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「スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」 第35話「鏡の国の唯」

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 第35話「鏡の国の唯」(1987年9月3日)

 とても悲しいことに、この35話をもってミヨズ、オトヒが退場(殉職)してしまうのである。

 少し早い気もするが、それはこのドラマが野球中継によってだいぶ飛ばされている為で、普通に放送していたら、第4クールの頭くらいに位置するエピソードなんだよね。

 冒頭、魔破羅おじさんが、いつもの洞窟に、ミヨズとオトヒを呼び出すが、

 オトヒ「我らは翔様の命でしか動かぬ」
 ミヨズ「翔様の片腕とはいえ、出過ぎた真似をするでない」

 突然押し掛けてきて我が物顔でふるまう魔破羅に対し、ギャルたちの対応はピノのように冷たい。

 二人はそれだけ言ってさっさと引き揚げようとするが、魔破羅は刀の鍔をパチンと鳴らし、「我はお方様の直命を受けておる。我の言葉はお方様のお言葉と思え!」と叫び、フォースのような力で二人の首を絞め上げる。

 
 魔破羅「お方様のご命令じゃ、風間唯を影の陣営に飲み込むのだ」
 オトヒ「馬鹿な」
 ミヨズ「血迷うたか、風間唯はにっくき風魔の血脈ぞ」
 オトヒ「翔様がそのようなこと、お許しなさると思うてか!」

 二人は激しく反発するが、魔破羅はあっさり、翔と唯が双子の姉妹だという、番組中最大の秘密を暴露する。

 オトヒ「おそろしい……」
 ミヨズ「我は信じぬ」
 魔破羅「お方様はほんにおそろしいお方よ、運命の流れを予見し、風魔の双子の姉妹の片割れを影に引き入れておられた。そして成長を止める呪いを……」

 と、洞窟の奥から、僧形の人物が座禅を組んだまま滑るように近付いてくる。三人の刺客の最後のひとり、天妖である。

 
 今まで女の子だけの職場でお気楽な悪役ライフを送っていたのに、突如、口うるさいおじさんたちに入り込まれてあーだこーだ指図されるようになったのが、とても不満そうなギャルたち。
 
 魔破羅は改めて、彼ら三人に前述の命令を実行するよう申し渡す。

 天妖「我が夢あやかしの秘術で風間唯の心も水が低きに流れるがごとくにうつろいましょうぞ」

 
 ミヨズとオトヒ、魔破羅と天妖の不気味な哄笑をステレオで浴びせられ、怯えたような表情で、前後に視線を行き来させるのだった。

 一方、一応信頼関係を修復した……要するに唯と姉たちが仲直りをした風間三姉妹は、般若こと依田先生から、改めて気を引き締めるよう説教されていた。

 由真、かつて父親から教えられた「三本の矢」の教えを思い出して、唯にも教えてやろうとする。

 
 由真「いいか、一本の鉛筆は簡単に折れるけど、三本あわせて折ってみな」

 由真、矢の代わりに、三本の鉛筆を唯に渡すが、

 
 唯は、それを変な形に持つと、

 
 反対の手で中指を思い切り叩き、あっさり三本ともへし折ってしまう。

 
 唯「テコの原理じゃ!」

 得意げな顔で言い放ち、故・毛利元就の鉄板ネタを台無しにしてしまう。

 
 姉たちは勿論、横で聞いていた依田先生まで「やれやれ……」と言う顔になる。

 その後、三人で下校中、唯が、自分には父親や母親との思い出がなくて寂しいと漏らすが、

 結花「そんなことないんじゃない、唯? この一年間だけで色々な思い出が出来たんじゃないの? 私たちだけの素敵な思い出が」
 唯「ほんとんごつ、そう思っちくれる?」
 由真「うん、つらいことも多いけどさ、でもいつかきっと来るよ、いい思い出ばっかりだったねえ、なんて、どっかの縁側で猫でもいじりながら三人で話す日がさ!」
 唯「いいね、そうなったらいいね!」

 姉たちのありがたい言葉に、久しぶりに明るい笑顔を弾けさせる唯。

 
 だが、彼らの様子を、現代風の服装に着替えたミヨズとオトヒが見詰めていた……。

 元々、二人とも美人なのだが、いつもリアル雛人形のような時代錯誤の格好をしているので、急にこんなファッション雑誌から抜け出たようなメイクと衣装になると、ハッとするような美しさとなる。

 これだけでは分からないが、二人の衣装、70~80年代に流行った「竹の子族」風ファッションが、より実用的に洗練されたようなデザインなのである。ついでに、これまた80年代流行の白と黒のモノトーンカラーを貪欲に取り入れているあたり、二人ともなかなかのファッションセンスの持ち主であった。

