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「光戦隊マスクマン」 第6話「夢のゴッドハンド」



 第6話「夢のゴッドハンド」(1987年4月4日)

 冒頭、原因不明の地震を調べる為、タケルたちが大滝市へやってくる。

 神社の近くで地震計をチェックしているタケル。

 石の鳥居の下に座って夢中になってマンガ本を読んでいる子供がいたが、不意に、問題の地震が起き、その震動で鳥居の笠木がその頭上に落ちてくる。

 
 タケル「危ないっ! ファイヤーッ!」

 タケル、思わずジャンプして、その鳥居を素手で殴り飛ばし、真っ二つにへし折ってしまう。

 
 タケル「怪我はないかい?」
 ノリオ「う、うん……」

 心に強い衝撃を受けたノリオ、半分固まったようにぎこちなく頷くが、やがて晴れ晴れとした笑顔を向け、

 ノリオ「すげえ、ゴッドハンドだぁ」
 タケル「ええ?」
 ノリオ「遂に見たぞ、やったぁっ!」

 そう叫ぶと、いきなり駆け出してしまう。

 タケル「おーい、忘れたよ!」
 ノリオ「見たぞー」

 タケルがマンガ本が落ちてるのに気付いて呼びかけるが、ノリオはそのまま走り去って行った。

 
 タケル「黄金の腕……」

 そのマンガの中には、白髪の老人が、拳ひとつで敵をぶちのめしているところが描かれていた。

 それがノリオの言う「ゴッドハンド」らしい。

 自身も空手道場に通っているノリオ、興奮気味に道場に駆け込むと、友達にゴッドハンドを見たと言い触らす。だが、友人たちは、日頃ノリオから同じ話ばかり聞かされているので呆れ顔に、

 
 男の子「またゴッドハンドの話かよ」
 男の子「いい加減にしねえと笑われるぞ」
 ノリオ「じゃあ、見せてあげるよ」

 この子役、実に表情豊かで面白い。

 自信満々に友達に請け負うノリオであったが、再びタケルに会いに行くと、

 
 タケル「ゴッドハンドなんかじゃないさっ」

 
 ノリオ「ガーン!」

 タケルにサクッと全否定され、両親がエッチしているところを目撃してしまった時のような、世にも切なげな顔になる。

 男の子たち「ほら見ろー」
 ノリオ「でも、あの時、石の鳥居を……」
 タケル「鍛えればレンガだって割れるだろう? あの石も、ヒビが入っていたしね」
 ノリオ「そんなぁ、ゴッドハンドだよぉ! ゴッドハンドって言ってよぉ!」

 ノリオはなおも泣きそうな顔で哀願するが、

 
 タケル「ノリオ君って言ったっけ、ゴッドハンドなんてありえないんだよ、それは空手をやってるものにとっての憧れに過ぎないんだよ」
 ノリオ「……」

 気の利かない、互い違いの眉毛のタケルに重ねてきっぱり否定され、涙を滲ませてその場から走り去るのだった。

 その後、枯れ井戸の縁に腰を掛けて、あのマンガ本を広げていたノリオ、例の地震によって井戸の底に落ちてしまう。

 と、底の割れ目の下に、異様な姿をした連中がいて、何やら話しているのが聞こえてくる。

 無論、チューブの一味だった。

 
 バラバ「地帝獣ドリラドグラーはトンネルを掘って爆弾を仕掛けています。今度の作戦は間違いなく成功するでしょう。既にこの地下秘密基地を中心に、無数のトンネルを掘りました。そこでこれらのトンネルをこの爆破装置で一挙に破壊しますと……」

 モニター越しにゼーバに作戦内容を説明しているバラバ。

 
 バラバ「地盤の沈下が起こり、大滝市は地の底に沈みましょう。はっはっはっはっはっはっ」

 あと5時間で爆発すると知ったノリオ、急いで井戸を這い登るが、バラバたちに気付かれてしまう。

 地上へ出て、母親がやっているホットドッグの移動販売車目掛けて全力疾走するノリオ。

 ノリオ「お母さーん! 大変だーっ!」

 
 母親「ノリオ、どうしたのーっ?」
 ノリオ「大変だ、町が沈むよーっ!」

 で、その母親を演じているのが、アンヌこと、ひし美ゆり子さんなのだ。

 だが、ノリオは母親のところに辿り着く前に、林の中でドリラドグラーに捕まってしまう。

 近くにいたタケルもすぐ駆けつけて助けようとするが、バラバやオヨブーたちにも邪魔され、結局ノリオは母親の目の前で地中に引き摺り込まれてしまう。

 母親「ノリオ、ノリオーっ!」
 タケル「おのれぇ」

 
 タケル「オーラマスク!」

 地面を叩いて嘆き悲しむ母親を見て、怒りの形相凄まじく変身するタケル。

 マスキーブレードをドリラドグラーの体に叩きつけるが、

 
 ドリラドグラーの体は極めて硬く、あろうことか、マスキーブレードの方が折れてしまう。

 レッドマスクの完敗であった。

 
 母親「ノリオぉ~」

 その後、商売用の椅子にしがみつくようにして、必死で悲しみと戦っている母親の悲痛な姿。

 それを見たタケルは、同じく目の前でチューブに攫われた美緒のことを思い出し、母親の嘆きを我がことのように胸に感じるのだった。

 母親「ノリオは嘘つきなんかじゃない。ゴッドハンドだって信じていたんです。亡くなった主人は空手をやっておりまして、良くあの子に言い聞かせていたんです。努力すればゴッドハンドになれると……う、うう」

