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劇場版「スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲」 後編

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 唯がケイたちに連れて来られたのは、ストーリー後半の舞台となる、昔の学校のような施設だった。

 そこは、あぶれものや家出少年たちが集まって自給自活の生活をしながら一種のコミュニティーを作っており、名付けて「番外連合」と言う。

 そのリーダー的存在が、あの京助であった。

 しかし、これだけおおっぴらに活動してて、何で本拠地を学生刑事たちに潰されないのか、いささか不自然な気もするが、元々青少年治安局は、自らテロ事件を起こしてその罪を彼らに被せるつもりだったので、あえて見逃していたと考えれば辻褄が合う。

 青少年治安局の活動とあわせて、最近頻発するテロ事件を報じているテレビニュース。

 城南警察署の爆破に続いて、発電所の爆破の映像となるのだが、

 
 それは明らかに、他の特撮番組から借りてきたフィルムだった。

 
 アナウンサー「これらの事件に関係すると見られる不良学生たちを逮捕し、取り調べていますが、今のところ犯人たちは『番外連合』と名乗っていることだけが分かっている模様です……」
 塊太「ちょっと、『番外連合』なんて冗談じゃねえぞ!」
 京助「はっはははははっ、まあよ、俺たちもさ、有名になったもんじゃねえか」

 事務室のような部屋で、そのニュースを見ているのは、京助と相棒の塊太。

 京助を演じるのは、豊原功輔さん。塊太は、「セーラー服反逆同盟」に出ていた山本顔之介さん。

 そこへ部下が来て、ケイたちが唯を連れてきたことを伝える。

 
 若者「俺、知ってるぜ、俺たちをパクろうとしてる学生刑事のひとりだよ!」
 若者「フクロにしろ!」
 若者たち「フックロ、フックロ!」

 唯とケイたちを取り囲み、不穏な言葉を唱和し始める少年少女たち。

 フクロと聞くと、哲也が「やめたまへ!」と言いながら飛び込んでくるような気がする管理人であった。

 ケイ「やめてよ、話を聞いてよ!」

 ケイが唯を庇いながら必死に声を張り上げるが、大勢の声に掻き消されてしまう。

 そこへ京助と塊太が駆けつけるが、止めるどころか、塊太が大きな木槌を振り回して、いきなり唯に襲い掛かる。

 
 フトモモを剥き出しにしてその攻撃をかわす唯。

 しかし、考えたらスケバンの長いスカートって、めっちゃ戦いにくいコスチュームだよね。

 やっぱりアクションドラマのヒロインは、もっと動きやすい服、たとえばミニスカとか、レオタードとか、ビキニとかで戦うべきじゃないかと思う。

 他意はない。

 
 ケイ「京助、助けてあげて!」

 ケイたちは京助に泣きつくが、京助は容易に動こうとしない。

 唯、攻撃をかわして人垣を飛び越すと、

 
 唯「わからんやつらやな! 姉ちゃんらの仇も取らんでこんなところでやられてたまるかっ!」

 鼻の頭に煤をつけているのは、ここに来るまで、廃墟や下水道を通ってきたからである。

 なお、唯は「仇」と言っているが、結花と由真は生きているのでご心配なく、

 学生刑事時代からの鬱憤をとうとうここで爆発させ、自ら塊太に向かっていく唯だったが、そこへケイが割り込んできて、小さな体で必死に唯と塊太を止めようとする。

 
 ケイ「やめてぇーっ」

 
 ケイ「なんでこんなことになっちゃうの? なんであたしたちが憎みあわなくちゃいけないの?」

 ま、小さいといっても、背はほぼ唯と同じくらいなんだけどね。

 
 ケイ「なんでみんな、本当のことを知ろうとしないの? なんで? ふっくっ……」

 たくさんのエキストラを前に、田山さん、当時13才とは思えぬ堂々とした演技を披露する。

 この後、もっと活躍してメジャーになって欲しかった気もするが、知る人ぞ知る美少女にとどまったと言うのも、これはこれでオツな気もする。

 ケイの清い涙を見ていた唯、不意に、「やめじゃ」と叫び、抵抗をやめてその場に座り込んでしまう。

 もっとも、それを見てみんながこれ幸いとばかりに唯をフクロにしようとするのはいささか嘆かわしい。

 おまいらも、ケイの涙を見て反省したんじゃないんかい!

