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「超電子バイオマン」 第29話「東京が消える日?!」



 第29話「東京が消える日?!」(1984年8月18日)

 バイトでビルの警備員をしているミチオと言う青年、ある日、警備を担当しているビルの誰もいない筈の一室から、電気屋の店員みたいな格好をした男たちがぞろぞろ出てくるのを見て、不審に思い、中に入ってみる。

 そこは応接セットがあるだけの殺風景な部屋で、特に異常はないように見えたが、いきなり床が部屋ごとひっくり返ったように激しく揺れたかと思うと、

 
 ミチオ「あっ! ここは……」

 次の瞬間、ミチオは、自分が全く別の場所、霧のたなびく岩山の上に立っているのを見て、愕然とする。

 出番は少ないが、ミチオを演じるのは「キカイダー」「大鉄人17」の神谷政治さん。

 ロケ地は、毎度お馴染み妙義山であろう。

 
 アツシ「自分で探してみたいんだー」

 タイトル表示後、そのビルの玄関で、ひとりの子供が守衛と押し問答している。

 竜太「どうかしたんですか?」

 そこへ竜太が通り掛かり、声を掛けるが、

 
 アツシ「うっせえ、おめえには関係ねえよ!」
 竜太「……」

 プリンスの一件以来、自分のことを金八の生まれ変わりだと信じ込んでいる竜太だったが、その甘っちょろい考えを一撃で叩き潰される。

 数日後、アツシ少年の死体が東京湾に浮かんだり浮かばなかったりしたそうです。

 じゃなくて、

 
 アツシ「兄ちゃんが帰ってこないんだ」
 竜太「ええっ?」

 それにしても、なんちゅう眉毛の太さじゃ。まるでケンシロウである。

 竜太が頼んで、ビルの中を見せて貰うが、守衛は、単に、ミチオが仕事をサボって帰っただけなのではないかと大して気にもしていない様子だった。

 しかし、ビルの中を隅々まで調べても、ミチオの姿はなかった。

 竜太はしょげているアツシを公園に連れて行き、ソフトクリームをおごってやる。

 
 竜太「元気出せよ、そのうち帰ってくるよ」
 アツシ「約束の時間はとっくに過ぎてるのにぃ」
 竜太「そうだ、暑いから海なんかに遊びに行ったのかもな」
 アツシ「お兄ちゃんは遊園地に連れてってくれるっつったんだ、そんなことするもんか!」

 竜太の不用意な発言に、兄思いのアツシはたちまちカッとなって、

 
 せっかく買って貰ったソフトクリームを、思いっきり竜太の濃い顔にねじ込むのだった。

 竜太「ああっ、う、そんなぁ……」

 数日後、アツシ少年の死体が東京湾に浮かんだり……(以下略)

 無論、すべてはギアの仕業であった。

 
 彼らは別の場所にあるアジトで作り出したブラックホール爆弾なるものを、人間に化けたメカクローンたちと一緒にあの部屋に転送し、そこから都内各地に爆弾を設置する作業を行っていたのだ。

 あの部屋そのものが転送装置になっていて、ミチオは運悪く、それに引っ掛かってしまったのだろう。

 竜太は、再びあのビルまでやってくるが、裏手を見ると、アツシがいて、ビルに入り込もうとしているところだった。竜太、慌てて路地へ踏み込むが、ちょうど裏口からブラックホール爆弾の入った箱を抱えたメカクローンたちが出てきて、竜太と鉢合わせする。

