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「電撃戦隊チェンジマン」 第13話「地球を売るパパ」



 第13話「地球を売るパパ」(1985年4月27日)

 ゴズマードのブリッジにて、ラメ入りの奇妙な服を着た少女が、透明なケースの中に横たわっている。

 その場には、日本人と思しき中年男性もいた。

 ……って、まあ、ゴズマのメンバーは全員こてこての日本人なんだけどね!

 
 ギルーク「熊沢博士、ようく見るが良い」
 熊沢「これがテクノ惑星リゲルの子供……」
 ギルーク「テクノ惑星リゲルの住人たちは、たとえ子供と言えど、天才的な頭脳を持っておる」

 
 ギルーク「お前そっくりの父親を持つ娘、やっと見付けたぞ。この子の父親に成り代わり、この子の頭脳を利用するのだ」
 熊沢「で、作戦とは?」
 ギルーク「ギョダーイは、一度巨大化エネルギーを使うとひどく疲れてしまう。そこでこいつをパワーアップするのだ」
 シーマ「巨大化エネルギーを連続発射できるようになれば、地球の生き物はたちまち巨大化し、凶暴になる」
 ブーバ「巨大生物で地球を踏みにじるのだ」

 地球を征服した暁には、地球の支配者にしてやるというギルークの甘言に、

 
 熊沢「素晴らしい、私はこの日のために、すべてを投げうってきたのだ。地球の支配者となるためなら、なんでやるぞー!」

 青い地球をバックに、両拳を握り締めて雄叫びを上げる熊沢博士。

 地球の支配者になって、何が楽しいのやら……

 しかし、普通は、まず特定のリゲル人を攫ってきて、その家族そっくりの人間なりアンドロイドなりを使って言うことを聞かせようとすると思うのだが、熊沢博士そっくりの父親を持つ娘を探すって、思いっきり本末転倒の発想じゃない?

 だいたい、そんな都合の良い設定を持つ少女が、簡単に見付かる筈もなかろう。

 ここは、この少女がリゲル人の中でも人並み外れた優れた知能を持っていることを知ったゴズマが、彼女を誘拐して、熊沢博士を彼女の父親そっくりに整形して彼女の頭脳を利用しようとする……と言う方が現実的であったろう。

 ギルーク「その調子だ。今からこの娘の父親はお前だ!」
 熊沢「じゃ、じゃあ、一緒にお風呂に入っても良いんだな?」
 ギルーク「いや、それはちょっと……」

 同じ年頃の娘を持つ父親として、さすがに戸惑うギルークであったが、嘘である。

 それにしても、これから支配しようとする惑星の人間を篭絡して侵略の手先に使うとは、ギルークもなかなか優れた戦略家である。

 さて、そもそもこの少女ナナが今までどんな暮らしをしてきたのか、どんな状況でゴズマに攫われたのか、本物の父親はどうしているのか、その辺のところがさっぱり分からないのがもどかしいが、ナナが目を覚ましたのは、その父親の研究所(自宅?)とそっくり同じに作られた熊沢博士の研究施設の中であった。

 
 ナナ「パパ、おはよう」
 熊沢「おはよう」
 ナナ「なんだかとてもよく寝たみたい」

 寝室から真っ直ぐ父親の研究室へ来て、伸びをして見せるナナ。

 
 熊沢「勉強のし過ぎでくたびれていたんだよ」
 ナナ「あら、どうしたの、この動物?」
 熊沢「うん、お腹を空かせて倒れていたところを運ばれてきたんだけど、どうだい、ナナ、お前もパパの子供ならこの動物を元気にしてやることが出来るかな?」
 ナナ「人に頼らないで自分でやれよ、オヤジ」
 熊沢「はい……」

 こうしてギルークの立てた緻密な作戦は、開始30秒で失敗に終わるのだった。

 じゃなくて、

 ナナ「うん、やってみるわ、トライアングルパワーをセットするわね」

 
 ナナは気軽に引き受けると、壁に埋め込まれた三角形のパネルを操作して、まずギョダーイの体の中を調べる。

 ナナ「あら、頭の中に脳と内臓が一緒にあるわ。消化器官が弱いから、エネルギーを濃縮してやる必要があるわ」

 
 熊沢(さすがは天才ばかりの星、テクノ惑星リゲルの子供だ)

