第18話「吸血魔人クモンデス現わる!」(1972年1月30日)
今まで何度も言ってきたように、この18話から、当初の学園SFコメディから、アクションヒーロー路線に完全にシフトチェンジしてしまうので、管理人の興味もやる気も一気に地の底まで落ちることになる。
個人的には、「魔女先生」は、17話までで終わっているのである。
それでも、この18話や20話などは、メインライターの辻真先さんが脚本を書いているので、まだ、路線変更前の本来の「魔女先生」らしさがそこかしこに見えるので、多少は見られる作品になっている。
まずは、予告編の、

アンドロ仮面に変身したひかるが、右手を上げて、無駄毛の処理跡も生々しいワキを全開にするという、元気の出るショットをご査収いただきたい。
ほんの挨拶代わりである。
あと、予告でナレーターが
「だぁーんだん面白くなってきた『好き!すき!!魔女先生』」と言っているのだが、寝言は寝てから言って欲しいものである。
ちなみに予告では「アンドロメダから追放された吸血魔人が、月先生を追って地球までやってきた」と言っているが、これでは、12話に出てきた宇宙怪人ゾルダと同じになってしまう。
実際は、吸血魔人クモンデスの狙いは子供の血であり、ひかるを襲うのは単に子供の血を吸う邪魔になるからである。

ともあれ、のっけから、サブタイトルのバックにドクロの形をした不気味な城(のイラスト)が映し出され、

カメラが石段の奥にある扉にズームすると、「ゾンドルガブラー」などと言う呪文が聞こえてきて、扉が開く。

ここでイラストからセットに切り替わり、チープな悪の本拠地を映し出す。
クモンデス「血が欲しい、血が欲しい……」
中からぶくぶくと白い煙が溢れ出す大釜の向こうから、この城の主が立ち上がる。

クモンデス「カカカカ、コォーッ! 私は来た、人知れず地球にやってきた、地球人の子供の血をこの唇で吸い取る為、だが、その前に一仕事が待っている。地球には私に劣らぬ超能力者がいるからだ。月ひかるは幸い私が地球に来たことをまだ知らぬ筈だ。ケ、クォーッ! 奴を殺し、子供の血を吸い尽くしてやる」
管理人が知る限り、歴代「悪の組織」の首領の中でも、最低最悪のキャラクター、クモンデスである。
声は飯塚昭三さんなのだが、いくら声が良くても、この箸にも棒にもかからない造型と、ひたすら子供の血を求めるだけの「遊び」のない性格では、焼け石に水で、むしろ飯塚さんの重々しい演技が、鬱陶しく感じられるほどである。
クモンデスが、デザインは仕方ないとして、もうちょっとユーモラスな、「マシンマン」のKやMみたいな奴だったら、ヒーロー路線になったとしても、「魔女先生」らしさはかなり継続できていたかもしれないのに。
また、首領と言っても、実際は一人親方みたいな悪人なので、部下とのやりとりなどというものも一切ないのも物足りない。
さて、その前置きの後で、いつものひかるの授業風景となる。

嬉しいことに、今回は久しぶりの体育の時間で、ひかるが目の遣り場に困るミニスカ体操着で子供たちとソフトボールをしている。
けれど、引いた画面ばかりで、ひかるの体操着姿や、ミニスカから伸びるフトモモなどは一切大写しにならず、実にもどかしい。
その後、給食の時間となり、ひかるのクラスの大木カンナと言う女の子が、ひとりでお茶の入ったヤカンを運んでいたが、途中、綺麗な蝶が飛んでいるのに気を取られている隙に、不気味なクモにヤカンの中に入り込まれてしまう。
カンナ「どうしよう、叱られる……あらぁ、いないわ。溶けちゃったのかしら」
が、蓋を取って中を見ると、クモの姿は消えていた。
カンナ、結局お茶を入れ替えずに、そのまま教室へ持って行き、子供たちに注いでまわる。
最後に教壇のひかるにも注ぐが、

カンナ「先生!」
ひかる「カンナちゃん?」
ひかるがそれに口をつけようとすると、カンナがたまらず叫ぶ。
カンナがなおも言い出せずにいると、先にお茶を飲んだ正夫や進が、猛烈な腹痛を訴え出す。
ひかる、慌ててカンナに医務室に知らせに行くよう指示するが、
カンナ「私のせいだわ。私がみんなに毒を飲ませた……」
ひとり廊下に出て立ち尽くし、強く自分を責めるカンナであった。
とりあえず、子供たちを教室の床に寝させ、校医や看護婦が手当てをするが、腹痛の原因は皆目分からなかった。

