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「スケバン刑事」 第11話「第二部 悪魔の三姉妹編 序章」



 第11話「第二部 悪魔の三姉妹編 序章」(1985年7月11日)

 サブタイトルにもあるように、いよいよこの11話から第二部……と言うより、メインエピソードである、サキと海槌(みづち)三姉妹との戦いが始まるのである。

 冒頭、体育館で、サキが剣道部の主将で生徒会長でもある三井律子と剣道の試合を行っている。

 サキ、面識のない律子に言われて、いきなり本格的な試合をすることになったらしい。

 どう見ても剣道の経験などなさそうなサキだったが、さすがの運動神経を見せて、主将である律子と互角に打ち合う。

 もっとも、律子の方で手加減したのだろう。

 ひと汗流した後、律子はサキを誘って、正面玄関の上の、テラスに移動する。

 
 律子「ごめんなさいね、顔見知りでもないのに」
 サキ「いいえ、私も生徒会長さんのことは前から知ってましたから……剣道部のキャプテンをしてらして、凄い人だなぁって」
 律子「ほんと? 実を言うとね、私も前からあなたのことが気になって見てたの」

 
 サキ「えっ?」

 律子の意味ありげな言葉に、続いて愛の告白でもされるのではないかと身構えるサキであったが、

 律子「だって、似てるんですもの、麻宮さん、マンションで一人暮らししてるんでしょう。私も小さい頃、交通事故で両親を失い、今はアパートで一人暮らししてるの……寂しいわ、寂しくて大声で叫びたくなる時もある。でも負けない、ほら、見て!」

 胸壁にもたれて、眼下でパスの練習をしている、ショートパンツ姿が悩ましい女子バスケットボール部員たちを眺めながら、

 
 律子「青春って、高校時代が一番素晴らしいと思わない?」

 
 律子「部活をしたり、恋をしたり、友達もたくさん作って……自由そのものよ、つまらないことなんかみんな忘れて、うんと楽しまなくちゃ! そうでしょ?」
 サキ「……」

 初対面の人間を前にして、こんな青春ドラマでもなかなか聞けそうもないこっぱずかしい台詞を朗々とまくしたてる律子に、微かな恐怖心を抱くサキであった。

 話の流れからして、

 律子「私、サキさんにも充実した高校生活を送ってもらいたいのよ。だから、私が参加してるセミナーに一度参加してみない? ちょっと雰囲気を味わうだけでもいいから」

 などと言われるのではないかと身構えるサキであったが、

 沼「その通りだ、お前も今日から剣道に入れ」
 サキ「沼先生……」
 沼「なぁ、麻宮、俺は嬉しい、お前が剣道の稽古をするとはなぁ」

 そこへ突然割り込んできた沼先生が、サキに剣道部に入れと勧めてくれたので、そんな話にはならずに済むのだった。

 ここでOPタイトルになるのだが、第二部の開始にあわせて、

 
 タイトルバックのサキが冬服から夏服に衣替えして、ついでに背景の色も黒から赤に変わり、だいぶ明るい雰囲気となる。

 まぁ、中身の方は、逆にドンドン暗く、ハードになっていくのだが。

 いつもの登校風景。

 サキ、ほんとに剣道部に入ったらしく、それを知った三平が目を丸くしていた。

 三平「一体どういう風の吹き回しだよ、今までクラブなんかに目もくれなかったのに」
 サキ「さぁ、どうしてかしらねえ」

 と、彼らの後ろからタロウが大声を上げながら走ってきて、

 
 タロウ「今日から俺たちのクラスに転校生が来るぞ」
 一子「ほんとぉ、どんな人?」
 タロウ「女だよ、女! 驚くのはそれだけじゃないよ、隣のC組にもひとり、3年D組にもひとり、今日一日だけで三人も転校して来るんだ。それが全部女」

