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「青春オーロラ・スピン スワンの涙」 第11話「大波乱の東関東地区大会」

 第11話「大波乱の東関東地区大会」(1989年6月19日)

 冒頭のナレーションで、東関東地区大会が翌日に迫っていることが語られるが、その最後に、

 ナレ「だが、その大会で、彼女を不幸に追いやる逆転のドラマが繰り広げられようとは、神ならぬミカには知る由もなかったのである!」

 いかにも大映ドラマっぽい、おどろおどろしい脅し文句が叫ばれる。

 読者の皆さんは、この台詞を良く覚えておいて頂きたい。

 
 で、今言ったように、東関東地区大会を明日に控え、クラブのメンバーは全員総出で大会用のコスチュームの製作に取り組んでいた。

 ミカは出場しないのだが、彼女もその手伝いをしながら気分が高揚するのを抑えられないでいた。

 
 ミカ「千絵さん、ジュニアの部のソロとデュエット、二つ優勝してね」

 ミカが、レギュラーの千絵に期待をかけるが、相変わらず千絵は誰かさんと違って謙虚で、

 
 千絵「優勝なんてとても無理よ、でもめいいっぱい頑張って、3位内には入って見せるわ。ね、典子さん?」

 
 典子「勝敗は時の運よ、でも、千絵さんとのデュエットは勝ちたいわね」

 
 ミカ「涼子さん、冴子さん、シニアの部の優勝を祈ってます」

 
 涼子「優勝するかどうかなんて問題にしてないわ。私はただ完璧な演技をして、最高点を取ることだけを考えてるの」
 冴子「涼子さんがソロで優勝するのは間違いないわ。あとは私がデュエットで頑張るだけね」

 試合前日の華やいだ雰囲気のせいか、発言内容はいつもと同じくゴーマンそのものの涼子であったが、ミカに対する態度はいつになく穏やかだった。

 涼子自身も周囲の誰もが、彼女がソロで優勝するのは既定の事実だと信じ切っているようだった。

 明子は、涼子のソロ、涼子と冴子のデュエット、そして彼女たちのチームルーティンと、三つの種目で1位を取れるのではないかと皮算用を弾く。

 
 その後、試合用のコスチュームをまとい、プールサイドに集合した選手たちに、草薙オーナーからのお言葉が授けられる。

 が、管理人の目は、千絵たちのデリケートゾーンに集中しており、順子の話など上の空。

 順子「目標は最低でも3種目……東関東地区大会を制して、次は東日本大会、全日本大会を目指します。私たちの最終目標は、ナショナルチームに入って世界選手権、3年後のバルセロナオリンピックであることを忘れないこと。夢を大きく持って、明日を精一杯戦い抜きましょう」
 選手たち「オーッ!」
 藤木コーチ「今日はこれで解散にします。今夜は十分休んで、明日に備えてください」
 順子「森谷先生、一言……」

 順子に促されると、翔子は一歩前に出て、

 
 翔子「かまどうま!」
 順子「いや、そう言うことじゃなくて……」

 ……嘘である。
 
 翔子「練習の成果が出れば、必ず良い結果に結びつくと信じています。涼子さん、あなたのソロは技術的に素晴らしいし、張り詰めた美しさがあるわ。でも私は、もっと喜びを表現して欲しいの。水の喜びって言うのかなぁ、水とひとつに溶け合う喜びって言ってもいいわ。喜びが全身から溢れるような演技をすれば、もっともっと素晴らしくなると思うわ」
 涼子「……」

 
 順子「涼子さん、粉末ジュースのようなアドバイスですよ」

 じゃなくて、

 順子「涼子さん、素晴らしいアドバイスですよ」
 涼子「ありがとうございました」

 母親に促されて、笑顔で礼を言う涼子であったが、なんとなく不服そうな表情であった。翔子の言葉を裏返せば、「技術的には問題ないが、表現力に難がある」と言われていることになるからである。

 
 遠藤「解散して良いわよ」
 選手たち「ありがとうございました」

 遠藤コーチの言葉に、改めてお辞儀をして挨拶する選手たち。

 それにしても、仕事でこんな可愛い女の子たちの水着姿が見放題って、当時のスタッフたちが羨ましい。

 
 翔子「ミカ、練習するわよ」
 ミカ「はいっ!」

 選手たちが帰った後で、鬼コーチ翔子は、大会前日にも拘らず、いつもの練習メニューをミカに課すのだった。だが、ミカもすっかり逞しくなって、笑顔でそれに応じている。

 翔子「上向き水平姿勢から始めて」
 ミカ「はい!」

 
 翔子(不思議な子だわ、ミカが泳ぐと、水が喜んでいるように見える……水そのものの喜びを表現できるのはミカしかいない……)