ひかる「わからないなんてひどいわ、地球の医学ってそんなに原始……」
旗野「そうですよ、はっきりしてください」
校医「うう、わからんものはわからんのです。実に不可解極まる」
ひかる「そんないい加減な診断てないわ」
校医「宇宙から病原菌が来た以外、考えられんのです!」
ひかる「宇宙から?」
しかし、ろくな検査設備もない学校で診察しただけで、一足飛びに「宇宙から病原菌が来た」なんて断言するのは、さすがにおかしいのでは?
見たところ、特に奇妙奇天烈な症状は出ておらず、ただの食中毒にしか見えないんだけどね。
もっとも、偶然にもその診断は当たっていて、原因不明の腹痛は、クモンデスがヤカンの中に入れた毒グモ(宇宙グモ?)によるものだったのだが。
やがて救急車もやってきて、学園は上を下への大騒ぎとなる。

田辺「開校以来の不祥事ですわ、 集団食中毒なんて……明日の新聞には、さぞ大きく出ることでしょうね」
校長「申し訳ありません」
校長室に早くも進の母親で、PTAの役員(会長?)である田辺夫人が来て、前代未聞の不祥事の出来に、眉を曇らせている。
田辺「月先生っておっちょこちょいだけど、伸び伸びしてると思ったのに……若いから目が届かないのしかしら?」
平身低頭の校長の代わりに校長の椅子に座り、ひかるのことを批評する田辺夫人だったが、「おっちょこちょいだけど、伸び伸びしてる」と言う表現が、全く意味不明である。
あと、以前にも進のことで怒鳴り込まれてガミガミ言われた校長が、田辺夫人に必要以上に腰を低くして応対するのは、まぁ分かるのだが、最後に、

校長「田辺さん、月先生のせいにしないでください、東西学園に関する一切の責任はこの私にあります。クビになるのは私です」
田辺「誰がクビにすると言いましたーっ?」
まるで田辺夫人に、校長やひかるを懲戒免職にする権限があるようなことを言うのは、いささか妙である。
たぶん、もう太宰久雄さんがドラマに参加できなくなったので、田辺夫人が、便宜上、理事長的なキャラクターにされてしまったと言うのが真相だろう。
それと、田辺夫人、他ならぬ自分の息子の進も病気になっているのに、それをほったらかして校長にイヤミを言いに来ると言うのは、母親として明らかにおかしい。
また、校庭に停まっている救急車の中に、教頭たちが病気の子供たちを担ぎこむシーンに続いて、
旗野「いやー、ひでーことになりましたねえ」
ひかる「私の責任だわ」
旗野先生とひかるが、何故か子供たちのそばに行かず、教室に残ったまま、事件のことを話し合っているのだが、冷静に考えたら、これもかなり変である。
本来のひかるなら、何はなくとも子供たちに付き添って病院に行ってる筈だからである。
もっとも、これは、シナリオのミスと言うより、撮影の都合によるものかもしれない。
校庭はロケ撮影で、教室はセット撮影だからね。
それに、菊さん、路線変更後は本編とは別にアクションシーンも撮らなきゃいけなくなったから、校庭の撮影に参加する余裕がなかったのかも。
で、それ以上に違和感を覚えるのは、

ひかる「ひっく、うう……」
旗野「月先生の責任じゃありません……あらぁですね、運が悪かったんです」
ひかる「運じゃありません、私が悪いのよ。何故はっきり言ってくれないの? 旗野先生も校長先生も私を庇うばかりで……余計つらくなるわ!」
ひかるが、旗野先生の慰めも拒絶して、ひたすら自分を責めた挙句、

ひかる「先生なんかなるんじゃなかったー、おーんおーん」
机に突っ伏し、そんな後ろ向きなことを言いながらオンオン泣き喚くと言う、およそひかるらしくない行動に出ることである。
本来のひかるの性格は、確かに責任感は強いが、生徒の一人や二人死んだところで、大して気にもしない(註・あくまでたとえです)ような、あっけらかんとした図太いものだった筈なのに、これでは、ただの泣き虫の新米女性教師である。
このキャラ変更には、さすがに戸惑いを隠せない。

