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「仮面ライダーX」 第8話「怪!? 小地球・中地球・大地球」


 第8話「怪!? 小地球・中地球・大地球」(1974年4月6日)

 なんか、新しい早口言葉みたいなタイトルだな……

 で、タイトルとは全く関係なく、敬介たちを裏切った涼子の真意が急転直下明らかになると同時に、涼子と霧子が共に退場、さらに新幹部アポロガイストが初登場すると言う節目のエピソードなのである。

 要するに、長坂さん好みの「大人のドラマ」が、ちびっ子たちには受け入れられなかった……と言うか、受け入れられないだろうという上層部の判断による、早期の路線変更なのである。

 まあ、当時のちびっ子が実際にどう思ったのかは知らないが、路線変更して正解だったと思う。

 涼子の、何がしたいのか良く分からない裏切り行為に加え、彼女そっくりの顔をした霧子と言う謎の女性の登場で、序盤から物語が無駄に錯綜し、見ていてちっとも楽しくないからである。

 それ以上に、肝心のヒロインである美山尚子さんに、女優としての才能や華々しいルックスが欠けていたと言うのも自分が乗れない理由ではあるのだが、仮にその役を牧れいさんあたりが演じていたとしても、それほど面白いストーリーにはならなかっただろう。

 前置きが長くなった。

 
 冒頭、黒峰山に眠る新エネルギーの調査のためにやってきた作業員数人が、GODの怪人・鉄腕アトラスに襲撃され、惨殺されるという事件が起きる。

 それを受けて、今や公然と敬介やおやっさんの協力者として振舞うようになった霧子が、おやっさんの店を訪ね、

 
 立花「黒峰山の新エネルギー資源調査団員が7人も殺された?」
 霧子「黒峰山の資源がもしGODの手に渡ったら大変なことになります。早く敬介さんに連絡とらないと」
 立花「うん、そ、それはそうなんだがね……あんの野郎、どこほっつき歩いてんのか、もう~」
 霧子「調査団の出発はもう明日なんです」
 立花「あー、仕方ない、私が行こう」
 霧子「立花さんが?」

 エプロンを脱いで、自分が行くと言い出したおやっさんに、軽く目を見張る霧子。

 
 立花「なんだ、私じゃ頼りないって言うのか?」
 霧子「いいえ、では、私も臨時団員として加えてもらいます」
 立花「よし、決まった」

 しごく簡単に言う霧子であったが、専門的な学術調査に、なんのツテもないただの素人が飛び入り参加できるとは到底思えなかったが……

 
 簡単に参加しちゃってるよ、オイ!!

 しかも、おやっさん、ほとんど調査団のリーダーみたいな顔して歩いてるぞ。

 と、そんなおやっさんのでかい態度が気に障ったのか、早くもGODの戦闘員たちが襲い掛かってくる。

 おやっさんたちも必死に抵抗して振り切ると、後方から敬介がバイクを飛ばしてきて、敵の真っ只中に突っ込む。

 
 それにしても、今更だけど、速水さんって割りとアクションできるんだね。

 ま、昔のライダー俳優はアクションできないと選ばれなかっただろうから、当然か。

 敬介、軽く戦闘員を片付けると、おやっさんたちに合流する。

 
 立花「敬介、こらっ! 遅かったじゃないか」
 敬介「どうもすいません、おやじさん」

 感謝するどころか敬介を叱り飛ばすおやっさんであったが、敬介、前回も言っていたように死んだ父親に怒鳴られているような気になるのか、むしろ嬉しそうにおどけてみせる。

 健吾「神敬介さんですね?」
 敬介「ああ」
 健吾「さすが強いや、僕、中条健吾」
 中条「中条です、こいつは私の一人息子でしてね」
 敬介「神敬介、よろしく!」

 何故か敬介のことを知っている健吾少年とがっちり握手を交わす敬介であった。

 たぶん、道々、おやっさんが「いやね、神敬介って言うベラボーに強い奴がおるんですわ、ま、私の下僕なんですがねっ、どわっはっはっはっ!」みたいに自慢しまくっていたのだろう。

 その後、炭焼きのおやじに化けたアトラスに、GOD総司令が調査団の皆殺しを命じ、運悪くその場に来合わせた登山客のカップルがアトラスに殺されるが、正直、なくても良いシーンである。

 
 何事もなかったように、元気に山を登っている一行。

 どうでもいいが、霧子さん、さすがにその格好は登山を舐めてませんか?

 それにしても、ロングブーツ(黒)にミニスカの女性が歩いているというのに、全然嬉しくないのはなんでだろ~、なんでだろ~?

