(2018年2月26日加筆訂正)
ネタに困ったら反逆同盟シリーズ12弾、1987年1月5日放送の
「落ちこぼれ名門高校マル秘作戦!」と言うなんとなくふざけたタイトルのエピソード。

冒頭、ユミがひとりで暮らすマンションの一室。
時刻がわかりにくい目覚まし時計が鳴っている。ユミは二度寝することなく、一発で起きて顔を洗う。

テキパキと支度をして、可愛いお口でトーストをかじるのでありました。

ここでユミは幼い頃、実の母親に殺されかけた痛みを伴う記憶を呼び覚ます。そもそも彼女が黒鳥学園にやってきたのは、白いセーラー服を着て必殺仕事人ごっこをすることではなく、生き別れの母親を探すことだったんだけどね。
出掛ける前に、その母親(奈美悦子)の写真をじっと見詰める。

一方、学園には珍しく(劇中では初)理事長(南原宏治)が、妻を伴って校長のところを訪れ、「もっと生徒たちから金を搾り取れ」と厳命していた。

そして、その妻の顔は……そう、彼女こそユミの探していた実の母親だったのだぁーッ!!!!!!!!!! ややこしいけど、いまはミホの義理の母なのだ。
ま、それはおいといて、

理事長の命令に、校長は事務長の、えーっと、ややこしい名前の悪役俳優を呼びつけ、相談すると、彼は「実力テストを行えば良い」と答える。黒鳥学園では、成績の悪い生徒の親に、テストの点を金で売りつけると言う、意味があるのかないのか分からない商売をしていたのだ。
んで、テスト当日、2-Aでは、ワルガキたちが佐伯が見回りしている中、さまざまな方法でカンニングをしまくっていた。

雄太も、こういうもので、前の席のルリの答案を覗こうと言う、ばれない方がどうかしてる方法でカンニングを試みるが、

案の定、佐伯に見付かる。しかも、ルリもとばっちりを食って、0点にされてしまう。
当然、雄太に激怒するルリ。落第しないためにはお金が要るが、ルリはいま、母親の入院で経済的に逼迫していると言う別の事情もあったのだ。
さて、放課後、点数の悪い生徒と、その父兄を集めた説明会が開かれるのだが、

そこにやってきたのは、ジェリー藤尾、南田洋子、水野晴郎(!)の面々。

なお、ジェリー藤尾は、アキ(藤尾亜樹)の父親役なのだが、このふたり、実の親子なのだ。なかなか微笑ましいものがあるが、最後は、激しい口論を始めて途中で部屋から出て行ってしまう。
事務長は、お子さんたちは学業成績がとても悪いが、テストの点を買ってくれれば退学にはならないと持ち掛け、1点10万円で売ると言い出す。父兄は妙に金持ちが多く、雄太の母親も含めて、彼らはすすんで大金を差し出すのだった。

が、ルリ以下、ヒロコ(森口博子)やチエミ(立原ちえみ)はそんな裕福な家ではない。ルリは退学するとまで言うが、事務長はそんなことは許されないと強弁し、金がなかったら働けと言いつつ、

彼女たちを無理矢理ハイエースに押し込めて、こんな怖いひとのところへ産地直送してしまう。
どう見てもヤーさんだが、演じるのは桑原一人さん。「電撃戦隊チェンジマン」で星王バズーをやってた人ですね。
で、事務長は彼女たちにナニをさせるかと言うと、いまあなたが想像したとおりのナニをさせようと言うのだった。
もっともティーン向けドラマなので、ずばり売春とか、そういう過激な描写はなく、

もっともマニアックに、バニーガールの格好でキャバレーで接待させると言う穏当なもの。

ただ、山本理沙ファンにはたまらないシチュエーションではある。

それでも、すぐユミたちが助けに来て、一旦、学校の教室に身を隠すことになる。

助けて貰ったルリだが、今回のそもそもの原因を作った雄太に対しては、なお厳しい態度を崩さない。

ヒロコたちも素直に礼は言わず、それを見たユミとケイは「素直じゃないわねぇ」と笑う。
しかし、ユミたちが食料の買出しに行ってる隙に、ルリたちは再び事務長たちに拉致されてしまう。

運ばれる途中、ハイエースの後部からルリひとり、手錠をされたまま飛び降りて、斜面を転がる。

そしてそのまま、おっぱいがこぼれそうなあられもない姿で、夜の街を逃げ惑うルリ。
BGMは山本理沙さんの「Lonely Lion」。良い曲です。

で、ほんとにビュンビュン車の通る横を、手錠されたバニーの格好で歩く山本理沙さん。寒かっただろうなぁ。撮影は前年の10~11月くらいか。

最後は、懸命に捜索していたユミたちに保護される。雄太はルリの舐めた苦痛と屈辱を目の当たりにして、涙ながらに心から謝るのだった。
ルリ「ばーか、気にすんな、友達だろう?」 ルリもそれ以上雄太を責めようとはせず、目に涙を滲ませつつ、許して上げるのだった。
さあ、あとは事務長たちを呼び出し、「お仕置き」するだけ。

しかし、今回は敵もアメフトの格好をして、やる気マンマンなのだった。かなり笑える。

笑えるけど、これがなかなか強い。パワーと、アメフトの連携プレーを思わせる攻撃に、反逆同盟もピンチに陥る。
ま、例によって最後はミホのバラ投げの助けを借り、ユミが事務長と支配人をボコボコにして勝利!
事件は、事務長一人が解雇されるという形で収束するが、

ラスト、学校を出て行く理事長の車を見送るユミ。

その中に、探している母親が乗っていることも知らず……。
と言う、終盤に繋がる重要なシーンを加味しつつの第2クールの幕開けであった。