ひかる「あーんあーん」
旗野「ゆっくり泣いてください、もう!」
それでも、肩に置かれた旗野先生の手をひかるが次々払い落としたり、号泣するひかるを持て余して、逆に旗野先生が大声を上げて机をバシッと叩いたり、多少、以前の「魔女先生」らしい演出も散見される。
その後、自宅に戻ったひかるは、平和監視委員会の本部に問い合わせて、謎の腹痛の原因がクモンデスによるものだと聞かされる。
バル「クモンデス?」
声「クモンデスの目的は殺人である、奴は吸血によってエネルギーを補給するのだ」
ひかる「宇宙病もクモンデスの仕業だわ」
バル「では、クモンデスを倒さん限り、全快せんのである!」 え、なんで?
ま、確かに「仮面ライダー」では、怪人を倒すと伝染病も治っちゃうことが多いけど。
声「上級監視員の存在を知って、先制攻撃を加えたものと思われる」
バル「子供たちはそのとばっちりを食ったのである」

ひかる「許せない、卑怯なクモンデス、何処に隠れていようと、必ず探し出して見せる!」
宙を見据え、いかにもヒーローっぽい台詞を放つと、

ひかる「アンドロ仮面ーっ! ローッ!」
胸に右手を当て、変身コンパクトを取り出してアンドロ仮面に変身する。
ところが、その直後、

たけ「ひかるさーん、大変ですよー!」
アンドロ仮面「あ、いっけない」

アンドロ仮面「どうしよ、どうしよ、どうしよ」

バル「どうしよ、どうしよ」
たけ「ひかるさん、何処にいるんです?」
玄関からたけの声が聞こえてきたので、慌てふためいてバルと一緒におろおろするという、あまりヒーローらしくないコミカルな姿を見せるのだった。
こういうほっこりしたシーンが、今回に限らず毎回あったら後期の印象もだいぶ違ってくるのだが、残念ながら、辻さんの脚本以外ではほとんど見られない。
結局、またひかるの姿に戻ると、玄関に行くと、たけが真剣な顔で立っていて、

たけ「ひかるさん、大木と言う生徒のお母さんから電話がありました」
ひかる「カンナちゃんの?」
たけ「集団、食中毒は私のせいだって、書置きがあって家出したんですって!」

ひかる「家出? カンナちゃんが?」
たけの言葉に、ひかるがびっくりするのは良いのだが、

ひかる「カンナちゃんが……」
まるでカンナが自殺でもしたかのように、見る見る顔を歪めて泣き出しそうになるのも、今までのひかるとはまるっきり別人のような柔弱さである。
しかし、それこそ自殺しようとするなら分かるけど、責任とって家出すると言うのも、おかしな発想である。
それにしても、このエピソードを見てつくづく思ったのだが、(70年代の)変身ヒーローものにおけるドラマ……シナリオと言うのは、極端なことを言えば、結局、アクションシーンに持っていくための、「だんどり」に過ぎないのではないかということだ。
無論、あくまで極論であって、アクションとストーリーの面白さが両立している作品もなくはないが、少なくともこの18話に関しては、ストーリーはあらすじを書くだけでほぼ事足りる内容になっている。
従来の「魔女先生」が素晴らしかったのは、アクションがなくとも、ストーリーそのものを楽しむことが出来たからなのだが……
しかも、後期の「魔女先生」の場合、ヒーローを演じているのが女優だし、敵キャラは基本的に一体しかいないし、カーチェイスもなければ派手な爆発も起きないしで、アクションに関しても、いまいちな作品に留まっており、全く良いところがないのである。
結論として、これも口が酸っぱくなるほど言ってきたことだが、路線変更は完全な失敗だったということになる。
その後、色々あって、カンナは教室でクモンデスに襲われそうになるが、旗野先生が入ってきたので助かり、逆に、森の中を引き揚げていくクモンデスを尾行し、毎度お馴染み、多摩聖蹟記念館の中に入っていく。
この辺が、まさに、「だんどり」である。
ま、その途中、カンナが、冒頭のソフトボールのときにひかるから借りたハンカチを、墓石の上に置いて目印にしているのが、せめてもの工夫である。
ひかるはそのハンカチを頼りに建物に辿り着き、その奥の、いかにも不気味な一室に足を踏み入れる。
その前に、あっけらかんとクモンデスが登場。

