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「乳姉妹」 第15回「不良少女ふたり」 後編



 第15回「不良少女ふたり」(1985年7月30日)
 の続きです。

 鬼神組の事務所と言うか、溜まり場。

 千鶴子は、ダーツの腕前を披露して、猛たちから喝采を浴びていたが、

 千鶴子「こんなのつまんないよ、こんなんじゃ何にも燃えないよ!」

 相変わらず千鶴子姫のご機嫌はうるわしくない。

 ま、元々大丸家の令嬢として、金に飽かして色んな遊びやアクティビティーを堪能してきたであろう千鶴子が、鬼神組の台所で賄える程度の娯楽に満足するのは土台無理な話なのだが。

 
 猛「千鶴子、ナニがやりたいんだよ? 言ってくれよ」

 こういう場合でも、絶対にセックスやドラッグ方面の話題にならないのが、前述したように大映ドラマの節度を示していると同時に、もどかしさを感じる部分なのだ。

 おまけに、

 猛「言ってくれよ、あんたの喜ぶ顔が見えるなら俺は命だって惜しくねえ。千鶴子、俺はあんたの為なら死ねる。いつだって死んで見せる」

 猛が精一杯誠意を見せようとそんなことを言っても、

 千鶴子「男が死ぬなんて言葉を簡単に口にするもんじゃないわ」

 小学校の先生みたいな説教をされて、どうにも盛り上がらない二人なのだった。

 いや、それこそ、猛が最初にしようとしていたように、力尽くで千鶴子をモノにしようとするのが普通だと思うのだが、既に千鶴子を崇拝するまでになっている猛には、とてもそんな真似はできなかったのだろう。

 と、いきなり扉が開いて、しのぶが入ってくる。

 猛「てめえ」
 しのぶ「こないだはごめんなさい、怪我の具合はどうですか」

 真面目なしのぶは、どう考えても猛が悪いのに、とりあえず猛に謝ってから、

 
 しのぶ「私は千鶴子さんと話がしたいんです」
 千鶴子「静子の次は娘のお前が私に説教かよ」

 しのぶ、何とかの一つ覚えのように大丸家に帰ってくれと千鶴子にお願いする。

 しのぶ「あなたが本当に生きる世界はこんなところじゃないわ。分かってる筈よ、だからあなたはイライラしている。当たり前よ、あなたの心を満たすものがこんなところにあるはずがないもの! 千鶴子さん、あなたは大丸家の暫定お嬢様なのよ!」
 千鶴子「誰が暫定だ、誰が?」

 じゃなくて、

 しのぶ「あなたは大丸家のお嬢様なのよ、お嬢様としてふさわしい世界にお帰りください」
 千鶴子「しのぶ、お前がそれを言うのかい?」
 しのぶ「だって、あなたこそ、大丸家にふさわしいお嬢様じゃありませんか」

 
 千鶴子「だまれっ、許さない、お前にだけはそんな言葉は吐いて欲しくないんだ!」

 剛造の実の娘であるしのぶにそんなことを言われた千鶴子が、自分がなぶられていると感じて怒りを爆発させる。

 その周りに立っている事情が分からない猛たちが、「どういうことだ?」「わかんね」とでも言うように目を見交わすのが妙に可笑しい。

 しのぶ、マヤから数本のナイフを受け取ると、下っ端たちに命じて、しのぶをダーツの的の前に立たせ、縛らせる。

 
 しのぶ、唯々としてダーツの的になることを承知する代わり、気が済んだら大丸家に帰ってくれと頼む。

 ここ、下っ端たちが、まるで入念にリハーサルを重ねたようにテキパキとしのぶの体にロープをかけるのが、これまた妙に可笑しい。

 そして、さりげなく、下っ端たちが乳首やデリケートゾーンを避けているあたり、意外と鬼神組って紳士の集まりなんだと言うことが判明する。

 

 
 千鶴子「許さない、許さない!」

 ナイフを次々と投げる千鶴子。

 この完全なキレ具合に、本職の筈のチンピラたちが「引いて」いるのがお分かり頂けるだろうか?