 母親の涙交じりの叫びに、タケルがふと眼を転じると、

 
 タケル「……」

 車のダッシュボードに、その父親らしき男性とノリオが一緒に映っている写真が見えて、タケルは、何故かしらこみあげてくる笑いを抑えるのに多大な努力を要したのである。

 タケル(俺がゴッドハンドだったら、ノリオ君を救えたのに!)

 それはともかく、タケルは拳を握り締めながら、自分の不甲斐無さを激しく責めるのだった。

 CM後、姿長官は、開口一番「ゴッドハンドはある!」と、断言する。

 
 タケル「ええっ?」
 姿「ゴッドハンドは伝説ではない。本当に存在するんだ」
 タケル「本当に、ゴッドハンドが?」
 姿「オーラパワーを忘れたのか? オーラパワーを発揮した君なら可能だ。いいかね、君たちはまだ秘められた力の半分も活用していないのだ。オーラパワーは奥深く、底知れぬ力を秘めている。信じろ、その体に秘められた力を……」

 その後、色々あって、5人は一気に秘密基地に躍り込み、あっけなく爆破装置をストップさせて、バラバ苦心の作戦を台無しにする。

 タケルは縛られていたノリオを助けると、「ゴッドハンドが君を救う」と、意味ありげな台詞を吐く。

 
 バラバ「馬鹿め、素手でドリラドリラーに勝てると思ってんのか」
 タケル「秘められた力は、生身の体こそ、発揮できるのだぁっ!」
 バラバ(じゃあ、そもそも変身する必要ねえじゃん……)

 ま、そこはそれ、日頃お世話になってるバンダイさんとの関係もあるからね。

 
 タケル「うわぁあああーっ!」

 タケル、死に物狂いの形相で、凄まじい気合を発すると、

 
 渾身の右拳を、ドリラドグラーの硬質の胸板に叩き込む。

 が、

 
 タケル「ファイヤぁああっ!」

 あえなく弾き返される。

 ま、素手で殴ったらこうなるわな。

 その頃、光戦隊本部では、

 東「ところで長官、さっきの話は本当なんですか? ゴッドハンドの……」
 姿「馬鹿っ、そんなもんある訳ないだろ。マンガの世界の話だぞ」
 東「でも、タケル君、真に受けてたようですけど……」
 姿「えっ……マジで?」

 タケルが右手骨折して帰ってきたら、どうやって誤魔化そうかと悩む姿長官であった。

 嘘はさておき、タケルは一度の失敗で挫けず、「信じるんだ、秘められた未知の力を!」と、自分に言い聞かせるように鼓舞すると、

 
 精神を集中させて、両手から明々とオーラパワーを発動させる。

 停電の時に便利な技だ。

 しかし、「未知の力」を信じるって、冷静に考えたらめちゃくちゃなこと言うとるよな。

 
 タケル「はっ、ああああーっ!」

 とにかく、タケルの両拳が金色の炎に包まれ、タケルは再度渾身の右ストレートを放ち、今度は見事、ドリラドグラーの胸板を貫くのだった。

 この後、ラス殺陣と巨大ロボットバトルをこなし、事件は無事解決する。

 でも、起爆装置は壊しても、埋められた爆弾はそのままなんだよねー。いいのか?

 ラスト、河原で空手の稽古をしているノリオの前に、タケルたちがやってくる。

 
 ノリオ「どうしたら、お兄ちゃんみたいにゴッドハンドになれるの?」
 タケル「信じることさ。自分を、そして秘められた未知の力を一途に信じること、それを教えてくれたのは、ノリオ君、君なんだよ」
 ノリオ「僕がー?」
 タケル「それから、君のお父さん。いつの日か君も、必ずゴッドハンドになれるよ」
 ノリオ「うん、頑張るよ、約束する!」

 無責任なことを子供に吹き込むタケルであった。

 風の噂によると、ノリオ少年は十数年後、風俗街に通い詰めて技を磨き、とうとう女の子たちから「歌舞伎町のゴッドハンド」と呼ばれるようになったと……すいません! もう言いません!

