「新・ハレンチ学園」の続きです。
ここで舞台は、学園の近くにある煤煙垂れ流しの工場へ移る。
教室にまでその煙が流れ込んできたので、山岸は我慢できずに性急に殴り込みをかけようとするが、十衛兵に止められる。
十衛兵「相手は公害よ。補償金を要求するのは当然よ」
そこで、ヒゲゴジラを公害被害の病人に仕立てて、工場へ担ぎ込むことにする。

十衛兵「近頃流行りの人体実験、さあみんな、始めましょ」
ヒゲゴジラをベッドに縛り付け、よってたかって色んな薬物を注入する鬼のような女生徒たち。

気息奄々のヒゲゴジラをタンカに乗せ、意気揚々と工場へ乗り込むハレンチ学園の生徒たち。

(貼りたいだけ)

工場の中も、濃霧が出たように煙っていて、すれ違う作業員がガスマスクをつけているというのが、なかなかシニカルで楽しい。
彼らは社長室に怒鳴り込み、ヒゲゴジラが公害のせいで死んだと言って金を要求する。
社長のゲハゲバ(宍戸錠)は、女性秘書と情事の真っ最中であった。
ヒゲゴジラがカンカン踊りをしながら、どさくさ紛れにそのスカートをめくるシーンがあるのだが、

そのパンツが、これまたブルマーみたいに面積の大きい奴で、客を舐めるのもいい加減にしろと怒鳴りつけたくなる。
ゲバゲバ、せめてのお詫びに葬式を出してやろうと、部下に棺を担ぎ込ませ、ヒゲゴジラの体をその中に入れる。

十衛兵「それだけで済むと思ってんの? 生徒たちの病院代、教師の家族に慰謝料、納得の行く解決をしてもらいましょう」
と、ゲバゲバ、急に大声で笑い出す。

山岸「何がおかしい?」
ゲバゲバ「わーりゃ、この俺を強請ろうってんだな、そいつは無理ゲバ」
山岸「なにぃ?」
ゲバゲバ「公害騒ぎで返品続々、うちは倒産寸前、被害者は俺の方ゲバ、だから一文の銭もねえゲバよ」
アホみたいな長髪が鬱陶しく、、おまけに喋り方まで鬱陶しいゲバゲバ。
他のシリーズでは生徒たちの味方になることもある宍戸錠だが、本作では、完全な悪役(?)である。
当てが外れた山岸たち、せめてもの腹いせに角材を手に工場内を走り回っては、手当たり次第に物を壊すという、非生産的な行為に出る。
最後に、十衛兵が煙突を唐竹割りに両断すると、

サンタクロース「ああー、ジングルベール、ジングルベール、鈴が鳴る~♪」
と、その中からサンタクロース(常田富士男)が出てきて歌い出す。

そのあまりに唐突な登場に、十衛兵たちも思わず首を捻る。
首を捻りたいのはこっち(観客)だっ! ま、この後、正月のシーンになるから、ちょうどクリスマスの時期と言うことなのだろう。
サンタクロース「はばかりはどこだ?」
男子生徒「頭おかしいんじゃないか?」
女生徒「キチガイよ」
サンタクロース「おりゃあ、キチガイじゃなぁーでーっ!」 生徒たちの囁きに、大音声を張り上げての放送禁止用語で応じる、世界一ヤバいサンタクロース。
山岸たちが骨折り損で学園に戻ってくると、すぐゲバゲバが車で追いかけてくる。
ゲバゲバ、何を考えたか、公害のお詫びに自分を教師として雇って欲しいと言い出す。
給料は要らないと言うゲバゲバの「世の中、ゼニだけじゃねえゲバ」と言う言葉にコロッと騙され、山岸たちは彼を教師として受け入れることにする。

山岸「ま、いろいろあったが、新しいハレンチ学園も漸く軌道に乗った。今夜はその祝いだ、みんな、楽しく踊ろうーっ!」
その晩、学生寮のフロアで、本格的なバンドを入れてダンスパーティーを開く山岸たち。
山岸、ヒゲゴジラに唆されて、料理の皿を持って2階の十衛兵の部屋に行く。