 翔子の目には、水に浮かんでいるミカの体から眩しいほどの光彩が解き放たれているように見えるのだった。

 一度、眼科に行った方がいいと思いますが……。

 さて、いよいよ東関東地区大会が始まる。

 が、盛り上げるだけ盛り上げといて、試合のほうは実にあっさりした描写になっている。

 これは、シンクロは専門性が高い競技なので、アイドル女優たちが実際に演じるのは到底不可能なので、肝心なところはすべて本職のスイマーが演じているからである。

 それに試合と言っても演技を見せ合うだけで、野球やサッカーのようにライバルと直接競り合う、なんてシーンはないからね。

 ともあれ、草薙シンクロクラブは、幸先良くチームルーティンの部の優勝を果たす。

 
 満面の笑顔と拍手で勝利を喜ぶミカ。

 
 続いて、ジュニアの部のデュエットで、千絵と典子のペアが優勝。

 勢いに乗る千絵は、続くジュニアのソロ部門でも優勝してしまう。

 親友の大活躍にミカが大喜びしたのは言うまでもない。

 
 一方、シニアの部の涼子と冴子は、藤木コーチの指導のもと、控え室で動きの確認に余念がなかった。

 

 
 思わず三枚も貼ってしまったが、こうやって並ぶと武田久美子さんの巨乳がいかに並外れているかが、良く分かる。ま、越智さんがどっちか言うと「つるぺた」だから、より大きく見えると言うのもあるが。

 そこへ千絵と典子の優勝に沸く選手やコーチたちが騒々しく雪崩れ込んでくる。

 
 ミカ「千絵さん、典子さん、おめでとう!」
 千絵「ありがとう」

 
 ミカ「とっても素敵だったわ。良かったね」

 涼子は横目で彼らを見ながら、素知らぬふりで振り付けの確認を続ける。だが、翔子の鋭い目は、涼子が千絵の予想外の好成績に焦りのようなものを感じていることを見逃さなかった。

 会場には涼子の父・洋平も来ていて、控え室を訪れて涼子たちを励ます。

 
 洋平「さ、いよいよだな、涼子。冴子さん、頼みますよ」
 冴子「はい」
 洋平「涼子、ジュニア部門では2年連続優勝してるんだ。自信を持ってやってくれよ」
 涼子「はい、お父様の為にも、必ず優勝して見せるわ」

 それが娘に無用のプレッシャーを与えることになるとも知らず……。

 
 いよいよシニア部門のデュエットが始まる。

 並んでプールサイドに立つ涼子と冴子。

 こうして並ぶと武田久美子さんの巨乳が……(以下略)

 二人の演技が始まるのだが、さっき書いたように、プールサイドでの動きだけは本人がやり、水中での実際の動きはプロが行っているのをロングで撮って誤魔化しているのだ。

 
 水中で、棒のように真っ直ぐになって逆様に沈んでいく二人。

 
 そして勢い良く足を振り下ろして、

 
 体を反転させ、再び浮上する。

 もう、嫁入り前の娘が大股開きではしたない!

 嘆きつつ、つい頬が緩むのを抑えられない管理人であった。

 ちなみにコマ送りしてみると、全然別人であることがバレバレである。

 それにしても、自分はシンクロなど興味はないが、凄いことやってるよね。呼吸もままならない水の中で。

 
 固唾を呑んで見守る関係者の中にあって、ただひとり翔子だけは全てを見透かしたような自信たっぷりの笑みを浮かべて二人の演技を見詰めていた。

 で、ミスのない完璧な演技を披露した筈の二人だったが、結果は3位に終わる。

 誰一人……いや、ただ一人を除いて……予想していなかった無残な結果に、草薙シンクロクラブの面々はお通夜のように静まり返る。

 そして、人一倍プライドの高い涼子は番組始まって以来の激しいショックを受けていた。

 
 控え室で、落ち込む二人を気遣わしそうに見ているミカ。

 
 体を屈めて、備え付けのポットから紙コップにお茶を注ぐ。

 左の首筋のホクロが実に色っぽい。

 泣きじゃくっている冴子に、ついで、涼子に熱いお茶をすすめるが、涼子はいきなりその紙コップを手で払い飛ばしてしまう。

 ま、フツーは、お茶が手にかかって「うおっちっちっちーっ!」と言うことになると思うが、シリアスな場面なのでそう言うドリフ的な現象は決して起きない。

 涼子はさらに、喧嘩腰でミカにずんずん向かってくる。

 
 涼子「あなた、ソロの部で私が優勝しないこと祈ってるんじゃないの?」

 
 ミカ「そんな……涼子さんはフィギュア規定をトップで通過してるんですよ。ルーティンだって間違いなくトップです。私は涼子さんが優勝すると信じてます」
 涼子「余計なことは言わなくていいわ。ソロは獲るわ」

