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「人造人間キカイダー」 第27話「バイオレットサザエの悪魔の恋」



 第27話「バイオレットサザエの悪魔の恋」(1973年1月13日)

 冒頭、伊豆は河津温泉郷のひとつ七滝(ななだる)温泉の大家荘と言うホテルから、白衣を着た年配の男性が、誰かに追われているのか、恐怖の形相で出てきて、滝のほうへ逃げていく。

 

 
 嬉しいことに、追跡者は、黒と白のロングブーツを履いた5人の若い女性であった。

 まあ、リーダー格の進千賀子さんを除けば、4人とも十人並みのルックスなのだが、24話の女性アンドロイドマンたちがまったく顔を見せてくれなかったことを思えば、これだけでも十分満足である。

 ……って、まさか、24話と同じ人たちじゃあないよね?

 川沿いの岩だらけの道をどんどん上流に向かって進んでいく男……荒木博士であったが、女たちは焦ることなく悠々と追い続ける。

 しばらくして、後ろに誰の姿もないのを見て、やっと追っ手を振り切ったかと安心したのも束の間、

 
 いつの間に先回りしたのか、前方に、滝をバックに4人の女が立ってこちらを冷たく見下ろしているではないか。

 
 荒木「あっ!」

 実にイイ顔で驚く荒木博士を演じるのは、「仮面ライダー」96話でサボテンバットに改造されていた大ベテランの小山源喜さん。

 まあ、こっちの方が先なんだけどね。

 

 
 続いて、右端からひとりずつその場で飛び上がり、女性型アンドロイドマンに変身していく。

 ちなみにこれ、全員女優さんたち自身が演じてるようなのだが……良く分からない。

 そうだとしたら、こんな仕事をしてくれる女性を4人も見付けて来たスタッフに衷心から敬意を表したい。

 もっとも、これっきり、女性の姿に戻ってくれないのが、ちと残念ではある。

 荒木「君たちはなんだ? ダークの一味か?」

 取り囲まれた荒木博士の叫びに応えたのは、

 
 サザエ「そのとおりだ、荒木博士、はっはっはっ、ダーク破壊部隊バイオレットサザエ、荒木博士、お前が密かに完成させた設計図を頂きに来た!」

 赤い稲妻とともにあらわれた、今回の怪人のひとり、バイオレットサザエであった。

 勿論、女性型のアンドロイドで、声は毎度お馴染み、京田尚子さんである。

 荒木「設計図? 知らん、何の話か分からん」
 サザエ「命を粗末にするのはやめるんだ、設計図は何処にあるんだ?」

 バイオレットサザエ、悪人らしからぬ台詞を吐いて荒木博士の身柄を押さえようとするが、例によって例のごとく、ギターを奏でながら、30メートルの高さを誇る大滝(おおだる)の上にあらわれたのが、キカイダーことジローであった。

 ジロー「ダーク破壊部隊バイオレットサザエ、博士に手を出すことは俺が許さないっ」
 荒木「ああ、ジロー君!」

 どうやら二人は旧知の間柄らしい。

 
 で、まあ、いつものように戦闘員と軽く戦うジローであったが、アクションシーンも全部あの女性たちが演じてるのかなぁ?

 背中には、ちゃんとブラの線が見えるし、自然な感じで胸も膨らんでいるから、多分そうなんだろう。

 考えたら、ナギナタ持って振り回しているだけだから、女性でもそれほど苦労せずにやれたとは思うが、なかなか大したものである。

 ま、部分的に男性スタントが演じてる可能性はあると思うが。

 ともあれ、ジローがキカイダーに変身しようとすると、これまた例によって例のごとく、ギルの「悪魔の笛」が聞こえてきて、ジローの体の自由を奪う。

 しかし、いくら設定とはいえ、これまで何度も何度も痛い目に遭っているのに、「悪魔の笛」への対策を一切講じようとしないジローが、なんかバカみたいに見えるのも事実である。

 ジロー、バイオレットサザエの飛ばした巨大な針に右腕を刺されて負傷し、絶体絶命のピンチに追い込まれるが、意外にもジローを救ったのは滝の下にいる荒木博士の訴えだった。

 荒木「待ってくれーっ、設計図は渡す。私の泊まっている大家荘にある! ジロー君には手をださないでくれーっ!」
 サザエ「そうか、ふっふっふっふっ」

 バイオレットサザエ、ジローを放置して博士と共に川を下って大家荘へ向かう。

 こうして、ヒーローが、助けようとした相手に逆に助けられるというトホホな展開になるが、バイオレットサザエが博士の願いを聞き入れてジローにトドメを刺さなかったのは不可解であり、ダークにとって取り返しのつかないミスだったといえるだろう。