クモンデス「よく来たな、月ひかる」
ひかる「私をおびき寄せる罠だったのね」
クモンデス「聞くまでもあるまい。毒を飲まなかったのは幸運だが、今度はそうは行かん」
ひかる「お望みどおり戦ってあげるわ」
ひかる、闘志満々で右手を胸に当てて変身しようとするが、
クモンデス「待て! 見ろ! カクォーッ!」
クモンデスが、剣の形をしたスティックで指す方を見れば、カーテンがひかれて、柱に縛られたカンナの姿があらわれる。

カンナ「助けてーっ! 先生ーっ!」
ひかる「カンナちゃん!」
猿轡をされているのに、普通に大声を出して助けを求める器用なカンナちゃん。
言い忘れていたが、カンナを演じるのは、「新マン」にも出ている大木智子さん。
クモンデス「どうだ、俺に逆らうつもりか?」
鋭い爪の生えた指先をカンナの首にかざし、ひかるを脅すクモンデス。
ひかる「その子をどうするつもりの?」
クモンデス「知れたことだ、私に血を吸われた子供がどうなるか、コォーッ!」

「シャリバン」の魔王サイコの陰にこもった呼吸音のような声を発しながら、嫌がる女児の首に醜い顔を近付ける、魔人と言うより、ただのセクハラ野郎にしか見えないクモンデス。
ひかる「クモンデスやめて、私の負けだわ」
クモンデス「負けたと言うと?」
ひかる「お前の言うとおりにする、だからその子を許して」
ここで、ひかるがあっさり降伏してしまうのが、あまりに情けないが、あくまでこれは作戦である。
もし自分がクモンデスだったら、ひかるの「お前の言うとおりにする」と言う台詞をとらえて、もうここでは書けないような
すけべいなことをしようとしたであろう……
そして、さんざんひかるの体をいじり倒した挙句、「調子に乗るんじゃないわよ!」と、ひかるに思いっきりぶん殴られて、さらなる快楽の高みへ達していたであろう……

ひかる「この通りよ、クモンデス、カンナちゃんを助けて」
クモンデス「本当らしいな、ふっふふふ、指輪を外せばお前の魔力がなくなる」
ひかる、さらに大切なムーンライトリングまで外して見せるが、クモンデスには渡さず、それを窓の外へ放り捨てる。
クモンデスはクモの糸のようなものを吐き出して、ひかるの体をぐるぐる巻きにする。

ひかる「これで気が済んだでしょう? さぁ早くカンナちゃんを帰してあげて」
クモンデス「ああ、帰すとも、十分に血を吸ってからな」
ひかる「なんですって!」
ひかる、思わず気を失っているカンナに駆け寄ろうとするが、

ひかる「うっ」
クモンデス「お望みならばお前から先に吸っても良い」(註1)
ひかる「卑怯者!」
クモンデスのスティックで左乳首のあたりを強く押さえ込まれ、

ひかる「うっ」
クモンデス「いくら暴れても、指輪がなくてはこのクモの糸は切れまい」
ついで、右乳首周辺を、スティックの先でぐりぐりされるひかる。
毎回、これくらいのセクハラの嵐が吹きまくるのなら、クモンデス篇にも多少の楽しみが出てくるのだが、あいにく、こういうシーンは滅多にない。
註1……もし管理人がクモンデスだったら、血ではなく、何を吸おうとしていたか、言うまでもあるまい。
ここでクモンデスが、さっさとひかるを殺していればまさかの悪の大勝利となっていただろうが、迂闊にもムーンライトリングを取りに部屋を出たのが、クモンデスの痛恨のミスであった。
クモンデスが出て行くと、すぐにバルがムーントライトリングを手に瞬間移動してきて、
ひかる「バル!」
バル「持ち主の指から落ちれば緊急信号を発信するとはクモンデスもご存じないのである」
ちなみに、「何処まで飛ばしおった、指輪を?」と、建物の廊下を探しているクモンデスの姿が映し出されるのだが、ひかるが窓から外へ投げたのはクモンデスも見てる筈なので、建物の中を探すと言うのはどう考えてもアホである。
クモンデスが部屋に戻ってきたところで、ひかるがアンドロ仮面に変身する。
なお、最初のひかるのワキ画像は、その際の未使用カットと思われる。

まず建物の中で小競り合いとなるが、クモンデスは魔人と言うだけあって隠顕自在、どちらかというと、相手の隙を狙って攻撃を仕掛けてくる、頭脳系の怪人なのである。
ついで建物の外に出ると、