 このミカの口の形がめっちゃ可愛い……。

 
 冴子「私が悪いんじゃない、私、ミスなんかひとつもしなかったもの……」
 ミカ「冴子さん、あなたのせいなんかじゃないわ、あなたも涼子さんもほんとに頑張って素晴らしかったもの」
 冴子「そうよ、私のせいなんかじゃないわ、悪いのは涼子さんよ。あの人、自分だけ目立とうとして私と合わせようとしないんだもの!」

 涼子が出て行った後、冴子が涙混じりにそんなことを言い出す。

 ミカ「そんな風に私には見えなかったわ。二人とも調和が取れてたと思うし」
 冴子「涼子さんにおべんちゃら遣うことなんかないわよ!」

 ミカの優等生的発言に、冴子が思わず声を荒げる。

 面と向かって涼子に不平を言う度胸はないが、女王様気取りの涼子に対する日々積もってきた不満や苛立ちがその捌け口を求めて、涼子を庇おうとするミカにぶつけられた形である。

 ま、まだ素人のミカには、お世辞ではなく実際にそんな風に見えたのだろうから仕方ない。

 
 ミカ「私、そんなつもりじゃあ」
 冴子「涼子さんはミカさんを心底から憎んでるのよ、あなたをクラブから追い出そうとしている人なのよ、そんな人に味方することないわよ!」

 冴子、涼子を見限ったとも取れそうな捨て台詞を残して部屋を出て行く。

 もっとも、実際に冴子が涼子派からミカ派に転向するのは少し先の話である。

 それはさておき、休む間もなくシニアの部のソロの決勝戦が始まる。

 横浜クラブの中川ハルコと言う選手の演技を、まるでこの会場のあるじ気取りの不敵な面構えで眺めている翔子。

 
 順子(この人、何でいつもこんなにエラソーなのかしら?)

 中川ハルコは86.51と言う高得点を叩き出し、草薙シンクロクラブの面々が一様に、涼子の優勝が危ないのでは……と浮き足立つ。

 
 ミカ「大丈夫よ!」

 

 
 ミカ「涼子さんならやってくれるわ!」

 元気のなくなった選手たちに、頬を紅潮させながら呼びかけるミカ。

 ポニーテールの動きと言い、顔の角度と言い、このシーンのミカ、クッソ可愛い。

 
 ミカのあまり根拠のない保証を受けて、涼子が、国宝級のバストを引っさげてプールサイドに降臨する。

 そしてミカが予言したとおり、

 

 
 涼子さん、やってくれました!(尻フェチ的には)

 で、翔子の言う「水の喜び」どころではない涼子の演技は技術的には優れていたが、表現力では中川ハルコに及ばす、僅差ながら2位に終わる。

 試合終了後、控え室にも戻らずその足で会場を立ち去ろうとする屈辱に塗れた涼子を、洋平が追いかけて精一杯慰めてやる。

 
 洋平「あんなバカな採点があるか。誰が見たって涼子の力量が勝ってるんだ。あんなものは採点ミスだ」

 
 洋平「順子、君もそう思わんか」
 順子「あなた……」

 洋平、涼子を追いかけてきた順子たちにも同意を求める。

 洋平「私は納得せんね。涼子は完璧だったんだ。森谷先生、あなたどう思いますか?」
 翔子「……」
 洋平「どう思ってるのかはっきり言ってくれませんか」
 翔子「うざっ」
 洋平「えっ?」
 翔子「えっ?」

 じゃなくて、

 翔子「採点は妥当なものだったと思います」
 洋平「なんですって!」

 翔子、相手がオーナーの亭主だろうと、容赦なく事実を告げる。

 
 洋平「涼子の演技は完璧ではなかったと言うんですか?」
 翔子「完璧な演技と言うものは世界の一流選手でもそう滅多にあることではありません。私はシンクロは完璧を目指す、命の煌めきだと思っています。涼子さん、今日の悔しさをばねにして、次の大会を目指したら良いわ」
 涼子「……」