 それはさておき、博士をせっつきながら、怪人と戦闘員の姿のまま、大家荘に堂々と正面から乗り込んでいく、羞恥心と言うものを知らないダークであった。

 まあ、羞恥心なんて高尚なものをダークがひとかけらでも持っていたら、、「世界征服」などという野望を臆面もなく掲げられる筈もないのだが。

 彼らと一緒に自分の部屋に戻った荒木博士は、四角い金属製のケースを取り出すが、

 
 彼らの死角にあるダイヤルをこっそり回すと、箱の中からアンテナがせり出して、

 
 戦闘員「あっ」

 雷光のような眩い光を彼らに向けて放ち、一瞬でその動きを封じてしまう。

 それにしても、戦闘員の制服越しにおっぱいが見えるって、なんか良いよね……

 もう少し巨乳だったら言うことなかったのだが。

 
 サザエ「あうっ」
 荒木「他に方法がなかったんでな、気の毒だが、あんたの体は作り変えさせてもらうよ」
 サザエ「動けん、ちくしょう……」

 たちまち立場が逆転し、怪人が良心回路を埋め込まれて善のロボットに生まれ変わってしまうという、長坂さんならではの、意外且つスリリングな展開に……なったら面白かったと思うのだが、抜け目のないギルは、もう一体の怪人、カイメングリーンをその部屋に送り込んでいた。

 カイメングリーンに迫られ、やむなくダイヤルを回してバイオレットサザエたちを自由にする荒木博士。

 いや、もう一度同じ光線を出して、カイメングリーンも麻痺させてしまえば良かったのでは?

 
 サザエ「よくも、ひどい目に遭わせたな!」
 カイメン「やめろ、まだ設計図のありかを聞いてない」

 激昂するサザエを、マスオが、いや、カイメングリーがなだめる。

 そう言えば、スルーした26話の怪人の声もマスオさんだったんだけどね。

 一方、引き続き「悪魔の笛」に苦しめられているジロー、駆けつけたミツ子やマサルに危害を加えてはならないと彼らを遠ざけているうちに足を滑らせて河原に転落するが、すぐそばで轟々と流れ落ちる水音で笛の音を消して、やっとキカイダーに変身する。

 だが、宿に辿り着いたときには、既にバイオレットサザエが無分別にも荒木博士の体に太い針を突き刺した後だった。

 任務より自分の感情を優先させた、これまたバイオレットサザエの大きなミスであった。

 怒りに燃えるキカイダー、バイオレットサザエの胸に痛撃を与えてから、屋外でカイメングリーンと戦ってその体をバラバラに砕いてしまう。

 ジローの姿になって部屋に取って返すと、ミツ子とマサルに見取られながら、荒木博士が今にも息を引き取ろうとしているところだった。

 
 ミツ子「私たちがもう少し早く来ていれば……ジロー、荒木博士はね、お父様と同じ、人造人間の良心回路を完成させたのよ。設計図を渡したいって、手紙を貰ったのよ」
 ジロー「僕のために博士はこんな目に遭ったのか……」

 ミツ子の言葉に痛恨の苦さを噛み締めるジロー。

 しかし、ジローはダークの秘密基地で作られてそこを脱出してから、ずーっと旅暮らしで、荒木博士のような人物と知り合う機会は一度もなかった筈なのに、なんで荒木博士はジローのことを知っていたのだろう?

 まあ、ミツ子と荒木博士は以前から手紙のやり取りをしていて、ジローの写真をミツ子が送っていたと無理矢理辻褄を合わせることは可能だが、やっぱり変である。

 ミツ子「でもジロー、あなたが完全になればダークを全滅させることが出来るのよ。今みたいに苦しむこともなくなるのよ」
 ジロー「だがそのために死ぬ人が出るくらいなら、僕は今のままの体で良い」

 ミツ子は過去に何度もしてきたように、ジローに「完全な男になろうよ!」と、包茎手術のキャッチコピーみたいなことを言って、良心回路を完全にするよう勧めるが、ジローの気持ちは依然として変わらず、断固として拒否するのだった。

