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「太陽戦隊サンバルカン」 第33話「憎いおしゃれ泥棒」



 第33話「憎いおしゃれ泥棒」(1981年9月26日)

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 カニモンガー「チョッキン、チョッキン、チョッキンナー、俺はブラッグマグマの洋服仕立て屋カニモンガー、うーん、ガチャガチャガチャ……」

 のっけから、とても「悪の組織」のアジトとは思えない光景が繰り広げられている。

 ハイテンションで生地を巨大なハサミで切り、足踏みミシンで縫っているのは、天才デザイナー&仕立て屋を自負しているカニモンガーである。

 首にメジャーを垂らして、黙々と手伝っている戦闘員の姿が微笑ましい。

 カニモンガー「モデルマシンマン! どうだー! いいだろー、いいだろー」

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 カニモンガー、出来上がった服を、戦闘員たちに着せてひとり悦に入り、戦闘員たちもうっとりとポーズを取る。

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 カニモンガー「ヒヒヒ、俺は天才デザイナーなのだ!」

 モデル戦闘員たちが、ファッションモデルのように練り歩き、それに他の戦闘員たちが拍手を送っている。

 実に平和でのどかな光景であったが、世界征服を企む「悪の組織」としては言語道断、斎藤道三であった。

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 無論、この騒動は、世界征服とは何の関係もない、ヘドリアン女王の我儘に端を発していたのだ。

 ヘドリアン「ああー、一体どっちが前で、どっちが後ろじゃ?」
 カニモンガー「さー、どっちでしょうカニー」
 ヘドリアン「うう、この色はわらわは嫌いじゃ。それにデザインも気に入らん!」

 カニモンガー自慢の一品をまとったヘドリアン女王であったが、それが、星をちりばめた赤いゴミ袋のようなワンピースだったので、当然お気に召さず、癇癪を起こす。

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 ヘルサターン「やれやれ、またヘドリアン女王の道楽が始まった。とても付き合ってはおれん」

 ブラックマグマの支配者たるヘルサターン総統は、そんな馬鹿馬鹿しい話にかかわるのは御免だと、良識派(?)の戦闘員たち共々、初手から傍観を決め込んでいた。

 一方、こちらは仕立て直し専門の太田洋服店と言う個人経営の小さなお店。

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 由紀「いやいや、こんなのいやよーまたママのお古じゃないー」
 美佐「由紀ちゃん」
 和子「美佐さん、いらっしゃい」

 美佐が訪れると、店主の和子と娘の由紀が、何か言い争いをしていた。この店は母親の和子がひとりで経営しているのだ。

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 美佐「そんなこと言うもんじゃないわ、あらー、素敵じゃない」
 由紀「いや、誕生日のプレゼントくらい、新しいお洋服買って欲しいもん」
 美佐「お誕生日? だったら、ママが縫ってくれる服こそ、最高のプレゼントじゃない」
 由紀「私、いつもいつもママのお古だもの、友達に笑われちゃう」
 美佐「あらー、私だってママのお古を仕立て直して貰おうと思って持ってきたのよ」

 由紀、商売柄、いつも母親の古い服を仕立て直した服ばかり着せられているので、今度の誕生日こそは真新しい服を買って貰うのだと言い張っているのだ。

 由紀が店から飛び出して行った後、和子は深い溜息をつく。

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 和子「やっぱり、あの子のいうとおり、新しい服買ってやらなくちゃいけないのかしら」
 美佐「いいえ、お母さんの心のこもった方が良いに決まってるじゃありませんか。由紀ちゃんだってきっと分かってくれますわ」
 和子「そうねえ、これだって、私が一番大切にしていた服なんですもの」

 美佐に励まされて、和子も笑顔と自信を取り戻す。

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 和子「一緒に洋服屋を始めた主人が私の誕生日の為に縫ってくれた記念すべき服なんです」

 亡くなった父親の写真を見ながら、嬉しそうに思い出を語る和子。

 だが、和子の店の評判が高く、北極のブラックマグマにまで届いていた(どうやって?)ことから、カニモンガーに目を付けられ、その夜、カニモンガーが店に侵入して、掛けてあった洋服を全て持ち去ってしまう。由紀が拒否した、ヘドリアン女王のサイズに合わない子供服だけを除いて。

 ……しかし、いくら評判が良いと言っても、町内レベルの話だろう? やっぱりまずはデパートとかのブランド品を漁るのが普通だと思うけどね。

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 ヘドリアン「おお、これじゃ、これじゃ、わらわはこういう服が欲しかったのじゃ」

