FC2ブログ

記事一覧

「超電子バイオマン」 第34話「見よ!バイオの力」

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

超電子バイオマン VOL.4 [ 阪本良介 ]
価格:8025円(税込、送料無料) (2019/3/1時点)



 第34話「見よ!バイオの力」(1984年9月22日)

 まるで洗剤か漂白剤のCMのキャッチコピーのようなサブタイトルであるが、今回が31話から続く「新生ギア&新必殺技開発篇」のラストとなる。

 冒頭、ピーボとグリーンツーが、スーパーエレクトロンに耐えられる新しい強化服の開発に取り組んでいる。

 苦心惨憺の末、遂に安定した状態で変身していられるようになるが、その直後、膨大なエネルギーが制御装置に逆流して、大爆発を起こしてしまう。

 
 別の場所にいた4人がすぐ駆けつける。真吾は無事だったが、ピーボの姿が忽然と消えていた。

 ひかる「ピーボ、ピーボ!」
 真吾「ピーボはバイオスーツを完成させる為に、無理して爆発事故を起こしたんだ」

 そのピーボ、意外なところにいた。

 無論、富士山の麓の町だろうが、洋介と言う少年が、夜、家の前で望遠鏡で星を観察していると、ガレージの中から物音がする。中を覗くと、ピーボが、たくさんの風船をヘリウムガスで膨らませて、背中に結び付けているところだった。

 だが、天体マニアと言うよりUFOマニアらしい洋介は、ピーボをてっきり宇宙人だと思い込んでしまう。

 
 洋介「宇宙人だ、本当に宇宙人だ。ねーねー何処の星から来たんですか?」
 ピーボ「すいません、名前も何処の星から来たのかも分からないんです。えいっ、えーいっ!」
 洋介「きみ、きみぃ、一体そんな格好で何してるんですか?」
 ピーボ「宇宙へ帰りたいんです!」

 ピーボは、爆発のショックで記憶をなくしてしまっていた。

 それでも、別の星から来たのだという記憶だけは残っているらしく、そんないじましい方法で、宇宙へ飛び立とうとしているのだ。

 
 洋介「風船でかい? 変な宇宙人ですねえ」
 ピーボ「だって、帰りたいんだもん! 帰りたいんだもん! う、うう……」

 望遠鏡で広大な星空を見上げては、子供のように泣きじゃくるピーボ。

 洋介「泣くなよー、僕が宇宙へ帰してあげます」
 ピーボ「ええー、ほんとー?」
 洋介「任せなさい」

 洋介、UFOマニアであるのみならず、無類に気の良い少年だったので、手放しで嘆き悲しむピーボを励まし、頼もしげに胸を叩いて見せるのだった。

 
 洋介「これは僕が開発したUFO通信機です。これでUFOを呼べば良いのですよ」
 ピーボ「凄いなぁ、君は天才だ。ありがとう」

 翌日、洋介はピーボを連れて、手製のUFO通信機なるメカを操作しながら、荒野をずんずん歩いていた。

 と、ピーボが何か硬いものに躓いてこける。

 
 ピーボ「うわっ」
 洋介「大丈夫ですか? あれ、なんだろう、これ」
 ピーボ「うん、ほんとになんだろうね?」

 記憶を失っているピーボは、それがジュウオウの頭部だとは気付かなかった。

 そう、ここは偶然にも31話の決戦場と程遠くない場所であり、そこらじゅうに、破壊されたジュウオウ、メッサージュウ、アクアイガーたちの部品が散らばっているのだ。

 
 そして彼らのすぐそばには、それらの部品を掻き集めて回っているモンスターの姿があった。

 そう、モンスターは、忠臣ジュウオウのパーツを集めて、ドクターマンに作り直してもらおうと考えているのだ。

 モンスター、ピーボに気付いて襲いかかってくるが、そこへ史朗が現れ、ジュウオウの頭を遠くに投げ飛ばし、モンスターがそれを追いかけているうちにピーボたちを安全な場所へ連れて行く。