 一応、これが、彼らの忍び装束らしいが、これでは目立ってしょうがないだろう。

 唯「毎日が思い出作りか……じゃけん、どうしても母ちゃんとの思い出は作れん……」

 その夜、布団に入ったまま日記を書いていた唯、寂しそうにつぶやくと、その思いを振り払うように、布団に頭から潜り込む。

 だが、既に風間家には、天妖たちによる術が仕掛けられていた。

 ミヨズとオトヒが、特殊な苦無を建物の壁に打ち込んだ上で、離れたところにある寺の境内で、天妖が護摩壇を焚いて、なにやら呪文を唱えはじめる。

 
 眠りに就いていた唯、気付かぬうちに、机の上に置かれた小さな鏡の世界に取り込まれていた。

 
 そこは一見、本物のリビングのようであったが、何処からか懐かしさを誘う子守唄が聞こえてくる。

 それは、部屋の隅に立ててある姿見に映る、田んぼの中の一本道を、乳母車を突いて歩いている女性が歌っているようであった。

 
 唯が手を伸ばすと、それは鏡の中に吸い込まれ、

 
 気付けば唯も、その一本道の上に立っていた。

 唯「母ちゃん……」

 母親の顔も知らない唯だが、その女性が母親に違いないと言う妙な確信があった。

 
 唯「母ちゃん、母ちゃんやね……なんで泣いちょると?」
 母親「血を分けた双子の娘が、いがみあうのがかなしゅうて……」
 唯「双子の娘? 名前は?」
 母親「ひとりは唯、もうひとりを翔と申します」
 唯「……!」

 
 母親の言葉に唯が、と胸を突かれる思いで立ち尽くしていると、鏡と共に世界がひび割れ、

 
 母親の後ろ姿を映したままの破片が床に突き刺さり、同時に唯が目を覚ます。

 唯「夢か……」

 翌日、学校で、唯は依田先生にそのことを聞いてみる。

 
 唯「正夢とか、夢のお告げちゅうのは本当にあるんじゃろか?」
 依田「ああ、フロイトと言う人が夢とは性的に抑圧された……ああ、いやいや、こういうことはまだ唯君にはバツですねえ」

 妙に気合を込めて語りかけた依田先生であったが、途中で気付いてやめる。

 
 唯「はぁ?」
 依田「いや! 確かに、ユングと言う人が夢の予言について言及していますが、おおむね夢とは、昼間望んで果たしえぬことの代償作用、つまり自分が作り出すもの、ま、あまり気にしなくてもいいと思いますがねえ……」

 慌てて穏当な意見を述べるが、唯はそれを聞いているのかいないのか、ぼんやりした眼差しで窓の外を見ながら、

 唯「わちが思い出が欲しい欲しいちゅ思っちょったから、あんげな夢ば見てしもうたんじゃろか?」
 依田「……?」

 それより、東京に出て1年近くになると言うのに、いい加減その方言丸出しの喋り方をやめて欲しいと、管理人、今、唯の台詞を苦労して聞き取りながら切に思いました。

 「ほしいちゅおもっちょったから」って、ほとんど具志堅さんのトークである。

 
 依田先生、唯がかなり思い詰めているのを見て、髪に筆ペンで大きく「獏」と書いて、

 依田「悪夢を食べてくれる想像上の動物です。夜、寝る前、これを枕元に貼って、獏食え獏食えと唱えてください」

 と、古来より伝わるおまじないを教えてくれる。

 唯「こんげなおまじない、効くとかねー」

 半信半疑でその紙を見る唯。

 それでも、藁にも縋る思いで、その夜、言われたとおり紙を張って「お願い」して布団に入るが、昨夜と同じく、ミヨズたちが家の外に苦無を打ち込み、離れたところにいる天妖が呪文を唱えると、その紙はあえなく燃えてなくなってしまい、唯は再び悪夢の世界に引き摺り込まれる。

 諸星大二郎の「六福神」と言う漫画では、獏と書かれたお札が夢の中で実際に獏になって主人公を助けてくれると言うナイスな現象が起きたが、依田先生謹製のおまじないはクソの役にも立たないのだった。

 
 翔「唯、よくぞ来た、わらわの妹よ」
 唯「いい加減なことを言うんじゃなか!」
 翔「二人仲良く添い寝した、あの思い出を忘れてしもうたか……妹よ、我ら姉妹、手を取り合って影に君臨しようぞ」

