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「仮面ライダー」 第84話「危うしライダー!イソギンジャガーの地獄罠」 前編

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 第84話「危うしライダー!イソギンジャガーの地獄罠」(1972年11月4日)

 遂にこのエピソードを紹介する日が来たかと、感慨深いものがある管理人なのです。

 原作者の石ノ森先生が監督し、脚本も手掛けた(島田真之氏との合作)異色作だが、斬新かつスタイリッシュな演出、凝りに凝ったビジュアルが冴え渡る、「仮面ライダー」のみならず、昭和ライダーシリーズの中でも屈指の名作なのである。

 まず予告編から。

 今回は予告編からいつもと違っていて、

 ブラック将軍の声「仮面ライダーよ、我輩ブラック将軍が送ったイソギンジャガーの地獄罠を突破してみろ」

 と言う、いつもの語りのあと、

 
 ブラック将軍の声「次回は原作者の石森章太郎が初の監督、スピーディーな展開とかっこいい強い仮面ライダーを見せてくれる。我がゲルショッカーにとってちとシャクだが、面白いぞ!」

 ブラック将軍みずから番宣的な台詞を言い、ついでに、ほんのちょっとだが、石ノ森先生がブラック将軍と打ち合わせをしている、貴重な舞台裏が映し出される。

 さて、本編。

 
 タータタ、タータタ、タータタター、タータタ、タータタ、タータタターと言う、いかにも何か起こりそうなピアノの旋律と共に、ヘリコプターからの空撮でとらえられた、東京の街並みがじっくりと映し出される、幕開けからして、いつもとは違うことをうかがわせる導入部。

 ナレーター「一見平和そうなこの町のどこかの暗闇に、悪の組織ゲルショッカーが潜んでいる。(中略)今日もライダーを抹殺する為の指令が、ブラック将軍の元に届いている。この日選ばれた改造怪人とは……」

 ナレーターの言葉に続けて、バーンとサブタイトルが表示される。

 しかし、「改造怪人」って、初めて聞く呼称である。石ノ森先生のコダワリなのだろうか。

 続いて、

 
 非常識なまでのクローズアップで、人間の目が画面いっぱいに映し出される。

 これだけでは誰の目か分からないが、

 ブラック将軍「イソギンジャガーよ、仮面ライダー、本郷猛を殺せ」

 
 ブラック将軍「お前はその為にのみ、改造されたのだ」

 
 ブラック将軍の声と共に、徐々にカメラが引いて行き、それがブラック将軍であることが分かる。

 ブラック将軍「仮面ライダーを殺すことは我がゲルショッカーの喜び、ふんっ、我輩、ブラック将軍の喜び、そしてイソギンジャガー、お前の喜びとなる」

 その姿がどんどん小さくなって闇に消えるのと入れ替わりに、

 
 荒々しくも雄大な波濤に押しやられるように、黒いウェットスーツを着た中年男性が、よろよろと海の中から陸地にあがってくる映像にスイッチする。

 
 で、まぁ、ちょうど天候が荒れていたのか、俳優の背後から雪崩れ落ちてくる水の量が凄まじく、そのまま大神さんが波に飲み込まれて遠い世界に連れて行かれるのではないかと心配になってしまうほどである。

 ようやく、打ち寄せる波が足元で白く泡立つ波打ち際に辿り着いた男・桂木良助。

 と、何処からか、ブラック将軍の声が聞こえてきて、

 ブラック将軍「殺せ、仮面ライダーを殺すのだ」

 
 ブラック将軍「お前の役目は仮面ライダーを殺すことなのだ」

 その台詞に合わせて映し出されるのが、キラキラと太陽の光を反射して、うねりながら千変万化する波模様、それが音もなく静かに、山のように盛り上がって、ついにはカメラのフレームからはみ出そうになるビジュアルと言うのが、さすがの映像センスである。