 京助「もういい、やめろ、こいつからは大切なことを聞き出さなくちゃならん」

 結局、京助の鶴の一声で、ようやくみんな引き下がる。

 唯は、縛られて京助の事務所に転がされる。

 
 唯「ほどけ、ほどかんかい!」
 京助「お前ら学生刑事は、何で俺たちを目の敵にするんだ?」
 唯「悪事を働くから取り締まられるんじゃ! 自業自得じゃろ!」
 京助「風間唯、だったな」

 
 京助は唯を立たせると、窓際に連れて行き、中庭で忙しく働いている連中の様子を見せる。

 京助「見てみろ、学校や家に居場所がなくなってグレてた、そいつを俺が束ねたんだ。これだけの所帯が食ってきゃならねんだ、そりゃ少しぐらい悪いこともするさ、仕方ねえだろ」

 
 唯「アホ、麻薬なんか売って、仕方ないとは言わせんわい」

 

 
 京助「……」
 唯「あっ……」

 唯の糾弾に、京助は無言でその後頭部を叩くのだが、たぶん、浅香さんの予想以上にその勢いが強かったのだろう、明らかに面食らった顔になり、「素」で声を出しているのが笑える。

 
 京助「ありゃ、栄養剤」
 唯「!」
 京助「この程度のインチキがそんなに悪いか?」

 京助は唯を部屋の中央の椅子に座らせると、学生刑事たちの行き過ぎた暴力に非を鳴らし、

 
 京助「その上な、俺たちがテロをやってるなんて情報をマスコミに流しやがった」
 唯「テロ? 何の話じゃ?」
 京助「とぼけんじゃねえよ」
 唯「とぼけちゃおらん、わちはあそこをもう辞めた」

 テロ事件は、唯が東京を離れてから始まったので、唯はその件については何も知らないのだった。

 青少年治安局、いや、関根蔵人の怖さを知らない京助は、唯に、蔵人に会わせろと突拍子もないことを言い出す。

 蔵人に直談判して取締りをやめさせるとか、あるいは蔵人と手を組んでビジネスを広げるとか、非現実的なプランを語る京助を、唯は呆れ顔で見詰め、

 唯「なぁんもわかっとらんわい」
 京助「なんだとぉ」
 唯「あいつらはそんげな細かい話で動く奴らじゃなか、わちにまかせちくり、わちが必ず奴ら(の悪事)をあばいちゃる」
 京助「俺に命令するんじゃねえよ! ガキの癖に」
 唯「何がガキじゃ、もう17、立派な大人じゃ」
 京助「ガキだよ、てめえは、どこに17の色気ってものがあるんだよ」
 唯「色気は関係ないやろぉ!」
 京助「チビ」
 唯「アホ」

 激しい口喧嘩をしつつ、なんとなく波長の合いそうな二人であった。

 しかし、そもそも17才に色気を求める方が間違ってると思うんだけどね。

 その後も、青少年治安局による自作自演のテロ活動、要するに「偽旗作戦」が続く。

 今度は、爆弾による大臣暗殺に、地下鉄の爆破と言う過激なもので、後者の作戦では数百人の死傷者が出たと大堂がさらりと報告しているが、それを台詞だけで片付けてしまうのはどうかと思う。

 蔵人「これで、愚図な政治家どもも動かざるを得ないだろう。素晴らしい!」

 さて、青少年治安局に拘束されている暗闇指令。

 
 その顔に、異様に眩しい光が当てられている。

 それもその筈、

 
 暗闇指令を照らしているのは、手術用の巨大な無影灯だったからである!

 蔵人「さあ暗闇さん、そろそろ供述書にサインして頂きましょうか」
 暗闇指令(ひょっとして、コイツ、ただのアホなのでは?)