 どうやって知ったのか不明だが、女子生徒が一挙に三人も転校して来ると触れ回るタロウの、いかにも嬉しそうな顔を見て微笑むサキ。

 その三人こそ、やがて海槌三姉妹が引き起こすことになる凄まじい災厄の前触れとも知らず。

 
 泰子「田川泰子です、よろしくお願いします」

 さて、サキのいる2年B組に転入してきたのは、田川泰子と言う、まぁ、いわゆる十人並みの、地味で目立たない女子生徒であった。

 演じるのは、朝倉みなみと言う、一瞬反応に困るような芸名の女優である。

 そう、「スクールウォーズ」終盤で、平山へ渡すよう頼んだ色紙を坂上二郎の娘に踏まれた腹いせに、矢木のきったねえスパイクを盗んだ三人組の一人を演じていた人ですね。

 
 三平「なんだぁ、全然美人じゃねえじゃねえか」

 それを見て、三平が失望したように、失礼なことを口にする。

 でも、タロウが事前に「三人ともすげー美人らしいぜ」と言っていたとかならともかく、基本的に真面目な三平がこんなことを言うのは若干違和感がある。

 それに、確かに飛び切り美人ではないが、別に失望するほどの容貌でもないと思うんだけどね。

 つーか、個人的には、割りと好きなタイプである(知るかハゲ)

 
 泰子「……」

 三平の聞こえよがしのつぶやきに、泰子がギロッとその顔を睨みつける。

 担任は、泰子を三平の後ろの席に座らせるが、

 
 泰子「先生、あのう、前の人の座高が高くて黒板が良く見えないんですけど……」
 三平「なんだとぉ?」

 座ってすぐ、泰子が手を上げて教師に訴え、三平に痛烈なしっぺ返しを食らわせる。

 周りの生徒たちから笑いが漏れ、担任もニヤニヤしながら、三平に席を替わってやれと言う。

 
 泰子「べー、だ!」

 席を替わってもらいながら、三平に向かって舌を出してみせる泰子。

 見かけは地味だが、なかなか勝ち気な性格のようであった。

 これが青春学園ドラマなら、最初は険悪なムードだった二人が、やがて互いの長所を認め合い、最終的には、不器用だが真剣な恋に落ちると相場が決まっているのだが。

 
 ふと、泰子がサキに気付いてにこやかに笑って見せると、サキも、とろけるような笑みを浮かべながら頷いて見せるのだった。

 一方、隣のC組には美人と評判の女生徒が転入していた。

 
 ……

 どこが?

 いやいや、失礼しました。

 これはドラマ初出演(?)と言うことで、河合その子さんの顔の筋肉がガチガチに緊張しているので、あまり奇麗に撮れていないだけなのである。

 当時、彼女はおニャン子クラブのメンバーだったのだが、彼女を皮切りに、2や3にも、おニャン子のメンバーがしばしば出演することになる。

 管理人、当時はまだ小学生で、芸能人には全く興味がなかったせいもあるが、今見ても、おニャン子クラブの何が良いのか、さっぱり分からないのである。

 閑話休題、その宮原妙子と言う転校生の噂を聞きつけ、別のクラスの美也子たちが押しかけてきて、

 
 美也子「みんな、私とこいつと、どっちが美人だい?」

 例によってコンパクトを覗きながら、美也子が周囲に問い掛ける。

 正直、美也子の方が普通に美人だと思うのだが、

 三平「そりゃ、決まってるだろ、新しい彼女」

 タロウたちと教室の入り口に群がっていた三平が、横からずけずけ答える。

 美也子「なんだって、三平、もう一度言ってごらん」
 三平「いや……ですから、勿論美也子様です……」
 美也子「それでいいんだよ」

 が、美也子に睨まれると、あっさり前言を翻してしまう、情けない三平であった。

 でも、以前からの疑問だが、美也子がいくら凄んでも全く怖くないので、他の生徒たちが一応美也子をスケバンとして立てているのが、なんか不自然に感じられるのである。

 そういう意味で、渡辺千秋さんの起用はミスキャストに近く、もっと荒んだ感じの、眼光の鋭い女優さんをキャスティングすべきだったと思う。

 美也子、もう一度妙子の前に立ち、

 美也子「あんたも良く覚えとくんだね、この学校で一番の美人はいつも、この私! いいわね?」

 そんな念押しに何の意味があるのか不明だが、そう言って教室を出て行くのだった。

 どうでもいいが、みんな、サキのことを忘れてないかい?