 もっとも、さすがにしのぶに命中させるつもりはなく、しのぶの顔の横ギリギリに突き刺して、しのぶを脅かすだけであったが、

 
 猛「やめるんだっ」
 千鶴子「放してっ」
 猛「手元が狂って殺しでもしたらタダじゃすまねえよ」

 猛が背後からその両腕を掴んで必死にやめさせようとする。

 下着がチラッと覗いているのが良いですねえ。

 
 千鶴子「しのぶを殺したら私だって生きてるもんか、それくらいの覚悟はあるんだ!」
 猛「俺はあんたと離れたくねえんだよ!」

 千鶴子の無敵のバーサーカーぶりに、黒鳥学園のワタルさんも唖然茫然。

 千鶴子「放して、私はどうなったって良いんだっ!」
 しのぶ「千鶴子さんっ!」

 しのぶは、千鶴子の荒れ狂い方を見て、その絶望の深さを知ると共に、

 
 「千鶴子を救うには同じ地平線上に立って、命懸けで戦うことしかないのだ」(byナレーター)などと、訳の分からない結論に達してしまう。

 しのぶ「千鶴子、私とタイマン勝負をやろうじゃないか!」

 で、しのぶ、いきなり乱暴なタメ口になって、千鶴子に決闘を挑むのだった。

 
 千鶴子「ちょっ、しのぶさん、あなたキャラ変わってるわよ!」

 この突然の逆襲には、さすがの千鶴子も目を白黒させる。

 
 しのぶ「あんたみたいな女はぶちのめしてやんなきゃわかんないからねっ!」
 千鶴子「しのぶ……」

 そう、ここにいたって、このドラマ、「二人のヒロインが二人とも二重人格者」と言う、前代未聞の展開に突入するのであった。

 
 コンクリートの橋の下で、しのぶが来るのを待っている千鶴子たち。それを物陰から窺っている路男。

 
 と、路男の背後にスッと、胸ぐりの深い朱色のスーツを着て、メイクも派手にしたしのぶが現れる。

 
 路男「しのぶさんっ」
 しのぶ「路男さん、あんたとレツを組むよ、レツを組んで千鶴子をぶちのめしてやる」

 しかし、しのぶ、どこでそんなファッション一式を調達したのだろう?

 着の身着のままで、ろくに金も持ってない筈なのに。

 とにかく、路男はタイマンの立会人を引き受け、千鶴子としのぶの一騎打ちとなる。

 しのぶ「千鶴子、はじめようか。来な」
 千鶴子「しのぶ、たいそうな凄みようだね。あたしに勝てるとでも思ってんのかい?」

 
 しのぷ「笑わせんじゃないよ!」

 いや、どっちかって言うと、こっちが笑わせて貰ってるところなんですけど……。

 渡辺さん、胸がでかいのは良いのだが、物凄い撫で肩だったのが誤算だった。

 スタッフも、なんでしっかり肩パットが入った服を用意してやらなかったのだろう?

 しのぶ「ガキの頃から雨風の中を新聞配達で鍛えたこの体よ、お嬢さん育ちのお前に負けてたまるか」
 千鶴子「ぶちのめしてやるっ」

 しかし、「海女の仕事で鍛えた」とかなら分かるけど、「新聞配達で鍛えた」って言われてもねえ。

 とにかくタイマンスタート。最初は角材か何かで殴り合っていたが、互いに抱き合うようにして斜面を転げ落ち、川の中へ。

 
 女優さんが川の中に入っての取っ組み合いはなかなか立派だったが、伊藤さんは紛れもない本人だが、どうも、渡辺さんのほうはスタントが演じてるっぽいんだよね。良く分からないけど。