 蔵人は、一連のテロ事件はクーデター計画の一環であり、それを番外連合に実行させたと言う供述書にサインするよう暗闇指令に要求しているらしい。

 機械室のような監禁部屋には、暗闇指令のほかに由真の姿もあった。

 唯と離れ離れになった後、学生刑事たちの手に落ちたのだろう。

 そこへ瞳子が来て、フロッピーディスクを持っている結花を美山海岸で発見したと知らせる。

 唯と京助、こっそりダクトの中に入り込んで様子を窺っていたが、唯は無謀にもそこから飛び降りて蔵人たちに戦いを挑む。

 ま、それはいいのだが、そこで流れる挿入歌が「君の夢に飛びたい」と言う、中村由真の歌うアイドルソングなのは、どう考えても選曲ミスであろう。

 唯と京助は、雪崩れ込んできた学生刑事たちと激しくぶつかり合うが、テレビ版と違って唯の超人的な強さは見られず、学生刑事たちに苦戦した挙句、暗闇指令も由真も助け出せないまま引き揚げざるを得なくなる。

 唯たちはこっそりついてきていたケイたちと合流し、敵のジープを奪ってそのまま美山海岸へ向かう。

 彼らが港に着くと、ちょうど捕まった結花が瞳子たちに連行されているところだった。唯たちはなんとか結花を助け出し、吾朗と言う漁師の船に乗って岸を離れるのだった。

 結花は、その吾朗と言う男に助けられ、今まで匿われていたらしい。

 
 蔵人「司法長官、首都の機能が通常に保たれる治安臨界は、もう限度と考えるべきです」
 司法長官「その後、暗闇から何か聞き出せたかね」
 蔵人「いや、なかなか口を割りません。いずれにせよ、あの男一人を糾弾したところで済ませられる問題じゃないでしょう。現に奴を押さえた今でも、敵は着実に行動を続けています」
 司法長官「うむ、なんとか、なんとかこれ以上のテロを防いでくれ」

 ここで、重鎮・江原真二郎さんが登場。

 1シーンだけの出演で、まぁ、クレジットに名前を出す為のアリバイ的なキャスティングである。

 司法長官は、連続テロを引き起こしている首謀者が、目の前にいる白皙の青年とは露ほども疑っていないようで、まるっきり蔵人の言いなりであった。

 夜、番外連合のメンバーは、総出で作業を行っていた。青少年治安局の軍団を迎え撃つ為の罠などを設置しているのである。

 ちなみにその中には、改名前の相原勇さんも混じっていたりする。当時は小原靖子ね。

 その後、色々あって、夜明け前、瞳子を先頭に、青少年治安局の大軍が押し寄せる。

 瞳子「夜が明ける。大詰めよ、私たちの日だわ」

 バックに恥ずかしげもなく「ワルキューレの騎行」を流しながら、オフィスで瞑想にふける蔵人。

 同じ頃、ようやく京助たちは、フロッピーディスクに記録された極秘ファイルを発見していた。

 ま、それは良いのだが、

 
 その文面が、いくらなんでも分かりやす過ぎるだろっ!

 ここは、観客には文面を見せずに、

 唯「何やらむずかしゅうてよくわからん」
 結花「つまり、自分たちでテロを仕掛けておいて、秘密警察を作ろうと言うのよ」

 みたいな処理のほうが良かったかな。

 
 フロッピーには他にも、テロの具体的な計画目標が記録されていた。

 5つの計画のうち、4つまではすでに現実のものとなっていた。

 唯「残りの一箇所は?」
 結花「2月14日、ウエストホール・セントバレンタインコンサート会場……大量無差別殺人」
 吾朗「おい、今日だぜ?」

 とりあえず会場に電話して爆弾のことを知らせるが、爆弾は発見されず、逆に係員から叱れてしまう。

 ところが、さらにフロッピーを調べると、計画が漏洩した場合には爆破方法を変更すると注意書きがされていた。ただし、それがどんな方法かまでは書かれていない。

 そこへ、暗いうちからこのクソ寒いのに立ちっぱなしでご苦労さんです! の、瞳子が、単身、敷地内に入ってくる。

 ちなみに、上記の唯たちの会話で、現在の時刻が朝9時だと分かるのだが、瞳子さん、いくらなんでも待ち過ぎじゃない?