 くどいようだが、特撮番組において、ヒロインのキャスティングは作品そのものの評価を左右しかねない、死活問題なのである。

 などとやってると、突然数本のおもちゃのような吹き矢が飛んでくる。

 怪我人はなかったが、敬介は草むらの向こうに逃げていく涼子らしい女の姿を認め追いかけようとするが、霧子が抱きつくようにして止める。

 ちなみに、お二人が交際を始めたのは美山さんが降板された後らしいが、こんなシーンを見ると、この時点で美山さん、速水さんの逞しい胸板の感触に、早くも心のときめきを覚えていたのではないかと想像すると、なんとなく心楽しくなる管理人であった。

 その後もひたすら歩き続ける調査団であったが、別れ道に来ると、

 立花「よし、こっちだ!」
 中条(ああん、僕がリーダーなのにぃ~)

 いつの間にかコースまでおやっさんが仕切るようになっていた。

 さすがは元少年ライダー隊の会長、恐るべき統率力であった。

 そう言えば、今まで突っ込まずにいたが、そもそも黒峰山の新エネルギーってなんなの?

 今までの乏しい手掛かりでは、それが鉱物なのか液体なのかガスなのか、それすらもさだかではないのだが、ま、多分、昔の特撮に良く出てくる新発見の放射性物質なのだろう。

 最後尾を歩きながら、なにやら深刻な話をしている敬介と霧子。

 
 霧子「姉にはわけがあるのです」
 敬介「どんなわけだ?」
 霧子「言えません」
 敬介(じゃあ、最初から言うなよ)

 と言うのは嘘だが、序盤のストーリーにおいて、涼子も霧子も敬介だけにではなく視聴者に対してもぜんっぜんその秘密を教えてくれないのが、見ていて非常に歯痒く、これも長坂脚本が失敗した原因のひとつだろうと思う。

 霧子「でも、私たちはずっと連絡を取り合ってきたのです。今まで私があなたを守ってきたのも、姉に頼まれたからこそ」
 敬介「素直に信じろというほうが無理だ。現に涼子さんは今も俺達の命を狙ってる」
 霧子「どうか姉を信じてやってください、姉は今でも敬介さんのフィアンセなんです」
 敬介「……」

 当然のことながら、霧子に信じろと言われたからって「はい信じます」という訳には行かず、依然として憮然とした表情を浮かべる敬介だった。

 
 そして、高所から、そんな彼らをじっと見下ろしている謎の人物がいた。

 今回は台詞も説明もないのだが、ご存知、Xライダーの宿敵アポロガイストである。

 霧子や涼子の死に、このアポロガイストが関わると言う展開もありえたのではないかと思う。

 たとえば、アポロガイストが涼子がインターポールであることを探り出し、敬介の前で射殺するとかね。彼は、そもそもGOD秘密警察・第一室長なんだから、そう言う役にピッタリだと思うし、相手が婚約者の仇となれば、敬介とアポロガイストの戦いも、本編よりさらに激しいものになっていただろう。

 その後、渓流に辿り着いた一行であったが、再び吹き矢が飛んでくる。

 涼子は敬介を守ろうと飛び出し、その胸で吹き矢を受ける。

 
 敬介「しまったぁーっ!」
 涼子「ああ、あーっ!」

 スローモーションになって悶えながら、

 

 
 眼前の小さな淵の中に顔から思いっきり突っ込む。

 なかなか豪快なアクションであるが、どうせ今回で最後だからと半ばヤケクソになられていたのではないかと推量する。

 敬介、急いで抱き起こして岩の上に寝かせるが、

 
 敬介「霧子さん!」
 霧子「……」

 霧子、口を開きかけるが、何も言わずに息絶える。

 あまりに唐突で、あっけない死であった。

 ちなみに、死ぬ間際の霧子に何も喋らせなかったのは、美山さんの演技力を考慮してのことであろうか。

 ま、それに、後半は涼子の死もあるから、同じようなシーンが続くことになっちゃうからね。

 敬介「殺した……霧子さんを涼子が殺した!」

 敬介にとっては、それほど親しくもない霧子の死より、涼子が自分の妹を自らの手で殺した(ように見える)ことのほうが、遥かに大きなショックであったのだ。

 と、そこへアトラスが戦闘員を引き連れてあらわれ、敬介はXライダーに変身して戦うが、アトラスの投げる巨大なボールをまともに浴びて崖から転落し、あえなく気絶してしまう。

 この辺は、やはりまだライダーとしての経験不足がうかがえる。

 CM後、敬介は目を覚ますが、幸いにそこはGODのアジトでもあの世でもなく、おやっさんの店の中であった。

 立花「あ、気が付いたか、こののんびり者め」
 敬介「俺は?」
 立花「崖の下に倒れてたんだ」
 敬介「すると調査団は?」
 立花「うん、さすがに中条さんも一時中止した」

 それでも数日後にはまた山に登ると聞いて、敬介は中条のいる研究所に様子を見に行く。

 中条「やあ、だいぶ良くなったようだね」
 敬介「はぁ……健吾君は?」
 中条「うん、明日が再出発なんでね、食料買いに行った。倉田君と一緒にね」
 敬介「危ない、アトラスが現れたら……」

 しかし、さっきの登山ではろくに進まないうちに引き返しているのだから、食料だってほとんど減ってないんじゃないの?