山岸「なんだ、もう寝ちゃったのか、差し入れだぜ、先生。他の先生と差別しちゃいけねえけどよ、色々力を貸してもらってんだから」
山岸が寝顔にしんみり語りかけると、狸寝入りをしていたのか、十衛兵がむっくり体を起こし、
十衛兵「ありがとう、山岸君。お礼をしなくっちゃね、キスしたっていいわよ」
目を閉じて顔をこちらに近付ける十衛兵だったが、例によって肝心な時にはからっきし意気地のなくなる山岸君、ドギマギしてなかなか実行できずにいた。

と、そこへ、ちょうど寮に忍び込んで鍵穴から覗いていた泥棒が割り込んできて、
泥棒「もう、ほんま、見てられへんな、君な、映画のラブシーンとか見たことない? 公園のペンチにね、座ってアベックがガバッ、ぶちゅっとこうやってるでしょ? ああいう感じでやらないかんわ」

関西弁でまくしたて、自らクネクネ体を動かして、恋愛指南を始める。
いちいちその細かい動きや台詞を書き写すほど管理人は暇ではないが、簡単に言うと、明石家さんまが未来からタイムスリップしてきたような騒々しくて下品なキャラである。
最初はあっけにとられていた山岸君たちも、最後は相手の風体に気付いて泥棒を部屋から追い出す。

泥棒「ほんと、最近の若いもんは、言いたいこと言いの、したいことようせん、やなー」
で、この泥棒を演じているのが、若き日の桂三枝だったりするのである!
二人は改めてラブシーンのやり直しをするが、結局、山岸君は十衛兵の額にキスをすると言う、美女シリーズの天知茂先生みたいな腰抜けなことしかできず、

十衛兵「つまんない、十衛兵だって女の子ですもの」
だが、彼らが青春を暢気に謳歌している間にも、地下では汚い大人たちが淫靡な策謀を巡らせていた。
ゲバゲバが牢の鍵を開けて、教師たちを全員集め、
ゲバゲバ「本来なら、おめえたちはあそこにいるんだ。こんなつめてえコンクリートの中にぶち込まれてなんともおもわねえゲバ?」
シルクハット「やもえん、悔しいけど多勢に無勢なのだ」
ゲバゲバ「諦める奴がいっか、教師と言うものは生徒を食い物にするのが商売ゲバ、それを生徒に食い物にされちゃ、あべこべゲハゲバ」
ゲハゲバは、ヒゲゴジラたちを扇動し、成功の暁には自分が学園長に就任するという条件で、彼らを仲間に引き入れる。
そう、見るからに金の亡者のゲバゲバ、最初からそのつもりで学園に転がり込んだのだ。
さて、はっきり言って季節感はゼロだが、一応、映画の中でも正月が訪れ、ハレンチ学園でもその祝いの席が設けられる。

山岸「乾杯!」
一同「新年、おめでとうございます」
着物姿のマミたちをはべらせ、乾杯の音頭をとる山岸君。
正月と言うことで、特別に教師たちも牢から出されて新年会に出席を許されていたが、

ゲハゲバ「今日は男子生徒全員を弁天マリア観音大明神にご案内するゲバ」
不意にゲバゲバがそんなことを言い出す。
しかし、生徒たちはともかく、教師までバヤリースと言うのは、あまりに情けないよね。
山岸「な、なんだ、そりゃ」
ヒゲゴジラ「まー、皆さんが知らないのは無理ないわ、これはエッチの神様でね、一年に一度肝心なところをご開帳すんのよ」
山岸「ご開帳?」
春菊「そ、それを拝んだらね、十年は間違いなく長生きすんの。ただし、女人禁制よ」
あらかじめ打ち合わせていた通り、他の教師たちも調子を合わせて嘘八百を並べる。
なんだかんだでお人好しの男子たち、それが教師たちの仕組んだ陰険な謀略とも知らず、ゲハゲバのオープンカーとリヤカーを連ねて、その大明神とやらへ向けて出発する。
一方、会場に残ったヒゲゴジラは、「いろはパンティー」なるものを女生徒全員に配り、それに履き替えるよう指示する。

マミ「『た』の字ぃ? なぁにこれぇ?」
あまり色気のない、それも、「た」とか「い」とか平仮名の書いてある下着を手に、顔をしかめるマミたち。
だが、貧乏性の彼女たちは、