 そして、その取っ組み合いの様子も、あの二人組にばっちり撮られていたのだった。

 と、そこへ、静子と耐子が現われ、夢中で川に飛び込んで仲裁に入る。

 
 静子「やめなさい」
 しのぶ「お母さん!」

 このように、はっきり渡辺さんが水の中に入ってるカットもある。

 
 静子「やめて、やめなさいっ! しのぶも静子も一体なんてことするのっ」

 静子たちの闖入で、世紀の頂上対決が、急にただの親子&兄弟喧嘩にスケールダウンしてしまう。

 静子「殴らないと気がすまないと言うのなら、母さん殴りなさい、母さんぶって!」

 さらに、刑事ドラマみたいな熱血台詞を吐いて、千鶴子としのぶの闘志を萎えさせる静子さん。

 結局、タイマンは中途半端のまま終わる。

 
 耐子「お姉さん!」
 しのぶ「お母さんが探してるのは千鶴子の方さ、私じゃないよ」
 耐子「お姉さん!」
 しのぶ「耐子、私はもうあんたの姉じゃないんだ」

 泣いて取りすがる耐子を振り払い、路男と共に去っていくしのぶ。

 千鶴子も、「あんたなんか不良よ、不良少女よ!」と言う耐子の罵声を浴びつつ、猛たちを連れて引き揚げるのだった。

 その後、島田が遂に南部開発の前に車を乗りつけ、剛造への面会を求めに来る。

 が、当然、腹心の手島がていよく門前払いしようとする。

 島田、苦労して集めた千鶴子の青春の一ページを彩る不良デイズ・フォトコレクションを手島に見せて、

 島田「それを会長さんに渡してくれれば、すぐにでも会ってくれると思うんですがね」
 手島「これをどうするおつもりですか」
 島田「この写真でどうこうってことで来てる訳じゃないんだ。私は会長の力になりたいだけなんですよ」

 
 手島「島田さん、あなた、何か勘違いをしてるんじゃありませんか」
 島田「なにを勘違いしてると言うんだ?」
 手島「ここ、南部開発じゃなくて、西部開発ですよ」
 島田「えっ、うそっ、マジで?」

 じゃなくて、

 手島「大丸会長の力をあなたは良く分かってないようだ。たとえば会長は政財界に広い人脈を持っておられる。その中にはあなたの上部団体である東部連合会長の南原さんさえ、言葉ひとつ返せない人もいるわけですよ。ましてや……」
 島田「!」

 島田、「南原さん」と聞いた途端、顔色を変えて立ち上がる。

 こう見えて、ウッチャン派だったのだろうか?

 結局、島田、会長に取り入るどころか、尻尾を巻いて退散する屈辱を舐める。

 島田、南部開発に食い込むことはあっさり諦め、そのかわり、千鶴子としのぶのネタをなんとか金にしようと暗い野望を燃やすのだった。

 だが、島田の知らないところで、その写真は大丸を動かす原動力となっていた。

 写真を見た剛造は、手島に千鶴子としのぶをなんとしてでも屋敷に連れ戻すよう命じる。

 秘書室長であると同時に、調査部の責任者でもある手島は、剛造の許可を得た上で、南部開発の裏の仕事を引き受けている調査部へ行き、直ちに行動を開始する。

 
 内閣情報調査室にも匹敵すると言われる調査部の猛者たちに指示を出す手島さん。

 なんか、話が進むに連れて、手島の地位と権限が上がってるような気がする。

 前にも書いたが、これが「赤い」シリーズだったら、最後には手島が南部開発を乗っ取るような劇的な展開もありえただろうが、あくまで手島は剛造の忠実な腹心なのである。

 
 対する鬼神組の皆さんは、仲良くお食事中でした。

 なんか、妙に老けた子供たちのいる、学童保育のようにも見える……。

 
 だから、猛君、コーヒー牛乳はやめなさいって。

 あと、容器の底に、クロージャー(食パンの袋を閉めるプラスティックのタグ)がついてますよ!