 熊沢は平静を装って微笑みつつ、心の中で嘆声を上げていた。

 しかし、いくら姿形が同じだからって、家族なら……特に子供なら、すぐそれがニセモノか本物か見抜けると思うんだけどね。

 まぁ、彼らは事前にナナの父親のことを調べ上げて、熊沢博士もその父親そっくりに振舞っているのだろうが、単なる科学者に過ぎない熊沢博士が、プロの俳優顔負けの「演技」をしてしまうと言うのも、考えたらおかしな話である。

 それ以上に変なのは、彼らがリゲル人の使うコンピューターを完璧に再現していることである。

 そんなことが可能ならば、無理にリゲル人を攫ってやらせなくても、自分たちで操作して目的を果たせば良いのでは?

 まぁ、それはリゲル星から盗んできたもので、凡人には理解できないシステムなのかもしれないが。

 
 ともあれ、熊沢博士の命を受けて、バラスと言う宇宙獣士が東京に降り立ち、ギョダーイに与えるためのエネルギーをありとあらゆるところから盗み取る。

 この宇宙獣士、なんとなく、「宇宙刑事ギャバン」に出てくるダブルモンスターっぽい。

 バラスの存在をキャッチして、マーメイドを除く変身済みのチェンジマンが駆けつける。

 
 怪人「来たな、チェンジマン」
 ドラゴン「宇宙獣士、やはりゴズマの仕業か」

 4人は即座にチェンジソードを放つが、バラスはそのエネルギーを吸収すると、ビームに変えて左腕から4人に撃ち返してくる。

 ペガサス「なんて奴だ」
 怪人「俺様はすべてのエネルギーを吸い取り、直ちに武器にすることが出来るのだ」

 
 フェニックス「フェニックスズーカー!」(聞いてない)
 怪人「え、いや、あの……」

 
 ドラゴン「待て!」
 フェニックス「……」(聞いてない)

 人の話を一切聞かないことで有名なフェニックスこと麻衣は、委細構わずフェニックスズーカを撃つ。

 案の定、フェッニクスズーカもバラスには通用せず、さっきと同じように撃ち返されるのだが、

 
 グリフォン「おわっ!」

 何故かそれは撃ったフェニックスではなく、反対側にいたグリフォンに命中する。

 
 グリフォン「なんで、なんで俺にお返しが来るんだ?」

 まるっきりコントである。

 バラスは適当に彼らをあしらって退却するが、ひとりだけ戦闘に加わらず、ヘリチェンジャー2で上空に待機していたマーメイドに、その行き先を突き止められてしまう。

 そこは、いかにも怪しげな森の中に建つ洋館、熊沢博士の研究所であった。

 伊吹長官によれば、

 伊吹「その男、優秀な科学者だったが、エイリアンと連絡を取ることに夢中になってしまった変わり者だ」

 と言うことであった。

 5人はその研究所に侵入し、手分けをして捜索を行うが、その研究所こそ、さっきナナたちがいた、リゲル星の施設そっくりに偽装された空間なのだった。

 
 剣は、とても建物の中とは思えない、広々とした平野に入り込むが、そこには大小さまざまの白いピラミッドのようなものが立ち並び、空を見上げれば、

 
 とても地球から見ているとは思えない異様な光景が広がっていた。

 と、一人の少女がヒドラ兵たちに追いかけられているのを見て、思わず飛び出そうとするが、

 ナナ「ここまでおいでー」
 剣「うん……?」

 少女の様子がおかしいのに気付いて、寸でのところで踏みとどまる。

 良く見れば、ナナはヒドラ兵やゲーターたちと追いかけっこをして遊んでいるだけであった。

 
 続いて、ナナの父親に扮した熊沢博士と、バラスもやってくる。

 剣(熊沢博士じゃないか、やはりゴズマとつながっていたのか)