 メイスン、モンスター、メッサージュウなども現れたので、竜太はアツシを逃がしてからメカクローンたちと戦う。

 だが、途中で飛び込んできたレッドがモンスターを蹴り飛ばし、その衝撃でブラックホール爆弾の箱が落ちて、一見、ボウリングの球のような、丸く黒い塊が地面に落ちる。

 それを見た途端、メイスンもメッサージュウも脱兎のごとくその場から逃げ出す。

 ブラックホール爆弾は、その名の通り、凄まじい引力で周囲のものを無差別に吸い込み始める。

 哀れ、メカクローンたちはまとめてその中に引き摺り込まれ、

 
 バイオマンたちも空中に舞い上げられながら、必死にその吸引に耐える。

 ブラックホール爆弾は、物体のみならず周辺の空気も引き寄せ、猛烈な突風が発生する。

 
 ひとりだけ生身の竜太、ビルの雨どいに掴まって、なんとか凌いでいたが、

 
 竜太「駄目だーっ!」

 強風に引き剥がされ、宙を滑空するように飛んでいく。

 
 ブラックホール爆弾が間近に迫るが、なおも、柳の枝に体を絡ませ、懸命に抵抗する。

 
 モンスター「ううう、助けてー!」

 逃げ遅れたモンスターも、電柱につかまって踏ん張っていたが、遂には、電柱ごと引き抜かれて吸い寄せられる。

 
 レッドは、ロープを投げて、ビルの屋上の梯子に巻き付けると、メンバー同士で手を繋がせて、端っこのイエローフォーが竜太の腕を掴み、何とか竜太を守ろうとする。

 この一連の、引力による突風描写はなかなか見事である。

 
 モンスター、一気にブラックホール爆弾の真上に引き寄せられるものの、何故か突然、引力が消えたので、九死に一生を得る。

 どうやら、ブラックホール爆弾のエネルギーが尽きたらしい。

 
 メイスン「おのれ、あと一息と言うところをーっ!」

 トンズラした筈のメイスンたちが再び出てきて、モンスターを守るようにして退却する。

 しかし、あのまま行けばバイオマンだけじゃなくて、モンスターも犠牲になっていたと思うのだが……。

 まぁ、バイオマンを倒せるのなら、モンスターの一人や二人どうなっても構わないというのが、メイスン、いやドクターマンの本音だったろう。

 ただ、無力化したブラックホール爆弾が自分たちの後ろに落ちてるのに、それを回収せずに引き揚げてしまったのは、メイスンらしからぬ手落ちであった。お陰で、バイオマンにそれをお持ち帰りされ、貴重な手掛かりを与えてしまう結果になったからである。

 ドクターマン「なに、バイオマンに気付かれた? 心配するな、既に東京中にブラックホール爆弾を仕掛けてある」

 だったら、さっさとブラックホール爆弾を作動させればいいものを、完璧主義者のドクターマンは、計画を変更しようとせず、引き続きモンスターたちに残りの爆弾を設置させていた。

 こういう、状況の変化に合わせて柔軟に計画を変えると言うことが、ドクターマンに限らず、「悪の組織」の首領は苦手のようである。自分たちの能力や計画に自信を持ち過ぎているせいであろうか。

 目下、28連敗なんだけどね……。その自信は何処から来るのかしら?

 一方、史朗たちは持ち帰ったブラックホール爆弾の分析を行っていた。

 テーブルの上に爆弾を置き、ピーボが特殊な装置でエネルギーを送り込むと、再び強い重力が発生し、テーブルの上にあったコップや果物をどんどん吸い込んでいく。

 
 真吾「こ、これ、壊れてたんじゃなかったのか?」
 ピーボ「エネルギーが切れてたんだよ、電気エネルギーを補給すれば吸い込む力はいくらでも出て来るんだ」
 史朗「そうか、ドクターマンのことだ、エネルギー補給の手段も用意してあるに違いない」

 
 竜太は、再び単独であのビルへ行き、屋上からロープを垂らして壁面をクモのように身軽に降りていく。

 この辺は、さすがJACの核弾頭と呼ばれた(呼ばれてへん、呼ばれてへん)大須賀さんの面目躍如と言ったところである。

 上から、一フロアずつ室内を覗き込んでいく竜太。

 傍目には、プロの覗き魔のように見えなくもない。

 
 竜太「メイスン!」

 と、遂に竜太は、人間に化けたメイスンたちがブラックホール爆弾を転送させている部屋を発見する。

 うーん、しかし、バイオマンにそのビルのことを怪しまれていると分かっている筈なのに、引き続き同じビルに転送させているというのは、メイスン、いや、ドクターマンにしては雑な手口であった。

