第39話「助けて! 2人のライダー!! 母ちゃんが鬼になる」
この39話と次の40話は前後篇になっており、少し前の36~37話と同様、2号ライダーこと一文字隼人が客演する。
予告編

ほどよく引き締まった肉体をひっさげて、洋がプールから登場。
洋「よっ、今年も熱くなってきたけど、水遊びには気を付けて、危ないところに行くなよ。次週はこれだ!」
以降は、いつものようにナレーターによるあらすじが紹介されるが、

この中で、本編には全く使われていないシーンが結構長く出てくる。スカイライダーが二体の怪人にボコボコにされているシーンだ。これは雑誌向けスチールと一緒に撮ったのか、予告用にわざわざ撮ったのか、どちらかだろう。やられっ放しのライダーが少し情けないが。
本編

臨時休業中のブランカで、谷がユミ(巽かおり)とナオコに手伝って貰ってタキシードを着ている、極めてほのぼのしたシーンから始まる。
谷「どうだ似合うだろう?」
ユミ「ちょっちょっとマスター、動かないでよ」
谷「おっおっ、そうか」
この辺は、完全にマイホームパパと年頃の娘の会話である。

一応着たものの、ぶかぶかなので首を傾げるふたり。
このユミの、ぶにっとした口元が、管理人はとても好きである。今で言うアヒル口とはちょっと違うのだが……。
アキ「なんか変ね」 管理人はこのシーンを見ていると、必ず、
「変なのはお前のファッションセンスだ!」と、突っ込むことにしている。

谷の様子を見ていた洋は「先輩、俺やっぱり普通の格好で行きますよ」と言う。
彼らは世界的舞姫キレーダと言う人に招待されていて、その為に谷はめかしこんでいるのだった。
ユミとアキはなおも谷の服をとみこうみしていたが、やがて、ユミが「アキぃ、これ、サイズ逆なんじゃなぁい?」と気付く。つまり、洋の服と取り違えていたのだ。

アキ「これじゃない?」
ユミ「うん、そうね」
言いながら二人は谷を見るが、
ユミ「きゃあ、いやらしいマスター!」 素っ頓狂な声を上げて目を背ける。
ところで、ここはアフレコが思いっきり雑で、特にユミの口の動きと声が全然合っていない。

ふたりは何に驚いたかと言うと、着替えのために谷がズボンをおろすと、下に赤フンをしていたからだ。
谷は「何がいやらしいんだ? これは日本古来の下着だ。全くブリーフなんて履きやがって、それでも日本男児か」と、そばの洋に当り散らす。洋は「はぁ……」と適当に頷く。

そこへナオコが入ってきて、彼女もフンドシを見て奇声を発する。
ナオコに説明する形で、状況設定が紹介される。
アキ「舞姫キレーダとデート!」
ナオコ「キレーダってあの世界的なダンサーのキレーダ?」
ユミ「そっ、今ね、千葉県のなめかわアイランドに来てるのよ。ねっ」
ナオコ「うんっ」
また、洋の先輩の一文字隼人が、キレーダの持っている宝石のガードをして日本へ来ているらしい。無論、彼らを招待してくれたのは一文字である。

そこへ沼さんが入ってくるのだが、その隙にさりげなくカメラに背を向けてズボンを履く谷であった。何故なら、そのままズボンを履くと、
ち○こなどが見えてしまうからだ。 
沼「イェイイェーイ、ハローエブリバディ、ふふふふふっ」
と、何故かプレスリーの格好をしている沼さん。このスタイルで千葉まで行くつもりらしい。

一瞬呆気に取られる洋たちだが、

女の子たちは「いやぁーっ」と悲鳴を上げつつ、楽しそうに偽プレスリーに駆け寄るのだった。沼さんの「ハイ、イェィイェイ、ハイ、ガールズ」と言う声が画面外から聞こえ、洋と谷は困ったように顔を見合わせる。
恐ろしいことに、ここまでがアバンタイトルなのである。 この調子だと全部書くのに一週間くらいかかる。
ただ、この部分を特に詳しく書いたのは、愛しのユミちゃんの出番が39話と40話を通じて、ここしかないからだ。だからこれ以降はややペースアップ。

で、とにかく、昭和の特撮と言ったら行川アイランド、行川アイランドと言ったら昭和の特撮と言うくらい、慰安旅行を兼ねたリゾートロケは、ここと相場は決まっているのだ。

堂々と、それぞれのスタイルを貫いてやってきた谷と沼。行きかう人々がみんな指差すようにして笑っているが、全員漏れなく笑うと言うのはちょっとわざとらしい。
互いのスタイルのせいだと言い合うふたり。谷の「冷やしソーメンみたいなの着やがって」と言う台詞が笑える。

先に来て、フラミンゴのダンスを見ている洋たち。ここで、
アキ「ユミにも見せてあげたいわぁ」
ナオコ「でも試験じゃ仕方ないわよね」
洋「そうだな」
と、ユミの不在を言い訳するような会話が交わされるのだが、これはユミの知られざる身分についての重要な手掛かりである。この「試験」は普通考えて大学の試験だろう。高校生ではこんなにしょっちゅうブランカでは働けないだろうから。ただ、大学生にしても37話の感じではユミは毎日ブランカに働きに来ていたようだから、ちょっと学業が疎かである。
まあ、「試験」と言っても、学校のテストとは限らないわけで、車の免許の試験とかフグ調理師免許の試験かもしれないのだが……。
あるいは、ユミ役の巽かおりちゃん、番組開始時点では高校生だったが、数ヶ月に及ぶ一時降板中に大学に進学し、ある程度時間的余裕ができたので、復帰したと想定すれば、ナオコの言う「試験」とは、巽かおりとしての本当の大学の試験だったと言う可能性も考えられるのではないかと、妄想に近い想像をしてしまう管理人であった。
その為に、ロケには参加できなかった?
……まあ、全然違うかもしれないが。

それはさておき、遅れてやってきた谷と沼。フラミンゴを見て、
谷「美しいねえ」
沼「本当にきれいですねえ」
谷「鶴の舞だよ」
沼「鶴、そうですねえ~」
などと言って、ナオコたちに笑われていた。
まだキレーダも一文字隼人も出ていないが、長くなったので後半に続く。