 熊沢「バラスを連れてきたよ、さ、お前の作ったものを見せておくれ」
 ナナ「はい、パパ」
 剣「パパだって?」

 状況が分からず、しばらく様子を静観することにする剣。

 ナナは、自分の開発した「エネルギー変換フード装置」なるものをバラスの左腕に装着する。

 バラス「素晴らしい」
 熊沢「お前の吐き出したエネルギーを食べ物に変えてしまうのだ」

 バラスが早速体内のエネルギーを左腕から放射すると、変換装置がそれを赤いカプセル状の食品に変えて排出する。

 ナナはそれを両手で掬うと、

 
 ギョダーイの口に自ら入れてやる。

 CM後、剣はブーバに見付かって斬りかかられ、何も知らないナナにも攻撃され、

 
 変身する余裕もないまま、崖から転げ落ちてしまう。

 だが、その体が崖下にあったパラボラアンテナのような装置にぶつかったため、装置が爆破し(壊れやすっ!)、

 

 
 それと同時に、空から幾筋もの稲妻が白いピラミッドに落ち、次々と爆発していく。

 俳優やキャラクターがいない画面で、これだけ派手な爆発が起きると言うのは珍しい。

 ピラミッド群が消滅すると、不気味な色をしていた空も本来の青さを取り戻し、疾風たちにも剣の姿が見えるようになる。

 剣「バリヤー発生装置だったのか……よその星の世界を作っていたんだ」

 さっきの装置はリゲル星そっくりの環境を作り出すためのマシンで、剣は知らず知らずのうちに研究所からその空間に飛ばされていたのである。

 
 ナナ「空が消えた。空が青いなんて……」

 一方、熊沢博士たちは何も知らずにギョダーイにカプセルを食べさせていたが、そこへ剣があらわれ、変換装置を破壊する。

 
 剣「熊沢博士、地球を売り渡すような真似は俺たちチェンジマンが許さん!」

 ここからラス殺陣となるが、愛しのさやかタンが、こともあろうにショートパンツを履いていることに読者諸賢はお気付きになられたであろうか?

 このままチラの可能性のない絶望的なコスチュームで通されたら、管理人は直ちにブログを閉鎖して仏門に入るところであったが、さいわい、これ以降もさやかタンはしばしばミニスカをお履きあそばしになっておられるので一安心であったが、トータルでチラ発生率が大きく落ちてしまうのは避けがたく、実に残念な変更である。

 それはさておき、今回はいつものように宇宙獣士が倒されることなく、

 
 代わりにギョダーイの乱射した巨大化ビームを浴びて、変哲のないトカゲが怪獣サイズになってしまい、それを相手に巨大ロボットバトルに移行すると言う、レアな展開となる。

 怪獣と言っても、元々は罪のないトカゲであり、常日頃、「この星に住む生き物は、みんな俺たちの大事な仲間なんだっ!」などと、ハンバーガーやフライドチキンを食べながらのたまわっているヒーローのこと、

 ドラゴン「いくら怪獣になったからって、無闇に殺す訳には行かない」
 マーメイド「何とかして元に戻す方法はないかしら?」

 などと、葛藤することは一切なく、いつもと同じ段取りでサクッと殺して事件解決となるのだった。

 トカゲ、いい迷惑。

 ラスト、自分が地球にいることさえ知らずさまようナナと、彼女を捜索するチェンジマンと熊沢たちの姿を映しつつ、次回へ続くのだった。
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コメント

分かりづらい

>熊沢博士そっくりの父親を持つ娘を探すって、思いっきり本末転倒の発想じゃない?
だいたい、そんな都合の良い設定を持つ少女が、簡単に見付かる筈もなかろう。

曽田先生にしては分かりにくく回りくどいストーリー。
話の展開や演出が良いだけに、ここはご指摘の
「熊沢博士を彼女の父親そっくりに整形」で良かったですよね。

哀れなトカゲ

ギョーダイの誤射によってその辺りの🦎がとばっちりを喰ってしまいましたね😅作戦としては計画的でしたが、博士そっくりの父親を探すのも随分と手間のかかる準備のようですね

