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「光戦隊マスクマン」 第33話「タケルよ!愛を斬れ!」



 第33話「タケルよ!愛を斬れ!」(1987年10月10日)

 冒頭、街のど真ん中で地震が起き、大地が割れると、そこからゴーラドグラーなる地帝獣が飛び出し、

 
 その、空間を歪める特殊な能力で、通行人たち(JACの若い衆)を文字通りきりきり舞いさせる。

 自動車の多重衝突事故も発生、街は大混乱に陥り、直ちにマスクマンが出動する。

 そのゴーラドグラーは、地帝王ゼーバが盗賊騎士キロスを利用してマスクマンを倒させるため、キロスに貸し与えたものだった。

 キロスは、街から離れた森の中で、例によって恋敵でもあるレッドマスクへの憎しみと闘志を滾らせていた。

 
 キロス「俺は一対一で戦い、この手で必ず倒し、最強の男と証明して見せる」

 キロス、ふと人の気配を感じ、誰何するが、

 
 木の陰から出てきたのは、意外にも、ピーターパンのような衣装をまとった、まだ10代と思しき美少女であった。

 エリー「キロス」
 キロス「お前は誰だ?」

 キロスの問い掛けに、少女は柄にマークの入った短剣を取り出して見せる。

 
 キロス「キロス家の紋章! おお、お前は……」
 エリー「3年前、地帝獣から命を助けてもらったエリーです」

 背後の池で、カルガモか何かがのんびり泳いでいるのが実に微笑ましい……

 キロス「エリー?」

 そこまで言われてもピンと来ないキロスだったが、ここで、3年前、ギギラドグラーと言う地帝獣に殺されそうになったエリーの前にキロスが颯爽と現れ、地帝獣を倒すシーンが回想される。

 その短剣は、その時キロスが残したものだった。

 
 エリー「その時私は、命の恩人であるあなたを愛していることに気がついたんです」
 キロス「なに?」
 エリー「あなたの優しさ、あなたの戦う姿の美しさ……(キロスが風地獄に落ちたと知って?)泣き暮らしました。あなたが風地獄から蘇ったと知ったとき、私は家を飛び出していました。あなたに会いたくて」
 キロス「ふっ、俺を愛してるというのか?」

 純真そうな少女からストレートな愛の告白を受けても、キロスはからかうような笑いを浮かべるだけで、誰かの戦っている声を耳にすると、エリーを打ち捨てて走り去ってしまう。

 この態度だけ見ても、キロスがエリーの思っているような人間でないことは明らかであったが、「恋は盲目」と言う奴で、エリーは全く気付かない。

 ちなみにエリーを演じるのは、「バイオマン」で悲劇のヒロイン・ミキを演じていた柴田時江さんである。

 あの頃と比べると、グッと大人っぽくなったような気がして、管理人も俄然やる気が湧いてくる。

 キロスは、ゴーラドグラーと戦っているマスクマンたちの前に立つと、

 キロス「レッドマスク、俺はお前を倒し、最強の男だと証明して見せる。ゴーラドグラー、プレッシャーだ!(プレッシャーダ?)」

 ゴーラドグラーの空間歪曲攻撃を受け、文字通り押し潰されそうになる5人。

 最後は爆発が起きて何処かへ吹っ飛ばされてしまう。

 キロス「ゴーラドグラー、レッドマスクは俺が始末する、他の4人をやれ!」

 その後、変身が解けて気を失っていたタケルを発見し、介抱したのは、意外にも地底人エリーであった。

 
 エリー「だいじょうぶですか」
 タケル「君は?」
 エリー「私はエリー」
 タケル「エリー……ありがとう」

 
 キロス「タケル、勝負のときが来た!」

 が、休む間もなく、キロスの声が聞こえてくる。

 キロスの姿を見て思わず微笑むエリーであったが、

 キロス「エリー、その男はわれわれ地底人の敵だ」

 
 エリー「敵?」

 キロスの言葉を聞いた途端、ロリコンor汚物でも見るような険しい目付きでタケルを振り返るエリー。

 キロスとタケルの一騎打ちとなるが、その激闘の最中、エリーが思い詰めた表情で二人の間に立つと、

 
 エリー「キロス、あなたの敵は私の敵!」

 
 エリー「やーーーーーっ!」

 あの短剣を腰溜め気味に構え、いきなりタケルに向かって突進してくる。

 
 タケル、なんとかそれをかわして背後を取り、

 タケル「やめろ、エリー!」
 エリー「放せ、放せ!」
 キロス「タケル、よくも俺の顔に……クレセントスクリュー!」

 タケルに顔を殴られて怒ったキロス、馬鹿の一つ覚えの必殺技を繰り出そうとする。

 
 タケル「やめろ、エリーを巻き添えにする気か?」
 キロス「うやーっ!」

 タケルが叫ぶが、キロスは構わずクレセントスクリューを発動させて二人とも吹き飛ばす。

 エリー「キロス!」
 キロス「エリー、女のお前が男と男の勝負に要らぬ手出しをしたことを悔やめ!」
 エリー「……」
 タケル「キロス、エリーはお前を助けようと……」