 
 ネオグラードに戻ってきたモンスターがピーボのことを告げると、ファラが「どうしてそれを早く言わないの!」と、モンスターの持ち帰ったジュウオウの体を蹴飛ばすが、そのあまりの硬さに「いたっ、いったったっ」と、まるっきり人間のような仕草で蹴った足を痛がる。

 ドクターマン「……」

 「こいつ、ほんとは人間の女が顔を白く塗りたくってるだけじゃないのか? たまにスネ毛の処理してるし……」と、心の中に浮かんだ疑惑を押し殺しつつ、

 ドクターマン「バイオマンは新しいスーパーエレクトロンを着実に開発してきている。油断は出来ん。メイスン、今こそピーボを倒せ。ピーボを倒せば、スーパーエレクトロンは出来ない筈だ」
 メイスン「はっ」

 メイスンとサイゴーンが出撃した後、モンスターがその場に座りなおし、いつになく真剣な態度で、ドクターマンに嘆願する。

 モンスター「ドクターマン様、俺たちも改造してください、メイスンやファラみたいにカッコよく……どうか元に戻してください、ジュウオウは俺の一の子分です。ジュウオウなしでは俺、生きていけませんーっ」

 ジュウオウの頭を抱いて泣き叫ぶモンスターを見て、「こいつ、ほんとは元プロレスラーがかぶりものしてるだけじゃないのか? たまにでかい屁ぇこくし……」と、一瞬疑うドクターマンであったが、

 
 ドクターマン「分かった、お前の部下思いの気持ちに免じて、特別にジュウオウも改造してやろう」
 モンスター「ありがとうございます!」

 冷酷無比なドクターマンとも思えない温情を見せて、その願いをどちらも聞き届けてやるのだった。

 これにはファラも思わず耳を疑うが、モンスターの改造強化は前々から予定していたことだし、ジュウオウを甦らせれば単純に戦力が増し、モンスターの戦意も高揚すると見たドクターマンのしたたかな計算も働いていたのだろう。

 ついでに、メッサージュウやアクアイガーも復活させてやれば良いのに……。

 これで、自分も含めて全てのメンバーが改造・強化されたことになる……と思いきや、何故かファラキャットだけそのままなんだよね。

 前にも書いた気がするが、ひょっとしてドクターマン、ファラキャットに何か特別な思い入れがあって、オリジナルのボディをいじりたくなかったのかもしれない。

 ま、違う意味でボディをいじりたかったのは山々だったろうが……。

 一方、バイオマンは、ピーボ、洋介とともに山の中の大きな天体望遠鏡の中に身を隠していた。

 5人が、「ピーボ」と呼びかけるのを聞くと、

 
 洋介「何を言ってるんですかー、君たちは! 彼は宇宙人ですよ。宇宙へ帰りたがっているんです!」

 キンキン声を張り上げて自説を主張する洋介。

 まだ子供だから可愛いが、これがおっさんだったら、ただの危ないヤツである。

 おっさん差別反対!

