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横溝正史シリーズ2「真珠郎」 後編

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 続きでおま。

 洞窟の中で、鵜藤氏の首なし死体が発見される。重傷を負った乙骨を屋敷に運んだ椎名と由美。椎名はひとり、警察に行こうとする。

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 由美は椎名と離れがたい風情で、
 「怖いの、ねえ、わかるでしょう。あたし怖いの!」

 鈍感な椎名は、「怖いって真珠郎がですか?」と尋ね、由美は調子を合わせるように「ええ、だから早く帰ってね」と縋るように頼む。

 原作の「真珠郎」は伝奇ミステリーとしてもだが、主人公とヒロイン由美の恋愛物としてもなかなか楽しめる。

 椎名は警察へ向かうが、ちょうど来合わせた日和警部と会ったため、思ったよりかなり早く戻ってくる。ところが、そのため、乙骨と由美が抱き合っているところに飛び込んでしまい、気まずいことになる。

 つまり、由美は既に乙骨と出来ていたのだ。だが、由美はなんとなく乙骨のことを恐れている様子で、だから、椎名に対し「早く帰ってきてくれ」と言ったのだ。

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 それはさておき、本格的な捜査が始まり、由美は鵜藤が、社会に対する復讐として人間ペスト菌とも言うべき恐るべき美少年殺人鬼「真珠郎」をひそかに育てていたことを明かす。

 原作ではその辺の描写はごく抽象的なものだが、ドラマでもその再現には苦労したと見える。で、真珠郎にはウサギなどの小動物の頭を「ちょん切る」という癖があったことが分かる。

 真珠郎についての観察ノートを見る金田一だが、ここで最近の写真がないことに気付く。はい、これも伏線なのであります。

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 かつて屋敷に勤めていて、真珠郎の生い立ちについて知っている老人を、あの藤原釜足が演じている。
 彼によれば、鵜藤によって別々のところから連れてこられた美男美女を子供を作らせるためだけにセックスさせ、それで生まれたのが真珠郎だと言う。

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 真珠郎の親を運ぶ馬車。モダンホラーっぽくて好きな映像だ。

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 とりあえず、椎名はひとりで東京へ戻る。別れ際、いまさらになって「怖いと言ったのは乙骨のほうだったんですか?」と間の抜けたことを聞き、由美を悲しませる。

 ここから舞台は東京へ移る。原作の由利先生は、舞台が東京へ移ってから登場するのだ。

 いつの間にか、乙骨と由美は結婚して東京へ新居を構えていた。その通知の手紙を見るが、当然面白くない椎名は行こうともしない。

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 しかしある日のこと、隣の車に真珠郎らしき人物の姿を目撃し、愕然とする椎名。そのこともあって、久しぶりに由美と喫茶店で会う。

 由美は、真珠郎が東京へ来ている証拠があると話し、椎名をある場所へつれて行く。

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 それは役所の掲示板みたいなところで、そこに飾ってある群集写真を示し、由美は「ジューン・ケティの真後ろに真珠郎が写っている」と話す。同じ写真には由美と乙骨も写っていた。

 ところで、ジューン・ケティって誰だ? うーん、当時の人気女優とかかなぁ。

 なお、原作では「外国の有名テニス選手」と言うことになっている。ただし、こちらは写真ではなくニュース映画であるが。

 真珠郎がいつの間にか東京へ来ており、しかも由美たちを付け回すようにしているので、怯える由美であった。

 破局はすぐに訪れる。雪の晩、乙骨の新居に招待された椎名だが、夜中に真珠郎が由美たちを襲い、乙骨は負傷し、由美は連れ去られてしまう。

 椎名はその後を追うが、池の中に頭を突っ込むようにしている由美らしき女の死体が見付かる。

 しかもその死体には首がなかった……

 恐怖のあまり日村みたいな顔になる原田大二郎であった(彼の名誉の為に貼らない)。

 椎名の証言と死体の腕のアザから、その死体は由美であると断定される。絶望に沈む椎名。だが、事件はまだ続き、遂には乙骨まで顔を切り刻まれて殺されてしまう。

 金田一は、何故乙骨の首を切り落とさなかったのか、そこに事件の謎が潜んでいると椎名に告げる。

 最後は、再び信州へ舞台を移し、金田一が事件の謎を語りつつ、「真犯人」と椎名の悲しい再会を描く。その辺は各自で確認して下さい。

 この「真珠郎」は、密室とかアリバイとか、そういう部分的なトリックじゃなくて、事件全体に仕掛けられた意外性で読者をあっと言わせるたぐいの小説なので、最初に読んだ時のショックは結構大きかった。「夜歩く」ほどじゃないけどね。

 追記

 「真珠郎」は金田一耕助ものではないし、ストーリーも短いのであまり映像化されていない。自分の知る限りでは、他には小野寺昭版と、古谷一行の2時間版くらいしかない。後者はほとんど原形をとどめないアレンジだったが、前者の小野寺版は以前ここでも紹介したが、なかなか面白かった。真珠郎役の女優さんもなかなか綺麗だった。


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コメント

古谷一行の2時間版が再放送されて録画して観たのですが
なんとも残念な出来でした。
遺産相続とか老婆が「帰れ」とか一家惨殺とかデジャヴ感が半端ないし
なにより真珠郎を男が演じては元も子もない気が・・・
この作品はビデオ撮影の明るい画面ではダメだと思います。

Re[1]:横溝正史シリーズ2「真珠郎」 後編(08/17)  

影の王子様
>古谷一行の2時間版が再放送されて録画して観たのですが
>なんとも残念な出来でした。
>遺産相続とか老婆が「帰れ」とか一家惨殺とかデジャヴ感が半端ないし
>なにより真珠郎を男が演じては元も子もない気が・・・
>この作品はビデオ撮影の明るい画面ではダメだと思います。

これは2時間シリーズの最後の奴ですね。
シリーズ後半の作品は、ネタも使い果たして原作は跡形も残ってない物が多いです。

後半で、多少なりとも面白いのは「黒い羽根の呪い」「人面瘡」「呪われた湖」くらいですね。「真珠郎」も、あれでもまだマシな方ですよ。

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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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