 見兼ねてタケルがキロスに意見しようとするが、キロスはみなまで言わせず、

 
 キロス「黙れ、俺は女に助けてもらうほど情けない男ではないっ」

 この台詞だけ聞くと、キロスもなかなか気骨のある男のように思えるが、実際はその前に思いっきりゴーラドグラーの力を借りているので、いまひとつ胸に響かない。

 CM後、ひとまずキロスの猛攻を逃れて洞窟の中に身を潜めている二人。

 
 タケルが、意識のないエリーの顔を拭いてやっていると、その感触に気付いてエリーが目を覚ます。

 
 エリー「触らないで!」
 タケル「エリー……君は怪我をした。手当てをしないと」
 エリー「キロスの敵に助けてなんかもらいたくない」

 
 タケル「確かに俺はキロスの敵だ。でもエリー、キロスは俺と一緒に君まで攻撃したんだよ」
 エリー「それは、私がキロスの戦いの邪魔をしたから怒って……」
 タケル「自分を助けようとしてくれたのにか?」
 エリー「……」
 タケル「キロスはそう言う冷酷な奴だ」

 タケルは吐き捨てるようにつぶやくが、エリーもむきになって否定する。

 エリー「違う、あの人は戦いに夢中になって……だからキロスの優しさ、あなたには分かりません」
 タケル「君はキロスを?」
 エリー「私はキロスを愛しています」
 タケル「……」

 
 エリー「キロスへの愛を貫くためには、この命惜しくはない」

 焚き火の炎を真っ直ぐな目で見詰めながら、平然と言ってのけるエリー。

 そんなエリーの横顔を痛々しそうに見ながら、

 タケル「しかし、キロスは、キロスは君を愛してはいない……」
 エリー「たとえそうでも、私は私の愛を貫く。それでいいのです」
 タケル「エリー……」

 少女の清冽なひたむきさに心を打たれるタケルであった。

 
 一方、姿長官は、暇なのか、ひとりで空中浮遊を楽しんでいた。

 
 宙に浮いた状態で、くわっと目を見開くと、

 姿「タケル、エリーにキロスの真実の姿を見せるんだ。さもないとエリーはキロスに利用され、戦いの犠牲になる」

 現状を報告してきたタケルに指示を出す。

 
 タケル「はいっ」

 「ところで、なんで宙に浮いてるんですか?」と聞きたくて聞きたくてしょうがないタケルであったが、なんか聞いてはいけないような気がしたので、短く応えて通信を切る。

 だが、タケルがエリーのところに戻って話しかけようとしたその瞬間、タケルの流した血をたどって洞窟の入り口までやってきたキロスがエリーの名前を大声で呼ぶ。

 

 
 エリー「キロス!」

 愛しいキロスの声を聞いた途端、笑顔になってそこを飛び出すエリー。

 なんか、ひたむきな恋に生きる乙女と言うより、ただのアホなんじゃないかという気がしなくもない。

 
 案の定、エリーとタケルが出てきたところに、キロスが容赦ない攻撃を仕掛けてくる。

 エリーは吹っ飛ばされ、激流に臨む崖から落ちそうになるが、タケルが何とか腕を掴んで引っ張る。

 
 エリー「助けて……」
 タケル「だいじょぶか?」
 キロス「ははは、いいざまだ、タケル……俺はお前のその優しさが許せん」

 両腕でエリーを支えて完全に無防備となったタケルの背後にキロスが現れると、

 
 その背中をぐりぐりと踏みつける。

 仮にも騎士と名乗っている男のやることではなく、こういうところが、悪だけど確固としたポリシーを持っていたシルバやサー・カウラーなどと比べて、キロスがあまり魅力的なキャラクターに見えない原因になっているように思う。