 ま、劇中と言うか、学園内では、サキは特に美人じゃないことになっているらしいのだ。

 一方で、8話では、毎日飽き飽きするほど美人を見ている筈の山口が、サキに一目惚れしてつきまとっていたのだから、割りと矛盾である。

 それはさておき、三人目の転校生は、

 
 さすがに、今時こんな奴おらへんやろと突っ込みたくなるような、ぐりぐりの牛乳瓶の底メガネを掛けた、色気のない女子生徒だった。

 三人の中ではリーダー格の、横山めぐみ(笑)である。

 めぐみは、転校早々、超難問と言われる東大の入試問題をスラスラと解いて見せ、その秀才ぶりをアピールする。

 サキが自宅マンションに帰ってくると、テーブルの上に赤いバラの花束が置いてあった。

 ストーカーの仕業か、それとも妖怪・神恭一郎の仕業かと警戒するサキだったが、花束と一緒に置いてあったマイク(通信機)から、暗闇指令の暢気な声が聞こえてくる。

 
 暗闇指令の声「こんにちは、サキ、その花束は、日頃苦労を掛けている君へ、私からささやかな感謝の印だ。受け取ってくれたまえ」

 神ならともかく、暗闇指令からのプレゼントと知って、

 
 サキ(年を考えろよな、年を……)

 とでも言いたげに、呆れたような目で天を仰ぐサキであった。

 暗闇指令の声「ところでサキ、今回の指令だが……封筒を見てくれ」

 サキがテーブルの上の白い封筒を開くと、中に三枚の写真が入っていた。

 暗闇指令の声「私が毎日欠かさず、朝、昼、晩の三回、シャワーを浴びているのは知ってると思うが、どうだ、なかなかセクシーだろう?」
 サキ(殺すぞ……)

 じゃなくて、無論、それは、あの転校生たちのバストアップの写真だった。

 以前も書いたことがあるが、刑事ドラマでもしばしば出てくるこういう写真って、どうやって手に入れるんだろうね?

 だが、暗闇指令の命令は、その三人を注意深く見張れと言う、曖昧な内容だった。

 翌日、そのうちのひとり、泰子が、以前剣道部に入っていたとかで、剣道部に入部を申し出る。

 律子に勿論否やはなく、とりあえずサキと乱取りをさせるが、泰子の実力は、思わずサキが(できる!)と、心の中で驚嘆したほどだった。

 部活の後、サキは律子に生徒会室に寄って行かないかと誘われるが、

 
 めぐみ「生徒会長さーん、今度転校してきた3年B組の横山です、あの、生徒会の仕事を手伝わせてもらえないでしょうか」
 律子「え?」
 めぐみ「前の学校で生徒会長していたんです、ですから、どんな雑用でも結構です」

 そこへ横山めぐみがやってきて、律子に頼み込む。

 
 一方、妙子は音楽部に入って、プロ顔負けのピアノの腕前を披露し、教師や部員たちから喝采を受ける。

 うん、こうして見ると、確かになかなか可愛い。

 個人的には、特に何も感じないけどね。

 そんな三人の動きを、言われたとおりマークしているサキ。

 サキ(三人ともごく普通の高校生だ。指令は一体どういうつもりなんだ?)

 いや、「ごく普通」じゃないと思いますが……

 果たして、数日後、三人が本格的な活動を開始する。

 まず、ちゃっかり生徒会室に潜り込んだめぐみが、会議の途中、突然発言を求めて立ち上がり、

 
 めぐみ「実は私、転校して来てすぐ感じたんですが、この学校はひどすぎます。規律や秩序が乱れてるんじゃないでしょうか?」
 会長「ちょっと待ってください、僕は別に秩序が乱れてるとは思いませんけど」
 めぐみ「じゃあ聞きますけど、あのスケバンの夢小路美也子ってなんですか? あんなのが蔓延っていて、乱れてないって言えるんですか?」
 会長「……」
 めぐみ「そこで提案ですが、今まで生徒たちの規律や秩序は学校側の管理に任されてきましたが、これからは私たち生徒の手で、自主管理してはどうでしょうか? たとえば、靴の踵を踏み潰しているのをやめさせるだけでも、教師が注意すると生徒は反発しがちですが、生徒同士注意すれば直るんじゃないでしょうか?」

 めぐみの大胆な提案に、即座に賛成を唱える生徒たちもいたが、律子はすっくと立ち上がると、

 律子「つーか、お前、役員じゃなくてただの雑用なんだから、普通に提案してんじゃねえよ」
 めぐみ「ですよねー」

 こうして転校生三人娘の野望は、あえなく潰えるのだった。

 じゃなくて、

 律子「ちょっと待ってください、私は反対です。生徒同士が見張るような真似は自由を阻害する結果にもなりかねません!」
 めぐみ「自由? 自由と言うのは責任と規律が守られて、初めて言えるんじゃないですか」