 ブラック将軍「殺せーっ!」

 
 桂木「ダメだ、私には出来ないっ、私には人殺しなんか、デキナーイ!」
 ブラック将軍(いや、デキナーイ! って言われても……)

 ところが、イソギンジャガー、改造が不完全だったのか、人間態のおやじは、ブラック将軍の命令を、劇団四季っぽい演技で(どこが?)、全力で拒否するのだった。

 
 ブラック将軍「殺せ、殺すのだっ」
 桂木「あ、ああ、あああーっ!」

 自分に迫ってくる何かをおしのけようとでもするように両手を広げつつ、苦しそうに空に向かって絶叫する桂木のおやじ。

 演じるのは、特撮番組に出てくると、大体ろくな目に遭わない大神信さん。

 しかし、ブラック将軍、なんでわざわざこんな弱そうな、駅の改札を出た途端にオヤジ狩りに遭いそうなおやじを好んで改造人間の素材に選んだのか、その辺がいまいち分からないのである。

 少なくとも、素手で本郷猛と渡り合えるほどの身体能力の持ち主を改造しないと、仮面ライダーには勝てないと思うのだが。

 ブラック将軍「お前は普通の人間ではない、我々の作り出した改造人間、イソギンジャガーなのだっ」

 しかも、初っ端から駄々をこねるものだから、ブラック将軍が辛抱強く号令をかけ、そのモチベーションを高めてやらないと物の役に立たないと言う、どう考えても失敗作の怪人であった。

 それでも、

 

 
 薄くなった頭を掻き毟っているおやじの顔と、イソギンチャクとジャガー(可愛い)のイラストがカットバックされたあと、

 
 漸くイソギンジャガーに変身するのだった。

 ブラック将軍「行くのだ、仮面ライダーを殺す為にな」

 
 と、ここで不幸にもイソギンジャガーの前に出てきたのが、他ならぬ石ノ森先生扮する釣り人なのだった。

 イソギンジャガー「俺の姿を見たな」
 釣り人「み、見ないよ」

 先生は、「スカイライダー」の劇場版など、ご自身が監督した作品は勿論、他の作品にも結構ゲスト出演されているのである。

 で、まあ、だいたいろくな目に遭わないのだ。

 今回も、慌てて逃げようとするが、イソギンジャガーの毒液を浴びてあえなく殺されてしまう。

 
 その釣り人の長靴だけが残り、波に洗われているのを、

 
 イソギンジャガーのピンク色の長靴、いや、足が踏みつける。

 
 ここから空撮になり、ジャブジャブ、波打ち際を歩いていくイソギンジャガーの姿が、

 
 どんどん小さくなり、

 
 最後には豆粒ほどの大きさになる。

 管理人、このシーンを見るたびに、海の……自然の圧倒的な大きさと比べて、いかに人間が卑小な存在なのか、心に強く印象付けられるのである。

 ちなみに画面の左端中央に、ホバリングしているヘリコプターの影が映り込んでいる。

 ここまでが長い導入部で、次のシーンからやっとストーリーが動き出す。

 と言っても、今回はストーリーはあるようでないようなものなのだが。

 
 そして、海に近い松林にチョコと一緒にあらわれたのが、この傑作をより傑作たらしめている、70年代の特撮クイーンのひとり、丘野かおりさんなのである!

 当時は、山田圭子と言う芸名(本名?)なんだけどね。

 丘野さんが出ていることが、この作品を管理人にとって大切なものにしているのは言うまでもない。

 しかし、丘野さん自身の存在も貢献しているが、丘野さんがゲスト出演している特撮エピソードって、傑作が多い気がする。

 この84話を筆頭に、「ミラーマン」の46話とか、「V3」の23話とか、「タロウ」の37話とか。

 そう言えば、この前、大昔の「鬼平犯科帳」にまだ高1くらいの丘野さんがゲスト出演しているのを見たが、その姉が岩本多代さんで、姉の夫が岸田森さんという、なかなか管理人好みのキャスティングであった。