 でも、「死ぬ人が出るくらいなら」って、一応理屈が通っているように聞こえるけど、良く考えれば、たとえそのために犠牲になる人が出たとしても、毎週のように大勢の人間を虐殺しているダークを一日も早く滅ぼすことこそが、最良の解決策なのは明白であり、「完全なアンドロイドになりたくない」と言うジローの個人的感情(?)を正当化するための、もっともらしい言い訳にしか聞こえないのだった。

 ともあれ、荒木博士は、苦しい息の下から、良心回路の設計図を娘のタエ子に預けたと言い残し、その写真をミツ子に託して息を引き取るのだった。

 一方、愛車のスバル360を飛ばして、半平がこの土地にやってくる。

 
 半平「素晴らしいーっ、澄み切った空気、風騒ぐ自然、伊豆の山々、月淡く、明かりにむせぶ湯の煙!」

 ところどころから蒸気の吹き上がる温泉郷を一望して、いつになく文学的な表現で感嘆の声を放つ半平。

 例によって意味不明のコスプレをしているが、最初、てっきり「金色夜叉」の貫一かと思ったが、

 半平「我輩、『伊豆の踊り子』の主人公になった気持ちだもんねー、どっかに可愛い踊り子ちゃん、いないなかなーっ」

 続く半平の台詞で、ここが舞台のひとつになっている「伊豆の踊り子」(の語り手)をイメージしていたことが分かる。

 ニタニタと笑み崩れて、いかにもエンジョイライフしてる顔つきで大股で歩き出した半平だったが、高下駄を履いたその足が、道に散乱している緑色の奇妙な物体に触れて、首を傾げる。

 と、見る間に大小さまざまな形の破片がひとりでに集まり、カイメングリーンの姿になる。

 そう、カイメングリーンは、モチーフになっているカイメン(海綿)同様、驚異的な再生能力を持っているのだ。

 半平「ああ、出たーっ!」

 慌てて反対側に逃げ出す半平。

 一方、再生したカイメングリーンから報告を受けたギルは、バイオレットサザエの迂闊さを責め、良心回路の設計図の奪取を改めて厳命するが、

 
 ギル「キカイダーに先を越されてはならんぞ。あれが奴の手に入って、良心回路が完全なものにでもなったら、我々ダークは壊滅させられる

 自分たちがキカイダーひとりに勝てないヘッポコ集団だということを、大勢の部下が見ている中でうっかり公言してしまう。

 しかし、良心回路を組み込んだとしてもキカイダーの戦闘能力には変わりはないのだから、現状でも、ジローに変身されるたびにダークは壊滅の危険を迎えていることになるわけで、ダークの将来と番組の存続が心配になる管理人であった。