 と、そこへさっきの調査部の怖いお兄さんお姉さんたちが乱入してきて、力尽くで千鶴子を連れて行ってしまう。

 普段いきがっている猛たちも、プロの方たちの前には手も足も出ず、一方的にぶちのされてしまうのだった。

 同じ頃、路男も、自分としのぶの為のランチを作っていたが、

 
 これが、いくらなんでも具が少な過ぎるだろうと言う、真っ白なピラフであった。

 なんか、ただの白いご飯をフライパンで炒めているようにも見えて、無性に悲しくなってくるではないか。

 でも、この店、ちゃんとガスや電気は来てるんだよね。

 前にも書いたが、路男、ガソリン代や生活費などはどうやって稼いでいるのだろう?

 路男、皿にビンボーピラフ(管理人命名)を盛ると、フォークとナプキンを添えてビリヤード台の上に置く。

 貧しい食事でも、こういうところはスタイリッシュを貫くのが、いかにも松村キャラらしい。

 だが、そこにも手島と調査部の怖い人たちが乗り込んできて、路男をボコボコにして、しのぶを連れ去ってしまう。

 漸く屋敷で顔を合わせた千鶴子としのぶ。

 その横っ面をとりあえず引っぱたく剛造。

 
 剛造「いい加減に目を覚ましたらどうだ、鏡で自分の姿を見てみろ、大丸家の娘として恥ずかしいとは思わんのか? 千鶴子、お前のプライドはどうした? しのぶ、お前の優しい心は何処に行ったんだ?」

 それに対して、

 千鶴子「何がプライドだい、私はあんたの娘じゃないんだ!」

 と、千鶴子が言い返すのは分かるのだが、

 
 しのぶ「私もそうさ、あんたの娘なんて真っ平ごめんだね!」

 しのぶまでそう言うのは、なんか頭が混乱しているようにしか思えない。

 剛造は、とにかく改心するまで二人を屋敷内に監禁すると宣言する。

 
 千鶴子「世間体を取り繕う為に私たちを監禁するってのかよ」
 剛造「だまらんかっ!」

 なおも憎まれ口を叩く千鶴子の頬を、再び剛造が音高くビンタする。

 
 則子「千鶴子さん、お父様があなたたちのことを思って……」
 剛造「だまらんかっ!」
 則子「へぶっ! ちょっと、なんで私までっ!」

 剛造、今や、喋るものを誰彼構わず引っぱたくビンタマシーンと化しているのだった。

 じゃなくて、

 則子「千鶴子さん、お父様があなたたちのことを思ってどんなに心を痛めているかまだ分からないの? お父様も私たちもみんなあなたたちに幸せになって欲しいのよ」
 千鶴子「だったら好きなようにさせたらどうなんだい? 私は一分だってこんな家にいたくないんだ」

 
 雅人「どうだい、僕と一緒にアメリカに行かないか? 僕は来週からカリフォルニア大学に二十日間短期留学することになってるんだ。君も一緒に行かないか?」

 と、家族の中でただひとり平常心を保っていた雅人が、穏やかな口調で意外な提案をする。

 
 雅人「そのままアメリカに留学しても良いじゃないか」
 千鶴子「アメリカに?」

 千鶴子も、やや真面目な顔つきになって、考え込む。

 剛造も悪くない考えだと同意するが、

 
 千鶴子「ふん、ていのいい厄介払いかい、アメリカに連れて行くんならしのぶにするんだね」

 結局、千鶴子の口から出たのはそんな台詞だった。

 しのぶ「ふざけんじゃないよ、お前の男を取るほど、私は男に飢えちゃいないんだ!」

 しのぶはしのぶで、完全にキャラが崩壊しており、訳の分からないことを喚き散らすのだった。

 剛造、やむなく、調査室の皆さんに命じて、二人をそれぞれの部屋に押し込めさせる。

 
 千鶴子は部屋に入った途端、滅茶苦茶に暴れ出して、部屋の中のものを片っ端から壊し、引き倒す。

 が、部屋の外には調査室の見張りが無表情な顔で立っているだけで、誰もやっては来てくれない。

 2階から聞こえてくる物音と千鶴子の呻き声に、思わず耳を塞いでしゃがみこむ則子。

 
 剛造「やはり千鶴子を外国に留学させる方が良いかも知れんな」
 雅人「お父さん、是非そうして下さい、留学すれば千鶴ちゃんは本来の自分を取り戻してくれます。今の千鶴ちゃんは子供の親離れ現象が起こってるようなものです。千鶴ちゃんを本心から救ってやりたいと仰るなら、是非そうしててください!」
 剛造「もう、それしかないか」