 それはさておき、ヘドリアン女王も和子の仕立て直した服を一目で気に入ってしまう。

 カニモンガー「畏れながら、お古の仕立て直しですが……」
 ヘドリアン「たわけーっ! ……どう見てもお古の仕立て直しとは思えぬわ。大した腕の持ち主じゃ」

 ヘドリアン女王、お古と聞いてカニモンガーを一喝するが、しげしげと和子の「作品」を見て、その技量に感心していた。

 翌朝、太田洋服店では、服が全部なくなっているのを見た和子が青くなってオロオロしていたが、由紀は、床にあの服が落ちているのに気付くと、母親に見付からないように何処かへ持って行ってしまう。

 和子「どうしよう、どうしよう……」

 母親は顧客から預かった大事な服が紛失してしまい、茫然自失でへたり込む。

 由紀は、家を抜け出すと、紙袋にあの服を入れ、公園のゴミ箱の中へ突っ込んでいた。

 和子「美佐さん、本当に申し訳ありません。大切な預かり物なのに」
 美佐「仕方ありませんわ」
 由紀「ママ、ママが縫ってくれた私の服も盗まれたわ。だからお誕生日には買ってくれるわね、新しいお洋服」
 和子「由紀ちゃん、今そんなこと言ってる場合じゃないでしょ」

 戻ってきた由紀、美佐と話している母親に改めておねだりする。

 そう、由紀は店に起きた災難を利用して、なんとしてでも新しい洋服を買って貰おうとしているのだ。その為に、盗まれなかったあの服をわざわざ母親の目から隠したのである。

 少女の執念深さと狡猾さが良く出ているナイスな展開である。

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 美佐「……」

 だが、その場にいた美佐は、こんな時にそんなことを言う由紀の態度と顔付きに、何か不審なものを感じていた。
 和子は服を預かっていた家を一軒一軒回って謝罪していたが、その途中、ゼロガールズたちの車に拉致されてしまう。
 店に来て調べていたサンバルカンの三人も悲鳴を聞きつけて追いかける。

 三人をカニモンガーが工事現場で待ち伏せして、強力な溶解液を吹いてそれを妨げる。洋服店の窓ガラスが同じように溶かされていたことを思い出し、三人は泥棒の正体に気付く。

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 欣也「さてはお前が洋服泥棒だな!」
 カニモンガー「ドロボー、ドロボーと言うな! 本当は天才デザイナーなのだ」

 三人は強化スーツを着て戦うが、結局逃げられ、和子を乗せた車もそれっきり見失ってしまう。

 和子はアジトに連れて行かれ、そこでなくなった顧客の服と再会して喜ぶ。そんな折ながら、由紀が盗まれたと言った子供服だけがないことに気付き、アマゾンキラーに尋ねる。

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 和子「由紀の服は何処ですか?」
 アマゾンキラー「知らないわ、そんなものどうでもいいじゃないの

 木で鼻をくくったような答えを返すアマゾンキラー。

 ま、それを言うならこの作戦そのものが「どうでもいい」と思うんだけどね。

 アマゾンキラー「それより、その腕で女王様の為に洋服を縫って欲しいのです」
 和子「いやです、私は仕立て直ししかやらないことに決めてるんです」
 アマゾンキラー「ほう、何故?」
 和子「洋服はいつまでも大切に着て欲しいんです、着飾る為だけの服なんて、ましてやブラックマグマの女王を飾る為の服なんて……」

 およそ戦隊シリーズとは思えない会話が交わされる。

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 アマゾンキラー「カニモンガー、お前は助手よ」
 カニモンガー「クソ面白くないけどよろしくな、先生、握手しようぜ」
 和子「カニのお化け!」

 大事な洋服を回転ノコギリ式ギロチンで切り刻むと脅された和子、やむなくアマゾンキラーの命令に従うことになる。

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 美佐「由紀ちゃんのママの洋服作りの腕を見込んだんじゃないかしらね。オシャレ好きの女王の為に服を作らせるとか」
 由紀「そんなー、こんな小さなお店なのに? 第一ママはお古の直ししか出来ないのよ」

 一方、美佐の鋭い推理を聞かされた由紀は、母親の腕を見くびるような発言をするが、

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 美佐「ううん、由紀ちゃんのママはとても腕が良いのよ」
 由紀「ほんとー?」
 美佐「見るべき人が見れば分かるのよ」
 由紀「じゃあママはどうなるの? もう帰ってこないの?」
 美佐「……」
 飛羽「由紀ちゃん、心配することないよ。サンバルカンがきっと助けてくれるから!」

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 ヘドリアン「おお、これは素晴らしい」
 アマゾンキラー「モデルが良ろしいからより一層引き立ちます」
 ヘドリアン「太田和子は、わらわの専属ドレッサーにするとしよう」

 美佐が言うだけあって、和子は早くもヘドリアン女王の為のラメ入りドレスを仕立て、ヘドリアン女王もいたく気に入ったご様子。

 それで満足しておけばハッピーエンド(?)だったのだが、「太田和子の服は自分だけのもの」と、いかにもヘドリアン女王らしい我儘をふりかざし、カニモンガーに、街に出回っている太田和子の服を全て切り裂いて来いと滅茶苦茶な命令を下す。