クモンデスに続いて、円柱の屋根の上に瞬間移動するアンドロ仮面。
これはまぁ、「仮面ライダー」ではげっぷが出るほど見させられてきたシチュエーションだが、女優さんが立っているのを見ると、思わず下から見上げたくなる管理人であった。
実際、パンツの中が一瞬見えるのだが、どうも、あらかじめ目立たないブルマのようなものをお履き遊ばしておられたようで、中身は見えなかった。
これはどう見ても菊さん本人だろうが、立つだけでなく、屋根に背中をつけたり、しっかりアクションしておられるのが凄い。
その後、下に降りてひとしきり戦うが、クモンデスは戦ってはすぐ姿を消すのでアンドロ仮面も手を焼くが、カエデの木の下にクモンデスの気配を感じると、
アンドロ仮面「マントブーメラン!」
背中のマントを思いっきり投げ付け、巨大なブーメランのようにして飛ばすと言う、アンドロ仮面の唯一の技らしい技を繰り出す。
そして、ここで、今回最大の見所となる。

投げた後のアンドロ仮面の肩口から、ブラのストラップがはみ出してしまうのである!
ありがたや、ありがたや。
ダメージを受けたクモンデス、頭上の木の股に飛び上がると、

クモンデス「見ておれ、俺の最後の手だ」
何か凄いことをするのかと思いきや、

どうしても股間に目が行ってしまう珍妙なポーズを取りながら、アンドロ仮面に飛び掛かるだけであった。
アンドロ仮面「マントブーメラン!」
アンドロ仮面、すかさずもう一度マントブーメランを放ち、クモンデスの背中についていた紐を切断する。
菊さんも、撮影中、やっぱり相手の股間が気になっていたのだろうか?
あえなく尻餅をついたクモンデスは、
クモンデス「くそう、覚えておれ~」
紋切り型の捨て台詞を残すと、

そのまま走って逃げて、建物の向こうに消えるだった!
……
ほんと、もう、二度と出て来ないで欲しいのだが、つらいことに、これから最終回まで皆勤賞を達成してしまうキャラなのである。
番組の路線変更自体、NGなのだが、戦うべきワルモノがクモンデスひとりしかないと言う点が、泣きっ面に蜂のようなNG設定なのである。
これがせめて、首領クモンデスのもと、毎回異なる怪人が登場すると言う設定だったなら、多少は目新しさもあったであろうが……
それと、クモンデスは最終話でやっと倒されるのだが、それ以外のエピソードでも、一応アンドロ仮面に敗北すると言う形をとっている。
ま、今回は逃げたのがはっきりしているから良いが、回によっては爆発などで明らかに死んだとしか思えない結末もあるので、てっきりクモンデスが死んだと喜んだのも束の間、予告編でクモンデスがしっかり生きていたことを知らされ、がっかりする……と言うことが、初めてDVDを見たときの管理人にもしばしば起きた。
要するに、毎回毎回、中途半端な決着が続くので、実にストレスが溜まるのである。
言うなれば、「仮面ライダー」の第1話から第9話まで毎回、蜘蛛男が出てきては敗北するものの、死なず、第9話でやっと倒されるようなもので、そんなものを見させられたらどんな気持ちになるか、ちょっと想像して貰えば、管理人の気持ちも理解して頂けると思う。
ラスト、ちょっと嬉しいことに、またソフトボールの授業風景となる。
子供たちも、クモンデスの敗北と共に、何故か腹痛も全快して元気になっている。

トップバッターのひかる、打席に入るが、
ひかる(カンナちゃんは助かったけど、いつクモンデスが次の罠を仕掛けるか……)
そんなことを考えていたものだから、ピッチャーのカンナが投げたのも気付かず、

旗野先生に言われて慌ててバットを振るが、豪快な空振りとなり、

勢い余って一回転して、白いパンツをモロ出しにしつつ、大きなお尻で尻餅をつくのだった。
ありがたや、ありがたや。
どうせなら、もっとズームで撮って欲しかった。

正夫「へっへへー、先生、失恋したの?」
ひかる「あっははっ……うん?」
旗野「バカモン!」
以上、かなり端折った割りには長くなってしまったが、この18話はまだ初期のテイストの名残が感じられるし、お宝ショットもいくつかあって、路線変更後の中では、比較的楽しいエピソードであった。
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