 新参者の癖に、生徒会長に対しても物怖じせず反論(になってないが)するめぐみに対し、

 律子「いや、だから、役員じゃないのに生徒会に出席してるお前が規律を守れとか言うんじゃねえよ!」
 めぐみ「ですよねー」

 とにかく、めぐみの提案に賛否両論飛び交い、平穏だった学校の自治活動に、大きな波風が立つ結果となる。

 リーダーシップのあるめぐみは、早くも信奉者を作って従え、廊下を闊歩していたが、そこへ沼先生が立ちはだかり、竹刀を突きつける。

 
 沼「待て、横山、生徒会でつまらん提案をしたそうだな、即刻撤回しろ。自主管理などもってのほかだ。そんなことにうつつを抜かしてる暇があったら、勉強に身を入れろ!」
 めぐみ(近い……)

 沼先生の迫力の前に、めぐみもタジタジ……と思いきや、

 
 めぐみ「こんな横暴を許しておいていいのでしょうか? その為にも自主管理が必要だと思います」

 めぐみはその一件を逆に利用して、ますます生徒たちをけしかけ、煽動するのだった。

 ……と言っても、沼先生の強圧的な指導方法は、今に始まったことじゃないのだから、それで生徒たちが騒ぎ立てると言うのも変な話なんだけどね。

 ま、日本人と言うのは、特にこういう煽動に乗りやすいから、ある意味、リアルな展開ではあるのだが。

 また、妙子が部として自主管理に賛成すべきだと音楽部の部員たちをアジれば、泰子も手当たり次第に生徒に話しかけては賛成派を増やしていき、めぐみの策謀に側面から協力する。

 学園中を巻き込んで論争が活発化する中、とんでもない事件が起きる。

 部室に入った律子が、何者かにブラスナックルで額を殴られ、人事不省に陥ったのだ。

 その後、律子に呼び出された沼先生が入ってきて、倒れている律子に気付き、

 
 沼「三井、どうした? しっかりしろ!」

 必死で呼びかけていると、部屋の外から「キャー、人殺しぃ!」と、金切り声が聞こえてくる。

 沼「なにぃ」
 泰子「あ、ああ……」
 沼「待て!」
 泰子「誰か来てえーっ!」

 日本アカデミー賞(笑)モノの名演技で、おののき震えながら沼先生を指差し、勝手に沼先生が犯人だと決め付けてしまう。

 それこそ、律子の傷口を仔細に調べれば、沼先生が犯人でないことは一発で分かったと思うが、何故か、駆けつけた警察は問答無用で沼先生に手錠を掛け、生徒たちの見ている前でパトカーに乗せて連行してしまうのだった。

 いや、今は知らないけど、さすがに警察はそこまで乱暴かつ雑な処理はしないだろう。

 無論、これは目障りな沼先生と律子を同時に排除する為に仕掛けられ三人娘の計略であり、沼先生が絶妙のタイミングであらわれたのも、彼らの仕業によるものだったのだろう。

 しかし、教師が生徒を殴打してその場で逮捕されると言う前代未聞の不祥事だというのに、校長や他の教師たち、とりわけ沼先生に思いを寄せている高木先生まで一切顔を出さないと言うのはあまりに不自然であり、物足りない。

 撮影上の都合もあろうが……

 で、例によって日本の素晴らしいマスコミは、

 
 ただの憶測だけで沼先生が犯人だと決め付け、悪意に満ちた扇情的な記事をジャンジャンバラバラ載せるのだった。

 一方、律子の怪我は存外に重く、命も危ない状態となる。

 孤独に負けず、ひとりぼっちで懸命に生きてきた律子をそんな目にあわせた真犯人に、サキが激しい怒りを燃やしたのは言うまでもない。

 無論、サキは沼先生の潔白を信じているのだ。

 さて、自主管理問題で紛糾していた生徒会は、律子と言う支柱をなくしてまったくの機能不全に陥っていたが、そこへめぐみたちがずかずか入ってきて、

 
 めぐみ「議長、緊急動議! 我が鷹の羽学園は、今度の事件でマスコミに叩かれ、荒廃した学園のレッテルを貼られようとしています。この誤解を解く為にも、生徒会の自主管理について今すぐケツを取ることを提案します!」