 ファイバレットフレーズを織り交ぜながら、翔子は淡々と涼子を励ます。

 だが、洋平は頑なに「あれは採点ミスだ。優勝は涼子なんだ」と言い張り、肩を落とす涼子を抱くようにして会場の外へ連れて行く。

 
 典子「涼子さん、悔しいと思うわ。お父さんの為に絶対優勝するって言ってたんだもの」
 明子「そうねえ」
 冴子「本当の親子じゃないから、気ぃ遣ってんじゃないの?」

 選手たちが控え室で着替えをしている時、冴子がふとそんな言葉を漏らす。

 
 冴子の何気ない一言に、思わず弾かれたように振り向くミカ。

 洋平と涼子は血の繋がりがない……つまり、涼子の実の父親は別にいる……それはまだクラブに入って日の浅いミカにとっては初めて聞く驚きの事実だった。

 無論、そのことが後々自分にとっても重要に意味を持ってくることを、ナレーションではないが、この時のミカは知る由もなかった。

 さて、選手たちはクラブに戻ると、お菓子やサンドイッチ、ジュースなどで慎ましやかな慰労会を開く。

 
 加奈子「涼子さん、遅いわね」

 やがて、順子が花束を手に入ってくる。

 順子「おまちどおさま、涼子が気分が悪いから欠席すると言ってきたわ。ここにいる皆さんで、慰労会始めましょ」

 
 真樹「わー、綺麗、まるで今日の千絵さんみたい」
 景子「千絵さん、光ってたわよ」

 順子の持ってきた花束にかこつけて、年少の選手たちが口々に千絵を讃える。

 なんと言っても今日の主役は千絵で、常にトップでなければ気が済まない涼子がそんな席に顔を出したくなかったのも当然であった。

 
 千絵「私なんてまぐれよ。みんなの方がずっと光ってたわよ。ねえ、ミカさん」
 ミカ「ええ、みんなとっても素敵だったわ」

 だが、負けてもゴーマンな涼子とは違って、千絵はそんな時でも極めて謙虚で奥床しく、人を褒めるだけで自分の成績を誇ることは一切しない。

 
 ミカの他意のない発言に、冴子だけはひとり俯いて、悔しそうに唇を噛むのだった。

 その後、順子が簡単なスピーチをした後、翔子の音頭で乾杯となる。

 が、女の子たちはともかく、大人たちも一律にバヤリースと言うのは、あまりに物足りなく、

 
 翔子(あー、ビール飲みたい)

 翔子はその不満をあからさまに顔に出すのだった。

 ちなみにこの数年前に放送された「高校聖夫婦」と言う大映ドラマでは、主人公を含めた高校の野球部員たちが、最後の試合の後、監督も一緒になって料理屋でビール飲みまくってました……。
 
 慰労会の後、自宅に戻った順子は、チームのリーダーらしからぬ涼子の行為をやんわりとたしなめる。

 
 順子「あなたはクラブのリーダーなのよ、慰労会を欠席しちゃ駄目じゃないの?」
 涼子「お母様は、私がどんな悔しい思いをしてるのか分かってるの? きちんとした練習さえ出来ていたら、私が優勝を逃すなんてことなかったわ。ミカに練習スケジュールをメチャメチャにされたせいよ」

 涼子、この期に及んで自分の敗北は、ミカのせいだと言い出す。

 
 順子「ミカさんには関係ないわ」
 涼子「関係あるわ。ミカが現われて森谷先生を独占したからじゃないの! お母様がそれをお許しになったからよ」
 順子「涼子、みっともない言い訳はやめなさい! あなたが優勝できなかったのは表現力に欠けているところがあったからなのよ。シンクロはね、技術だけじゃないわ、トップになればなるほど、技術を越えた表現力が要求されるの! 人をひきつけ、感動させる豊かな表現力が要求されるの」
 涼子「私に表現力が欠けていたなんて思わないわ」
 順子「涼子、審査員を甘く見ちゃ駄目よ、森谷先生は『水の喜び』と言う表現をしたわ。あなたのこれからの課題は『水の喜び』をどう表現するかよ」