女生徒「でも、折角くれるって言うのにさ、もったいないわね」
女生徒「そうよねえ」 女生徒「字が書いてあるのが気になるけど、目印になっていいじゃない?」
などと言い、結局、それを受け取ってしまう。
ちなみに、「そうよねえ」と言う台詞、右から三番目の女の子のものだが、実際は、口だけ動かして、声は入っていないので、親切な管理人が補足したものである。
ついでに、その右から三番目の女の子、その他大勢の中では、なかなかの美形である。
で、なんとその場で、着物姿の女生徒一同がパンティーを脱いで、そのいろはパンティーに履き替えると言う、文字で書くとかなり強烈にスケベなシーンになるのだが、意外なことに、映像で見ると、それが全然エロくないので画像はすべてカットさせて頂きました。
さて、山岸君たちは、とある山のロープウェー乗り場で下ろされ、ゴンドラに有無を言わさずすし詰めにされて山頂に向けて送り出される。
が、ゲハゲバはそのゴンドラに時限装置つきの爆弾をくっつけてやるのだった。
山岸君たちも漸く騙されたことに気付くが、もう手遅れでどうすることも出来ない。

と、そこへ、馬に乗った黒装束の十衛兵が駆けつける。
十衛兵、ヒゲゴジラから山岸たちが初詣に行ったと聞いて、もしやと思ってやってきたのだ。
十衛兵、爆弾に気付くと、ロープウェーの真下まで移動してから、一気にジャンプしてそのケーブルに掴まり、

両手両足でその下にぶら下がるようにして、ゴンドラに接近する。

最後は、両手だけでぶら下がりながらゴンドラの上に降り立つ……のだが、これって、どうやって撮影してるんだろう?
その影がゴンドラの窓に映っているから合成ではなく、実際にスタントが、ケーブルにフックをつけて体を結び、動いているゴンドラの上に乗り移っているようである。
「仮面ライダー」の藤岡さんほどじゃないけど、なかなか危険なスタントだよね。
とにかく、爆発寸前に生徒たちはゴンドラから飛び降り、全員無事だった。
その頃、会場では、例によって例のごとく、教師たちによる集団セクハラ大会が開催されていた。

女生徒「いやん、やめてぇん!」
春菊に裾をめくられ、いろはパンティーを剥き出しにされる女生徒。
ほんとなら、もっとコーフンできるシチュエーションの筈なのに、管理人の心の針がピクリとも動かないのは、その、ほとんどオムツのようにしか見えない厚ぼったいパンツのせいだろう。
ま、世の中には成人女性にオムツを履かせて喜んでいる人もいるらしいから、そういう人にとっては眼福かもしれないが。

春菊「やいやいやい、正月早々、ヒーヒー言いやがって、明けましておめでとうございますって、やってみやがれ」
急にドスの利いた男の声になって、自らスカートをまくって、これまたブルマみたいな巨大なパンツを露出させる大泉さん。
……
ほんと、これで一体誰が得をするのか、当時のスタッフを集めて7時間ほど説教してやりたくなった管理人であった。

ヒゲゴジラ「そうよ、みなさん、こういう風にまくるのよ」
マミ「エッチね!」
ヒゲゴジラ、おもむろに百人一首の上の句を読み上げ始める。
つまり、女の子たちが履いているパンティーを百人一首の下の句の札に見立てて、カルタ取りならぬ、パンティー取りをしようという下品なお遊びなのである。
で、いい加減飽き飽きだが、しっちゃかめっちゃかの大混乱状態になり、女の子たちのパンツがどんどん開放され、中には脱ぎ女優さんのはだけた胸も出てくるのだが、これがまた、悲しいほどにエロくないんだよなぁ。
全員、肝心のパンティーが、パラシュートの生地でも使ってんじゃないのかと思えるほど、分厚くて野暮ったいので、いくらそんなものを見せられてもこちらの立つ瀬がないのである。
だから、いちいちその画像を貼る気にもなれない。
唯一、

畳に転がされた女生徒が、アラファタか誰かにガバッと着物をめくられ、「は」と書かれたパンツが剥き出しになるが、

それに対して女性徒が、怒るというより、照れ笑いを浮かべるシーンだけ、ちょっとエッチだったので貼っておく。
その後、ゲバゲバが戻ってきて、最初は怒っていたがすぐに自分も着物めくりの輪に加わり、楽しそうに女の子たちのパンツを開放していく。