 
 唯「お前、全部しっとってあいつらに協力したんか」
 瞳子「そう、とうとうフロッピーを読んだのね、あんたたちは完全に包囲されているわ。唯とフロッピーをこっちへ渡しなさい。そうすれば、連続テロ犯人としてあんたたちを追うのをやめるわ。要求を呑まなければあんたたちは皆殺しにするわ」

 瞳子、15分の猶予を与えると、一旦敷地の外へ出る。

 
 結花「何を迷うの? あの女が約束を守ると思う? 要は確実に唯を捕まえて、フロッピーを取り戻したいのよ。唯がいなければあんたたちを潰すのは簡単だと踏んでるんだわ」

 京助の部屋に集まって対応を協議するメンバー。

 結花は、議論するまでもないとばかりに唯を引き渡すことに反対するが、瞳子の脅しに怯えて動揺するものも少なくなかった。

 男「このままじゃ俺たち、万に一つも助からねんだよなぁ」
 女「あの女だって人間だもん、約束守るかもしれないわよ」
 結花「どうしてこんな簡単なことが分からないの? あれだけの陰謀を実行する連中なのよ」

 塊太が京助の意見を叩くと、京助は腕を組んで身震いしながら、

 京助「い、行ってくれないかな、唯」

 信じがたいことを言い出す。

 唯「コンサートの人たちはどうするんじゃ? あいつらの計画は食い止めんのか?」
 京助「俺たちには関係ねえよ。俺たちにそんな力ないよ。俺たちは落ちこぼれの寄り集まりだ。俺たちが望んでんのは、どっか片隅でひっそりと生きさせて貰うことだけだ。俺たちを巻き添えにしないでくれ」
 結花「負け犬になる気なの?」

 結花はなおも説得しようとするが、唯は「ようわかったわい」と、吐き捨てるようにつぶやくと、ヨーヨーを置き、フロッピーを手に部屋を出て行こうとする。

 当然、結花は引き止めようとするが、唯の決心は変わらない。

 唯「姉ちゃんはここに残って、あいつらを止める方法を考えちくり」
 結花「唯……」
 唯「京助さん、今決めた、わちはスケバン刑事として最後まで戦う。何故かちゅうたら、わちはここのみんなを好きになったんじゃ。だから、好きなあんたたちを負け犬にしとうない。誰に任命されんでも、わちはスケバン刑事なんじゃ!」

 
 ケイ「京助っ! 見損なったわ! バカーッ!」

 唯が出て行った後、京助の背中に手を置いてなじるケイ。

 なんか、笑ってるようにも見えるが、田山さんはお怒りになっておられるのである!

 唯、中庭に降りると、まっすぐ門の外の瞳子に向かって歩き出す。

 
 瞳子「唯が校門を出たら、殺して!」

 瞳子の言葉に、背後の学生刑事たちがブレード付きヨーヨーを取り出す。

 だが、唯が門を出ようとした瞬間、足元にダーツが突き刺さる。

 
 唯が振り向くと、京助が窓から出て、ヨーヨーが投げて寄越す。

 京助「戦うぞーっ!」

 ま、お約束の展開だが、土壇場で京助が男を見せたのである。

 瞳子「機動予備隊突入せよ! 全員、粛清!」

 瞳子もすかさず総攻撃を命じる。

 中庭で、両者入り乱れてのバトルとなる。

 序盤は、地の利を生かした番外連合が優位に戦いを進めるが、

 
 瞳子は後方に控えていた装甲車を前進させると、自分も銃座に飛び乗り、激しい放水で京助たちを牽制する。

 
 続いて、自ら火炎放射器を操作して、瞳子が火炎攻撃を開始する。

 しかし、まあ、どっちにしてもあまり殺傷力はない装備である。

 唯、装甲車に向かって何度もヨーヨーを叩きつけるが、さすがにそれくらいで壊れるものではない。

 乱戦の中、吾朗が学生刑事に殺されるが、結花は「秘技・戻り鶴」と言う、ブーメランみたいな技で仇を討つ。この冗談のような技が、唯一テレビ版の名残りをとどめている演出かもしれない。

 その後、唯は京助に頼んで装甲車を特定の場所まで誘導させると、渾身の力を込めて頭上にヨーヨーを何度も繰り出し、建物の上に据えてあった巨大なタンクの足場を切り崩し、直下に落とす。

 
 唯「京助、どきないっ!」
 京助「えっ?」

 唯の叫びに思わずその場に立ち止まった京助、装甲車もろともタンクに押し潰されたそうです。

 ※警告 いざと言う時にバリバリの方言で指示するのは大変危険です!

