第48話「バラバ!裏切りに死す」(1988年1月30日)
戦隊シリーズの悲しい宿命により、いよいよ幹部の退場が始まる48話である。
そしてその嚆矢は、タイトルから分かるように前線指揮官のひとりバラバであった。
まさかオヨブーやフーミンより先に死んでしまうとは意外であるが、やっぱり「ママーッ!」(30話)がまずかったのかもしれない。
冒頭から、ゼーバがメロスのように激怒している。

ゼーバ「バラバ、失敗ばかりしおってぇ、貴様のような奴は死刑だ!」
それも尋常の怒り方ではなく、いきなりの死刑宣告までしちゃう。
バラバ「死刑?」 あまりに突然のことで、状況が飲み込めずに茫然とするバラバ。
抗弁の機会すら与えず、ゼーバは気合を発してバラバを床の上に大の字に寝かせて手足を鎖で縛ると、

天井からクソでかい円錐形の石柱を落とし、その体を串刺しにしようとする。
バラバ「うわわっ!」
アナグマス「おおお……」
イガム「ああっ」
オヨブー「バラバ様っ」
事態の急転に、他の幹部たちも浮き足立ち、騒然とした雰囲気となる。
バラバ「お許しください、ゼーバ様、このままで終わるのはあまりにも無念、あと一度、一度だけチャンスをお与えください!」
ゼーバ「よし、その言葉を忘れるな」
だが、バラバがワンモアチャンスを願うと、ゼーバはあっさり聞き届けてやる。
あるいは、最初からそのつもりで、バラバをこの場で処刑するつもりは端からなかったのかもしれない。
つまり、そうやってバラバのみならず他の部下たちに危機感を植え付け、より一層職務に励むようにさせるためである。
しかし、1年で終わる番組だから仕方ないけど、ゼーバも気が短いというか、根気がないよね。
だって、曹操だって「官渡の戦い」で袁紹に勝利した後も、華北を平定するのに5年くらい費やしているのだから(何の話だ?)、地上全てを征服するなどと言うそれとは比較にならない大事業が、1年やそこらで結果を出せる筈がないではないか。
もっとも、連敗続きの部下たちの不甲斐なさに、ゼーバが怒りを爆発させたくなった気持ちも分からないではない。
その後、少し落ち着いたバラバは、人気のない洞窟の奥であることに気付いてしまう。
バラバ(つーか、なんで俺だけ怒られたの?) そう、負け続きと言う意味では、イガムだって同じなんだから、バラバだけ一方的に責められて死刑を宣告されるのはあまりに不公平と言うものだろう。
もっとも、実際は、脳も筋肉で出来ているバラバはそんなことに思い至る余裕もなく、ひたすらマスクマン打倒の秘策を練っていた。
と、そんなバラバの前にニヤケ面を浮かべてあらわれたのが、キロスであった。
ま、負け続きと言う点では、キロスだっていつ処刑されてもおかしくない立場なんだけどね。
知恵を貸してやろうと言うキロスの申し出をバラバは突っ撥ねるが、

キロス「俺の言うとおりにやれば、必ず勝てる」
バラバ「……」
バラバ、「北斗の拳」で、ジャギにそそのかされたシンが悪魔に魂を売ってしまったように、キロスの蠱惑的な囁きについ心を動かしてしまう。
それが、己の破滅を招くことになるとも知らず……
で、キロスの授けた策と言うのは、氷漬けにされたイアル姫を利用しろというものだった。
オヨブー「キロスの言うことなど真に受けてはなりませんぞ」
バラバ「放せっ」
オヨブー「うっ、ああ」
腹心のオヨブーは必死に止めようとするが、前回に引き続き、バラバは邪険にその体を突き飛ばす。

そして、大地帝剣で氷柱の鎖を切ると、その切っ先で氷柱を持ち上げる。
なおも思い止まらせようとするオヨブーであったが、バラバと揉み合っているうちに天井から氷が落ちて来て、