 剛造も腹を決めたようである。

 だが、相変わらず自分はこの家に住む資格はない人間だと思い込んでいる千鶴子は、アメリカ行きを切望しつつ、それを受けることは出来ないのだと悲涙に咽んでいるのだった。
 
 ところが、その夜、すぐに千鶴子を奪いに来た猛と、しのぶを奪いに来た路男が門の前で鉢合わせする。彼らは一時休戦して、協力して屋敷に奇襲を仕掛け、あっさり二人を奪還することに成功する。

 しかし、猛が千鶴子を狙うのはともかく、路男がそこまでしてしのぶを取り戻そうとするのは、なんか納得行かないような……。

 その途中、

 
 雅人「行っちゃダメだ、千鶴ちゃん」
 しのぶ「千鶴子さん、ここに残って、雅人さんと一緒にアメリカに行って」

 後頭部を殴られながら、必死に千鶴子に引きとめようとする雅人の姿を見て、しのぶが本来の口調になって千鶴子に嘆願すれば、

 
 千鶴子は千鶴子で、「雅人さん!」と、本来の性格に戻って切なそうに雅人の名を呼ぶのだった。

 夜通し走り続け、朝靄のけぶる夜明けの港に来ている路男、猛たち。

 
 猛「てめえ、千鶴子をどうするつもりだ」
 路男「千鶴子を連れて大丸に結婚承諾でも取るとするか。誘拐犯人の息子が掻っ攫った娘と結婚するんだ、こんなロマンティックな話があるかよ」
 猛「センチな野郎だ」
 路男「やるか」
 猛「あたりめえだ」