 そのジロー、右腕をミツ子に修理して貰っていた。

 ちなみに前回の26話でも、ジローは同じ箇所を怪我しているので、いささか芸がない。

 
 ミツ子「このタエ子さんのところへ行けば、良心回路の設計図は手に入るのよ」
 ジロー「……」

 ジローの腕を治した後、タエ子の写真を示しつつ、さっきの話を蒸し返すミツ子だったが、ジローは相変わらず不機嫌そうな顔で沈黙を守る。

 ミツ子「私は不完全な良心回路のために、あなたが何度も何度こんな風になるのを見ていられないのよ……」

 ほんとは、「いちいち巻き添えになる私たちの身にもなれよ」と言いたいのを、ぐっと飲み込む優しいミツ子であった。

 ミツ子「だって、私はジローに誰にも負けない強い人造人間になってもらいたいのよ」

 それでも、しつこいのを承知で掻き口説くミツ子だったが、

 ジロー「今のままで良い。僕のために何も関係ない人を巻き添えにしたくないんだ」

 ジローはさっきと同じ論法で、ミツ子の申し出を蹴るのだった。

 でも、繰り返しになるが、それはあくまでも言い訳に過ぎないのだろう。

 何故なら、仮に、この場に良心回路の設計図をあったとしても、ジローは良心回路の改造を断固として拒んでいたに違いないからである。

 CM後、人間の耳では聴き取れないかすかな声を聞いたジローは、その音を辿って「踊り子の湯」と言う、温水プールのような露天風呂へやってくる。

 
 ジロー「どうした?」
 千賀子「助けて、胸が、胸が……」

 見れば、施設の片隅に、黒い服を着た若い女性が座り込んで、苦しそうに息を喘がせていた。

 
 ジロー「……」

 で、これが、ふるいつきたくなるような色っぽい美女……冒頭にチラッと出てきたバイオレットサザエの人間態なのだった。

 ジロー、美女の胸を見て一瞬驚くが、すぐに肩を貸してホテルに連れて行く。

 人間態を演じるのは、日活の青春スターとして活躍していた進千賀子さん。

 「キカイダー」のゲストの中ではとびきりの美熟女である。

 人間態の呼び名がないので、便宜上、千賀子と呼ぶことにする。

 ジローが布団に彼女を寝かせて手当てしていると、すぐミツ子とマサルが入ってくる。

 
 ミツ子「ジロー、どうしたの?」

 ミツ子、ジローが咄嗟に服で彼女の胸を隠したのを見て、そのそばに跪くと、服を剥がす。

 
 見れば、千賀子の露出した胸には、アンドロイドであることを示す複雑なメカが組み込まれていた。

 マサル「アンドロイド!」
 ミツ子「ダーク破壊部隊!」

 しかし、これではいくらなんでも胸が厚過ぎて、まるで弁当箱を載せているようである。

 出来ることなら、首から下をベッドの中に沈めて、その上にダミーの胴体を乗せるという、「13日の金曜日」のケヴィン・ベーコン方式にして欲しかったところだが、そこまで求めるのは酷か。

 
 ミツ子「ジロー、この人を助けるつもりだったの? 答えてジロー!」

 ミツ子、ジローをなじるように問い質すが、

 ジロー「ミツ子さんには分からない、壊れかかった人造人間がどんな気持ちか……この人は僕に助けを求めたんだ」
 ミツ子「でも、相手はダークなのよ!」
 ジロー「相手が誰であろうと、殺さずに済むものなら助けてやりたい」

 いくらミツ子がジローのことを恋人のように思っていても、所詮、人間と人造人間の間にはどうしても越えられぬ溝があることを端的に示した、長坂さんらしい深みのあるやりとりである。

 当然、ミツ子にジローの気持ちが理解できる筈もなく、気分を害したように部屋を出て行く。

 
 その頃、半平はタクシーを拾って(たぶん、スバル360がエンストしたのだろう)湯ケ野の入り口までやってくるが、

 半平「いやいや、助かりました」

 
 光明寺「あ、どうもありがとうございましたーっ」

 その運転手と言うのが、記憶喪失で行方不明の光明寺博士なのだった。

 いやいやいや、どれくらい走ってきたのか不明だが、さすがに半平が気付かないというのは変だろう。

 何度か会って口を利いたこともあるんだから。

 
 半平「いえ、こちらこそ……こ、こ、光明寺博士!」

 金を払う段になって、漸く気付く半平だったが、光明寺はそのまま走り去ってしまう。

 それにしても、これだけ色んな職業をこなしちゃう光明寺博士って、何気に凄いよね。

 その適応力と神出鬼没ぶりは、「スピルバン」のヘレンを遥かに上回っている。

 一方、千賀子の胸は、敵であるジローによって修理されていた。

 
 ジロー「これで良い」
 千賀子「キカイダー、どうして私を?」
 ジロー「きみたちは、悪い人間の言うことだけを聞くように作られたアンドロイドだ。君たち自身に罪はない」

 ジローの思いやりに溢れる言葉に、千賀子はそれこそ胸を撃たれたように上半身を起こし、

 
 千賀子「キカイダー、私も、私も良心回路が欲しい……設計図が手に入ったらキカイダー、私にも良心回路をつけて」
 ジロー「……」

 今回の脚本の巧みなところは、千賀子が本当に改心したのか、改心したふりをしてジローを騙しているのか、最後の最後まで視聴者にも判断できないことである。

 この台詞も、本気で良心回路を欲しがっているのか、そう言ってジローに良心回路のありかを喋らせようとしているのか、どちらとも取れるようになっている。

 それにしても、この、悪から善に生まれ変わろうとするバイオレッドサザエの魅力的な人間態が、後に「01」のヒロインとして活躍するマリ(ビジンダーの人間態)の原型なのだろうか?