 以上、終わってみれば、スルーしても良かったかなぁと言う他愛のないストーリーであった。
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コメント

流行りもの

>ゴッドハンド
やはり、極真空手の大山倍達ですね(最近、孫が逮捕されましたが)。
出てきた本は「空手バカ一代」だなぁ・・・

しかし、本作っておもいっきり「北斗の拳」や「聖闘士星矢」の影響を受けてますね。
ま、戦隊はライダーやメタルヒーローよりも流行りものになびきますからね。

また、眠ってるパワーを引き出すのはいいとしても身体がその負荷に耐えられないですよね。
ま、「北斗」だとそれこそむちゃくちゃ身体を鍛ええてましたが。

ゴッドハンド

今回はなんだか夢のような話ですね。管理人様はご存知無いのもしれませんが、“ゴッドハンド”といえば小生は1986年のW杯のマラドーナの“神の手ゴール”を思い出しますね😔(そんなん知らんがな)今回の話は、
何だかスプーン曲げ少年を連想させてしまうのは気のせいでしょうか?

ゴッドハンドの続き

ゴッドハンドの続きですがマラドーナはヘディングシュートを狙ったつもりが、何故か左手に当たってしまいボールが対戦相手(対イングランド)のゴールに入ってしまいました。審判は何故かゴールと認めてしまいイングランド側は当然抗議しますが、判定は覆らずにゴールが成立しました😔後にマラドーナは、“あのゴールは神の手によるものだ”と認めていますね😅
以上、小生のつまらない小話でした

Re: 流行りもの

> しかし、本作っておもいっきり「北斗の拳」や「聖闘士星矢」の影響を受けてますね。

そうですね。かく言う自分も当時、「星矢」にはまってました。

Re: ゴッドハンド

サッカーには興味ないですが、そのゴッドハンドなら知ってます。

Re: ゴッドハンドの続き

詳しい解説ありがとうございます。

変わらない・変われない戦隊ヒーロー

ひし美さんは「チェンジマン」32・33話にも出演されてましたね。やはりお綺麗。

この32話から36話にかけてが「アハメス無双」で黒田福美さんの魅力が爆発しますね。
僕にとっては「チェンジマン」の魅力の70%くらいは彼女の存在
(なお、超親韓の黒田さんも文政権には苦言を・・・)。
副官シーマも美形ですが。

ドクターマン、アハメス、サー・カウラーと魅力的な悪役が続出した
「バイオマン」「チェンジマン」「フラッシュマン」が僕には"外せない"戦隊です!

しかし、「悪役がどんどんカッコよくなっていく」のに「ヒーロー側は変わらない」
ことにフラストレーションを(放送当時から)覚え始めたのも事実。
既にギャバンという革命的なデザイン・造形・演出のヒーローが登場してたし
ライダーもBLACKで一挙にスタイリッシュになったのに
こうした造形の技術の進歩の恩恵を戦隊ヒーローが享受してない(現在もなお)のが残念ですね。

Re: 変わらない・変われない戦隊ヒーロー

> ドクターマン、アハメス、サー・カウラーと魅力的な悪役が続出した
> 「バイオマン」「チェンジマン」「フラッシュマン」が僕には"外せない"戦隊です!

そうなんですか。それなのに「チェンジマン」と「フラッシュマン」を番組ごとスルーしてすみません……。

> しかし、「悪役がどんどんカッコよくなっていく」のに「ヒーロー側は変わらない」
> ことにフラストレーションを(放送当時から)覚え始めたのも事実。

確かに、どんどん悪役が魅力的になるのに、それでも最後は必ず負けると言うのはストレスがたまりますよね。

空手道

>東「ところで長官、さっきの話は本当なんですか?ゴッドハンドの・・・・」
姿「馬鹿っ、そんなもんある訳ないだろ。マンガの世界の話だぞ」

空手と聞いて僕が忘れ難いのが、藤子不二雄Aさん「笑うせェるすまん」の「空手道」と言うお話です。
笑うせェるすまんこと喪黒福造(以下喪黒さん、テレビ版の声は大平透さん)は、盛り場でヤクザにインネンを付けられていたひ弱な若者・烏森喜一(以下烏森さん、同・竹村拓さん)を助けると同時に、強い男にしてやると口車に乗せ空手のお師匠様(同・飯塚昭三さん)に引き合わせます。そのお師匠様の下での短期間のシゴキですっかりその気にさせられていた烏森さんでしたが、そんな時先日のヤクザと運悪く再びご対面!しかも喪黒さんは烏森さん一人を残しトンズラ!
烏森さんは、ここに観るレッドさながらに気合いを入れて立ち向かいますが、付け焼き刃の上に、レッドの様な気の利いた能力など勿論持ち合わせていないためヤクザからドリラドグラー以上の攻撃を喰らい大負傷!!そのニュースをテレビで観た喪黒さんは
「生兵法は大怪我の基とはこの事ですな~♪」
と只々嘲笑うのでした!!このお話での姿長官も一歩間違えれば喪黒さんと同じです・・・・(笑)。

Re: 空手道

詳細な解説ありがとうございます。

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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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