(2018年2月27日加筆訂正)
第13話「水着がいっぱい!学園騒動」です。
学園ドラマと言えばスクール水着と相場が決まってますが、硬派のこのドラマでもちゃんとそういうエピソードがあったのです。
放送は1987年1月12日だけど。さむっ。

冒頭、どう見ても私営プールで水泳の授業をしている我らが2-Aの生徒たち。
当然、ユミも、

ルリも、

ケイも、水着姿を披露してくれる。
ただ、ルリはなんとなくほんとは泳いでないっぽい気がする……気のせいかな。あと、急遽考えられたプロットだったのか、全員バラバラの、とりあえず自宅にあるものを持ってきてと言われて着用しているようなバラエティ豊かな水着なのがちょっとね……。
ちんたら泳ぐ雄太に、佐伯が吠えるが、いつもと違って雄太は舐めた態度を改めない。

ほんのりメイクが落ちてスッピンに近くなった三美少女。
ユミ「(佐伯を怒らせて)またひどい目に遭ったらどうするの?」
ケイ「心配ないって、佐伯の奴カナヅチなんだよ、だから水泳の時は怖くないのっ」
と、仰るおケイだが、プールから上がったら関係ないのでは?

今回は、特別コーチとしてモスクワ五輪代表と言う美咲涼子(速水典子)が登場する。
モスクワ五輪と言うのが、時代を感じさせるね。

彼女は模範として、プールサイドで生徒たちが見守る中、プールを往復して見せるのだが、タイムが表示されないので速いのか遅いのかさっぱり分からない。
ただ、雄太はその美しさにすっかりやられてしまい、コーフンして鼻血を出すという古典的な反応を示す。それをたしなめようと木刀を振り回す佐伯がプールに落ち、溺れる。

それを見て顔をくしゃくしゃにして爆笑するおケイちゃんがとても可愛いのであった。いかにも青春真っ盛りと言う感じで。

授業の後、更衣室に戻った生徒たちだが、何故かロッカーに入れていた制服がなくなっていた。女子のも男子のも。がやがや大騒ぎしつつ、水着のまま部屋に戻ることになる。

この時、ユミ、ルリ、ケイの三人に最後尾を歩かせ、そのプリティなお尻がばっちり見えるという心憎い演出が光る。

と、その途中、「化学室」から彼らの様子をじっと見ている化学クラブの連中とでくわす。どう見ても高校生には見えないが、彼らは特別待遇の特別な在校生で、授業も受けずに部屋にこもって得体の知れない実験を行っていると言う。

彼らの不気味な様子に、薄気味悪そうにと言うか、うすら寒そうに(1月だからね……撮影は前年の10~11月?)腕を撫でるユミたち。しかし見事にバラバラの水着だ。
一方、鼻血を出して失神した雄太。保健室で、憧れの涼子に介抱されていたが、

保健室でいきなり水着を脱いで着替えはじめる涼子の悩ましい姿態を、

ぬかりなく、しっかり目に焼き付けているのだった。
今回も、ほんのりとHな描写が目立つ。11話から13話はそれまで助監督だった藤田保行が監督しているのだが、12話でもルリたちがバニーガールの格好をさせられていた。監督の趣味だろうか。

生徒たちは教室に戻るが、不思議なことに、なくなった彼らの制服がきちんとたたまれて机の上に戻してあった。不審がるユミたち。
校長たちもその小事件を知っていぶかしんでいたが、

佐伯の「女生徒の制服だけなら単なる変態の仕業ですが、野郎の服まで盗むとなると……」と言う台詞を受けて、
真下教頭が、真顔で
「筋金入りの変態ですね」とつぶやくのが全篇を通しても屈指の爆笑シーンになっている。
さて、その後も涼子は深夜の校舎に忍び込んだりと、怪しいそぶりが目立つ。ミホは彼女が1年前に事故で死んだ友人の姉であることに気付いて、ユミに知らせる。
一方、雄太は保健室の涼子(なんで保健室に常駐しているのかは不明だが)と親しくなり、「ネオ・ジキタリス」という植物について訊かれる。

雄太はルリたちに相談するが、ケイがかなり分かりやすい表情で「化学クラブの連中が栽培している花だわ」と思い出す。

雄太はイヤイヤながら、化学室に潜入して調べる。
で、あっさりとそれについての情報が書かれた文献(ハンディ植物図鑑にしか見えないが)を見付ける。それには、その植物が激烈な強心作用があり、さらに
「ナチスドイツが人体蘇生実験に用いた記録がある……」などと極めて胡散臭いことが堂々と並べ立ててあった。
さて1年前のミホの友人(涼子の妹)の死は、どうも化学クラブの連中が関与しているらしい。つまり、事故で瀕死の状態の友人を彼らが連れ去り、蘇生実験の実験材料にして殺してしまったのではないかと言うことだ。涼子は、それを調べるため、コーチとして潜入し、生徒たちの制服にネオ・ジキタリスの花粉がついていないか盗んで検査していたのだ。
ただ、あれだけたくさんの制服を一度に盗み、あの短時間にひとつひとつについて花粉の有無を調べ、さらにそれを綺麗にたたんで教室に戻すなど、ひとりの力では到底不可能な作業だと思うけどね。
涼子は、化学クラブの連中が犯人だとあたりをつけ、深夜に彼らを尾行し、謎の施設に侵入する。

が、それは罠で、彼女を待っていたのは化学クラブのボスで、マッドサイエンティストの悪田脳水(三谷昇)だった。
しかし、悪田脳水(あくた のうすい)ってなんちゅうネーミングだ。
後編に続く。