 そう言えば、スカーフをしているところも同じだしね。

 それはさておき、ジローが何か言う前に、ナギナタが飛んできて窓を突き破り、畳に突き刺さる。

 
 ジロー「危ないっ、君はダークに狙われている」
 千賀子「どうして?」
 ジロー「とにかく逃げよう」

 ジロー、千賀子の肩を抱くようにしてホテルから出てくるが、行く手を阻むようにミツ子があらわれ、

 ミツ子「ジロー、何処へ行くの?」
 ジロー「この人を安全な場所に隠してくる。僕が戻ってくるまで何処にも行くんじゃない。いいね?」

 
 ミツ子「……」

 一方的に言いつけて走り去るジローを見送るミツ子の目は、このままジローが自分のところに戻ってこないのではないかと言う心細さに揺れていた。

 ジローは千賀子を海に抜ける狭い洞窟……と言うより、岩の裂け目に連れて行き、

 
 ジロー「いいか、設計図を持って必ず戻ってくる。それまでは何があっても一歩も動くな、良いね」
 千賀子「ええ、待ってるわ」

 ジローの指示に、素直に頷く千賀子。

 うう、実に好みのタイプで、27話だけの登場なのが実に惜しい女優さんである。

 ジローがここまで親切にしてくれるのも、千賀子の外貌が好みのタイプだったからじゃないかなぁ?

 ミツ子、ホテルの庭の隅っこで、人知れず泣いていると、マサルが駆け寄って、

 
 マサル「姉さん、ジローはあの女の人に親切だね。ダーク破壊部隊なのに……きっと人造人間同士は好きになれるんだね」
 ミツ子「うるさいわねっ!」

 マサルの、人の傷口にトムヤンクンを擦り込んでおろし金で逆撫でするような、無神経にもほどがある発言に、ミツ子がぶちギレたのも当然であった。

 
 ジローのことで頭が一杯のミツ子は、自分たちを女性型アンドロイドたちが監視していることには全く気付かない。

 それにしても、くどいようだけど、下着が透けて見える戦闘員のコスチュームって、なんか良いよね。

 「キカイダー」にあって「仮面ライダー」に足りないのは、こういうセクシー要素だろうなぁ。

 「仮面ライダー」も、最初は女性の戦闘員がいたんだけどね。

 だが、ジローの配慮も空しく、千賀子はあっさりカイメングリーン、そして第三の怪人アカオニオコゼに見付かって、制裁を加えられそうになるが、

 
 千賀子「お願いよ、殺さないで」
 オコゼ「黙れ、裏切り者」
 カイメン「お前を処罰しろとのプロフェッサー・ギルの命令だ」
 千賀子「待って、私は裏切ってないわ、一日の猶予をくれたら必ず設計図は手に入れて見せるわ」

 千賀子はその証拠にその場でバイオレットサザエの姿に変身するが、これで千賀子さんの出番は終わってしまうのがとても残念である。

 で、このシーンの千賀子の態度も、ほんとうにジローを騙していたのか、仲間をなだめるために嘘をついたのか、どっちとも取れるんだよね。

 今更言うことでもないが、やっぱり長坂さんは天才である。

 半平、今回はろくなことがなく、間違ってアカオニオコゼの上に腰掛けて失神していたが、漸く目を覚ますと、

 
 今度は、三体の怪人が「オイッチニ、オイッチニ」と、掛け声をかけながら、トンネルの向こうから行進してくるではないか。

 半平「ああ、もういやっ」

 恐怖のあまり、その場に倒れてしまう半平。

 まあ、三度も怪人と遭遇しながら無事だったのだから、むしろ幸運と言うべきなのかもしれないが。

 その頃、ミツ子は半ばヤケクソになってホテルを出て、単身タエ子のところへ向かっていたが、あえなくダークに捕まってしまう。

 
 ミツ子「放して!」
 カイメン「へへへへっ」

 それはそれとして、背後からカイメングリーンにセクハラ気味に抱きつかれて、悲鳴を上げながら体をくねらせるミニスカのミツ子の姿が、めっちゃくちゃいやらしいのです!