 ……嘘である。

 京助はちゃんとよけて無事で、装甲車はタンクをよけようとして端に積んであった可燃性ガスのドラム缶に激突し、停止する。

 そこへ唯がヨーヨーを放って火花を散らし、

 
 通路に充満するほどの大爆発を起こし、装甲車を吹っ飛ばす。

 唯、今度はコンサート会場爆破を阻止しようとするが、その方法が分からない。仕方なく、青少年治安局へ乗り込み、蔵人から直接聞き出すしかないと言うことになる。

 三人が駆け寄り、唯にそれぞれ言葉を掛ける。

 
 ケイ「コンサートを救って奴らの計画を潰して」

 それぞれ掛けるのだが、管理人は田山さんにしか興味がないので他の二人の台詞は当然カット。

 残念ながら、これが管理人の心のオアシス・田山さんのラストカットとなる。

 唯と京助は、ライトバンで一気に治安局に突入する。

 番外連合の壊滅に総力を結集させたせいか、警備はきわめて手薄だった。

 

 
 その数少ない警備員を、アイドルとは思えぬ見事な右蹴りで倒す唯。

 青少年治安局の中はガラ空き……と言うのはさすがに変なのだが、まぁ、残り時間もないことだし、気にしないことにする。

 
 と、そこへ、死んだと思っていた瞳子が、血だらけになりながらも二人の前に立ちはだかる。

 瞳子「あと一息、邪魔はさせないわ」
 唯「わちはみんなを守る」
 瞳子「そうはさせない。殺すわ」
 京助「ばっかやろう、どけっ」

 京助、叫んでダーツを投げつけるが、瞳子はヨーヨーで弾き返すと、

 
 構え直して京助の頬を切り裂く。

 この、血だらけでいながら、あくまでクールに戦う瞳子が実にカッコイイ。

 途中で改心して唯の味方になると言うようなありがちな展開にもならず、ひたすら悪に徹したところも素晴らしい。

 
 唯、ここでやっと本気モードになり、赤いグローブを右手に嵌める。

 無論、テレビ版で使っていたプロテクターは、ここでも登場しない。

 
 唯「三代目スケバン刑事、風間唯、またの名を麻宮サキ! 阿川瞳子、おまえらのしとることは、正義でも何でもなか! 人が人を支配することなぞあってたまろうか! 理屈はもうたくさんじゃ!」

 いよいよ、唯と瞳子の頂上対決がスタート。

 ……が、特に面白くないのでカット(おい)。

 戦いのさなか、唯は、メモを結んだ由真のリリアンがパネルの地図に刺さっているのに気付く。

 由真がそこから移送される際に、唯のために残したものだろうが、どうやって真の爆破方法(後述)を知り、どうやってそれをメモに書いたのか、いささか解せないところがある。

 とにかく、唯は苦戦の末、瞳子を倒す。と言って、別に死んだ訳ではない。

 瞳子、重傷を負いながら、本気の唯と互角以上に戦ったのだから、その実力は、普通のキャラとしては最強クラスだったと思える。

 惜しむらくは、前述したように単なる蔵人の操り人形、戦闘マシーンとしか描かれておらず、キャラクターとしての深みがなかったことだ。これでは、藤代さんの魅力もあまり引き出せない。

 それはさておき、メモには「ロケット弾で爆撃」と書いてあり、さらに、リリアンが刺さっていたのは、出撃する為の飛行場らしかった。

 だが、普通に行ってはとても間に合わない。

 と、二人の目に、空を飛んでいる飛行船が入る。

 唯はすぐ電話して、その飛行船に協力を依頼する(実際には、どうやって頼んだのかは不明)。

 
 京助「気をつけろよ」

 屋上に出て待っていると、京助がはじめて唯を気遣う。

 京助「ありがとう」
 唯「ううん、わちこそ」

 
 京助「唯……」
 唯「うん?」

 京助、何かロマンティックなことでも言おうとしたが、不意にいつもの京助に戻って、

 京助「ちび!」

 
 唯、一瞬ムッとするが、京助の性格は知り抜いているので、すぐとろけるような笑みを浮かべ、可愛く敬礼して見せる。

 テレビ版も含めて、唯の一番可愛いショットではないだろうか?