 一言で言えば、人間が「ちっちゃい」のだ。たぶん、ナニも小さいのだろう

 エリー「キロス、やめて、私を助けてくれた優しいあなたは、何処に行ったの?」

 
 キロス「へへっ、俺は3年前、お前の命を助けた覚えなどない。俺は暴れまわっていた地帝獣を倒し、自分の強さを試しただけだっ」

 ここでキロスが、3年前の出来事の「真実」を告げる。

 
 エリー「……」

 エリーも昔を思い出す目をして、そこでやっと、キロスが自分を助けるために地帝獣を倒してくれたと思ったのは自分の勘違いであったことを悟る。

 まぁ、この件については勝手にそう思い込んでいたエリーにも責任があるんだけどね。

 
 タケル「キロス!」

 無垢な少女の心を平然と踏みにじるキロスの言葉に、タケルは凄まじい怒りを発する。

 キロス「タケル、エリーを道連れに息絶えるがいい」

 正直、こんな方法で勝っても最強である証にはちっともならないと思うのだが、キロスは手にしたクレセント鎌をタケルに向かって振り下ろす。

 
 タケル「うう~っ」

 だが、タケルの体から激しいオーラパワーが放射され、タケルはそれを片腕で受け止め、逆にその足を払って崖下に転落させる。

 
 タケル「エリー」
 エリー「聞きたくなかった、見たくなかった。あんなキロスなんて、知らないほうがよかった!」

 タケルに引っ張り上げられたエリーは、3年間温めてきた慕情が無残に打ち砕かれた悲しみを涙に変えて、タケルの逞しい胸板に抱きつくのだった。

 そこへやっと他の4人が駆けつけ、キロスと対決する。

 タケル「キロス、許さん! オーラマスク!」

 ここからラス殺陣となり、強敵ゴーラドグラーをなんとか倒して、キロスの野望を粉砕するマスクマン。

 戦いの後、エリーはあの池にキロスとの思い出の短剣を投げ捨てる。

 
 その頬を一筋の涙が伝うのを、タケルたちが沈痛な面持ちで見守っている。

 
 タケル「エリー、素敵な愛を探すんだ……」

 だが、若いエリーはいつまもでくよくよせず、タケルの言葉に明るい笑みを取り戻す。

 エリー「タケル、ありがとう」

 
 タケル(感謝の気持ちが愛に変わる……よくあるパターンだよな)

 てっきり、エリーが「私が本当に愛しているのはタケルなの! もうどうにでも好きにしてっ!」などと叫んで抱きついてくるのかと期待したタケルだったが、

 
 エリーは、タケルたちに一礼すると、割とサバサバした感じですたすた歩き去るのだった。

 タケル(あれ? おっかしいなぁ……)

 と言うのは嘘だが、実際、今までの流れで行けば、エリーがタケルに恋心を抱くようになっても不思議ではないと思うのだが、タケルは美緒一筋のキャラクターと言う設定なので、そう言う展開には絶対ならないようになっているのである。

 そう言う意味では、毎回必ずフラれるけど色恋沙汰のエピソードが多いケンタと比べると、タケルって少し気の毒だよね。

 以上、やっぱり可愛いゲストヒロインが参加するだけで、たちまちストーリーが生彩を帯びてくるんだなぁと言うことが証明された佳作であった。

 しかし、こんな風に、一般の地底人が好き勝手に地底と地上を行き来できるのなら、もっと以前から人間と地底人の交流が始まっていても良さそうなもんだけどね。
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コメント

柴田時江さん

>やっぱり可愛いゲストヒロインが参加するだけで、たちまちストーリーが生彩を帯びてくるんだなぁ
これに尽きますね!柴田さんは(自分が見た限り)演技に幅があります。

途中登場の悪役としては

>悪だけど確固としたポリシーを持っていたシルバやサー・カウラーなどと比べて、キロスがあまり魅力的なキャラクターに見えない
黄金聖闘士で例えるなら、カウラー様は双子座のサガ、キロスは蟹座のデスマスク。
「足でぐりぐり」は小物の証。

Re: 柴田時江さん

なかなか可愛いですよね。

Re: 途中登場の悪役としては

小悪党にしか見えません。

No title

こんばんは。マスクマン30~32話の感想が抜けておられますが…?

Re: No title

すいません、あまり面白くないのでスルーしてしまいました。平に御容赦を。

曽田先生もお疲れか?

30・31話の「キロスがショットボンバーを破壊」して「リストラ要員」になるので
バラバとイガムが「慌ててパワーアップ」をしました・・・は
29話のジェットカノンが完成する前にするべき展開でしたね。もったいない!

Re: 曽田先生もお疲れか?

