初、わざと自分が犯人扱いされるよう仕向け、そしてその後、あたかも山崎さんが吉澤さんを嵌めようとしていたかのように見せかけたんです」

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 吉澤「待って下さいよ、現場のわだちは木を跨いでいたんでしょう。車椅子じゃ不可能だ」
 雷「普通に考えるとそうですね、でも、吉澤さんなら出来ます」
 吉澤「この不自由な足でどうやって?」

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 雷「あなたは車椅子で片輪走行したんです」
 岡野「片輪走行? そんなことが出来るの?」
 雷「コツはありますが、不可能ではありません」

 雷が提示したのは、岡野の推理よりもっとぶっ飛んだ方法だった。

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 雷「せえのっ! ほっ」

 雷、実際に車椅子(どこから持ってきたんだ?)に乗って、片輪走行を演じてみせる。

 これは、山崎の一輪車の再現よりは手が込んでいて、片方の車輪だけで車椅子を走らせている雷の映像を合成しているのである。

 多分、スタッフの手で小出さんの乗った車椅子が傾けられ、その状態で小出さんが車輪を手で動かしているのだろう。

 しかし、見ている岡野たちの視線が雷の動きと全然合ってないのがNGです。

 雷「……と、まぁ、私に出来るくらいだから吉澤さんにとってはもっと簡単な筈です、吉澤さんはアンドリュー雑技団にいたんですよ」

 雷も、岡野と同じように吉澤の経歴を示して犯行が可能だったと解き明かす。

 しかし、会長と副会長がどちらもサーカス出身者だったと言うのは都合が良過ぎないか?

 吉澤「確かに私は世界一過酷と言われるアンドリュー雑技団で修業を積みました。おかげで大怪我をしてこの有様ですよ。しかしねえ、だからといって私が殺人を犯したという証拠はあるんですかぁ?」
 雷「あります」

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 なおも抗弁する吉澤に対し、雷はその場であの監視カメラの映像を映して見せる。

 雷は、犯行前と後とで、映像に違いがあると指摘する。

 雷「この岩を良く見て下さい」
 岡野「岩ぁ?」

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 雷「これを犯行前の映像にしてみると……」
 岡野「あ、岩が消えた」
 雷「岩は元々この場所にはなかったんです」

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 雷「小林中年はあまりにも小柄で、体重が軽かった。だから重石になるものが必要だったんです。そこで使われたのがあの岩です」

 雷の言葉に合わせて、吉澤が林の中で小林中年の死体(に模した人形)を右肩に抱え、左手で地面に落ちていた岩を拾い上げるところが再現される。

 雷「その岩を重しにすることで吉澤さんは狙い通りの深いわだちを作ることが出来ました」

 と、雷は言うのだが、

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 その岩と言うのは、こんなにでかいのである。

 遺体に加えて、そんなものを抱えた状態で、片輪走行など出来る筈がないっ!

 このシリーズ、過去にもかなりいい加減な推理が出てきたけど、今回のそれはちょっと度を過ぎている。

 それはともかく、吉澤は遺体をあの場所に投げ捨てた後、その岩も隠すつもりだったのだが、その時間的余裕がなくなった為、岩をそのままにしてその場を立ち去り、授賞式に出席したのだった。

 雷は最後に、吉澤の裏返しにされていた膝掛けの表面に、岩についていたのと同じコケが検出される筈だと言って、吉澤を観念させる。

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 吉澤「お見事、さすが銭形さんだ」
 雷「でも、動機だけが分かりませんでした」

 ミステリーで、名探偵が謎を解いた後に絶対言ってはいけない台詞である。

 もっとも、どんな名探偵でも今回の殺人の動機を推量するのは不可能だったろう。

 吉澤「いや、殺すのは誰でも良かったんです。彼は運が悪かっただけだ」
 岡野「なんてことを……」
 吉澤「私には推理小説を読むくらいしか楽しみがなかった。いつか本物の探偵に挑戦したい。私のトリックで世界中の名探偵を翻弄させてやりたい、そう思うようになったんです」

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 吉澤「だが、自信がなかった。だから名探偵ではなく、あなたがたのような助手のそのまた助手、それも中の下ぐらいな方を選んだんです」

 吉澤のあんまりな言葉に、ワドソンたちは思わずその場に崩れ落ちる。

 吉澤「ところが銭形さん、あなたが来た。日本一、いや、世界一の推理王であるあなたが……あなたに負けるなら私は本望だ」

 吉澤、晴れ晴れとした顔で負けを認める。

 しかし、そんな一世一代の晴れ舞台ならば、もうちょっとらしいトリックを使って欲しかったところである。

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 岡野「吉澤秀一、小林中年殺害容疑で逮捕する。これはミセスの分だ。さぁ、ワドソンさん、あなたの分も行きますよ!」

 岡野、吉澤の手首にいくつもの手錠を掛けて鬱憤を晴らすのだった。

 その態度からは、危うく山崎を無実の罪で犯人にしてしまいそうになったことへの反省の念は、微塵も感じられなかった。

 雷「……」

 あらゆる面で馬鹿馬鹿しい殺人事件の結末に、怒るのも忘れてアメリカンスタイルで「お手上げ」になる雷が可愛いのである!

 以上、シリーズ中でもこれくらいふざけたトリック&動機はないだろうと言うストーリーであった。

 雷の可愛らしいショットが多めにあったのが救いである。
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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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