 が、竜太は眼下に、性懲りもなくビルに侵入しようとしているアツシの姿を見て、慌てて彼を追いかけてビルの中へ入る。

 
 竜太「アツシ君!」
 アツシ「あ、南原さん!」
 竜太「ここにいちゃ危ない、早く逃げるんだ」

 竜太の気も知らず、暢気な笑顔を見せるアツシであった。

 この味わい深い顔の子役、「ゴーグルファイブ」12話で、嘘つき少年を好演していた子だね。

 なんとしてでも兄を助けるのだと、アツシは竜太の制止も聞かず、問題の部屋へ飛び込む。

 待ち受けていたメイスンの合図と共に、冒頭でミチオにも起きた現象が二人にも起き、

 
 あっという間に全く別の場所に転送されていた。

 深い谷の間から白い霧が這い登り、なんとなく中国の霊山っぽい雰囲気が漂っていてグーである。

 もっとも、竜太の付けているテクノブレスのお陰で、他のバイオマンは直ちに彼の現在地を知ることが出来た。そこはなんと、ビルから500キロも離れた場所だった。

 
 と、竜太たちと谷を隔てた向かい側の頂の上に、メイスン、ファラ、モンスター、ファラキャット、メッサージュウが現れる。

 
 ファラ「驚いたか、我らビックスリーが力を合わせて戦えばバイオマンなど敵ではない!」

 傲然と言い放つファラであったが、なんとなくその顔が恐怖に引き攣っているように見えるのは管理人の気のせいだろうか。

 実際、そんなところに立って演技をするのは女性の飛鳥さんにはかなりハードだったのではないだろうか。いや、男だって、ちょっと怖いよね。

 対照的に、隣に立つファラキャットの大島さんが平然としているのが頼もしい。

 ま、ほんとのところは当人しか分からないのだが。

 メイスン「ブラックホール爆弾は衝撃に弱い、だからビルの一室をそっくり瞬間移動装置にして」
 モンスター「この赤猫山の工場から都心へ直接はきびこんでいたんだ!」
 竜太「そうだったのか! ご丁寧にどうも」
 メイスン「いえいえ」

 途中から嘘であるが、彼らが言う必要もないことをべらべら喋ってるのは事実である。

 
 と、麓から、円盤ともクラゲともつかない巨大な物体が浮上する。

 竜太「メカジャイガン!」
 メイスン「クラゲカンスの頭は、強力な電気エネルギーを帯び、ブラックホール爆弾に送り込む、東京中を全て吸い込んでしまうまではな」

 メイスンは自慢たらたらで言うのだが、ならばどうして、最初に出てきたブラックホール爆弾は電気エネルギーを受けていないのにフルパワーで作動したのだろう?

 それはさておき、メイスンの命令で、メッサージュウが竜太に襲い掛かる。

 が、子役もいるし、爆発もあるし、いきなり場所がいつもの平地に変わってしまう。

 メッサージュウの猛攻に防戦一方の竜太。

 メイスン「へっへっへっへっ」
 ファラ「なぁんばら、司会なんだから、突っ立ってないで少しは仕事しなさい!」

 間違えました。

 ファラ「なぁんばら、お前も吸い込んでやる!」

 モンスターの放り投げたブラックホール爆弾に再び吸い込まれそうになる竜太。

 
 ファラ「はっはっはっはっ……」

 必死に堪える竜太の姿を見て、一斉に笑い声を上げるメイスンたち。

 なんか、以前より笑い上戸になった気がするが、前回、ドクターマンに叛旗を翻して失敗し、記憶をリセットされた際、ドクターマンが少しでも明るい職場にしようと、彼らの性格も少し陽性にチューニングした可能性はある。

 いずれにしても、記憶を消去されたメイスンたちは、いまや忠誠無比なドクターマンのしもべに成り下がっており、謀反を企むことは決してなくなったのだ。それどころか、自分たちがクーデターを起こしたこと自体、綺麗さっぱり忘れているのだから、ある意味、哀れではある。

