FC2ブログ

記事一覧

「天使と悪魔の美女」~江戸川乱歩の「白昼夢」(画像復刻版) その2



 続きです。

 夜、明智はシックなバーで、三田村あきと会う。偶然ではなく、向こうからこの場所を指定されたのだ。

 
 明智はあきの助手・辰巳のことを聞きたかったらしいが、こちらが聞くより先に、辰巳が病院を辞めてしまったと言われ、出鼻を挫かれる格好になる。

 明智は昼間のことを話し、

 明智「芳江さんには本当に双子の姉妹はないんでしょうか?」
 あき「ええ」
 明智「そっくり同じ人間と言うものはこの世にはありうるんでしょうか?」
 あき「世の中には似た人間が三人はいるって言いますわ」

 明智さん、ここならタバコ吸い放題なのに、真面目に禁煙しているのはえらい。

 
 さて、ここで問題の入浴シーンとなる。

 最初からスッポンポン状態の高田美和さん。既に濡れ場でおっぱいは出していたものの、ここではフルヌードである。最初見たときはやはりドキッとしたものだった。

 だが、それはほんの序の口で、やがて、愛之助に背中を流すよう命じられたと言って、半裸の佐川が浴室へ入ってくる。

 
 芳江、浴槽の中で立ち上がり、惜しげもなくそのヌードをカメラの前に晒す。

 冷静に考えたら、昔のテレビドラマは、高田さんのような有名女優がガンガン脱いでたんだよなぁ。

 今では、少なくとも地上波のドラマでは女優さんが脱ぐの脱がないと言う話はなくなってしまったけれど。

 
 芳江はそれを拒まず、当然、佐川は芳江への熱い思いを行為で示してくる。

 
 要するに、両手で、芳江のたわわなおっぱいを揉んで揉んで揉んで揉みまくるのだ!

 抱かれながら芳江が、一筋の涙を流しているのを見て、

 佐川「奥様、泣かないで下さい、僕がついてます。もう、どんなことがあっても僕、離れません」

 
 そして、その一部始終を、ライオンの形の給湯口の向こうから、愛之助が盗み見していた。

 彼にはそう言う性癖があるらしい。覗きながらはぁはぁと荒い息をしている。

 しかも、そのことを承知の上で芳江は佐川に身を任せているらしいのだ。

 
 さらに、同じ情景を、換気口からカオルが覗き見していた。

 この状況を整理すると、

 ・妻が秘書と風呂場でセックスしている。
 ・夫がその様子を盗み見てコーフンしている。
 ・夫に見られていることを妻も知っている。
 ・夫の姪も、二人の痴態を凝視している。

 はい、どこに出しても恥ずかしくない、ド変態家族ですね!

 その夜、一発出してスッキリした佐川が部屋でくつろいでいると、彼に思いを寄せているカオルがやって来て、物凄い目で睨む。

 そして翌朝、

 
 哀れ佐川は、こんなブザマな死に様を晒すのだった。

 佐川の死体に刺さっていたナイフは、愛之助のコレクションから持ち出されたものだと判明するが、愛之助は「誰でも持ち出せる」と、自身の関与を否定する。

 明智がカオルにアリバイを訊ねると、

 
 事件を聞いて駆けつけた三田村あきが「私と一緒でした。お部屋でレコードを一緒に聴きました。ねえカオルさん?」と、彼女のアリバイを進んで証言する。

 カオルは一瞬面食らった顔をするが、それでも「ええ」と応じる。

 愛之助、「くっくっくっくっ」と喉の奥で笑うと、「どうだか当てになりませんよ」

 
 その夜、カオルは三田村あきとベッドを共にしていた。

 カオル「ねえ、あたし怖い……」
 三田村「何をそんなに怖がってるの? 大丈夫、アリバイなら私がちゃんと話してあげたじゃない」

 しかし、カオルは公然と佐川への恋慕を訴えていたのに、急に同性愛に目覚めると言うのも変な話である。あるいは、元々バイセクシャルだったのだろうか。

 カオル「でも、どうしてあきさんが?」

 なおも問いかけるカオルの口を、自分の唇で塞ぐと、その服を脱がし、ベッドに横たえる。

 
 カオル「メチャメチャにして……」
 三田村「おかしいわ、佐川君が殺されて、あなた変よ」
 カオル「あんな男、殺されて当然よ……もう男なんて信じられない」

 張りのあるおっぱいに幸せそうに頬を寄せるあき。

 しかし、正直なところ、濡れ場の二連発と言うのは、いささかゲンナリする。

 
 一方、明智さんは珍しく事件の途中で「犯人はカオルだ」と、文代たちに明言する。

 文代「やっぱり嫉妬からの犯行ですか?」
 明智「佐川君の心が、あの夜、決定的に自分から離れたと思う何かがあったんだ。多分、芳江さんと佐川君が一線を越えるのを目撃したに違いない。佐川君の部屋を訪れた彼女は、一思いにナイフで心臓を一突きした」