 さて、今度の夢は、洞窟の中で翔が唯のことをはっきり「妹」と呼び、仲間になるよう呼びかけると言うものだった。

 唯「聞く耳持たん!」

 唯、一喝してヨーヨーを翔の小さな胸に投げて命中させる。

 
 だが、駆け寄ってその体を抱き起こすと、振り向いた翔の顔が、唯そっくりに成長したものになって、白い目を見開いて唯を見上げ、「悲しいのう」と、翔の声でつぶやく。

 浅香さんが翔の衣装とメイクをしているだけなのだが、なかなか綺麗で、かつ怖い。

 翌朝、姉たちが朝食をとりながら唯のことを話していると、唯がよろよろと階段を下りてくる。

 
 唯「おはよう……」

 その頬はげっそりやつれ、目に隈ができ、一晩で何十歳も年を取ったようであった。

 
 由真&結花「……」
 唯「どうしたと?」
 由真「ひどい顔」
 結花「鏡、見てみなさい」

 自分ではその変化に気付かず、呆気に取られている姉たちを見て逆に聞き返す唯。

 
 言われて、あの姿見の前に移動するが、

 
 そこに映ったのは、翔の姿であった。

 この合成効果、スタッフは苦労して撮ってるんだと思うが、はっきり言って失敗してると思う。

 唯の動きにあわせて翔が動いているのだが、それがいかにもタイミングを合わせようとしているように見えてしまい、白けてしまうのだ。

 
 唯「翔!」

 思わず叫ぶが、鏡はすぐ元通りになる。

 唯「わちじゃ、わちじゃよね? ほんと、ひどか顔じゃあ」

 唯、しげしげと自分の別人のようにやつれた顔を見入るが、まさか連日の悪夢が影の呪術によるものとは思わず、姉たちにもその内容は一切話さない。

 

 
 作戦の拠点となっている、山中の高い床のお堂で、天妖の話を聞いているミヨズとオトヒがとても美しいのである。

 
 天妖「夜毎の夢あやかしの秘術で唯の心は大きく揺らいでいる。今こそきゃつを影に飲み込む時ぞ」

 女子たちは遠慮がちな哄笑を響かせて、天妖の見込みを否定する。

 ミヨズ「夢は夢、うつつはうつつよ」
 オトヒ「夢のお告げごときであの風間唯が落ちはせぬぞ、天妖どの」

 だが、天妖もカラカラと笑って、

 天妖「心配めさるな、これからが夢あやかしの秘術の秘術たるところ……」

 

 
 あんまり綺麗で可愛いので、またしても二人の画像を貼ってしまう管理人であった。

 うーん、今更言っても遅いが、もっと早い段階から、二人にはこんな風に外に出て活躍して欲しかった。

 そうすれば、よりたくさんの視聴者を獲得できたのではないかと思う。

 最後に天妖は、二人に、唯の心(夢)の中へ入りやがれとムチャを言う。

 唯、とぼとぼとひとりで学校から帰っていると、周囲に霧が立ち込め、

 
 気がつくと、目の前にミヨズとオトヒが片膝突いて現われる。

 唯「お前ら……」

 さっきも書いたけど、良いよね、このパフォーマー風の衣装。

 ミヨズは黒いマニッシュなシャツとジャケット、オトヒはゆったりした白いサテン生地のトップス。どちらも腰に紫色の帯(リボン)を巻いて、下半身は動きやすさと隠密性を重視した黒いパンツに黒いカンフーシューズ(?)と言うように、伝統的な「竹の子族」風ファッションを踏襲しつつ、現代的にアレンジし、なおかつ忍びとしての機能性を追求している。

 そう言えば、二人とも苦無を打ち込む時だけ、隠密行動のためか、ベリーダンサーのような紗のフェイスベールのようなものをつけていたな。芸が細かい。

 
 どんな術なのか、次の瞬間には、三人ともあの田んぼの中の一本道の上に移動していた。

 ミヨズたちはいつもの衣装に戻っている。

 ミヨズ「お迎えに上がりました」
 唯「わちを?」
 オトヒ「翔様の妹君、影の世界で翔様が首をなごうしてお待ちです」
 ミヨズ「お戻りください、影の世界へ」

 いつもと違って丁寧な言葉遣いで、唯を率直に誘う二人。

 唯も一旦ヨーヨーを構えるが、闘志を失ったような目で、「翔……その名の響きが今日は何でなつかしか聞こえるんじゃ?」と、自問するようにつぶやく。

 ミヨズ「ひとつ魂より、分かれし二つの生命はいつかまたひとつに戻る宿命を背負っているのです」
 唯「……」
 ミヨズ「迷うことは何もありません、姉君のもとに」
 唯「じゃけん、翔はおさなご、なんでわちと双子なのに?」
 オトヒ「おいたわしや、呪いが掛かっておいでなのです。姉妹が再びひとつになり、影が世界を覆うなら、その呪いも解けます」
 唯「翔……!」