 自身もかつてトップクラスのシンクロ選手だった順子は、涼子の欠点を率直に指摘する。

 
 涼子「『水の喜び』だなんて、そんな抽象的なこと言われても困るわ!」

 涼子、立ち上がると、身も蓋もない表現で言い返す。

 順子(ま、ほんとは私たちも困ってるんだけどね……)

 その後、冴子から電話がかかってくるが、話を聞いていた涼子の機嫌がますます悪くなる。

  
 涼子は直ちにクラブへ行き、プールサイドをデッキブラシで洗っていたミカを睨み付ける。

 ミカ「涼子さん!」
 涼子「ミカさん、あなた、私と冴子のデュエットが3位になったのは私のせいだと言ったそうね。私がひとりだけ目立とうと、勝手な動きをしたからと言ったそうね」

 
 ミカ「私、そんなこと言いません!」

 いきなり身に覚えのない誹謗中傷の罪を着せられ、ミカも躍起になって否定する。

 涼子「私のシンクロは技術ばかり先走っていて、表現力に欠けているとも言ったそうね」
 ミカ「ちょっと待って下さい、私、そんなこと言いません。誰がそんなこと言ったんですか?」

 
 コイツ↑です。

 ミカの問い掛けに答えるように、まさに定位置と言う感じで冴子が曲がり角からヒョイと顔を覗かす。

 冴子、むしろさっきは涼子に対して反発する素振りを見せていたのに、何故かまたミカを陥れるような讒言を涼子にしたらしい。

 この冴子の態度は、いまひとつ分かりにくい。もっとも、ミカが言ったとされる内容は恐らく冴子の本心だろうから、それを遠回しに涼子に伝えることで、いくらか冴子にとってのストレス解消にはなっているのかもしれない。

 
 ミカ「冴子さん、あなたなのね!」
 涼子「誰でも良いわ! あなた良くもそんなこと言えたわね、あなたが私の練習スケジュールメチャメチャにしたのよ、私のこと散々苦しめておいて、良くも私の悪口なんか言えたわね!」

 優勝できなかった怒りも一緒くたにして、滅茶苦茶な言いがかりでミカを責め立てる涼子。

 ミカの反論にも取り合わず、いきなりその胸を突き飛ばしてプールに落としてしまう。

 
 と、そこへ何事もないような顔で翔子がやってきて、「ミカ、練習を始めるわ」と、笛を鳴らす。

 ミカ「はいっ」
 翔子「涼子さんもそこで見てて頂戴」

 
 翔子「バレーレッグシングル! 上向き水平姿勢! ベントニー姿勢!」

 翔子のキビキビした指示に応じて、ミカは正確にその動作を取って見せる。

 例によって、アップでは(カメラの写らないところで補助?)女優本人がやっているが

 
 より高度な技になると、たちまち、不自然なほどロングになってしまうのだった。チーン。

 
 冴子「基本姿勢を完全にマスターしてるわ」

 
 涼子(ミカの奴、いつの間に……)

 二人とも、ミカがここまで完璧にシンクロの基礎技術を身に付けていたとは夢にも思っていなかったので、激しい驚きに打たれる。

 だが、そのことが涼子のミカに対する警戒心を一層強め、涼子が本腰を入れてミカ潰しを画策する事態を招くことになってしまうのだった。

 さて、ここで冒頭のナレーションの一節を思い出して頂きたい。

 ナレ「だが、その大会で、彼女を不幸に追いやる逆転のドラマが繰り広げられようとは、神ならぬミカには知る由もなかったのである!」

 ……

 えーっと、「逆転のドラマ」って、何処にありましたっけ?

 あと、「不幸」ってなんですか?

 ま、次の12話以降の展開まで含めれば、絶対違うとは言い切れないのだが、羊頭狗肉の感は拭えない煽りであった。
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コメント

やっぱり、役に立たない大人たち

>翔子「水とひとつに溶け合う喜びって言ってもいいわ。」
>順子「あなたのこれからの課題は『水の喜び』をどう表現するかよ」
抽象的な言葉に逃げず、具体的なメソッドを提示するのが、あなた方の仕事では?