 
 やがて頭上に、巨大な飛行船の船腹が手の届きそうな距離に見えてくる。

 メイキングを見ると分かるが、これは全然別の、だだっ広い飛行場(要するにラストシーンの飛行場)で撮影しているのだ。

 
 飛行船から垂れた縄梯子の端を掴んでいるのだが、これは合成とかじゃなく、ちゃんと実際に掴んでいるらしい。

 メイキングでは、飛行船がふらふら動くので、それにあわせて役者とスタッフが大急ぎで移動する様子が撮られている。

 
 続いて、天からの視点で、縄梯子につかまって浮上する唯の姿が映し出されるが、これは、メイキングを見ると、別の建物の屋上で、唯の体を人力で引っ張り上げているのである。

 一方、暗闇指令と由真は、蔵人の部下たちの車で運ばれている途中だった。

 どうやら、コンサート会場を爆破した後で、二人を実行犯として逮捕、あるいは射殺するつもりらしい。

 
 縄梯子につかまって宙を飛んでいる唯、その車を発見する。

 なんかこの顔、堀北真希に見える……。

 唯は、そのまま車の屋根の上に飛び移ると、窓を叩き割って車を転倒させ、無事に二人を救出する。

 唯は、車に乗っていた大堂から蔵人の居場所を聞き出そうとするが、無情にも、背後からその蔵人に撃ち殺されてしまう。

 ちなみに普通のピストルで撃ってるのだが、その距離がめちゃくちゃ長くて、蔵人の射撃の腕がゴルゴ13なみに物凄いことが分かる。

 
 ……って言うか、無理なのでは?

 こちらから撃つ場合は、セスナの横にかすかに見える人影に命中させなくちゃいけないんだぜ。

 ま、唯を狙ったのが、外れて大堂に当たっただけという可能性もあるが。

 
 蔵人「スケバン風情が、どこまで俺の邪魔をする気だ」

 でも、その後も、唯が隠れている鉄骨に正確に命中させてるんだよね。

 蔵人、殺すのは諦めてセスナに乗り込み、自ら操縦して発進しようとするが、唯が滑走路の中に入って、その前方に立ちはだかる。

 
 唯(負けてなろうか、暗闇さんに任命されたからじゃなか、わちが自ら選んだスケバン刑事の道じゃ。お前のような奴に負けてなろうか!)

 迫り来るセスナを、悠々とヨーヨーを操って待つ唯。

 
 十分距離はとってあるが、ちゃんと浅香さんに向かってセスナを走らせているのがえらい。

 
 蔵人「死ねい!」

 鬼のような形相で叫ぶ蔵人さんであったが、

 

 
 うっかり唯を飛び越えて離陸してしまう。

 唯、振り向きざま、生涯最後のヨーヨーを投げる。

 ヨーヨーはセスナの底部を突き破ってコントロール装置を破壊する。

 セスナは煙を吐きながら急降下して、

 
 唯の目の前に墜落、大爆発を起こす。

 と、同時に、

 
 サイレンを鳴らしながらパトカーがフレームインするのだが、そんな近くにいたのなら、もっと早くからサイレンの音が聞こえてる筈だよね、などと言う細かい突っ込みは受け付けておりません。

 パトカーには結花も乗っていて、唯たちのそばに駆け寄る。

 レビューでは省略したが、装甲車を破壊した後、京助の部下があのフロッピーを司法長官に届けると言っていたので、暗闇指令の容疑も既に晴れたものと思われる。

 唯、しばらく、巨大な十字架のように燃えるセスナを見ていたが、つと、暗闇指令の前に進み出る。

 
 暗闇指令「苦労を掛けたな、唯」
 唯「最後まで、落ちこぼれのスケバン刑事じゃったわい」

 今生の名残りに、もう一度だけヨーヨーを滑らせてから、それを暗闇指令に差し出す。

 暗闇指令「これは、もうお前には必要ないな」
 唯「暗闇さん、さらばじゃ」

 唯、まっすぐな瞳で暗闇指令の目を見詰めた後、姉たちのところへ行き、仲良く肩を抱き合って歩き出す。

 
 暗闇指令「唯、結花、由真……さらばだ、三代目スケバン刑事!」

 長門さん、1作目から関わっているだけに、感慨深いものがあっただろう。

 実に良い笑顔である。

 ここからエンディングとなり、後は、やっと都井岬の牧場に来て馬に乗っている三人の様子がイメージ的に描き出されるのみ。

 
 ラスト、馬上で、お得意の鼻の下コスコスポーズを決めた唯のバストショットでフィーナレです!