 唯、思わずミヨズたちの方へ駆け寄ろうとするが、手から落としたヨーヨーの光が目に入り、その場に立ち尽くす。

 
 唯「駄目じゃ、わちは影には入れん」

 地面に両手を付き、

 唯「かわいそうな翔、心も体も幼いまま、何の思い出も持たんでたったひとりで生きてきたんじゃね……わちが行けば呪いが解けるかも知れん、じゃけん、わちは影の世界には入れん! わちは翔、もうあんただけの為には生きられん」

 唯、双子の姉と分かった翔への熱い思いを涙に変えて頬を濡らしながら、肉親としての情を、影と戦う己の宿命によって断ち切る。

 その涙を、ミヨズたちが凝然と見詰めている。

 天妖の声が「風間唯を討て」と頭の中で響くが、何故か二人はそれに従おうとせず、唯に一礼するとその前から姿を消してしまう。

 それと同時に唯も現実世界に戻るが、それにも気付かず、両手を付いたまま「ゆるしちくり、ゆるしちくり」とその場にいない翔に向かって繰り返し謝るのだった。

 一方、天妖は命令を無視したギャルたちをこっぴどく叱り付ける。

 
 天妖「何故、風間唯を討たなんだ?」

 だが、二人もただのギャルではないので、堂々と反論する。

 ミヨズ「翔様の妹君の命、我らが一存では討てませぬ」
 天妖「何を寝惚けたことを言っておる。きゃつが敵に回ったとき、我ら影の最大の脅威になろうぞ」
 オトヒ「影にとっては敵でも、翔様にとっては妹君!」
 ミヨズ「唯様は翔様のために涙をお流しになりました」
 オトヒ「今まで影の人間で翔様のために涙したものを、我らは知りません」

 ま、翔が成長の止まる呪いを掛けられているなんてことは、影のほとんどの人間が知らなかったのだから、涙する奴がいる方がおかしいんだけどね。

 二人は、翔のために流した唯の涙を見て、唯に対する敵意が消えてしまったのだ。

 
 魔破羅「うぬら、余計なものを見てしまった。所詮道具に過ぎぬうぬらに、人の心など要らぬものを」

 と、天妖よりもっと口うるさくておっかない魔破羅おじさんが、お堂の上に満を持して登場。

 
 ミヨズ「無礼な、我らを愚弄するは翔様への反逆ぞ!」
 オトヒ「翔様にすべてを(話す)!」

 魔破羅の暴言に、ミヨズたちも感情をあらわにして怒鳴り返す。

 もっとも、後に魔破羅自身、「お方様」の道具に過ぎなかったことが分かるのだが……。

 魔破羅「ふぇっふぇっふぇっ、困ったな、天妖」
 天妖「困りましたな」
 魔破羅「ほんとに困ったなぁ」
 天妖「ええ、困りました」
 魔破羅「ほとほと困った!」
 天妖「いやー、困りました」
 ミヨズ「もうっ、いつまで困ってんのよ!」