 強引に自主管理を押し通そうとする。

 それに対し、議長は、

  議長「いや、だから、おめーは役員じゃなくてただの雑用なんだから、いっちょまえに緊急動議とか掛けてんじゃねえよ!」
 めぐみ「ですよねー」

 じゃなくて、

 議長「賛成多数で、自主管理動議は可決されました」

 律子と違って全く頼りにならない議長によって、あっさり自主管理が決定されてしまうのだった。

 まずその槍玉に挙げられたのが、美也子たちスケバングループであったことは言うまでもない。

 他の生徒に注意されたくらいでビビる美也子ではなかったが、なにしろ生徒たちの大半が自主管理に賛成しているようなので、多勢に無勢、ひとまず尻尾を巻いて退散するしかないのだった。

 もっとも、冷静に考えたら、美也子たちって別に悪いことしてる訳じゃないんだよね。

 タバコも酒もやらず、カツアゲもせず、(サキが負けを認めた後は)暴力沙汰も起こさず、せいぜい、服装や化粧が派手と言った程度だろう。

 ……

 これのどこがスケバンなんだぁーーーっ?

 そんな学園の変わり様を、傍観者としてじっと観察していたサキ、ここでやっと神と会う。

 
 神「なに、三井律子をやったのはあの三人だと言うのか?」
 サキ「……」
 神「証拠があるのか?」
 サキ「そんなものはないさ」
 神「……」

 
 サキ「でもどういうことなの? 生徒会を牛耳ってあの三人は一体何をしようとしているの?」
 神「わからん」
 サキ「……」

 二人とも、相手のことを「頼りにならない捜査官だなぁ」と心の中で嘆息していたのではないだろうか?

 が、実際には神はもっと詳しいことを知っていると見えて、

 神「ただ、今言えることは、れんじゅうの背後には巨大な組織が存在するらしいと言うことだけだ」

 あくまで管理人の偏見だが、「れんちゅう」と比べて「れんじゅう」と言う発音は、なんとなくおっさん臭い感じがして、ちょっぴりイメージダウンの神サマ。

 暗闇指令なら絶対「れんじゅう」って言うだろうけどね。

 ともあれ、転入生が来てからの様々な出来事を走馬灯のように思い返したサキの選んだ方法は、

 サキ(三人を締め上げて、すべてを吐かせてやる!)

 と言う、およそ刑事らしくない乱暴なものだった。

 だが、それを実行に移すより前に、美也子たちが三人を呼び出して私的制裁を加えようとしていると三平が教えてくれる。

 二人は急いで学校の裏山的なところへ入り、美也子たちの名を呼んで必死に行方を捜していたが、

 
 彼らの視界に、救いを求めるように血だらけの手が突き出され、弱々しく虚空を掴んでいるのが映る。

 
 が、そこに転がっていたのは、あの三人ではなく、美也子たちスケバングループの無残な死体であった。

 美也子「……って、死んどらんわいっ!」

 そうだった、別に死んではいないのだった。

 
 サキ「美也子、しっかりして美也子!」

 慌てて美也子のそばに膝を突くと、そのか細い腕を掴むサキ。

 普段は、何かにつけイヤミを言われたりしている相手だが、なんだかんだでサキは美也子のことを友人だと思っているのだろう。

 
 美也子「サキぃ、強過ぎるよ、あいつら……」

 苦しそうに喘ぎながら、それでも薄く笑ってつぶやく美也子。

 「つーか、お前らが弱過ぎるんだろう?」と言う台詞を、武士の情けでなんとか飲み込むサキであった。

 
 サキ「三平!」
 三平「えっ?」
 サキ「美也子たちの介抱、頼んだわよ!」

 珍しく、三平のことを呼び捨てにして後事を託すと、ひとり、敵を求めてドタドタとなおも山の奥へ走って行くサキ。

 律子に続いて美也子たちをひどい目に遭わされ、相当頭に血が昇っていたのだろう。

 だが、サキの前に現れたのは、三人娘ではなく、

 
 不気味な仮面を付けた、謎のモトクロス集団であった。

 この辺は、なんとなくショッカーに通じるものがあるな。

 でも、お世辞にも運動神経が良いとはいえない斉藤由貴さんでは、迫力のあるアクションシーンなど望むべくもなく、立っているサキの周りをライダーたちが勝手に通過していくと言う、トホホなシーンが展開される。

 一応、四方八方から襲ってくる集団を華麗なステップでかわすというアクションもあるのだが、

 
 今度は、スタントの女性が演じているのがバレバレで、これまた残念な結果に終わる。

 サキ、ともかく彼らから逃げようとするが、崖の下に、とても学校の近くとは思えない、雄大な緑に彩られた渓谷が轟々と流れているのを見て、ギョッとする。

 HPでも書いたけど、一体ここ何処なんだよ?