 さて、改めて見るとこの映画、原作に近いハードな演出とシンプルなストーリーで、アイドル映画としてはかなり燃える力作になっているのではないかと思う。

 難を言えば、ストーリーに比べてキャラクターが多過ぎて、そのぶん、ひとりひとりに割かれる時間が短くなっていることかな。所詮、浅香さんのアイドル映画なので、浅香さんの出番が必要以上に多い分、瞳子以外の学生刑事や、番外連合のメンバーがほとんど描かれていなかったのが残念だ。

 あと、くどいようだが、依田先生を殺したのが許せん!

 さて、以上を持ちまして、「スケバン刑事3」のレビュー、すべて終了となります。

 今度は原点に返って、「スケバン刑事」のレビューを開始する予定です。乞うご期待。
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コメント

「3」の劇場版

「3」の劇場版は「2」の劇場版に比べ、物足りなさがありますね。
3姉妹の連携したバトルシーンもありませんでしたし、むしろ、離れ離れに。
ラスボス蔵人もあっけない終わり方。瞳子とのバトルも微妙。
その分、唯と京助の相性が良かったところでしょうか。
それと、暗黒指令がスケバン史上初のピンチに‼
ドラマ版では、外出したのは帯庵殿のとこだけで、あとはずっと椅子に座って、「ただ信じるしかないとか待つしかない」みたいなシーンだけでしたので、退屈そうでしたね(笑)

ケイちゃんについてはこれまたタイミングよくレビューが開始された「光戦隊マスクマン」にも登場があるようなので注目しています。

若林や堀北真希にいろいろ登場しましたね(笑)

>あと、くどいようだが、依田先生を殺したのが許せん!
以前、最終回の際に、般若もあのまま死んでくれてたらかっこ良かったのにと述べられていましたが、劇場版を踏まえてのことでしたか。
あの時点では依田先生は生きていたというのは喜ばしいシーンと思って、管理人様、ひでー(笑)と思っていましたが、この最期はないですね。
しかも、遺体もお持ち帰りされてどうなった(汗)冗談はさておいて、最終回の唯の絶叫の熱演も無駄に終わった感がありますね。

またいろいろとスケバンを回想し、楽しむことができました。ありがとうございました。お疲れさまでした。

余談ですが、回想とはにゃで思い出したのですが、「3」は1話だけスルーされちゃってましたよね。あの大魔神の回だったかな。はにゃが唯のテストにおまけをつけてあげた回?違っていたらすいません。
>唯は難しいことを考えると頭がハングアップしてしまうのである!
やはり、唯はテストの点数も微妙。初代サキも微妙で女教師に嫁にいくっていって、逆に女教師の動揺を誘っていました。
2代目の陽子は西脇さんと徹夜づけで進学塾の入塾をパスすることができました。頭脳は2代目が優秀かなぁ。

美少女対決

>途中で改心して唯の味方になると言うようなありがちな展開にもならず、ひたすら悪に徹したところも素晴らしい。
ホントですよね~。悪役はこうでなくちゃ!

>惜しむらくは、前述したように単なる蔵人の操り人形、戦闘マシーンとしか描かれておらず、キャラクターとしての深みがなかったことだ。
ここに尺を割くべきだったと思います。

それにしても、この映画は実に浅香さんが可愛く撮れてますよね。

Re: 「3」の劇場版

> 3姉妹の連携したバトルシーンもありませんでしたし、むしろ、離れ離れに。

特に、由真はほとんど見せ場がありませんでしたね。

> あの時点では依田先生は生きていたというのは喜ばしいシーンと思って、管理人様、ひでー(笑)と思っていましたが、この最期はないですね。

最初に書いたようにパラレルワールドだと思えば良いんです。

> またいろいろとスケバンを回想し、楽しむことができました。ありがとうございました。お疲れさまでした。

こちらこそ、楽しいコメントありがとうございます。

> 余談ですが、回想とはにゃで思い出したのですが、「3」は1話だけスルーされちゃってましたよね。あの大魔神の回だったかな。はにゃが唯のテストにおまけをつけてあげた回?

そうですね。見る分には面白いんですけど、レビューにするには地味過ぎるんです。相手が大魔神じゃドラマになりませんからね。

Re: 美少女対決

> ホントですよね~。悪役はこうでなくちゃ!

衣装がワンパターンなのがちょっと残念です。

> それにしても、この映画は実に浅香さんが可愛く撮れてますよね。

結局、浅香唯ありきの映画ですからね。メイキングも彼女ばっかりで物足りないです。

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zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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