 バイオレットサザエたちも加わってミツ子を取り囲み、タエ子の居場所を白状させようとするが、

 
 そこへ例によってギターを鳴らしながら、ソフトクリームの先端のような奇岩の上にあらわれたのが、ジローであった。

 
 ジロー「バイオレットサザエ、俺はお前を信じていた。さっき言ったことは嘘だったのか」
 サザエ「ほおざくなーっ」

 ジロー、岩から飛び降りてキカイダーに変身し、二体を相手に暴れまわる。

 アカオニオコゼが戦闘に加わらないこともそうだが、肝心な時にギルが「悪魔の笛」を鳴らさないのも、相当に不自然である。

 まあ、ギルの場合はトイレ(大)に行って、席を外していたということも考えられるが。

 キカイダー、まず、大車輪投げでカイメングリーンをもう一度バラバラにしてから、

 
 キカイダー「もう一度聞く、さっき言ったことは嘘だったのか?」
 サザエ「黙れキカイダー、行くぞっ!」

 もう一度同じことを尋ねるが、バイオレットサザエは遮二無二キカイダーに襲い掛かる。

 
 キカイダー「やめろ、バイオレットサザエ、もう一度考え直せ!」

 「サザエ焼き」と言う、吸盤上のノズルを体に押し付けられながらも、70年代の特撮ヒーローにしては女々しいほど諦め悪くサザエに翻意を促すキカイダー。

 11話のゴールドウルフにはここまでしなかったから、やっぱり、千賀子のことが好きだったんだろうなぁ。

 キカイダー、仕方なく、大車輪投げからのデンジ・エンドでバイオレットサザエを倒す。

 結局千賀子はジローをたばかっていたのかと思われたが、トドメを刺そうとするキカイダーに対し、

 サザエ「待って、キカイダー、さっき言ったことは本当だった、でも私たちはプロフェッサー・ギルから逃れられないのよっ」
 キカイダー「何故私の言うとおりにしなかった?」
 サザエ「出来ることならあの美しい女の姿で死にたかった……」

 バイオレットサザエ、最後に自分の「まこと」を訴えると、悲しそうに呻きながら爆死する。

 本人も言っているように、死ぬ間際にもう一度千賀子の姿に戻って欲しかったし、脚本ではそうなっていたと思うが、撮影の都合であろうか?

 しかし、ゴールドウルフのように良心回路を持たないのに、ダーク破壊部隊のアンドロイドがこれだけ善の心に近付いたのは、ひとつの奇跡と言って良いだろう。

 無論、そうさせたのは、ジローの限りない優しさであった。

 
 ミツ子「ごめんなさい、ジロー」
 ジロー「何故言うとおりにしなかった?」
 ミツ子「許して……私……」
 ジロー「どうして僕を信用しなかった?」

 だが、戦いが終わっても、ジローのミツ子に対する感情的なしこりは残ったままで、ジローはミツ子の顔も見ずにその軽率な行動を責める。

 と、そこへ半平が現れ、マサルがアカオニオコゼに追われていると急報したため、ジローはミツ子を置いて、サイドカーに乗って走り出すのだった。

 なるほど、アカオニオコゼが戦場にいなかったのはその為だったのか……と言いたいところだが、マサルを捕まえるくらい戦闘員にも出来ることなので、言い訳にはならない。

 以上、美人女優をゲストに迎えてシリアスな人間ドラマが展開する大変見応えのある秀作であったが、タイトルと内容が微妙にズレていたような……
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コメント

サザエとマスオのやりとり

サザエとマスオのやりとりを見て一瞬笑ってしまった小生であります。どうやら裏切りの裏切りで裏をかいたようですがね😅ところで、三平の「ああ、もういや」→半平「ああ、もういや」が正しいのではないのでしょうか?

題名だけで勘違い?

 バイオレットなサザエと聞いて、あのサザエさんがDVで捕まったのかと思ってしまった。実の弟を理不尽に追い回したり、つねったり、怒鳴ってる時点でDVなんやけど。
女の胸はマシュマロのように白くて柔らかくて大福みたいな大きさ
女のアソコはアワビやウニのように新鮮
女の尻は桃のような果肉

ゲストのキャスティング

これは、海棲アンドロイド3部作と言われているシリーズの初回ですね。この時代の特撮や刑事ドラマで活躍したバイプレーヤーが出演します。
この後出てくる潮健児さんのキャラクターが強烈です。

アンドロイドマン

管理人様、だまされないでください。この回の女性アンドロイドマンは中身は男の女装アンドロイドマンです。24話と比べるとわかると思います。腰から尻のライン、ベルトの位置、走るときの内股(24話吊橋)など。ブラジャーは中は詰め物です。それが証拠に揺れない。○乳がいない。
多分、この回はバトルがほとんどで24話のようにそれ以外の場面がほとんどないから吹き替えになったんでしょうね。
ちなみに最終回あたりは中身は女性。最後の基地の爆発シーンも中身女性でよく撮ったな、と。

Re: サザエとマスオのやりとり

> サザエとマスオのやりとりを見て一瞬笑ってしまった小生であります。

自分で書いてて迂闊にも気付きませんでした。

> 三平の「ああ、もういや」→半平「ああ、もういや」が正しいのではないのでしょうか?

ご指摘ありがとうございます。直しておきます。

Re: 題名だけで勘違い?