本来ならどちらもレビューすべきなんでしょうが、あんまり面白くなかったので……

割愛

割愛されたレンズドグラーのお話は、今は怪我のために荒れた暮らしをしていたブラックの旧友を、彼がレースで優勝した際の廃車同然になっていたラリーカーを弟の進也くんたっての願いでブラックが送り届けて立ち直らせようとするものの、オヨブーが早掛けの術でやり込めると言う内容でしたね。
例えば、アニメ版「名探偵ホームズ」の「ドーバー海峡の大空中戦」と言うお話(宮崎駿さん監督回!)で、ハドソンさん(声は麻上洋子さん)が、レースカーを超豪快に乗り回しSL急行さえも、しかもレールの上を走ってまで追い越して、運転手を驚愕させしまった処がありました!それと同じく箱根行きの小田急ロマンスカーをブラックがおんぼろラリーカーで追い越し、先頭の車両の展望デッキでそれを目撃し
「うわーーーーっ、あの車、この列車追い越してくぞーーーーーーーっ(驚)!!!」
となる乗客たち!更にそれを追い掛けるオヨブーを見て
「うわーーーーっ、それにあいつ、あの車にぴったり追い付いてるじゃないかっ!!がんばれ、赤鬼ーーーーっ♪」
と展望デッキに群がる乗客たちに
「(近藤春奈さん風に)赤鬼じゃねーーーーよっ(怒)!!!」
と応えるオヨブー!!そんな場面があったらより面白くなったかもしれません(笑)!!

Re: 割愛

最初は書くつもりだったんですけどね、特に可愛い女の子が活躍しないのでスルーしちゃいました。

それにアクション主体の話って、レビューしにくいんですよね。

大捕物

(続きです)
ご返信ありがとうございます。その後もオヨブーの猛追に苦しめられていたブラック!
「ケンタさんっ、あいつまだ追っかけて来るよっ(怖)!!」
とびくつく同乗していた進也くんに対し
「よ~し、それじゃ一気に引き離すからな!しっかり掴まってろよ、進也くん!金物屋の前を通るからなっ!!」
とブラックが言うと共にガッシャーーーンと車内に飛んで来る金物!!オヨブーも顔面に中華鍋が激突して、更に頭にやかんがすっぽり!!
「いでーーーーーーっ!おまけに前が見えんっ(怒)!!」
となるオヨブー!!
「ケンタさーん、今前通るって言うか、中通らなかった(驚)?!」
と訊く進也くんでしたが、ブラックはなおも
「気にすんな進也くん!!今度は魚屋の前通るぞっ!!」
と言い今度はガッシャーーーンと車内に飛び込んでくる魚!!進也くんはぴちぴちの鰹を抱え
「♪前は海~、後ろはハ~ト~ヤ~の~・・・・、なんてやってる場合じゃないよっ、ケンタさーんっ!!」
とブラックの乱暴運転に些かキレ気味になって来た進也くんと、後ろで顔に引っ付いた蛸を剥がしながら
「4126、電話はヨイフロなんじゃーーーーっ!!!」
といつの間にかハトヤのCM要員になるオヨブー!!しかしそれらをも意に介さず
「進也くん、事態は最悪だぞっ!今度は洋菓子屋の前通るぞっ!!」
とのブラック!!ガッシャーーーンと車内に飛び込んで来るクリームたっぷりのパイの嵐にブラックと進也くんを含め一面真っ白になる車内!!一方で後ろのオヨブーもクリームまみれになりながらも
「う~ん、やはり走るには糖分補給が必要だな・・・、って、ちっがーーーーーうっ(怒)!!!」
とキレる事を忘れません!!
こんな大捕物の果てにオヨブーは変身したブラックに倍返しされ、レンズドグラーも撃滅されます。その後、体のあちこちに包帯を巻き満身創痍のオヨブーに
「おいフーミン。来週これやるか?」
と訊かれ
「いいえっ、私は遠慮するわ・・・・(困)。」
と応えるフーミン。と、こんな場面の数々もあれば、否、こうしてブラックが運転するおんぼろラリーカーをオヨブーが追っ掛けるのとは対照的にクラリス姫の様にシトロエン2CVを運転して逃げるエリーをフーミンが追っ掛ける等の場面があれば、管理人さんも割愛されなかったと思えます~「ドリフ大爆笑」のケンちゃん&長さんのタクシーコント(もしもシリーズ)も加味させていただきました(笑)~!!

Re: 大捕物

長文妄想コメントごくろうさまです。

そう言えば、チューブってクソ真面目な人たちばっかりなので、たまにはこういうギャグっぽい演出もありかもしれませんね。

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zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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