 ……嘘である。

 もうすぐミヨズとお別れなので、無理矢理彼女の台詞を増やしたのである。

 実際は、魔破羅の言外の意を汲んで、

 天妖「もし唯が双子の片割れと知り、その呪いがお方様によってなされているとなると、翔の心に迷いが……いやっ、ことによると刃を向けるやも知れませぬぞ!」

 それにしても、善玉は強烈な熊本弁、悪玉は時代がかった台詞回しと、これだけレビュアー泣かせのドラマを管理人はほかに知らない。

 魔破羅「道具とは何も知らんのが使いやすいもの、うぬら、まことのことを知りすぎた。ふっふっふっ、ぬぅーっはっはっはっ!」

 さすがの怖いもの知らずのギャルたちも、数々の悪役を演じてきた堀田さんに睨まれては身動きできず、

 
 咄嗟に、ミヨズが身をもって魔破羅の剣を受けるのが精一杯だった。

 
 ミヨズ「ううっ!」

 悲しいかな、これがミヨズの最後のアップとなります。

 オトヒ「ミヨズ!」
 ミヨズ「オトヒ、翔様を!」

 ミヨズ、自分が魔破羅の動きを封じている間にオトヒを逃がそうとするが、あえなく背中を深々と貫かれ、絶命する。

 翔に仕えて色々と悪いコトもしてきたが、その素顔はひたむきなまでの主人思い、仲間思いの優しい女の子だったことが最後の最後に判明したミヨズであった。

 しかし、ミヨズの命懸けの献身も実らず、オトヒも魔破羅の投げた刀で刺され、深手を追ってしまう。

 
 天妖、今度は自ら風間家の屋根に上がり、呪符のついた短剣を突き立て、(お寺に戻ってから)唯に最後の「夢あやかしの秘術」を仕掛ける。

 今度は、夢の中で天妖が唯に襲い掛かり、夢の中で受けた傷が、実際に眠っている唯の体に刻まれると言う現象が起きる。

 唯の悲鳴を聞きつけて姉たちが駆けつけるが、次々と生じる切り傷を手当てすることしか出来ず、結花は思い余って依田先生に電話で助けを求める。

 魔空空間のような夢の世界で、天妖に一方的に攻撃される唯。

 電話を受けた依田先生、車で風間家に急行していたが、その前方の路上に倒れ込んだのが、なんとか魔破羅から逃げてきた瀕死のオトヒだった。

 依田先生、オトヒを車に乗せて風間家の前に達すると、即座にオトヒたちが突き刺した苦無に気付いて打ち払い、風間家に張られていた結界を破る。

 同時に唯が目を覚まし、そのまま天井目掛けてヨーヨーを投げつける。

 ヨーヨーは天井を突き破り、瓦を砕き、天妖の残した呪符を撃ち砕く。

 
 そのエネルギーが、天妖の焚いていた護摩壇を通じてフィードバックされ、あわれ天妖は、その巨大な爆発に巻き込まれて息絶えるのだった。

 
 その後、依田先生がオトヒの体を家の中に担ぎ込む。

 唯「あんたは……」

 オトヒ、既に目が見えなくなっていたが、手探りで唯の手を握り締めると、

 
 オトヒ「あたたかい、春の陽だまりのよう……こんな安らかな気持ちになれたのは初めて……」

 
 唯「あんたが夢の中で言ってたことはほんとのこつね?」
 オトヒ「翔様はあなたの姉上……呪いを掛けられ、おいたわしや、幼子の姿のままで……唯、あなたの心が乱れるのが手に取るように伝わってきます……翔様は憎い敵でしょう。でもそれは翔様が自分でお決めになった道ではない。我ら影の忍びはみな、光なき地獄で迷っているんです」
 唯「かわいそうじゃ、かわいそうすぎる……」

 唯は、翔、そしてオトヒたちのことを思って、目から涙を溢れさせる。

 オトヒ「涙? ありがとう、唯、これでやっと、安らかに休むことが出来る……うっ、唯、翔様を……」

 手の甲に落ちた唯の涙の熱さを感じ取ったオトヒ、つぶやくように言って、静かに息絶える。

 依田「無残よの……」

 唯「誰じゃ、誰なんじゃ、運命を勝手に操り、また悲しい思い出を増やしたのは!」

 
 由真「嘘だよな、私たちを惑わす為に、奴らが仕組んだんだ! 翔が私らの妹なんて!」

 だが、由真たちは、オトヒの死より、初めて告げられた衝撃の事実に心を奪われていた。

 そう、唯と翔が双子の姉妹だとすれば、自動的に、翔も二人にとっては妹になるからである。

 
 結花「由真!」

 結花、由真を鋭くたしなめるが、その目にも涙が溜まっていた。

 
 依田「取り乱すな!」
 唯「般若、あんた、なんか知っちょるんじゃろう? しらばっくれんで、本当のこと言わんかい!」
 依田「……」

 やがて三姉妹、立ち上がると、不信と疑惑の念を込めた視線を、依田先生、いや、般若の顔に注ぐ。

 依田「お前たちには知らせねばならぬ時が来るやもしれんと思ってはいたが……」

 依田先生、しばらくの沈黙の後、持って回った言い方で、遂に重たい口を開き始めるのだった。

 しかし、せっかく唯の血縁問題が決着したかと思ったら、時を置かずにまた三姉妹の間に深刻な亀裂を生みそうな大映ドラマ的問題が出来して、管理人はいささかうんざりするのであった。

 繰り返しになるが、ミヨズとオトヒの早い退場は実に残念だった。

 最後にそれなりに見せ場があったことが救いである。

 なお、改めて書いておくと、ミヨズ役は屋敷かおりさん、オトヒ役は森村聡美さんでした。

 お二人ともお疲れ様でした! ついでに管理人も今回のレビューを書くのにかなり疲れました。
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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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