 奉公先の旗本に手篭めにされた上、斬り殺されると言うひどい役だったが……。

 閑話休題、

 チョコ「それでお父さんが行方不明になって何日目なの?」
 マキ「もう10日なのよ」

 
 マキ「八方手を尽くして探し回ったんだけど、全然見当がつかなくて」

 チョコの質問に、悔しそうに唇を噛んで答えるマキ。

 言うまでもなく、その父親と言うのが、あの桂木良助なのだ。

 しかし、マキと言う字面はあまり色気がないので、ここは、真紀か真樹くらいにして欲しかったところだ。

 
 チョコ「元気を出しなさいよ、マキ、もうすぐライダー隊の滝さんも来てくれる筈よ」

 どういう経緯で知り合ったのか不明だが、二人は友人らしく、思いあぐねたマキが、チョコに助けを求めたのだろう。

 ただ、滝に相談するのなら、ライダー隊本部で話をするのが普通だと思うんだけどね。

 チョコ「ほら来た」

 向こうからバイクで走ってくる滝を指して、まるで犬でも来たように言うチョコ。

 
 滝「なんだい、用事ってのは? まさかデートしてくれってんじゃ?」

 (一応)既婚者のくせに、ふざけたことを言う滝。

 チョコ「バカ、冗談言ってる場合じゃないのよ、この人はね私の友達の桂木マキさん。実はねマキさんのお父さんが10日前から行方不明なの」
 滝「行方不明? で、何か手掛かりは?」

 

 
 俯いていたマキ、顔を上げ、無言のまま、真っ直ぐな視線を滝に向ける。

 うう、身震いするほど綺麗じゃ……。

 と、代わりにチョコが、「滝さん、マキさんはお父さんと二人暮らしで……」

 
 滝「任しとけって、全国の仮面ライダー隊員に……」

 なんか、噛み合ってないやりとり。この辺は合作者の島田さんの持ち味が存分に出ている感じだ。

 しかし、現状ではゲルショッカーが関与している証拠はないのに、友人の父親の消息を探すのに、ライダー少年隊を動員すると言うのは公私混同ではないだろうか?

 もっとも、その直後、ゲルショッカーの戦闘員たちがロープに掴まって頭上から襲撃を仕掛けてきたので、ゲルショッカーが関与していることがはっきりする。

 戦闘員たちと戦っていた滝、マキの悲鳴に気を取られた隙に、背後からロープにぶら下がって飛んできた戦闘員に思いっきり後頭部を蹴られ、その場にぶっ倒れる。

 
 滝「あっ、ああ……」

 その強烈に一撃に、さすがの滝も一瞬、意識が遠のく。

 
 怪人「ぶぁっふぁっふぁっ……」

 その視界を、マキを小脇に抱えたイソギンジャガーの姿がよぎる。

 で、ここ、ぼんやりと、それもごく小さくだが、抱きかかえられたマキのミニスカの下に、白いパンツが見えているのである。

 しかし、キャプでは全然わからんな。

 
 滝(ぐぅ~、パンツ見えたもんね~!)

 丘野さんの貴重なパンチラを目に焼き付けて、後頭部の痛みも吹っ飛ぶ滝であったが、嘘である。

 マキはそのまま黄色いラリー車に放り込まれ、連れ去られる。

 チョコ「滝さん!」
 滝「早く、鳩で本部に連絡しろ」

 えっ、鳩なの? この緊急を要する時に鳩なの? 通信機じゃなく?