オヨブー「うおおおーっ!」
どういう作用か不明だが、オヨブーも、イアル姫と同じように四角い氷の中に閉じ込められてしまう。
バラバ「オヨブー! ……えらそうなことを言った報いだっ!」
腹心の変わり果てた姿に、さすがにギョッとするバラバだったが、オヨブーを助けるどころか、悪口を叩いて見捨て、当初の計画通りイアル姫の氷を運び出す。
もっとも、この氷は特殊な氷なので、その気があってもバラバには溶かすことは不可能だったろうが、バラバがもう少し親分らしい態度を示していれば、オヨブーもあんなこと(後述)はしなかっただろう。

バラバ「マスクマン、これが美緒こと、イアル姫だ」
バラバ、早速イアル姫の姿を、どういう方法でか知らないが、光戦隊のモニターのひとつに映し出して呼びかける。
ま、そんなのはどうでもよくて、前髪がちょっと垂れ下がっている東ちゃんのキリッとした顔がたまらんのです!
どうでもいいが、バラバが通信してきた時、その場に東ちゃんしかいなかったら、バラバ、ずいぶん間の悪い思いを味わっていたことだろう。
バラバ「マスクマン、これが美緒こと、イアル姫だ」
東「申し訳ありません、ただ今マスクマンは全員出払っておりますが……」
バラバ「なにぃ? ……お前は誰だ?」
東「光戦隊のオペレーターをやらせてもらっている東と申すものですが……あ、バラバ様ですね。いつもマスクマンがお世話になっております」
バラバ「いえ、こちらこそ……」
東「何か伝言はございましょうか?」
バラバ「あ、また掛け直すんで……すんません、なんか、お邪魔しちゃって」
東「いえいえ、お気になさらずに」
などという、ほんわかした会話を妄想してみるのも一興である!
えー、で、何の話だったか?

バラバ「タケル、懐かしかろう」
タケル「美緒がこんな姿で……」
わなわなと声を震わせながら、いとおしそうにモニターの中のイアル姫に手を伸ばすタケル。
モモコ「なんてひどい」
そう、視聴者は先刻承知だが、タケルたちはイアル姫がこんな姿で監禁されていることは、全然知らなかったのだ。
バラバ「タケル、会わせてやるぞ、ただし地獄でな、俺と勝負をするのだ。お前一人で来い!」
バラバ、そう言って一方的に通信を切る。

タケル「おのれ、バラバ!」
たちまちゴリライモ1号としての本能を呼び覚ますタケルであったが、ふと我に返り、
タケル「……ところで、何処に行けば良いの?」 東「さあ?」
そう、バラバ、うっかり場所を言うのを忘れてしまったのである!
まあ、光戦隊のセンサーで、バラバがどこから電波を送ってきているのかは分かっていたのだろう。
タケル、ひとりで司令室を飛び出す。

ケンタ「タケル!」
ケンタたちもそれに続こうとするが、姿長官が「待て!」と叫ぶ。

振り返り、無言で次の言葉を待つ4人に対し、
姿「タケルを信じるんだっ!」 と、ケンタたちが予想したとおりのクソの役にも立たない精神論を放つのだった。
いや、普通の怪人すら5人がかりでないと勝てないのに、敵の幹部と一騎打ちなんて、死にに行くようなものではないか。
仲間が信じようが信じまいが、勝敗の結果は変わらないのだから、姿長官がすべきは黙ってケンタたちを送り出すか、タケルを後方から全力でバックアップすることであったろう。
それはともかく、タケル、いつもの崖の下の洞窟の中に入り、その奥であっさりイアル姫の氷柱と対面する。
正直、その周りに地雷でも仕掛けておけば、美緒に目が眩んで冷静さを失っているタケルを、簡単に殺せたのではないかと思うが、戦士であるバラバは堂々とタケルの前にあらわれる。