 カニモンガーは街へ繰り出し、(自称)天才デザイナーとしての鋭い感性を発揮して、和子の服を着ている女性を探し出すと、

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 その女性の前に現われ、

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 巨大なハサミで服を切り裂くと、風のように去って行く。

 ……

 「悪の組織」の怪人として、これほどみみっちい悪事は他にないよね。これじゃただの変質者である。

 ま、個人的には割と期待できるシーンとなるのだが、さすがに戦隊シリーズなのでその辺の描写は実に控え目で、

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 二人目の女性がブラを露出させるのがせいぜいであった。

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 CM後、三人目の被害者がバルイーグルに付き添われてサファリに駆け込んでくる。

 女性「大切な母の形見がこんなになってしまって……折角由紀ちゃんのママに、仕立て直して貰ったばかりなのに」
 美佐「ママにぃ?」

 その女性は由紀のことも知っていて、ちょうどサファリに(美佐が連れて)来ていた由紀に話し掛ける。

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 バルイーグル「あなたの服もそうですか。実はこれまで襲われた人の全て、由紀ちゃんのママに仕立て直して貰った人ばかりなんだ」
 美佐「分かったわ、ヘドリアン女王は太田さんが作る服を独り占めしようとしてるのよ!」

 今回、異様なほど勘が冴えている美佐、たちどころにヘドリアン女王の魂胆を言い当てる。

 女性「一番母の思い出がある、命より大切な服だったのに……」

 いや、いくらなんでも「命より大切」は盛り過ぎでは?

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 由紀「……」

 女性の嘆きをじかに聞いた由紀、初めて母親の仕事の本当の意味を理解するのだった。

 その由紀、店に戻ったところをカニモンガーに襲われ、服を切り刻まれる。そう、由紀の着ていた服も、当然、和子の仕立て直した服だったのだ。

 由紀はあの公園に行き、まだそのままになっている紙袋から例の服を取り出す。そしてその現場を、追いかけてきた美佐に見られてしまう。

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 美佐「あら、その服、盗まれたんじゃなかったの」
 由紀「嘘だったの、泥棒がこれだけは置いててったんだけど、私、新しい服を買って欲しいから、ここへ隠したの……盗まれたと言えば、買ってくれると思って」

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 美佐「そう」
 由紀「でも良かった、これだけでも残って」
 美佐「そうよ、由紀ちゃん、これはね、ママが一番大切にしていた洋服を仕立て直したのよ。パパがママの誕生日に縫ってくれたものなんですって」
 由紀「ママ、ありがとう、もうお古がイヤなんて言わない……ママ……」

 由紀、あれだけ毛嫌いしていた服を抱きしめて、深く自分の行為を反省する。

 はい、ものを大切にする心、親と子の情愛など描き、情操教育にうってつけのエピソードとなっております。

 で、由紀が反省した時点で、今回の事件は解決したも同然なのだが、一応、最後までやっておこう。

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 由紀は、その服を着て外へ出て、自ら囮になってカニモンガーをおびき出そうと考える。

 美佐も、その健気さに打たれて由紀に同行する。

 ……美佐にも是非、和子の服を着ていて欲しかったな、と。他意はないが。

 天才デザイナーと言っても所詮カニなので、カニモンガーは罠と疑うことなく襲い掛かってきて、待ち構えていたサンバルカンに反撃される。

 三人は逃げるカニモンガーを追跡して首尾よくアジトに辿り着き、和子を救出してカニモンガーを倒し、事件は終結する。

 ラスト、いよいよ由紀の誕生日がやってくる。

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 由紀「パパ、ママに作ってもらったのよ。似合うでしょう」

 由紀、あれだけ嫌っていた仕立て直しの服を誇らしげに父親の写真に見せている。

 さらに、「ママ、私も洋服屋さんになるからね」と言って和子を喜ばせる。

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 朝夫「あのですね、これおやじのお古なんですけどね、男モンでも仕立て直し出来ますよね?」

 今回も存在感のなかったサンバルカンであったが、最後に、朝夫がだぶだぶのスーツを着て和子に尋ね、オチとなる。朝夫の父親は小林亜星さんなので(実話)、いかにもそれらしいスーツなのが芸が細かい。

 ひょっとして、ほんとに小林亜星さんの服だったりして。

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 ところで、和子役の高橋みどりさんって、「ギャバン」25話で水島コーチを演じていた高橋みどりさんと同一人物? メイクや衣装が全然違うので、別人のように見えるが。

 ……と言う訳で、これほど成功しようが失敗しようがどうでもいい作戦はなかったなぁ。
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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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