タイトルにあるように、ジローと恋に落ちるみたいな話だったら、もうちょっとエロくなってたかもしれませんね。

Re: アンドロイドマン

> 管理人様、だまされないでください。この回の女性アンドロイドマンは中身は男の女装アンドロイドマンです。

ゲッ、そうだったんですか。すっかり騙されてました。

ご教示、まことにありがとうございます。

ジローの悲しみ

>ジロー「ミツ子さんには分からない、壊れかかった人造人間がどんな気持ちか・・・・、この人は僕に助けを求めたんだ」
>ジロー「相手が誰であろうと、殺さずに済むものなら助けてやりたい」

バイオレットサザエを人造人間同士哀れみ、助けようとするジロー。これはかなり以前述べた事でもあるのですが、実作品では実現こそしませんでしたが、「仮面ライダー」のアリキメデスのお話の終盤で、一度は倒された底なし沼に沈んで行くアリキメデスに対し、何と
「アリキメデスっ、今助けてやるぞっ!!」
とライダーが改造人間同士、救いの手を差し伸べると言う場面がここで実現された様にも見えます!!

>ミツ子「ジロー、この人を助けるつもりだったの?答えてジロー!」
>ミツ子「でも、相手はダークなのよ!」

そして、そんなジローを糾弾するミツ子姉さんが、一見「V3」で恭順の意を示した(ふりをしている)クサリガマテントウを助命しようとしていた志郎を
「あんな奴、殺してしまえばいいんだわっ(怒)!!!!」
と糾弾する純子姉さんの様にも見えますが、それは志郎のクサリガマテントウに対する改造人間同士の感情云々と言う問題ではありませんでした。そのため、ここはジローと同じ伴さんがやっている事も手伝い、「イナズマン」のバラバンバラのお話(石ノ森章太郎さん監督回)でバラバンバラを倒す事を躊躇した五郎が、少年同盟の子たちや豪作から激しい非難を受ける場面により近い様な気がします!!しかもそこではバラバンバラは新人類同士である以前に、五郎のおっかさんであると言うここに観るジローとバイオレットサザエ以上の重たい宿命がのしかかる物でした!!

>いくらミツ子がジローのことを恋人のように思っていても、所詮、人間と人造人間の間にはどうしても超えられぬ溝がある・・・・・

更に、結論として言える事は、「デビルマン」の最終回で、明がデビルマンに変身する様子を目の当たりにしながらも、ラストでの
「中身は、同じ明くんじゃない・・・・。」
とのミキちゃんの言葉は、ミキちゃんの愛する相手は「明」であり、決して「デビルマン」ではない事を暗示する物で、それはここに観るジローとミツ子姉さんにも見事に当てはまると言えましょう!!

ゲーターの嫁

>激昂するサザエを、マスオが、いや、カイメングリーンがなだめる

そんな悲壮感溢れるお話であるにもかかわらず、バイオレットサザエと言う名を聞く度に、現在youtubuで配信中の「ロボコン」で、ロボコンが居候する大山家のおっかさんを熱演する加藤みどりさんがフラッシュバックしてしまいます!!そして満足な仕事もせずごろ寝しているロボコンに肝をいやすおっかさんが、同じ加藤さん同士、
「やいっ、魔王っ!ハンバーグばっかり食ってないで仕事しろっ(怒)!!!」
とハクション大魔王を怒鳴り付けるカンちゃんの様にも見えてしまいます(笑)!!