バラバ「青いなタケル、女一人のために、命を捨てに来るとはな、地帝獣バルガドグラー!」
ちなみに「青いなタケル」のところで、バラバは左手で自分の尻を触っているのだが、これは尻が痒いのではなく、「お前の尻は青い」と言うゼスチャーであった。暗いし、ちびっ子には分かりにくかったと思うが。
バラバ、バルガドグラーを呼んで、トゲの生えた機雷のような物体をイアル姫の氷柱の表面にいくつも貼り付けさせる。
バラバがその一つを掴んで洞窟の外へ投げると、凄まじい爆発が起きる。
バラバ「マスキングブレスを外してもらおう」
タケル「なにぃ」
バラバ「さもなきゃ……」
そう言って、意味ありげにイアル姫のほうを見るバラパ。
タケルの脳裏に、氷ごと吹っ飛ぶイアル姫の姿が浮かぶ。
そう、イアル姫を人質にして、タケルをマスクマンに変身させないという、セコい作戦だったのだ。
まあ、この特殊な氷が地帝獣の爆弾ぐらいで壊れる筈はないのだが、タケルはそんなことは知らないので、彼に対しては実に有効な脅しとして働き、

タケル「卑怯者ぉ」
バラバを罵りながら、迷わずタケルはマスキングブレスを外し、地面に置く。
「ゴーグルファイブ」44話などの教訓からか、バラバはそれを放置せず、バルガドグラーに命じて破壊させる。
ここで、洞窟の入り口を塞いでおくだけの周到さがあれば、バラバの完全勝利だったと思われるが、筋肉脳にそこまで求めるのは酷であろう。
タケルも、さすがにその場から逃げ出すしかなく、すぐに洞窟の外へ走り出るが、バラバと地帝獣の猛追を振り切るのは生身の体では不可能で、

タケル「うわーっ!」
森の中で追いつかれ、両者の激しい攻撃を受けて吹っ飛ばされる。

モモコ「タケルがあぶない!」

再びモニターの前に集まる一同。
そうじゃ、東ちゃんの画像が貼りたかっただけなんじゃ。
ケンタ「美緒さんの爆弾を外すんだ、そうすればタケルも俺たちだって戦える」

ケンタの言葉に、一斉に走り出す4人。
姿「……」
東(今度は止めんのかいっ!) じゃあ、最初に引き止めたのはなんだったのかと、上司の頭の中を一度見てみたいと思う東ちゃんであったが、たぶん、ほんとである。
4人はイアル姫のところまで急行するが、今度はキロスが立ちはだかる。
キロス「余計な手出しは無用」
ケンタ「キロス、バラバをけしかけたのはお前か?」
バラバ、敵からも、そんなことを自分で考え付く頭がないと思われているらしい。合掌。
ケンタたちはすぐ変身してキロスに立ち向かう。
キロス、キャラとしては既に賞味期限切れ間近で(キロス「誰がじゃ!」)、背中に半額シールが貼られていてもおかしくはないのだが、その実力は衰え知らずで、

ひとり欠けたマスクマンを文字通りきりきり舞いさせる。

東「みんなが!」
かつてない状況に東ちゃんが危機感をあらわにして叫ぶ。
モニターには、苦戦するとタケルと、衝撃で変身の解けたケンタたちが悶え苦しんでいる様子が映し出されていた。

東「このままでは!」

東「タケルも負けてしまいます!」
口をタコのようにして訴える東ちゃんに対し、我らが姿長官は、
姿「愛の力は偉大なんだっ」 何の照れもなく、こっぱずかしい台詞を吐く。
東(真顔で何を言うとるんだ、このおっさんは?) 思わず姿長官の顔を二度見する東ちゃん。
と、姿長官が珍しく東ちゃんの名を呼び、

姿「東博士、君も人を愛したことはあるだろう?」
初めて、東ちゃんに対しプライベートな話題を持ち出す。
実にこれが、劇中で、東ちゃんがオペレーターとしてではなく、血の通ったひとりの人間、否、女性として扱われた最初で最後のシーンなのである。