 ほとんど超能力者のように、事件の前後の様子を克明に見通す明智さん。ただ、何の証拠もないのに、こんな風に断定するのはちょっと疑問だけどね。

 もっとも、明智は、すぐカオルを逮捕しに行こうとする波越を制し、「私は佐川殺しに関してはカオルの犯行だと言ってるんです」と言う。つまり、九鬼殺しは別人の仕業だと言うのだ。

 明智「一連の事件にはもっと奥深い謎が隠されているような気がするんです」
 波越「うーん、それじゃあカオルを泳がせて様子を見てみるか」

 何もかも明智の言いなりの波越警部。

 お前にはプライドと言うものが……ないんだろうなぁ、やっぱり。

 そのカオル、突然、屋敷中に響くような悲鳴を上げる。

 
 カオル「ギャアアアーッ! アアアアーッ!」

 彼女の元にも、殺人予告を思わせるような黒い薔薇が送り届けられてのことだった……のだが、男性視聴者の目は美保純のベビードールに釘付けでそれどころじゃないのだった。

 芳江たちは明智に相談すべきだと言うが、愛之助は「ヤブヘビになってはなぁ」と意味ありげに反対する。愛之助も、カオルが佐川殺しの犯人だと考えているようだった。

 
 その後、あきと変態プレイを楽しむ愛之助。

 お馬さんになって、またがったあきに指図されるまま、嬉しそうに床を這い回っている。

 しかも、同じ部屋に妻の芳江を立たせ、彼女の嫌がる顔も見て楽しむと言う、倒錯した性癖を満喫していた。

 
 あき「あっち!」
 愛之助「はぁはぁ、あきぃ、私は燃える、燃えて来るんだよ、ふふふふ」

 ……

 皆さん、もっと普通のセックスしませんか?

 管理人からの提案です。

 
 深夜、少年っぽい格好で屋敷を出てくるカオル。

 一瞬、初代・文代役の五十嵐めぐみさんに見えてしまった。

 タクシーを拾ってどこかへ向かうカオルを、屋敷を見張っていた波越警部が尿意を我慢しつつ、同じくタクシーで尾行する。

 
 しばらく走った後、タクシーから降りて歩き出したカオルを呼び止めるが、いつの間にか、全く別の男に変わっていた。

 男「へっ、何か?」

 波越警部はそれがタクシー運転手で、いつの間にかカオルと入れ替わっていることに気付いたが、後の祭りであった。

 ちなみにタクシー運転手を演じているのは、初期の美女シリーズに刑事役で出ていた宮口二郎さんである。

 
 恐らく金をやって代わって貰ったのだろう、カオルはそのタクシーを走らせ、目的地に向かう。と言っても、目的地は明智探偵事務所だったのだから、無理して警部たちをまく必要はなかったと思うんだけどね。

 だが、深夜なので当然、事務所は無人だった。そこへ廊下の向こうから人影が近付いてきたので、カオルはてっきり明智だと思って、「あ、明智さん、ほんとの犯人はね」と話しかけるが……

 
 小林「大変です」
 明智「どうした?」
 文代「あれ……」

 翌朝、出勤してきた明智に、文代たちが例の黒い薔薇がドアの前に置いてあったと報告する。

 今度は明智が狙われるのではないかと戦々恐々とする助手たち。

 だが、明智は、「これ以上事件に首を突っ込むな」と言う、犯人からの警告だと受け止める。

 
 カオルはそれ以来消息を絶ってしまうが、やがて芳江、あき、それぞれのところへ彼女の切り落とされた片腕が小包で送られてくる。

 うーん、この辺はまんま「一寸法師」だなぁ。

 
 明智は、例のフィルムを芳江から借り、事務所の別室で何度も繰り返し見ていた。何か事件の手掛かりはないかと調べているのだ。

 仕事に集中するあまり、スパスパ、タバコを吸っている。そこへ波越警部が顔を出す。

 波越「アナグマみたいにこもっちゃって何やってんの? ああ、これか、例のフィルムってのは」
 明智「ええ、15年前のです。芳江さんにちょっと借りてきたんですけどね。事件の謎を解く鍵はどうもここにあるような気がしましてね」