 それでもなんとかブラックホール爆弾の餌食になるのを防ぎ、メッサージュウに反撃する竜太であったが、

 
 ファラキャット「南原、動くな!」
 ミチオ「助けてくれー!」

 ファラキャットの声に山上を振り仰ぐと、ミチオがファラキャットに腕を取られているのが見えた。

 ここから、またロケ地が妙義山に戻っている。

 メイスン「南原、一歩でも動いたらこいつの命はないぞ」
 ミチオ「助けてくれー!」

 
 抵抗できない竜太を、メッサージュウが嬲り殺そうとする。

 ここまでされても変身しないのは、その余裕すらないというのもあるだろうが、やはり、アツシやミチオに見られるのを嫌っているからなのだろうか?

 しかし、人前で平気で変身する場合もあるし、彼らの秘密保持の基準は、割と曖昧である。

 と、ここで漸くレッドたちが駆けつけ、レッドがファラキャットの顔面に蹴りを入れ(かわいそう)、ミチオを助け出す。

 なお、彼らが竜太のところに辿り着いた際、

 
 竜太「おほっ!」
 ピンク「あっ、ごっめーん!」

 ピンクのおみあしが竜太の股間に直撃するという、ドM垂涎のシーンが生まれているが、残念ながら嘘である。

 ミチオたちを逃がしてから、

 
 竜太「メイスン、ファラ、モンスター、あの男の子を見たか。自分が恐ろしい目に遭ったのに、危険を恐れずに兄さんを探そうとしたんだ、俺はあの子の勇気を絶対無駄にはしない!」

 かなり強引に金八的台詞を叩き付けると、竜太はやっとブルースリー(笑)に変身する。

 後は特に書くこともない。妙義山のあちこちに散らばってのラス殺陣となり、メッサージュウを撃破、ついで、クラゲカンスを破壊して事件は解決する。

 ラスト、公園の池のそばで、これから兄さんに遊園地に連れて行ってもらうというアツシ少年と会い、笑顔で別れる5人の姿を映しつつ、幕となる。

 しかし、既に大量にばら撒かされたブラックホール爆弾はどうなったのだろう?

 冒頭の例でもあるように、ブラックホール爆弾が衝撃で作動する場合もあるのだから、それらを放置したままで大丈夫なのかと言う疑問が湧く。

 ドクターマンにしても、電気エネルギーを送ればブラックホール爆弾を起動させることができるのだから、クラゲカンスを倒されただけで作戦全体を断念してしまうのは諦めが良過ぎる気がする。

 戦いの後、ピーボに「ブラックホール爆弾はすべて回収したよ」と言わせるだけで片付いた問題ではないかと思うのだが。

 以上、人や物が吸い込まれる映像表現は見事だったが、ストーリー自体は平凡であった。
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コメント

確かにストーリーはイマイチでしたね😅それにしても、ブラックホール爆弾は物騒な代物ですね。1つ間違えば、味方のモンスターやメイスンも吸い込む恐れが有りましたね。ドクターマンは、そのあたりも考慮しなかったのでしょうか😓

ブルースリー(笑)

竜太のキャラ自体は悪くないのですが、シリーズを通してみると
ちと弱い感じがしますね。
プリンス登場の19・20話がピークかなぁ?
まぁ、今作では郷が濃過ぎるのは確かですが・・・

Re: タイトルなし

> 1つ間違えば、味方のモンスターやメイスンも吸い込む恐れが有りましたね。ドクターマンは、そのあたりも考慮しなかったのでしょうか😓

ドクターマンは、勝利の為なら平気で味方を見殺しにする男ですからねえ。

Re: ブルースリー(笑)

> 竜太のキャラ自体は悪くないのですが、シリーズを通してみると
> ちと弱い感じがしますね。
> プリンス登場の19・20話がピークかなぁ?

まあ、アクションは凄いし、いやみのないキャラではありますが、春田さんとかと比べるとねえ。

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zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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