東「は……?」
東ちゃんも、勤務中にそんなことを聞かれたことは初めてだったので、一瞬戸惑う。
ああ、私も東ちゃんに愛されてみたいっ! 
姿「愛が若者を勇気付け、愛する人のためならば人知を超えた力を発揮する。それはちょうどオーラパワーに似た力と言って良い、信じよう、タケルの愛の深さを!」
滔々と愛の素晴らしさを語る姿長官に対し、東ちゃんは小さく頷くと、
東「要するに、何もしないってことなんですね?」 姿「まあ、そう言うことだな」
……と言うのは嘘だが、部下の絶体絶命のピンチを目の当たりにしながら、このおやじが何もしようとしないのは厳然たる事実である。
ちなみに東ちゃんと言うか、七田玲子さんも、初めて人間扱いされて嬉しかったんじゃないかと思う。
どうせならもうちょっとその話題を膨らませて欲しかったところだが、まあ、贅沢は言うまい。
しかし、野暮を承知で言わせて貰えば、「信じる」だの「愛の力」だので戦争に勝てるんなら、誰も苦労はしないよね。
以上、東ちゃんの画像をいっぱい貼りたいだけのコーナーでした。

CM後、タケルがようやくゴリライモのパワーに目覚めて反撃に出るが、そこへ飛び込んで来てタケルに襲い掛かったのがキロスであった。

バラバ「キロス、何の真似だ?」
キロス「知れたこと、タケルを倒すのさ、そうすればイアル姫は晴れて俺のものとなる」
バラバの問い掛けに、平然と答えるキロス。
そう、キロスの狙いは最初から愛しのイアル姫をゲットすることだったのだ。
バラバ「貴様ぁ、俺を利用したのか」
キロス「共倒れになってくれれば後の手間が省けるからな」
バラバ「おのれぇええっ」
でも、共倒れを狙っていたのなら、この段階で割り込んでくるのは変ではないか?
つーかさあ、チューブと言うか、ゼーバがトンチキ野郎だと思うのは、タケルと4人が分断され、しかもタケルが変身出来ないと言う願ってもない状況になっているというのに、一切バラバに加勢しようとしない点である。
まあ、これはあくまでバラバの戦いだと考えているのだろうが、その偏狭なセクショナリズムこそが、いつまで経ってもマスクマンに勝てない最大の原因だと知れ!
さらに、キロス、何をトチ狂ったか、タケルではなく、まずバラバを殺そうとする。
……はっきり言って意味が分からん。
自分でさっき言ったように、タケルを倒してゼーバから正式にイアル姫を貰い受けるつもりなのなら、何より先にタケルの息の根を止めるべきではないか?
ともあれ、

ここで視聴者もその存在をすっかり忘れていたオヨブーが、全身から炎を放射して内側から氷を砕くと、赤く燃える光の塊となって一気に戦場に飛んで来て、キロスの邪魔をする。
実体化してバラバの前に跪くと、

オヨブー「バラバ様、うるさいやつとお思いでしょうが、お助けに参りました」
バラバ「むっ……」
キロス「良くあの氷の中から出てこれたな?」
なんと麗しいオヨブーの忠誠心だろうと、思わず胸が熱くなる管理人であったが……
キロス「おのれ、渡さん、イアル姫は渡さんぞーっ!」
形勢不利を悟ったキロスは、そう叫んでいきなり走り出すと、洞窟の中に駆け込み、氷の表面についた爆弾をクレセントスクリューで払い落とすと、

クレセントの先からレーザービームを出して、氷柱の周りの地面に矩形を描いて、バーナーで扉を焼き切るように穴を開けると、

その中に氷柱を落とし込む。
キロス「ここは風地獄に通じてるんだっ」
どうやら、万が一の場合を考え、キロスはその下が風地獄と繋がっている場所を選んでバラバに氷柱を運び込ませたらしい。
キロスはイアル姫に続いてさっさとその穴に飛び込む。
タケルも追いかけようとするが、キロスが払い飛ばした爆弾が入り口付近で爆発したため、岩盤が崩れて洞窟の入り口を完全に塞いでしまう。
タケル「美緒! 美緒!」
さすがのタケルにも、変身できなくてはそこを突破することは不可能だった。
と、そこへバラバとオヨブーがやってくる。
バラバ「タケル、倒す、貴様を倒す!」
タケル「……」
バラバ「やれ、オヨブー!」 タケル(人にやらすんかいっ!) タンカを切った後でその台詞はなかろうと、タケルが内心呆れるが、