 それを潮に、一旦映写機を止め、コーヒーを飲む明智。

 
 文代が入ってきたので、慌ててタバコを揉み消すが、

 文代「失礼しまーす、先生だいぶお疲れになったでしょ、どうぞ」

 珍しくタバコを差し入れする文代。彼女が新年の目標として貼った紙は、あくまで「節煙」であって「禁煙」じゃないからね。

 明智「気が利くねえ」

 波越警部の話では、腕はやはりカオルのもので、死後切断されたものらしい。無論、彼女は既に殺されているのだろうが、肝心の死体はまだ見付かっていなかった。

 
 だが、ほどなく、青木邸の浴室に彼女の腕のない死体が浮いているのが発見される。

 
 明智「カオルさんの遺体が発見されました」
 愛之助「そうー」

 性格破綻者の愛之助は、明智から姪のカオルの死体発見のことを聞かされても顔色ひとつ変えず、ピアノを弾き続けていた。

 そのうち、三田村あきがやってきて、ショックのあまり寝込んでいた芳江もベッドから起き出して来る。

 愛之助「カオルはあれで良かったんだ。警察なんかに捕まって振り回されるよりよっぽどいい。念のため言っときますが、カオルは佐川くんきり殺してませんよ」
 明智「わかっています」
 愛之助「では、他の犯人の目星はついてるんですか?」
 明智「そのつもりです」
 愛之助「ほお、誰です?」
 明智「さあ、まだ確信が持てません」
 愛之助「ふっふふふ、誰の犯行なのか、素晴らしい……存分に楽しませてもらったよ。後は仕上げをどうするかだ」

 この段階では、この三人の全員が怪しいのだった。

 
 んで、気が遠くなるが、ここからやっと第二部になるのだ。

 今回手直しをしながら改めて思ったが、このドラマ、ぜんっぜん面白くない!

 
 並木道を歩きながら話している明智と三田村あき。

 明智「あなたのような方が青木さんと……愛してらっしゃるんですか?」
 あき「愛? そんな言葉もありましたわね。彼、私の大学病院の理事もしてますの。アメリカ留学から帰ってウロウロしていた私の前に彼はやってきました。大学病院にちょうど空いてるポストがあるって……そしてお定まりのギブ・アンド・テイク」

 愛之助との関係を淡々と話すあき。このお二人が並ぶと、いかにも大人と言う雰囲気である。

 明智「芳江さんが彼の奥さんだったってことはご存知だったんですか?」
 三田村「風の便りで知ってました」
 明智「か、風が? 風が手紙をくれたんですかぁっ!?」
 三田村(こいつ、アホや……)

 ちなみに二人が横断歩道を渡った先にあるのが迎賓館である。

 深夜、愛之助は久しぶりに妻の寝室を訪れる。

 
 芳江「出てって下さい!」
 愛之助「君は誰のものでもない。私一人のものだ」

 愛之助は芳江をベッドに押し倒すと、荒々しくパジャマを引き裂き、たわわなおっぱいを露出させる。

 いやがる芳江の体に馬乗りになり、その顔に頬を摺り寄せていた愛之助だったが、背後でドアが開く音がしたので振り向くと、

 
 なんと、そこに、芳江と瓜二つの女が立っているではないか!

 さすがにギョッとして二人の顔を見比べていたが、

 愛之助「そうか、そうだったのか、九鬼とあの部屋で会っていたのはお前だったのか。はっはっはっはっ、ニセモノまで作って……はっはははっ、よくぞここまで……完璧だぁ、まさに完璧だ」

 以前から薄々勘付いていたのか、すぐ、それが、整形手術で別人を芳江そっくりに仕立てたのだと見抜き、むしろ妻の悪趣味を絶賛するかのように、喜悦の笑みを漏らす。

 ちなみに、このトホホなトリック(?)は、原作の後半にも出てくるもので、原作の書かれた当時としてはそれなりに斬新だが、ドラマの放送された1983年においては完全に陳腐化している。

 よく覚えていないが、原作の後半では、ショッカーみたいな悪の一団が出て来て、主人公をはじめ、政府や警察の要人などを片っ端からニセモノと入れ替えて、日本を乗っ取ろう、みたいな、馬鹿馬鹿しくも気宇壮大な計画が企てられていたのを、明智が阻止するという、ほとんど007みたいな展開になっていた。