 もっとも、ピーボがバイオ星から来たことは事実なので、宇宙人と言うのもあながち間違いでもないんだけどね。

 
 竜太「ばんな、そかな!」
 ひかる「ピーボの星は、もうないのに」
 ジュン「本気でそう思ってるの?」
 ピーボ「うん」

 などとやってると、たちまちメイスンたちに嗅ぎ付けられる。

 
 5人はピーボと洋介を逃がしてから新しいバイオスーツを装着するが、ほとんど同時に爆発が起き、5人は元の姿に戻ってしまう。

 
 真吾「バイオスーツは完成した筈なのに、どうして変身できないんだ?」
 史朗「何故、俺たちの体はスーツに同調できないんだ?」

 
 一方、洋介たちは、引き続きUFO通信機で宇宙に向かって呼びかけていたが、無論、何の応答もある筈がない。

 
 と、そこへ現れたのが、改造強化されたモンスターと、作り直されたジュウオウであった。

 記憶のないピーボは、相手を仲間だと思って素直についていくが、その途中、斜面を転がり落ちて、頭をひどく打ってしまう。

 バイオマンもピーボを助けにすぐ駆けつける。

 モンスター「メイスン、ここは俺たちに任せろ、モデルチェンジニューパワーでバイオマンにトドメを刺しやる」

 
 モンスター「モンスタービッグアイアン、モンスタービッグカッター、モンスタービッグハンド」

 右腕を次々巨大な武器に変化させて新たな能力を誇示するモンスター。

 ジュウオウも、胸部に多数のロケット砲が組み込まれ、火力が格段に向上していた。

 もっとも、おまけで改造されたせいか、モンスターもジュウオウも、見た目の変化は他のキャラと比べると控え目である。

 ただ、ここでメイスンが「ようし、モンスター任せるぞ」と、さっさと引き揚げちゃうのはどう考えても解せない。メイスンとサイゴーンも攻撃に加わっていれば、高確率で5人を殺せたと思うのだが。

 もっとも、モンスターの新たな武器は確かに凄まじい威力で、生身の5人では全く歯が立たない。

 
 ビッグカッターで5人同時に薙ぎ払われて、嬉しそうに飛び跳ねるひかる。

 
 それでも、5人が死に物狂いで耐えていると、

 
 5人の体が、それぞれ異なる色の光に包まれ、内側から途轍もない力が湧いて来る。

 
 ピーボ「出た、それが君たちの体に秘められたバイオ粒子だ!」

 さっきの衝撃で記憶を取り戻したピーボが叫ぶ。

 なんだか良く分からないが、5人の体にはまだ覚醒していないバイオ粒子が眠っていて、この絶体絶命のピンチに遭って、それが体の奥底から奔出したらしい。

 こうなればもう詳述する必要もあるまい。

 5人は新しいバイオスーツを装着し、スーパーエレクトロンでジュウオウを撃破、ついで、モンスターとの巨大ロボットバトルを制してバイオマンの勝利となる。

 ラスト、洋介たちの目の前に巨大な宇宙船……いや、バイオドラゴンが降下してくる。

 
 洋介「わー、君を迎えに来てくれたんだ」
 ピーボ「ありがとう、洋介君のお陰です」
 洋介「これで故郷の星へ戻れるんだね」
 ピーボ「さよなら、君のことは忘れないよ」
 洋介「僕だって、元気でね!」

 ピーボは洋介にお礼を言うと、バイオドラゴンに乗って宇宙へ飛び立っていく……ふりをするのだった。

 言うまでもなく、それは、洋介の夢を壊さない為の、バイオマンの思いやりであった。

 
 史朗「騙しちゃって悪いんだけど、平和になったらピーボと会いに行って、その時、ほんとのこと話してやろうよ」

 
 ひかる「そうね」

 5人はその後、洋介のところへ行き、一緒にバイオドラゴンに手を振ってやるのだった。

 こういう、ちょっとした優しさ・気遣いが、昔の戦隊シリーズの、と言うより、曽田博久さんの脚本の素晴らしいところなのである。

 そして、32話から34話まで、バレエ少女、真吾の高校時代の恩師、そしてこの洋介と、単に新生ギアとの戦いや、新必殺技の開発だけを描くのではなく、毎回、ちゃんとした人間ドラマを織り込んでいるのが心憎いのである。
関連記事
スポンサーサイト



コメント

確かに今回も人間ドラマのような展開でしたね😅出来れば、ピーボの記憶が蘇る過程も(時間的には厳しいでしょうが)描いて欲しかったものですね

満載

本筋の新必殺技完成がちょっと隅に置かれた感じもしますが、見どころ満載で面白いですね。
まずは「メカ人間が痛いだと?」と言っていた張本メカが痛いだと? とツッコマせていただきます。
ピーボがあんな少量のヘリウムで浮上できると思ったのはウルトラマンのスカイドン戦(怪獣風船化作戦の水素注入)の記憶が残っていて現実と特撮の違いを理解してなかったのでしょう…とボケさせていただきます。
あと個人的にはレスラーメガスを操縦するモンスターがなんか楽しそうだったのも見どころだと思います。

大切なのは己を鍛え、自ら強くなることなのだ!