 何度も言うようだが、この鳩を連絡手段に使う設定、辞めた方がよかったと思う。

 ともあれ、知らせを受けたおやっさんは、直ちにユリたちに命じて、各地の少年ライダー隊員を動員して、そのラリー車の捜索を行わせる。

 本部から飛び立つ無数の鳩の映像から、それを受け取った各地の少年隊員がそのメッセージを読んでいる映像。

 ナオキとミツルが自転車で走り回ってラリー車を探している。

 
 その自転車の前輪のショットが、

 
 猛の乗るバイクの前輪の映像に切り替わると言う、これまた凝った演出。

 
 立花「ゲルショッカーがチョコの友達を誘拐した。滝がヘリで追跡している。猛、お前も頼むぞ」
 猛「了解!」

 おやっさんからの指示を、小型無線機で受ける猛……って、そんな便利なもんがあるんなら、少年ライダー隊員全員に配らんかーい!

 
 続いて、自転車にまたがるナオキが、頭上を飛んでいく滝の乗ったヘリコプターを目で追うという、立体的なショット。

 いかにも、陸と空から総動員で探していると言う感じが出てグーである。

 ここから、滝目線で、真新しい高速道路を走る車や、マッチ箱のような家並み、建設途中の高層ビルなどが映し出されるが、正直ちょっと長ったらしい。

 まぁ、番組としては、折角高い金払ってヘリを借りてるんだから、空撮映像をたっぷり使いたいと言う気持ちもあったのだろうが。

 もっとも、最初にラリー車を発見したのは、滝ではなく、少年ライダー隊員のひとりだった。

 立花「なにっ、赤と黄色のラリー車を発見した? 128号線を千葉方面に向かってる?」

 その子供からの報告を、無線機で受けているおやっさん。

 ……

 じゃあ、最初から全部無線にしろよぉおおおっ!(藤原竜也風)

 後編に続く。
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コメント

人選

どうもゲルショッカーの人選も不可解のようですね😅如何にも冴えないそこら辺りの中年男性をスカウトするよりも、前回の死刑囚をスカウトした方がまだしもマシだと思うのですがね😓

Re: 人選

素性がさっぱり分からないので、こう見えて、空手の有段者なのかもしれませんが。

石ノ森さんと小次郎さん

>イソギンジャガー「俺の姿を見たな」
 釣り人「み、見ないよ」

石ノ森さん、イソギンジャガーとご対面してしまったばっかりに命を落とす羽目になってしまいましたね!
それにしてもこのやりとり、他にも聞き覚えがあります!!それは「シャリバン」のマグマビーストのお話(伊豆ロケ編)で、UFO追っかけの果てにマドーの地球ボーリングマシンを発見してしまった小次郎さんがそれを宇宙人の置き土産だと思い興味津々に眺めていると、そこへマグマビーストを帯同したポルターがブラック将軍さながらに現れ
「見たなっ(怒)!!!」
と言い、それに対して小次郎さんも
「みっ、見てませーーーーーーんっ(恐)!!!」
と応え逃げて行きました!!幸いシャリバンの助け船のおかげで石ノ森さんの様に殺される事は免れましたが、それでも執拗に猛追してくるファイトローたちに
「わっ~、まだ追っかけてくるぞ(泣)!そうだっ!!」
と小次郎さんは携帯していた魔法瓶からお茶を口に含みそれを噴き掛ける(!)と言う奇策で反撃し
「ばっちーぞーーーーーっ(怒)!!」
となっていたファイトローたちを尻目に生き延びました!小次郎さんのアグレッシブさは、石ノ森さん以上です(笑)!
因みにそんな小次郎さんから意外な逆襲を受けたファイトローたちでしたが、カナリコブラのお話でのゲルショッカーの戦闘員たちもまたナオキとミツルにかみつき攻撃を受ける憂き目を見ています(また笑)!!

Re: 石ノ森さんと小次郎さん

よくまぁ、そんな細かいところまで覚えておられますね。感服です。

伝書鳩は要らない

何度も言いますが(なら言うなよ!)伝書鳩は要らないですよね😅無線の方が正確ですよね

Re: 伝書鳩は要らない

> 何度も言いますが(なら言うなよ!)伝書鳩は要らないですよね😅無線の方が正確ですよね

そうですね。鳩と一緒に無線も使ってるのが、おそろしく無意味ですよね。

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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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