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「ウルトラマン80」 第33話「少年が作ってしまった怪獣」

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 第33話「少年が作ってしまった怪獣」(1980年11月12日)

 深夜、長浜海岸付近に建つ西山病院へ車で往診から戻ってきた西山院長の前に、人魂のような緑色の光が浮遊するアバンから、OP。

 この33話から、OPの前にアバンが入るようになり、OPタイトルバックが実写のものに差し替えられる。

 低迷する視聴率のテコ入れの一環だったのだろうが、その効果は全くなかったようである。と言うか、タイトルバックは絶対最初の影絵(?)の方が良かったと思う。

 OP後、恐らく同じ夜のことだと思うが、一人の看護婦が病棟を見回っている途中、ふと、階段の踊り場から窓の外を懐中電灯で照らしてみると、

 
 ロボットとも怪獣ともつかない、巨大な異形の生物が、霧の漂う闇空にうっそり立っているではないか。

 看護婦の悲鳴にみんなが集まってきて、大騒ぎになる。

 UGMにも怪獣出現を知らせる電話が掛かってくるが、最初の電話は子供の声で、二度目の電話が西山院長からのものだった。

 怪獣反応は皆無だったが、念の為、猛たちが病院へ駆けつけた時には、怪獣らしき影もなく、騒ぎも収まり、一時緊急避難していた患者や職員も病院へ戻っているところだった。

 
 猛「先生、見間違いじゃありませんか」
 西山「いや、大勢のものが見ていますし……それにこの騒ぎで明日予定していた大切な手術を延期せざるを得なかったぐらいですから」
 看護婦「私も人の命に関わる仕事をしているものです、見間違えるなんて、そんなこと」

 西山院長を演じるのは、キリヤマこと中山昭二さん。

 と、彼らの近くにいた健一と言う入院患者の少年に気付き、看護婦が病室へ戻るよう促す。

 看護婦「先生の仰っていた、明日、大切な手術をすることになっていた子です」
 西山「手術をひどく怖がってましてね……」

 怪しい、怪しすぎるぜぇっ!と、普通なら速やかに怪獣騒ぎと少年との関連に気付く筈だが、シナリオの都合上、この時点では誰も気付かない。

 結局、怪獣の出現した痕跡は見付からず、捜索は打ち切られる。

 
 だが、怪獣騒ぎのことが気になった猛は、翌日、ともに非番だったエミを誘って再びあの病院を訪れる。

 エミの、黄色とネイビーブルーを大胆に配色した私服が目を引く。

 
 エミ「矢的隊員、あの坊やじゃないの?」
 猛「え?」

 
 門をくぐってすぐ、エミが中庭のベンチに座っている健一少年に気付く。

 猛「あ、そうだ」

 
 で、カメラが右にパンすると、植え込みの中に西山と健一の両親がいて、

 西山「健一君の手術の成功率は15パーセント、100人に15人しか助からない難しいものです。とにかく出来るだけのことはします」
 両親「よろしくお願いします」

 割と重要な話をしていた。

 いや、普通そう言う話は院長室とかでしませんか?

 しかも、当の健一がすぐ近くにいて、ダダ聞こえ……。

 
 健一「お母さん、見てよ、やっと完成したんだ、怪獣ガゼラ、ほら、見て、この胸の真ん中に嵌め込んである増幅器、これがこの怪獣の特長なんだよ、ウルトラマンから攻撃されるだろう、そうすると、その攻撃された力をこの増幅器が吸収してすぐ倍の力にするんだ。そうしてそれで攻撃する。これをこのまま200倍すればウルトラマンだってUGMだってこの怪獣にだけは絶対勝てないんだ」
 母親「健一……」

 両親に心配かけまいと、わざと明るく楽しそうに自分の作った怪獣のことを語り倒す健一の健気さに、両親は思わずすすり泣いてしまうのだった。

 
 健一「お父さん、お母さん、手術なんてへっちゃらだよ、先生、名医だよね、絶対僕を治してくれるよね」
 西山「うん、治してあげるとも」
 健一「ほらね、お父さん、お母さん、元気出して」

 
 その後、猛とエミは病院の裏手の岩場へ行く。

 エミ「あの子は100人のうち15人しか成功しないと言う難しい手術のことも……」
 猛「そうなんだ、そのことを知っていて、両親に心配かけまいと明るく健気に振舞ってるんだ」
 エミ「あんなに小さいのに、かわいそう……」
 猛(あの少年の悲しみや苦しみを目に見えるもので表したら、一体どんなものになるんだ?)