>怪人と戦闘員の姿のまま大家荘に堂々と正面から乗り込んでいく・・・・

それに加え、カイメングリーンの声が増岡弘さん!!先日の「スピルバン」の記事でのコメントで述べた「999」のグタラに続き増岡さんネタが続いてしまいますが、その増岡さんは「チェンジマン」ではゲーターの声であります!更にカイメングリーンとは緑繋がりでもあるため、34枚目のミツ子姉さんとカイメングリーンが
「わし、一度でいいから、あんたとこうやってくんずほぐれつやり合ってみたかったんよっ♪」
と不意討ちするゲーターに
「きゃーーーーーっ、放せっ、放せーーーーーっ(泣)!!!!」
となっているマーメイドの変身前アクションの様で可笑しいです!!
そして、バイオレットサザエがホテル内に本体のまま堂々入場していたのと同様に、「チェンジマン」では、ゲーターの嫁(!)が、そのダーク怪人さながらの風体にまま高級ホテルに当たり前の様に部屋を借りていました!!しかもゲーターの嫁はホテルの部屋にチェンジマンの五人を呼び寄せ
「お願いです、チェンジマンさん。うちの人(ゲーター)をゴズマから足を洗うように頼んでもらえませんか・・・・・(泣)?」
等と息子のワラジーの事まで持ち出してお涙頂戴を演じて見せ、ゴズマのチェンジマン掃討作戦に一役買うしたたかさを見せつけていました!!それに乗せられたチェンジマンは、グリフォンをまんまと拿捕されてしまいましたが、その後、嫁が
「いやぁ、おめぇの芝居も大したもんだい♪」
とのゲーターと
「お前さんのためだからねぇ~♪」
等と差しつ差されつ酒盛りをしていた処を危機を脱して来た四人に
「よくも騙してくれたなっ(怒)!!!!」
とばっちりと抑えられていました(また笑)!!そのお話が記事化されるのが楽しみです♪

Re: ジローの悲しみ

鋭い解説ありがとうございます。

アリキメデス……いましたね、そう言うのが。

Re: ゲーターの嫁

増岡さんはほんと色んな作品に出ておられますよね。

> そのお話が記事化されるのが楽しみです♪

う……あの話はスルーするつもりだったんですが……書きましょう!

ご無理を言ってしまった様ですいません。

ご返信ありがとうございます。

>う・・・・・あの話はスルーするつもりだったんですが・・・・・書きましょう!

何かご無理を言ってしまった様ですいません(苦笑)。

Re: ご無理を言ってしまった様ですいません。

返信ありがとうございます。

読者様あってのブログですので、お気になさらないで下さい。

No title

管理者さまの おっしゃる通り 進さんは

ホント 美形で やはり 自分の好きなタイプの

女優さんです

キカイダーより 先に 出演された

「美しきチャレンジャー」(いずれかの機会

に お願いしたいです)でも ヒロイン

新藤恵美さんを いじめる

いいサブキャラでしたし

このあとの 「ジャッカー電撃隊」にも 出られて

ますし 何より 日活で いい脇役と

して ご活躍されてましたし

第2第3 シリーズで 「チャーリーズエンジェル」

の サブリナの吹き替えも

と 書きだせば キリがないですが

忘れられない 女優さんです

Re: No title

> 「美しきチャレンジャー」(いずれかの機会
> に お願いしたいです)でも ヒロイン
> 新藤恵美さんを いじめる
> いいサブキャラでしたし

なんか物凄いイヤミなキャラでしたね。

No title

こんばんは。ところで、キカイダー26話の感想がアップされていないのですが…?

Re: No title

こんばんは。

すいません、あまり面白くなかったのでスルーしました。

はじめまして

初めてコメントさせていただきます。
ちょうど最近DVDでキカイダーを見直しているところで、今日ちょうどこの回を見たところです。
キカイダーはこの回の進千賀子さんほか、結構ゲストが豪華だな、という印象があります。
ネット検索でこのページにたどり着きましたが、キカイダーはもちろん他の作品のレビューも充実されていてすばらしいサイトだと思います。
今後も楽しみにしております。

Re: はじめまして

はじめまして。

ご訪問&コメントありがとうございます。

> ネット検索でこのページにたどり着きましたが、キカイダーはもちろん他の作品のレビューも充実されていてすばらしいサイトだと思います。
> 今後も楽しみにしております。

そんなに評価していただけるとは、大変光栄です。

これからも頑張りたいと思います。

進千賀子はエエ女やなぁ〜

進千賀子、ホンマに昔の女優さんは色気があってエエ女ですわ。新藤恵美主演の「美しきチャレンジャー」に出演してたけど、こっちのほうが美しいな。

Re: 進千賀子はエエ女やなぁ〜

コメントありがとうございます。

「美しき~」の千賀子さんは、きつい感じでしたもんね。

怪人三体

今回はサザエ、カイメン、オコゼと三体の怪人が登場しましたがサザエが次郎の味方になったとも言えるし、実はダークのスパイだった(或いは捨て石)とも言えるしどちらにせよ珍しく“知恵比べ”の様相でしたね😅マスオがサザエを嗜めるシーンは爆笑必須ですね🤣

Re: 怪人三体

面白いですよね。

サザエのセリフ

サザエの“命を粗末にするな”のセリフは悪人らしからぬ発言でしたね😅就職する会社を間違えてしまったようですね😅

Re: サザエのセリフ

らしくないですよね。

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