ヒゲゴジラ「あら、マミちゃん、ちょっと失礼」
マミ「キャーッ!」
出会い頭にマミの着物をめくって、でかいパンティーを露出させるヒゲゴジラ。
こうして見ると、普通のパンツの上に、いろはパンティーを重ね着しているのが丸分かりで、甚だしく興を殺がれる。
当時、試写に来ていた、鬼より怖い観世栄夫が、この中途半端なお色気シーンに激怒して、ナギナタ振り回して暴れたというのは、業界では有名な話……ではなく、管理人が今考えた嘘である。
と、そこへ遅ればせながら、山岸君と十衛兵たちが戻ってくる。

マミ「兄ちゃんーっ!」
ゲバゲバ「やや、生きてやがったか?」

山岸「あたりめえだ、そう簡単にくたばってたまるかい」
イキドマリ「俺たちの学校をてめえたちに乗っ取られると思ってんのかよ?」

ゲバゲバ「十衛兵、教師の癖にしやがって、ガキの味方をするとはお前の心は腐っているゲバ!」
ゲバゲバ、自分のことは衛星軌道まで放り投げて十衛兵を非難するが、
十衛兵「本当のことを言うとね、わたしは16、山岸君と同じ年だわ」
ヒゲゴジラ「なんですってーっ?」
十衛兵「ハレンチ学園で教師と生徒を募集してるって聞いて、わざと先生に成りすましたのよ」

ヒゲゴジラ「じゃあスパイなの?」
十衛兵「柳生新陰流くノ一忍びの術」
ここで十衛兵が、初めて自分の本当の年齢と真意を打ち明ける。
それはそれとして、ヒゲゴジラの横の中島さんの、ぶにっとした口が可愛いのである!
生徒たちが反撃に出て、たちまち形勢挽回……と思いきや、ヒゲゴジラが用意していた罠に引っかかって、あえなく生徒たちの敗北となる。
今度は、山岸君たちが懲罰房に押し込められることになり、それと同時に甚兵衛も学園から追放されてしまう。
翌日、今度は生徒たちが鎖で数珠繋ぎにされて、教室にしょっ引かれてくる。
ヒゲゴジラ、この前の性教育の続きをやると言い出して、十衛兵やマミたちを指名して、パイプを組んで作ったハリツケ台に縛り付ける。
なにしろ、アラファタたちがマシンガンを持って背後に立っているので、山岸君たちも歯軋りして見ているしかない。

しかし、このチラリズムは、なかなかよろしい。

ヒゲゴジラ「では、これからですね、みなさんに女の子のお体についてご説明しましょうね。男の子と違う点は……」
物柔らかな口調で言いながら、例によって例のごとく、身動きできない女の子の乳をまさぐり、触りまくるヒゲゴジラ。
当然、他の教師たちも十衛兵たちの体に群がって、教室にセクハラの嵐が吹き荒れる。
ただねえ、最初からずーっと制服の上から揉むとか、襟から手を突っ込んで触るとか、そんな間接表現ばかり見せられているので、見ているこっちはいい加減、ウンザリなのです。
徐々に、表現を過激にしていって、最後は景気良くおっぱいを掘り出すとか、そういう表現上の工夫が欲しかったところだ。

混乱の中、どさくさ紛れにイキドマリの乳を瞑想しながら揉む大泉さん。
大泉さん、ほんとは思いっきり女の子たちの乳を揉みたかったのではないかと、その心中、察するに余りある。
山岸「放せ、十衛兵たちを放しやがれ!」
ヒゲゴジラ「あーら、いけないわ、いけないわ、教師の生き甲斐を邪魔をするなんていけないわ」
ゲバゲバ「やい、てめえら、これで教師の偉大さが分かったゲバーっ?」
教師たちに好き放題言われても、山岸君たちにはどうすることも出来ない。

その後、レオタードを着て、教師たちの接待をさせられているマミたち。
これもねえ、もうちょっと色気のあるコスプレにして欲しかったなぁ……
ま、このレオタードは、過去のシリーズでもしばしば十衛兵たちが着用していたものであるが。
その頃、山岸君たちも懲罰房の床を掘ってトンネルを作るという、気の長い脱出方法を目論んでいたが、監視カメラによって教師たちに筒抜けだった。
教師たちは、いちいちセクハラしながら女生徒たちに庭の土を掘らせて懲罰棒へ運ばせ、折角掘った穴を埋めてしまうのだった。
ゲハゲバは、全員を牢に押し込めると、明日は教育大臣が視察に来るので授業は休みだと告げて去っていく。