>洋平「あれは採点ミスだ。優勝は涼子なんだ」
現代のクレーマーのレベル・・・

涼子は明らかに人格的な問題があるけど、大人たちの態度が彼女を苦しめているのも確か。

大映ドラマ、というか江連さん、ブレがないですね。

充実した回でした。

非常に読み応えのあるレビューでした。内容もよかったので、この回は面白かったのでしょう。

まず驚いたのは始まりからデュエットとソロと終わりまで、スピーディーに1回に終わらせたところ。
2回に分けられると思ってましたが、冗長的でなかったのが良かったですね。

あ~、愛しの遠藤コーチ、でも一瞬だけ、どうせなら、翔子とオーナーと遠藤コーチが鑑賞する姿を映してほしかった・・・

> この冴子の態度は、いまひとつ分かりにくい。もっとも、ミカが言ったとされる内容は恐らく冴子の本心だろうから、それを遠回しに涼子に伝えることで、いくらか冴子にとってのストレス解消にはなっているのかもしれない。

この回を見る限りでは、ミカは勿論、涼子を怒らせるのもストレス解消にしているのかもしれないですね。

>涼子「『水の喜び』だなんて、そんな抽象的なこと言われても困るわ!」
まったくもってごもっともです。
水と一つと溶け合う、見ている分、ニュアンス的にはわからなくはないんですけどね。涼子の女王様気質の性格、その棘棘しさから、技術だけが向上して、柔和な表現ができないってことなんでしょうね。遠回しに。そして、その心の棘が取れ、消化され、ミカとデュエットを組んだときには・・・

>涼子(ミカの奴、いつの間に……)
ほんとそれですね。ここ数回人のお節介ばかりで、ミカの奴、いつの間に・・・

涼子よ、ミカ潰しをしている暇があったら、中川なんとかに勝てるよう、まずは奥義、『命の煌め』、『水の喜び』を会得せにゃならんだろう。

これから、荒れそうな展開が待ち受けてそうですね。

早く続きが読みたい!顛末がわからないドラマで、次がこれ程楽しみなのは初めてですね。
いつもながら、画像が多く、わかりやすい解説でした。
更新お疲れさまです。

あれっ、爽やか稔を忘れてる・・・

Re: やっぱり、役に立たない大人たち

> 抽象的な言葉に逃げず、具体的なメソッドを提示するのが、あなた方の仕事では?

翔子はお手本すら見せようとしませんからね。

後に登場する南田洋子さんは、そんな世迷言は言わずに、ひたすら具体的にミカを指導するんですけどね。

Re: 充実した回でした。

> 非常に読み応えのあるレビューでした。

ありがとうございます。そう言っていただくと……(涙)

> まず驚いたのは始まりからデュエットとソロと終わりまで、スピーディーに1回に終わらせたところ。

本文にも書いてますが、シンクロそのものを描いても、あまり面白くないんですよねー。

> ほんとそれですね。ここ数回人のお節介ばかりで、ミカの奴、いつの間に・・・

ま、画面に出てこないだけで、ちゃんと毎日翔子のレッスンを受けてるんですけどね。

> 早く続きが読みたい!顛末がわからないドラマで、次がこれ程楽しみなのは初めてですね。
> いつもながら、画像が多く、わかりやすい解説でした。

そんなこと言って貰うと、もう管理人として思い残すことはありません。

12話以降もしっかり手直ししながら更新して行きたいと思います。

若さゆえの過ち?!

>ちなみにこの数年前に放送された「高校聖夫婦」と言う大映ドラマでは、主人公を含めた高校の野球部員たちが、最後の試合の後、監督も一緒になって料理屋でビール飲みまくってました……。

これで思い出したのですが、高校の同級生の一グループが

学園祭の打ち上げで、店で酒を飲む
       ↓
記念撮影に酒も写っていた
       ↓
その写真を教室内で見る
       ↓
教師に見つかる
       ↓
全員停学・・・というトホホな事件がありました。

Re: 若さゆえの過ち?!

写真はまずいですよね、さすがに。

「高校聖夫婦」では、他にもいくつか飲酒シーンがあって、当時はそんな感覚だったのかと隔世の感があります。

ま、昔も今も飲んでる奴は飲んでるでしょうが、ドラマとはいえ、あれだけあけっぴろげに酒を飲むシーンが出てくると言うのは……

背徳感

思い出したのですが、発売後間もなくの友人の「サンタフェを買い取ってくれ」を断ってました。
出版側の「売る気満々」にさめてたのもありましたが「背徳感の無さ」が響きませんでした。

「背徳感」と書きましたが、「美女シリーズ」の影響はデカかったと言わざるを得ません。

エロの話で申し訳ございません。

Re: 背徳感

> 出版側の「売る気満々」にさめてたのもありましたが「背徳感の無さ」が響きませんでした。

自分もまったく興味が湧きませんでしたね。当時は宮沢りえさんには何の関心もありませんでしたから。

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zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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