 猛とエミの会話自体、要らないと思うのだが、猛の最後の独白にいたっては、何が言いたいのか意味が分かりません。

 
 夜、健一の病室。

 看護婦「怪獣騒ぎで延期になっていたけど、いよいよ明日ね。絶対治るんだって気持ちで頑張るのよ」
 健一「はい……吉村さん」

 
 行きかけた吉村看護婦を、健一が呼びとめる。

 看護婦「なぁに」
 健一「人は死んだらどうなるんだろう?」
 看護婦「健一君……」
 健一「天国ってほんとにあるのかな」

 
 看護婦「健一君、バカなこと考えちゃいけないわ、簡単な手術なのよ、あっという間に終わってすぐに元気になれるのよ」
 健一「……」
 看護婦「ダメ、病気なんてね、自分から治すぞって気にならなきゃ治らないんだから」

 笑顔であれこれ健一を励ます優しい看護婦さん。

 女優さんの名前は分からない(田中エミ?)が、なかなか綺麗である。ただ、声は、12話でもミリーの吹き替えをしていた加藤早紀子さんみたいなのだが……。

 看護婦「それにね、私は成功する方に今月の給料かけてるんだから、どうしても助かって貰わないと」
 健一「えっ?」
 看護婦「えっ?」

 ……嘘である。

 吉村看護婦に励まされて多少落ち着いた健一少年であったが、彼女が出て行ってすぐ、廊下から女性の悲痛な嗚咽の声が聞こえてきたので、何事かとそっとドアを開けて様子を窺う。

 
 娘「手術なんてしなければよかったのよ」
 母親「何を言うの、手術をしなければ2ヵ月後には必ず死ぬ病気だったのよ」
 娘「でも、手術しなければ後2ヶ月は生きていてくれたわ! ……かわいそうな、お母さん

 ……って、あんたら親子じゃなかったんかい!

 てっきり、父親が亡くなったのを、妻と娘が悲しんでるのかと思ったのだが。

 と言うことは、手前の女性は親戚のおばさんか何かだったのだろうか?

 普通に、「かわいそうな、お父さん」にしとけば良いのに……。そうすれば、38年後に管理人が余計なツッコミをさせられることもなかった。

 さっきの猛の独白と言い、今回のシナリオは、全体的にピントがずれている。

 それはともかく、「わざとやってんじゃねえだろうな?」的な嫌な場面を見せ付けられた健一少年、自分の部屋に引っ込むと、

 
 さっきよりひどい「この世の終わり」みたいな顔になるのだった。チーン。

 この子役の人(三縄智)、なかなか上手いよね。

 その脳裏に、手術用のライトやメスなど、恐ろしいものが次々と浮かび上がり、健一はそれを振り払おうとするかのように顔を左右に振る。

 その夜、UGMに再び子供の声で怪獣が出たという通報が入る。

 
 イトウ「また同じ少年の声か」
 フジモリ「怪獣反応にもレーダーにも、怪獣の『か』の字も出てません」
 イトウ「最初から『か』の字なんて出ねえよ」

 ここでやっと、怪獣騒動が健一と何か関係があるのではないかと気付いた猛、単身、病院へ向かう。

 
 果たして、健一は、病室の窓から雑誌の付録のような箱型の幻灯機(要するにスライドである)の光を、空に向かって投射していた。

 
 中庭には、以前、吉村看護婦が目撃したのと同じ怪獣ガゼラの姿がはっきり浮かび上がる。

 恐らく、闇と霧がスクリーンの役目を果たしているのだろう。

 だが、今回は、見回りをしていた看護婦が気付いてくれなかったので意味がなく、健一はつまらなそうにスイッチを切る。

 
 と、ノックの音がして、猛と吉村看護婦が入ってくる。

 猛「こんばんは、僕は……」
 健一「知ってます、UGMの矢的さんでしょう。僕、大きくなったらUGMの宇宙技術班に入るつもりなんです」
 猛「そー、そんな班ないんだけど……」
 健一「……」