 
 二人はバイクから降りて、何とかの一つ覚えのタイマンを始めようとするが、

 
 ここで、そそくさとしのぶが千鶴子の横に移動するのが、いかにも段取りっぽく見える。

 だが、続いて、こちらも夜通し彼らを探していた雅人のカローラが滑り込んでくる。

 その後ろから、優子の運転する車も続く。

 
 雅人「千鶴ちゃん、僕と一緒にアメリカに留学するんだ。君が自分を取り戻すチャンスなんだぞ」

 雅人が真剣な声で叫ぶが、千鶴子は茶化すような笑いを浮かべ、

 千鶴子「私を欲しい男がもうひとり現れたようだね。三人で戦って、勝ち残った奴に私をくれてやるよ」

 バイクによるチキンレースで勝負を付けろと言い出す。

 千鶴子「命が惜しい奴は降りていいんだよ」
 路男「降ります」
 雅人「降ります」
 猛「じゃ僕も……」
 千鶴子「おいっ!!」

 ま、とりあえずお約束を書いてみたが、実際、三人が降りてたら、千鶴子も馬鹿馬鹿しくなって不良をやめていたかもしれない。

 だが、現実には、

 猛「おもしれえ、やろうじゃねえか」
 路男「俺も乗ったぜ」
 雅人「ようし、勝負しよう」

 と言うことになるので、ますます千鶴子のような女が調子に乗っちゃうのである。

 じっと成り行きを見ていた優子は、

 
 千鶴子に駆け寄ると、いきなりその頬に鋭いビンタをお見舞いする。

 
 優子「思い上がるのもいい加減にしな、一体何様のつもりなんだい? あんたの為にこの三人の誰かが死ぬかもしれないんだよ。このバカ!」

 視聴者の気持ちをそっくり代弁したような切れの良いタンカを放ち、もう一度千鶴子の顔を叩く。

 千鶴子さん、今回は剛造×2、優子×2の、合計4回もビンタされた計算になる。

 
 猛&路男&雅人「……」

 バイクにまたがったところで、急に二人が真剣な芝居を始めたので、なんとなく置いてけぼりにされたような、心もとない気持ちになる仲良し三人組。

 
 優子「甘ったれるんじゃないよ、食うにも困らないお前が、大丸家の令嬢のあんたが何が不満でいきがってんだよ? 言ってみな、言ってみなよ、何の不満があるんだよ?」

 この際、徹底的に千鶴子の性根を叩き直してやろうと張り切る優子さんだったが、その行為が思わぬ展開を招くことになる。

 
 千鶴子「あんたに何が分かるの? 私の苦しみの何が分かってっ言うのよ? あたしは、あたしは大丸の本当の娘じゃないんだっ!」

 勢いに任せて、遂に千鶴子が、自らの出生の秘密をみんなの前で暴露してしまったのである!

 優子「なんだって?」

 優子も驚くが、当然、一番衝撃を受けたのは路男であった。

 
 路男「千鶴子、もう一度言ってみろ、もう一度言ってみろ!」
 千鶴子「あたしは、大丸の娘と間違われて誘拐された漁師の娘だったんだ。大丸の本当の娘はしのぶだったんだーっ!」

 毒を喰らわばなんとやらで、千鶴子、ついでに剛造の実の娘がしのぶであることもバラしてしまう。

 
 優子「しのぶさんが……」
 路男「そんなバカな、そんなバカなことが信じられるかっ! しのぶ、どうなんだぁーっ?」
 しのぶ「……」

 突然の暴露に、天地がひっくり返ったような思いで茫然と立ち尽くす路男さん。

 悲しそうに涙を流して俯くしのぶさん。

 重苦しい顔つきでバイクにまたがっている雅人さん。

 驚きのあまり、言葉もない優子さん。

 「これでも私が甘ったれだと言うのかい?」と、まだそんなことに拘っている千鶴子さん。

 そして、

 
 「ああ、この人たちの家族じゃなくて本当に良かったぁ!」

 と、心の中で胸を撫で下ろしている猛さん、それぞれの姿を映しつつ、16話へ続くのだった。
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コメント

この顔ぶれ

管理人様、久しぶりのレビューありがとうございます😊やはり伊藤かずえさんと岡田奈々さんと松村雄基さんの顔ぶれは💮があっていいですね😅千鶴子はともかくしのぶの人格崩壊もかなりヤバい進行具合のようですね😓

なんだなんだ面白い

>しのぶの顔の横ギリギリに突き刺して、しのぶを脅かすだけであったが
静子のみならず実の娘:千鶴子もスペック高すぎでは?

>しのぶ「千鶴子、私とタイマン勝負をやろうじゃないか!」
う~ん、この展開は「不良少女」の二番煎じであまり感心しません。
ましてや、しのぶは生まれてこのかた不良してないし・・・

>しかし、しのぶ、どこでそんなファッション一式を調達したのだろう?
「不良少女」の最終回の1つ前で、笙子が「不良メイク」になるのといい唐突ですね。

>しかし、「海女の仕事で鍛えた」とかなら分かるけど、「新聞配達で鍛えた」って言われてもねえ。
これもなんだかなぁ・・・これじゃ「苦労しました」アピールに・・・

>「あんたなんか不良よ、不良少女よ!」と言う耐子の罵声
森恵さん、最近「ライブマン」関連でご登場されてます。

>しのぶ「ふざけんじゃないよ、お前の男を取るほど、私は男に飢えちゃいないんだ!」
これはいくらなんでもレベルの台詞ですね。スタッフには安易な流れにいってほしくなかった。

>突然の暴露に、天地がひっくり返ったような思いで茫然と立ち尽くす路男さん
大映ドラマには松村雄基さんは欠かせませんね!

しかし、面白いなぁ・・・今回も大いに楽しませていただきました。

Re: この顔ぶれ

いえ、お待たせして申し訳ありませんでした。

Re: なんだなんだ面白い

> う~ん、この展開は「不良少女」の二番煎じであまり感心しません。

不良スタイルが全く似合ってないですもんね。

> これもなんだかなぁ・・・これじゃ「苦労しました」アピールに・・・

ま、不良になりたてですからねえ。

> これはいくらなんでもレベルの台詞ですね。スタッフには安易な流れにいってほしくなかった。

千鶴子の台詞回しから学んだのでしょうか。

> しかし、面白いなぁ・・・今回も大いに楽しませていただきました。

ご満足頂けて嬉しいです。

新聞配達で鍛えた?