 と、何故かバイク軍団は攻撃をやめると、一斉に反対方向へ向かって走り出す。

 
 それに気付いて振り向いた時のサキの、かなり長いほつれ毛が頬の上でカールしているのが、ちょっと可愛いと思いました。

 ほつれ毛と言うか、ここまで来るとモミアゲだよね。

 バイク集団が、向こう側の山のふもとまで退き、ターンしてこちらに向き直ったのを見て、何事が始まるのかと警戒するサキ。

 
 亜悠巳「はっはっはっはっ、あっはっはっはっ、あっははははっ! あっははははっ」

 と、突然、女の甲高い笑い声が聞こえてきたかと思うと、折り重なる峰の上に、バイクにまたがった、長い髪の見知らぬ女があらわれる。

 そして、そこから一段下がったところに、あの三人娘が勢揃いしていた。

 
 サキ「てめえがーっ、その三人を操っていた張本人なのか?」
 亜悠巳「ほっほっほっ、そのとーり、私の名前は海槌亜悠巳、お前などには到底想像できない世界の人間よ!」

 海槌三姉妹の次女で、三人の中では一番血の気が多く、サディスティックな目付きがたまらない魅力を湛えている亜悠巳(あゆみ)。

 演ずるのは、女優・歌手として将来を嘱望されていた遠藤康子さん。

 管理人、割りと最近知ってショックを受けたのだが、彼女、この翌年、わずか17才の若さで自殺されているのだ。

 なんとも悲しいことである。

 サキ「何が狙いでこんな真似をするんだ?」

 サキ、「仮面ライダー」にあやかって、ダメモトで怪人(大幹部?)にじかに聞いてみるが、

 亜悠巳「さあ、何かしら?」

 さすがに80年代の悪はそこまでアホではなく、教えてくれない。

 亜悠巳「でも残念ね、会ったその時が別れとは!」

 
 サキ「……」

 相手が、三人娘を遥かに凌ぐ実力の持ち主だと直感し、険しい表情になるサキ。

 
 亜悠巳「……」

 亜悠巳も、10代の女の子とは思えぬ物凄い目付きでサキを睥睨する。

 いやぁ、このイッちゃったような目付きがサイコーなのですよ!

 だが、ライバル同士の最初の戦いはあっけない結末を迎える。

 亜悠巳「さよなら、元スケバンさん!」

 亜悠巳、バイクのシートに収納していたスコープ付きのライフル銃を取り出すと、いきなりサキ目掛けて撃ってくる。

 銃弾はサキの左肩辺りに命中し、サキはそのまま仰向けに倒れつつ崖から落ちて行き、谷川の激流に吸い込まれる。

 亜悠巳「あっははははっ、あっははははっ、あぁーっははははっ、あっはっはっはっはっ、おーほほほっ、ああ、おかしい……お腹が痛い……」

 途中から嘘だが、この、地獄大使も真っ青の笑い上戸なところも、由緒正しい悪役キャラと言う感じがしてグーである。

 サキの死も見届けず、亜悠巳たちがその場から姿を消した後、一部始終を物陰から見ていた三平が慌てて山を降りて行き、川の中に踏み込んで必死にサキの行方を探している……と言う、緊迫したシーンで12話へ続くのだった。

 以上、「序章」と言う割りに、ヤケクソにストーリーの進み具合が早いエピソードであった。
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コメント

今回からが本番

>さすがに警察はそこまで乱暴かつ雑な処理はしないだろう
海槌家が担当の所轄署に手を回しているのでは?

河合その子さん

は同年の「ヤヌスの鏡」の(悪者じゃない)同級生でも出てました。
可愛いけど主役を張れる感じじゃなかった。

深夜で「ヤヌスの鏡」のリメイク(大映テレビはノータッチ)やってたけど
山下真司(に相当するキャラ)がいないので暗いのが良かった。ハッピーエンドじゃないのも。

やられ

>救いを求めるように血だらけの手が突き出され、弱々しく虚空を掴んでいる
「フラッシュマン」でフラッシュキングが大破して
レッドフラッシュの右手が浮かんで、倒れる・・・

こうした「やられ」の演出が「悪の強大さ」を出してて大好き!