>ついでに、メッサージュウやアクアイガーも復活させてやれば良いのに……。
出淵さんは強化デザインを描いてたみたいですけどね。退場させられた理由は
メッサージュウ・・・空を飛ぶので操演の手間がかかる
アクアイガー・・・水中戦をするとスーツが痛む でしょうね。

>内側から途轍もない力が湧いて来る。
翌年のチェンジマンも同じだったし、マスクマンのオーラパワーはその最たるものですね。
曽田さん「自分の内面から強くなれ」というメッセージだと思います。
「ダイナマン」ではメギド王子にそのまま言わせているし。

>こういう、ちょっとした優しさ・気遣いが、昔の戦隊シリーズの、と言うより、曽田博久さんの脚本の素晴らしいところなのである。
>単に新生ギアとの戦いや、新必殺技の開発だけを描くのではなく、毎回、ちゃんとした人間ドラマを織り込んでいるのが心憎いのである。
おっしゃる通りです。僕が付け加えるのが何もないです。

Re: タイトルなし

正味10分くらいの中にドラマを描かねばならないのだから大変ですね。

Re: 満載

> ピーボがあんな少量のヘリウムで浮上できると思ったのはウルトラマンのスカイドン戦(怪獣風船化作戦の水素注入)の記憶が残っていて現実と特撮の違いを理解してなかったのでしょう…とボケさせていただきます。

あ、でも、スタッフがそれから連想したということはあるかもしれませんね。

> あと個人的にはレスラーメガスを操縦するモンスターがなんか楽しそうだったのも見どころだと思います。

そうでしたか。申し訳ないですが、巨大ロボットバトルはすっ飛ばす癖がついちゃいました。

Re: 大切なのは己を鍛え、自ら強くなることなのだ!

> おっしゃる通りです。僕が付け加えるのが何もないです。

ありがとうございます。

>まるで洗剤か漂白剤のCMのキャッチコピーのようなサブタイトルであるが

自分も全く同じ事を考えたので思わず吹いてしまいましたw

Re: >まるで洗剤か漂白剤のCMのキャッチコピーのようなサブタイトルであるが

> 自分も全く同じ事を考えたので思わず吹いてしまいましたw

ありがとうございます。

ほんと、ありそうなキャッチコピーですよね。

「ああ、おやびんは・・・」

>≧「どうか元に戻してください……ジュウオウは俺の一の子分です。ジュウオウなしでは俺、生きていけません―—!!

>モンスターが「ジュウオウは俺の一の子分です。ジュウオウなしでは俺、生きていけません―—!!」とドクターマンに懇願するセリフを見るとジュウオウに対するモンスターの師弟愛?が伝わってくるように感じますね。

劇場版だと「なんで俺たちこんな格好しなくちゃいけないんだァ?」とぼやくモンスターに「ただでさえみっともないのに、ねえ~おやびん?」と返したり、ネオグラードでモンスターとテレビ見つつ「おやびん、人間てアホなことやりますねェもう……ああ、ほんじゃ変えましょっと……よいしょっと」とチャンネルを変えようとするジュウオウの描写を思い出すと、ジュウオウはモンスターにとって良い話し相手にして子分だったんだなあ…とも思う自分です。

後の「奪われたターボ」という回だと、いきなり「僕ら考えることがあってネオグラードを出ます」とメカクローン1号みたいに置き手紙を残して家出?して公園で考える人の像をバックに「自分たちに足りないものは何だろう?」と議論するモンスターとジュウオウの場面がありましたが、この回のレビューができるのを今から楽しみにしております。

Re: 「ああ、おやびんは・・・」

> ジュウオウはモンスターにとって良い話し相手にして子分だったんだなあ…とも思う自分です。

悪役だけど、二人のほのぼのしたやりとりは癒されますね。

> 後の「奪われたターボ」という回だと、いきなり「僕ら考えることがあってネオグラードを出ます」とメカクローン1号みたいに置き手紙を残して家出?して公園で考える人の像をバックに「自分たちに足りないものは何だろう?」と議論するモンスターとジュウオウの場面がありましたが、この回のレビューができるのを今から楽しみにしております。

はい、いつものことですが、更新ペースが遅くてすみません。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

最近のトラックバック

カテゴリー

カレンダー

11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

FC2カウンター