 じゃなくて、

 猛「そー」
 健一「でも、ダメかなぁ」
 猛「そんなことはないよ、君の病気は手術をすれば治るんだし」
 健一「でも、僕、勇気がないし、怖がりだし……」
 猛「あっははははっ、あのねえ、僕もねえ、ほんとは凄く怪獣が怖いんだよ。ビルみたいにでっかいし、物凄い顔してるし、それに力も強いし、火を吹いたり、殺人光線を出したり、本当に怖いよ。でも、戦うんだ。怖くないものに向かっていく、それは当然のことじゃないかな、怖いものに向かっていく、それが本当に勇気のあることじゃないかな」
 健一「ウルトラマン80なんかも怪獣が怖いのかな、怖くても向かっていくのかな」
 猛「そうだと思うよ」

 猛は怪獣騒ぎついては何も聞かず、ひたすら健一を勇気付けた後、病室を出て行く。

 その際、健一が猛を呼び止めてすべてを告白しようとするが、結局言えないままだった。

 
 翌朝、前日、健一が岩場に置き忘れてきたガゼラを取りに行くと、夜の間に、あの人魂のようなものが乗り移ったガゼラが、ひとりでに動き出す。

 健一、驚くが、手近にあった棒でガゼラを殴りつける。

 
 だが、健一が説明していた通りの能力を備えたガゼラは、その衝撃エネルギーを吸収して、一気に人間サイズまで巨大化してしまう。

 慌てて病院へ逃げ帰り、UGMに電話して怪獣のことを知らせると同時に、猛に過去の怪獣騒ぎが自分の仕業だったと告げ、謝る。

 で、駆けつけた猛の撃ったビームのせいで、ガゼラは巨大怪獣のサイズにまで成長してしまう。

 
 UGMや防衛軍の戦闘機が出動して攻撃するが、ガゼラは受けたエネルギーを倍にして、ビームとして撃ち返してしまうので、手の施しようがない。

 ちなみに実際に何機も撃ち落されて死者が出ていると思われるが、半分は健一の責任だよね、これ。

 色々あって猛は80に変身して戦うが、同じようにあらゆる攻撃を返されてしまい、手も足も出ない。

 だが、ガゼラを作った健一が、胸の増幅器がよく外れて落ちていたことを思い出し、それさえなければただの怪獣になるのだと80に助言する。

 
 そこで80は、鋭い蹴りを放って胸の増幅器を削り落とし、ガゼラを倒すのだった。

 
 ガゼラが仰向けに倒れると、その体は緑色の炎に包まれて消え、同時にあの人魂のような光となって宙へ飛んでいく。80、すかさずビームを放ってその人魂も粉砕するのだった。

 こうして、いよいよ健一の手術が行われることになる。

 手術室の前にいる猛のところへエミが来て、

 
 エミ「あの怪獣から出た青白いものの正体だけど、怪獣の魂ですって」
 猛「魂?」
 エミ「ええ、ごくまれだけど、殺しても魂だけは死なないで他の生物や物体に入り込み、また暴れだそうとするものがいるんだそうよ」

 なんだか、わかったような、わからないような解説をする。

 ところで、それ、誰から聞いたの? 織田ムドーから?

 ここは普通に、精神だけの宇宙人が地球にやって来て、模型に入り込んで実体化した、で良かったんじゃないの?

 やがて手術室のランプが消え、院長が出てくる。無論、結果は成功であった。

 ……と言う訳で、プロットは面白そうなのに、余計なシーンと気の利かない台詞が多く、凡作に終わってしまった印象の作品であった。

 あと、全力ネタばらしのサブタイトルもどうかと思う。

 
 せっかくなので、最後に中山さんの素敵な笑顔を貼っておこう。

 そう言えば、どちらも中山(中山昭二、中山仁)なのに、オオヤマと西山院長の絡みがなかったのは残念だった。
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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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