マミ「兄ちゃん、教育大臣に訴えよう、あいつらのこと」
山岸「馬鹿、そんな奴は教師の味方に決まってる」
イキドマリ「そうですよ、もっとひどい目に遭いますぜ」

十衛兵「とにかくもう一度穴を掘り続けましょう」
山岸「掘るったって、俺たちはテレビで監視されてんだぜ?」
十衛兵「任せといて」
何か成算があるのか、十衛兵は自信たっぷりに請け合う。
やがて激しく地面が揺れ出し、ゲバゲバたちは地震かと驚くが、監視カメラを見てみると、十衛兵たち女の子が、一斉に踊っていて、その振動が原因のようであった。
だが、それはカモフラージュで、その奥では、山岸君たちが電動のコンクリートブレーカー(どっから持ってきたんだ?)で、地面をガリガリ掘っていたのだった。
つまり、踊りの振動でドリルの作業音を誤魔化そうと言う計略である。
人間の足踏みと、ドリルの機械音ではどう考えても違うと思うのだが、教師たちはアホばっかりなので、それにあっさり騙されてしまう。
翌日、予告どおり、教育大臣の一行が高級車に乗って学園を訪れる。
ゲバゲバたちが、平身低頭、揉み手をしながら大臣たちを出迎えたのは言うまでもない。

春菊「お待ちしておりましたの、おっほっほっほ」
大臣「校長はどんちくしょうだね?」
ゲハゲバ「本日はようこそ我がセント・ハレンチ学園へ」
大臣「お、政治献金か、いや、お主やるな、なかなか」
いきなり政治献金、要するにワイロを献上されるが、なにしろこの世界の教育大臣なので、なんの躊躇もなく受け取ってウハウハ喜んでいる。
……ま、良く考えたら、昨今のリアル大臣と大差ないよね。
その後も補助金目当てになけなしの金を大臣たちにばら撒くゲバゲバたち。
大臣たちは視察もそこそこに、

大臣「表彰状、セント・ハレンチ学園園長ゲバゲバ殿、あなたは生意気にもてめえで学校を管理しようとしたガキどもをやっつけ、教師による暴力的支配体制を確立し、わが国の教育界に多大なる貢献をしたのでここに表彰状を送ってその功績を称えます。教育大臣・三遊亭円楽」
そう、実名で演じているが、この人、「おい馬面!」で御馴染みの、三遊亭円楽だったのである。
いや、勿論、今の円楽じゃなくて、先代のね。
だが、その後に発表された補助金の額がたったの365円だったので、

ゲバゲバ「ちきしょう、それじゃ、計算違いでゲバ、俺は大損ゲバ、さっきの政治献金返すゲバ!」
当然、大金を貢いだゲバゲバたちが怒り出す。
大臣「正義は必ず勝つ!」(註3)
ゲバゲバ「うるさい、一束100円の表彰状で何十万もふんだくるとは詐欺ゲバ!」
教師たちが大臣たちと揉み合って騒いでいると、ちょうどそこへ、やっとトンネルを完成させた山岸君たちが階段や床の下から現れ、一斉に突入してまたまたまた大混乱となる。
註3……この映画で、管理人が一番笑った台詞。

大臣も生徒たちにとっちめられるが、マミの胸元に手を差し入れながら、

大臣「待て、わしはな、この通りモミモミしたいって正義の味方だ!」
山岸「何が味方だ、ふらふら都合の良い方へつきやがって!」
考えたら、中島真智子さん、高松しげおや宍戸錠や円楽や正司玲児と言った、錚々たる(?)面々に乳を揉まれてるんだよね。
そう考えると、なかなか凄い経歴である。
形勢逆転、教師たちは宿舎から逃げ出すが、外では十衛兵率いるレオタード姿の女性軍たちが待ち受けていた。

ここで、アラファタを追いかけて車の上に乗って四つんばいになった女生徒の、巨大なヒップが丸見えになると言うきわどいカットが生まれ、中途半端なおっぱいとオムツパンティーばかり見せられて、長い間忍従を強いられてきた尻フェチ(註・管理人のこと)が、やっと報われる時が来たのである!
ま、肝心の女生徒の顔が見えないままと言うのが憾みだが、ま、はっきりとスーブーだと分かるよりは救いがある。

他にも、女生徒たちのムチムチのお肉が所狭しと並んだ、露骨に卑猥なショットもある。
ポイントは、レオタードからはみ出ている白いパンツである。
戦いは山岸君たちの圧勝となるが、