オヨブー「……」
オヨブーは何故か動かず、無言で首を左右に振って見せるだけ。

バラバ「オヨブー?」
オヨブー「俺はキロスの口車に乗るなと忠告したはずだ、これはあなたの戦い」
バラバ「貴様ーっ、俺を助けに来たのではないのか?」

オヨブー「バルガ族の勇者、地帝司令バラバといわれた男に最後の戦いの場を与えてあげたかったんです。せめてもの、武人の情け!」
バラバ「……」
そう、オヨブー、とっくの昔にバラバを見限っており、あくまでバラバに武人としての生を全うさせてやりたいという一念から駆けつけたに過ぎないのだった。
この豹変には、意外と、47話に続いて今回もバラバに張り倒されたという悔しい思いが影響していたのかもしれない。
人間関係って、そんなもんだよね。
でも、そうすると、「バラバ様、うるさいやつとお思いでしょうが、お助けに参りました」と言う、さっきの感動的な台詞が全くの偽りだったということになり、管理人の熱くなった胸の責任をどう取ってくれるんだと言う話になる。
まあ、番組サイドの都合もあるのだろうが、ここは、バラバの方から「手出しをするな、これは俺の戦いだっ!」と、カッコよくオヨブーを制して一騎打ちを再開する……と言う方が絶対良かったと思う。
結果はどうせ同じなのだから、せめてバラバにはそれくらいの花道を用意してあげて欲しかった。

バラバ「おのれーっ!」
ここでバラバが怒りの形相凄まじく、剣を構えてオヨブーに斬りかかっていたら、タケルの立場がなくなるところであったが、バラバもそこまで往生際の悪い男ではなく、向かって行った先は勿論タケルであった。
で、詳細は省くが(バラバ「省くなっ!」)、仲間から新しいマスキングブレスを受け取ってレッドマスクに変身したタケルとの激闘の末、

マスキーブレードをレーザーブレードのように光らせたレッドマスクに斬られた挙句、

バラバ「はわわっ」
頼みの綱の大地帝剣までへし折られ、そこにとどめのマスキークラッシュを叩き込まれ、勝負あり。
気が付けば、あんなに苦労して手に入れた大地帝剣、あんまり役に立たなかったな……
これでは曽我町子さんも浮かばれまい。
それでもバラバ、司令官の意地を見せて、なんとか立ち上がり、

バラバ「バカなな、俺は……はは……」
口と鼻から白い息を吐きながら、意外と澄んだ目を剥いていたが、

バラバ「ぐわーっ!」
絶叫と共に体から火を吹き、

バラバ「ああああーっ!」
その場にうつ伏せに倒れると、

最後は大幹部にふさわしい火薬量で豪快に吹っ飛んで果てる。

オヨブー「……」
だが、それを見たオヨブーは、眉ひとつ動かさず、平然としていた。
うーん、いくらバラバを見捨てたとはいえ、長い間一緒に戦ってきた上司の死を迎えるにしては、あまりに冷淡な態度に思え、正直、オヨブーには失望した。
この後、すっかりその存在を忘れられていたバルガドグラーとマスクマンの戦いとなり、巨大ロボットバトルを経てひとまず戦いは終わる。

さて、キロスの方は、念願のイアル姫を手に入れ、住み慣れた(?)風地獄の地の底で歓喜に打ち震えていた。
キロス「取れるものなら、ここまで来てみろ! 風地獄に耐えられるのは、俺だけ、ゼーバもここまでは来れん!」

キロス「イアル姫、もう手放しはしないぞ!」
イアル(寒っ!) いいから早くここから出してくれと思うイアル姫であったが、たぶん、ほんとである。
傍目には、身動きの取れなくなった意中の女性にセクハラをしまくっているようにしか見えないキロスの姿とは対照的に、イアル姫を眼前に見ながら取り戻せなかった失意のタケルは、バラバを倒した喜びもなく、暮れなずむ夕空に向かって美緒の名を叫び、拳を握り締めるのだった。
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