三姉妹

最終回は、逮捕された次女と三女が脱獄して、3vs1って・・・予算的に無理だったか?
三女はともかく、次女はもっと前にだしてもいいキャラだったな。

面白いけど

「海槌家の野望」と「鷹の羽学園を支配する」がビミョーに嚙み合っていないような?

サキと海槌家には(やりすぎな)因縁があるのだから
「学園刑事」に拘らずともよかった気がするなぁ・・・

いよいよ第二部が始まりましたか。

これまたタイミングがよく、今年に入り第2部が始まりましたね。も~今から大興奮!!

>サキと海槌(みづち)三姉妹との戦いが始まるのである。

ついにサキ1人では手が追えず、神サマも(三平も)動きだす。楽しみだぁ。

>初対面の人間を前にして、こんな青春ドラマでもなかなか聞けそうもないこっぱずかしい台詞を朗々とまくしたてる律子に、微かな恐怖心を抱くサキであった。

まぁ、律子は生徒会長のようなので、分け隔てなく接するのはいいですね。

> 律子「部活をしたり、恋をしたり、友達もたくさん作って……自由そのものよ、つまらないことなんかみんな忘れて、うんと楽しまなくちゃ! そうでしょ?」

私自身、後悔することのない高校生活を送ったと思いますが、やはり、もっと勉強をしていれば、+将来に役立つスキルですね、今だからわかることですが、やはり当時の若さから気づかないんですよね。

> タイトルバックのサキが冬服から夏服に衣替えして、ついでに背景の色も黒から赤に変わり、だいぶ明るい雰囲気となる。

オオォ、夏服。ありがたや、ありがたや。

> その三人こそ、やがて海槌三姉妹が引き起こすことになる凄まじい災厄の前触れとも知らず。

いいですねぇ、まるでドラマ版の本を読んでいる感覚。

>が、美也子に睨まれると、あっさり前言を翻してしまう、情けない三平であった。

こちらのほうが、平凡な日常生活のようで”にこやか”になりますね。

>律子「いや、だから、役員じゃないのに生徒会に出席してるお前が規律を守れとか言うんじゃねえよ!」

確かに、新参者がいきなり出しゃばりすぎますね。

>こうして転校生三人娘の野望は、あえなく潰えるのだった。

律子頑張ってほしかった・・・いや、他の役員たちも・・・、さっそく、仕切られ始めてるやん(泣)

>無論、これは目障りな沼先生と律子を同時に排除する為に仕掛けられ三人娘の計略であり、

順調に進んでますなぁ、沼先生がピンチに。

>ただの憶測だけで沼先生が犯人だと決め付け、悪意に満ちた扇情的な記事をジャンジャンバラバラ載せるのだった。

確かに、現実にメディアでもサ〇ン事件の際、勝手に犯人を決めつけてたのを思い出しました。農薬があったからだったかな。

>そんな学園の変わり様を、傍観者としてじっと観察していたサキ、ここでやっと神と会う。

おぉ、ようやく神サマ登場、やはり、ポルシェ自慢?もうセットですね。

> が、そこに転がっていたのは、あの三人ではなく、美也子たちスケバングループの無残な死体であった。

ついつい笑ってしまいました(笑)殺しちゃいけませんよ、管理人様(笑)

>亜悠巳「はっはっはっはっ、あっはっはっはっ、あっははははっ! あっははははっ」

おぉ、あゆみちゃん登場、あっはっはっはっははははっ、ゴホゴホ(笑)

> 亜悠巳も、10代の女の子とは思えぬ物凄い目付きでサキを睥睨する。

いやぁ、いつみてもこの眼差しは凄すぎる。

> 亜悠巳「あっははははっ、あっははははっ、あぁーっははははっ、あっはっはっはっはっ、おーほほほっ、ああ、おかしい……お腹が痛い……」

今回はお腹が痛いでしたか(笑)

> 以上、「序章」と言う割りに、ヤケクソにストーリーの進み具合が早いエピソードであった。

確かに駆け足でしたが、面白くなってきましたね。
ついつい、コメントも力が入ってしまいました。ほぼほぼ、管理人様と同じ視点になってますが。
次回も楽しみにしてます。
更新お疲れさまでした。

Re: 今回からが本番

> 海槌家が担当の所轄署に手を回しているのでは?