 はっきり言って、前半の幻想的な雰囲気とはまったく噛み合っておらず、トータルでは完全な失敗作に終わっているのだが、後半をスパイ小説かSF小説だと割り切って読めば、これはこれで面白いのだ。

 閑話休題、

 
 嬉しがっていた愛之助は、二人を前にしてどっちが本物なのか分からなくなってしまう。

 
 それでもやはり夫なのでニセモノを見破ると、ナイフを取り出し、その胸にブスリと突き刺してあっさり殺してしまう。

 しかし、これじゃあ、ニセモノがあまりに哀れだし、底抜けのアホに見えてしまうなあ。

 それに、もし愛之助が間違って本物の方を殺そうとしていたらどうするつもりだったのだろう?

 と、本物の芳江はわざとニセモノっぽい笑い声を立てて、夫を混乱させる。愛之助は、過って本物の方を殺してしまったと思い込み、芳江の持っていたナイフを自らの体に突き立ててしまう。

 
 愛之助「いいんだ、これでいいんだ……これで私の美学は完成したよう。素晴らしい……素晴らしい、なんと素晴らしい……」

 ニセモノの死体のそばに倒れ、あっけなく死んでしまう愛之助。まあ、最初から無軌道で無目的な人生を送っていた男だから、今度の一件がなくても、早晩似たような最期を迎えていただろう。

 その後、波越警部たちが愛之助の逮捕状を手に屋敷に乗り込んでくるが、屋敷には家政婦しかおらず、一旦引き揚げようとするが、その時、地下室から音楽が聞こえてくる。

 

 
 明智たちが地下の犯罪コレクションルームに降りると、愛之助と芳江(ニセ)の死体が等身大のオルゴール人形に仕立てられて、踊るように回転していた。

 波越「なんてことだ、奥さんまで道連れにして」
 刑事「心中でしょうか」
 波越「間違いないな」
 明智「いや!」

 明智が鋭くそれを否定すると、同時に、本物の芳江が静かに階段を下りてくる。

 
 波越「奥さん、一体これは?」
 芳江「これはニセモノですわ」

 単純極まりない波越警部は、一連の事件は全部愛之助がひとりでやったと晴れ晴れとした顔で決め付けるのだった。

 その3へ続く。
関連記事
スポンサーサイト



コメント

>はい、どこに出しても恥ずかしくない、ド変態家族ですね!

「すべての幸福な家庭は、互いに似かよっているが、不幸な家庭はどれもが、それぞれの流儀で不幸である。」
トルストイ 「アンナ・カレーニナ」

歌劇の街のレッドハカイダー、「すれ違いコント」大好きだったので封印しないで
の連発に思わずこの言葉を思い出してしまいます。

>お馬さんになって、またがったあきに指図されるまま、嬉しそうに床を這い回っている。

幼き沙織お嬢様(後のアテナ)と邪武(後の一角星座)ですね!

覗き

妻と秘書が風呂場で❤️(合体)してそれを夫と姪が覗きですか?こういうシュチュエーションって今じゃ絶対無理(放送出来ない)ですよね😅

>皆さん、もっと普通のセッ○スしませんか?

もう、そういうのはとっくの昔に「極め尽くて」いて、もはや不感症なのでしょう。
それゆに49番目以降の新技の開発に取り組んでいるのでしょう・・・知らんけど。

原作

>はっきり言って、前半の幻想的な雰囲気とはまったく噛み合っておらず、トータルでは完全な失敗作に終わっているのだが、後半をスパイ小説かSF小説だと割り切って読めば、これはこれで面白いのだ。
後半から明智が唐突に出てくるから尚更ですね。
でも、昭和初期の「当時の最先端の夢」と思えば味がありますね。

Re: >はい、どこに出しても恥ずかしくない、ド変態家族ですね!

文学的なコメントですね。

Re: >お馬さんになって、またがったあきに指図されるまま、嬉しそうに床を這い回っている。

ああ、ありましたねえ。

Re: 覗き

しかも元旦にねえ……

Re: >皆さん、もっと普通のセッ○スしませんか?

せめて脱いで欲しかったなぁ、と。

Re: 原作

同じネタを「幽霊塔」でもやってますね。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

最近のトラックバック

カテゴリー

カレンダー

06 | 2020/07 | 08
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

FC2カウンター