>同じ年頃の娘を持つ父親として、さすがに戸惑うギルークであったが

大きくなったナナの柴田さんは山本さんの奥さんの連れ子・・・という情報もあり。

なお、関西テレビローカルの「怪人二十面相と少年探偵団」での二十面相は
第1作が立川 光貴さんという「イメージ通り」だったのに対し
2作目が山本さんと「変化球」だったのが良かった。

侵略者

これから支配しようとする惑星の人間を篭絡して侵略の手先に使うとは、ギルークもなかなか優れた戦略家である。

「日本は(ある国)を見習え!」と吠える方々・・・でもその国には移住しませんよね。
ハニートラップか?金か?脅迫か?人質か?知りませんが・・・

ナナちゃんの初登場

 ナナちゃんの初登場回ですな。幼いころのナナちゃんを見れるのは3回くらいですが、この3回がとても貴重なんよね。
 熊沢博士を演じている頭師さんは時代劇で欠かせない名脇役でしたな。お代官様の言いなりになる悪徳商人だったり越後屋の番頭だったりと。頼りない役をやらせたらピカイチ。そんな頭師さん、サスペンスドラマでは頼りになる板長を演じています。里見浩太朗さん演じる元検事の板前で料理長。里見さんの店の板長が頭師さん。里見さんの良き参謀として、若手料理人からもアホな事を言い合い、からかわれながらも慕われていましたよ。そんな頭師さんがすでに亡くなっていたことを今日知りました。

地球を売る

メフィラス星人さん(初代)
「サトルなんてク○ガキじゃなくて、熊沢博士に声掛けるべきだった!」

Re: 分かりづらい

ご同意ありがとうございます。

あるいは本物の父親を人質にして娘に言うことを聞かせるとかね。

Re: 哀れなトカゲ

トカゲはほんとは可愛いんですけどね。

Re: >同じ年頃の娘を持つ父親として、さすがに戸惑うギルークであったが

> なお、関西テレビローカルの「怪人二十面相と少年探偵団」での二十面相は
> 第1作が立川 光貴さんという「イメージ通り」だったのに対し
> 2作目が山本さんと「変化球」だったのが良かった。

BD7は見たことありますが、それは見たことないですね。

Re: ナナちゃんの初登場

>  ナナちゃんの初登場回ですな。幼いころのナナちゃんを見れるのは3回くらいですが、この3回がとても貴重なんよね。

イマドキの子役にはない素朴さが良いですよね。

>  頼りない役をやらせたらピカイチ。

確かに。

Re: 地球を売る

ああいう心の腐ったおやじをたらしこむのは簡単過ぎてつまらなかったんでしょう。

汚い奴

これと、次のお話では熊沢博士=頭師孝雄さんの卑劣漢っぷりも大きな見所の一つとなっています!
そして頭師さんと言えば、ここに観る熊沢博士に代表される小ずるい悪巧みの果てに口封じされる役をやらせたら右に出る者無い様な気がします!!
例えば、以前にも述べた土曜ワイド劇場の「密会の宿」シリーズ(松尾佳代さん&森本レオさん主演)第6作では、異母姉妹である結城しのぶさんと蜷川有紀さんの軋轢を利用し、蜷川さんの親の土地を搾取しようとする悪徳不動産屋を、「水戸黄門」第24部の「お髭を染めた黄門様」と言うお話では、悪商人に手なづけられ、献上昆布に硫黄を混入して腐らせた昆布商(主人役は佐野浅夫さん、つまりは黄門様のそっくりさんである因業主人!!)の番頭をそれぞれ演じています!!
それに、次のお話でドラゴンの怒りに触れた挙句、自分の発明で巨大化したトカゲに絶命させられた熊沢博士同様に、前者では蜷川さんの術中に落ち、協力関係を隠蔽しようとした結城さんに川治温泉の山奥で刺殺され、後者では悪商人が差し向けたヤクザたちに口封じのために簀巻きにされて川に落とされる処だったのを弥七に助けられるものの、悪商人の悪巧みを洗いざらい吐かされていました!!
この様に頭師さんには、とかく因果報応の最期が続きますね(苦笑)!!

Re: 汚い奴

悪役のことまでいちいち良く覚えておられますね。

自分は女優さんばっかり目が行って……

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zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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