なるほど、そう言えば後で似たようことやってましたね。

3人組について

本放送の時河合その子ゲスト出演をフジテレビが力を込めて宣伝していました。仲間の一人がスクール・ウォーズのゲストヒロインであるとはこの記事を読むまで気づきませんでした。スクール・ウォーズは再放送の回数はスケバン刑事より圧倒的に多く、1985年はTBSで春と冬の2回再放送されました。

河合その子についてはあまりにも弱すぎてゴリ押しが素人目にも露骨だったことが印象に残っています。当時は小学四年生でした。

Re: 河合その子さん

「ヤヌスの鏡」は見たことないですね。

Re: やられ

「フラッシュマン」は、サー・カウラー以外はほとんど覚えてないですね。

Re: 三姉妹

> 三女はともかく、次女はもっと前にだしてもいいキャラだったな。

確かに。意外と活躍するシーンが少ないんですよね。

Re: 面白いけど

> 「海槌家の野望」と「鷹の羽学園を支配する」がビミョーに嚙み合っていないような?

一応、地理的に鷹の羽学園を占拠する必要があると言うことになってますけどね。

Re: いよいよ第二部が始まりましたか。

長文コメントありがとうございます。

> 私自身、後悔することのない高校生活を送ったと思いますが、やはり、もっと勉強をしていれば、+将来に役立つスキルですね、今だからわかることですが、やはり当時の若さから気づかないんですよね。

私なんか、後悔だらけの高校生活だったので、羨ましいです。

> いいですねぇ、まるでドラマ版の本を読んでいる感覚。

お褒め頂き、光栄です。

> 確かに、新参者がいきなり出しゃばりすぎますね。

この辺、ちょっと展開が早過ぎる感じがします。

> 確かに、現実にメディアでもサ〇ン事件の際、勝手に犯人を決めつけてたのを思い出しました。

これだけしょっちゅう警察沙汰が起きる学校も珍しいですよね。

> ついつい笑ってしまいました(笑)殺しちゃいけませんよ、管理人様(笑)

ありがとうございます。我ながら気に入ってるギャグです。

> いやぁ、いつみてもこの眼差しは凄すぎる。

強烈ですよね。ただ、一番目立ってたのはこの初登場シーンかもしれませんね。

> 今回はお腹が痛いでしたか(笑)

そう言ってるところを想像したら、めっちゃ可愛く思えるのです。

> 更新お疲れさまでした。

そちらこそ、ボリューム満点のコメントお疲れ様でした。

Re: 3人組について

情報ありがとうございます。

> 河合その子についてはあまりにも弱すぎてゴリ押しが素人目にも露骨だったことが印象に残っています。

悪役って顔じゃないですよね。それこそ次のエピソードのピアニスト役にすれば良かったのに。

妄想

海槌家が日本征服に成功したら、その後、信楽老や「3」の敵とどう戦ったかな?

牛乳瓶メガネ

牛乳瓶メガネとは時代を感じさせますね😅河合その子さんも出演されていたようですね😅遠藤康子さんは翌年に17歳で自殺ですか?岡田有希子さん程は注目されなかった事が悲しいですね😢

Re: 妄想

しかし、海槌家ってかなりのおバカ一家だから、すぐ負けそうですね。

Re: 牛乳瓶メガネ

まあ、死んでから注目されても仕方ないですけどね。

ロケ地

>崖の下に、とても学校の近くとは思えない、雄大な緑に彩られた渓谷が轟々と流れている
>HPでも書いたけど、一体ここ何処なんだよ?

80年代の東映に多いですよね。崖と川が全然別の場所にしか思えません。
黒田が追い詰められた(いつもの)崖➡川に落ちる・・・など

水落ちは生存フラグ

>川の中に踏み込んで必死にサキの行方を探している……と言う、緊迫したシーン
これで死ぬケースはまぁ、ないですよね。一定の高さから落ちたら、水面=コンクリートの硬さになりますが。

Re: ロケ地

> 80年代の東映に多いですよね。崖と川が全然別の場所にしか思えません。
> 黒田が追い詰められた(いつもの)崖➡川に落ちる・・・など

いちいち気にしてたらきりがないですけどね。

Re: 水落ちは生存フラグ

> これで死ぬケースはまぁ、ないですよね。

少なくとも主役がこんな死に方する筈ないですもんね。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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