>「海女の仕事で鍛えた」とかならわかるけど

NHKドラマ「あまちゃん」でも主人公・アキ(能年玲奈さん)の盟友・ユイちゃん(橋本愛さん)もまた剛造氏程ではないにしても、地元の名士をお父ちゃん(平泉成さん)に持ちながらも、そのお父ちゃんが寝たきり状態になり、そのため念願のアイドルデビューが出来ない上に、更におっかさんが失踪する三重苦の果てに千鶴子同様不良に身を堕としてしまいます!!
アキもまたそんなユイちゃんを立ち直らせようとしますが、聞く耳持たないユイちゃんに愛想をつかします。もしアキがユイちゃんにダーツの的代わりに迫撃されたら、アキもしのぶの様に不良に豹変して、こちらは正に「海女の仕事で鍛えた」体を武器にユイちゃんとキャットファイトをしてくれてそれはそれで面白い番組になっていたかと思われます(笑)!!
そんなユイちゃんの所業は、はっきりとは描かれてはいなかったものの万引きをアキのおっかさん(小泉今日子さん)に阻止され御用になると言う千鶴子に比べれば随分ちゃちな物!その後アキのおっかさんは自らが営むスナックでなおも粋がるユイちゃんにナポリタン(アキのおっかさん曰くアバズレの食い物。しかし路男の炒飯よりは明らかに美味そう!)をおごりながら
「あんた、昔の私見てるみたいだわ♪(ユイちゃんの髪を見て)つうか何それ?ブリーチ?脱色?これ警察電話してもいいんだよ。それともアキに電話しよっか♪」
等と挑発する優子さん以上の剛胆ぶりを見せつけています!!

Re: 新聞配達で鍛えた?

いつもながら、細かいところまで覚えておられますねえ。

「あまちゃん」は全然見たことないんですが(こればっかり)

これ以上ない

確かに千鶴子の“私は大丸の本当の娘じゃない”という台詞はこれ以上ないですね😅猛も優子も路雄も返す言葉が無いようですね😓しのぶはどうやって洋服を調達したのか謎ですね

ついにしのぶが不良に!

純朴なしのぶが不良になったのは意外な展開でした。
千鶴子は前から数多くの嫌がらせを行っており、不良になる素質があり、不良に変わってもなんら違和感なかったのですが、しのぶは服装といい、ちょっと無理しすぎ感がありますね。

>剛造、今や、喋るものを誰彼構わず引っぱたくビンタマシーンと化しているのだった。
さすがの剛造お父様も怒りMAX状態ですね。

雅人さん、もう提案はやめてもらいですかね、いつも空回り(笑)

>猛&路男&雅人「……」
もう雅人は不良顔負けですね。路男をボコボコにしたり、前回もアジトで大暴れ、バイクも乗り回せたりと実質NO1の強さ。雅人も出生の秘密を知ってるので、路男の驚愕した姿をみても「見なかったことにし~よぉ~っと」(笑)
猛さん、ほんと関わりがなくて良かったって表情(笑)

Re: ついにしのぶが不良に!

> 千鶴子は前から数多くの嫌がらせを行っており、不良になる素質があり、不良に変わってもなんら違和感なかったのですが、しのぶは服装といい、ちょっと無理しすぎ感がありますね。

スタッフも似合わないと気付いたのか、しのぶの不良化はすぐ終わりますけどね。

> 雅人さん、もう提案はやめてもらいですかね、いつも空回り(笑)

しかし、困ったら海外(だいたいアメリカ)に行くと言うのは大映ドラマのパターンですね。

> 猛さん、ほんと関わりがなくて良かったって表情(笑)

まわりが変な人ばっかりなので、だんだん不良の猛が一番まともに見えてくるから不思議です。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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