そこへ教育大臣が呼び寄せた第7機動隊の猛者たちが装甲車を仕立ててやってくる。
その装甲車のボディに、「楯の会」ならぬ「ヨコの会」と書いてあるのが、本作で管理人が一番笑ったギャグである。
生徒たちが学生寮に立てこもってバリケードを築き、それを教師と機動隊が包囲すると言う、学園紛争でありがちな展開となる。

山岸「ちきしょう、大人たちに負けて堪るか」
だが、なにしろ向こうは大軍で、武装も充実しており、このまま立てこもっていても勝ち目はない。

山岸「よし、窮鼠かえって豚を食う、だ。こうなりゃ、こんな学校に未練はねえ」
十衛兵「そうよ、誰か一人でも生き残ったら、また仲間を集めて新天地にハレンチ学園を作るのよ」
十衛兵の檄に、他の生徒たちも威勢良く右手を突き上げて呼応する。
と言っても、そのまま出て行っては蜂の巣にされるだけなので、

スピーカーから美しい音楽を流しながら、揃いの白いドレスのようなものをまとった女子たちが、軽やかに踊りながら進み出て、敵を攪乱すると言う作戦が行われる。

十衛兵「えいっ、やーっ!」
春菊「おおーわーっ、ぱぁーっ! 騙された!」
不意を衝いて、いきなり十衛兵が手当たり次第に教師や機動隊を斬って行く。
自らカツラを外して死んでいく大泉さん、こうして見ると、デヴィッド・ボウイに似てる(どこがじゃ)

囲みを突破して、そのまま街中を爆走する山岸君たちと、それを追いかける機動隊。
ここでBGMに当時、大ヒットしていた「走れコウタロー」が流れ出す。
結局、甚兵衛の助太刀もあって、山岸たちはなんとか機動隊と教師たちの追撃を振り切るのだった。
しかし、どうせ最後なのだから、ゲハゲバやヒゲゴジラともきっちり決着をつけて欲しかった気もするが、まぁ、撮ってる時点ではまだ続きを作る予定だったのかもしれない。
最初と同じ、文無しの放浪者となって浜辺を力なく行進する山岸たち。

イキドマリ「あーあ、俺たちの学校なんてやっぱり夢か幻か……」
みんなの気持ちを代弁してイキドマリがぼやく。
ちなみに管理人、今回レビューして初めて、このイキドマリを演じているのが、

「宇宙刑事シャイダー」27話で、デスマッチの主催者を演じていた、大谷淳さんその人であることを知った次第である。

フーセン「腹減ったぁ~」
後ろで必殺の「ぶにっ」口になるマミが可愛いのである!
そのマミが言う。
マミ「これからどうすんの、お兄ちゃん」
山岸「なに、もう一度やり直すさ。今度こそもっとすげえハレンチ学園を作ってやる」

フーセン「でも、もう俺たちはこの国には住めませんぜ」
山岸「なに、ハレンチ学園は世界中、何処行っても通用するさ」
マミ「世界中ったって、どうやって行くの?」
山岸「ほれみろ!」
山岸が得意げに指差した方を見れば、沖合いに、4本マストの帆船が浮かんでいた。
山岸「おあつらえ向きだぜ」
イキドマリ「こいつは良いやーっ!」

と、ここでみんな服を脱いで下着姿になると、元気良く水平線の向こうの太陽に向かって走り出す……と言う、意外にも青春映画のようなクロージングとなるのだった。
ちなみに、左端につつましく立っているのが、片桐夕子さんですね。
最後は、管理人がキャプテクニックの粋を集めてキャプした、

生徒たちの間に垣間見える、中島さんの弾けるような笑顔と、おへその画像で締めましょう。
以上、正直、めちゃくちゃしんどかったが、「新・ハレンチ学園」のレビューでした。
で、前記したように、「ハレンチ学園」実写版の映画としては、これが最後となってしまったのである。
ま、笑えないギャグと勃てないエロばかりの、こんな中途半端な内容では無理もないか。
もっとも、日活はこの後、経営状態の悪化からポルノ路線に変更したくらいだから、これでシリーズが打ち止めになったのは、別にこの作品の出来が悪かったからではないのかもしれないが。
とにかく、中島真智子さんの画像をたっぷり貼れたので、小生、もう、思い残すことはありません!
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