 ひょっとして、調査のついでに新鮮な肉や野菜でバーベキューでもするつもりじゃあるまいな?

 それはともかく、敬介の予見したとおり、健吾たちはアトラスに襲撃されるが、すぐにXライダーが駆けつけ、ライドルロープをアトラスの腕に巻きつけて、その動きを封じる。

 
 アトラス「貴様ぁ」
 ライダー「やめろ、さもないと、このロープに電流を流すぞ」

 ライダーが怪人を脅すと言う、極めて珍しいシーン。

 でも、ライダーは別に刑事じゃないんだから、脅かさずにさっさと電流流せば良いのでは?

 さて、鉄腕アトラス、怪力に加えて多彩な技を操り、Xライダーを寄せ付けない。

 8話までの怪人の中では恐らく最強と言ってよいだろう。

 
 と、二人が対峙していると、ライダーの背後から何者かが銃を撃ち、アトラスの左肩に命中させる。

 アトラス「いたーったたたっ!」

 アトラス、顔に似合わぬ情けない悲鳴を上げると、とっとと退散する。

 
 ライダー「おかしい、アトラスがあれしきの傷で……」

 アトラスを撃ったのは、やはりと言うべきか、意外にもと言うべきか、涼子であった。

 あれだけ何度もひどい目に遭いながら、翌日、調査団は再び黒峰山に足を踏み入れる。

 その勇敢さを褒めるべきか、学習能力のなさを嘆くべきか、迷う。

 果たして、炭焼き小屋の近くで再びあの吹き矢が飛んでくる。

 みんな体を伏せてやり過ごすが、ふと見れば、茂みの向こうに涼子が立っているではないか。

 中条「敬介君、何をしてる、犯人はあそこにいるぞ」
 敬介「いや、しかし……矢の飛んできた方向とはまるで違います」
 中条「健吾は殺されるところだったんだぞ、昔の恋人だったとは言え、君は殺人犯を庇う気か?」

 敬介は冷静に指摘するが、中条に厳しい口調で言われてはともかく涼子を追いかけるしかなかった。

 しばらく走った後、涼子は立ち止まって振り向くが、その目からは清い涙が流れていた。

 
 敬介「涼子さん……」
 涼子「敬介さん、今は何も聞かないで、きっと、こんなことのあったのを、笑って話せる日がきっと来ると思います」

 まるで青春ドラマのような、暢気な台詞を口にする涼子。

 ま、速水さんと美山さんにとっては、まさにその通りになったんだけどね。

 やがて大地の揺れでアトラスの接近を知ると、涼子は敬介の足元に銃を撃ち、その場から立ち去るよう促す。

 
 アトラス「神敬介は? 逃げられたのか?」
 涼子「いま少しのところで……申し訳ありません」
 アトラス「うん、泣いてたのか、涼子?」
 涼子「いいえ、あたしが泣くなど」
 アトラス「だが貴様はあの霧子と言う妹のいることを隠していた。まさか貴様……」
 涼子「失礼な言い方は許しませんよ。私はこれでもGODに忠誠を誓った女です」

 涼子、アトラスの疑惑を一蹴すると、それ以上追及されるのを恐れるように、何処かへ行ってしまう。

 アトラス「ええ、おかしい、前々からどうも臭いと睨んでいたが……」

 と、彼らの前方にアポロガイストがあらわれ、アトラスたちは総司令に対するように手を合わせて姿勢を正す。

 おそらく、前々から涼子のことを怪しんでいたアポロガイストが、ここでアトラスに涼子抹殺の命令を下したのだろう。

 しかし、GODが、涼子が敬介の婚約者であることを利用して、彼女を囮にして敬介を罠に嵌めようとした形跡がないのは、いささか解せないなぁ。

 まあ、このストーリーがもっと続いてれば、いずれそんな話も出て来たのかもしれないが、なにしろたったの8話で終了しちゃったからねえ。

 長坂さんももっとやりたいことが一杯あっただろうに。

 その後、調査団の前にあの炭焼き小屋のオヤジが立ちはだかる。

 当然敬介たちは怪しむが、学習能力がサル並みの健吾は、不用意にオヤジに近付いてあっさり捕まる。

 オヤジはアトラスの姿になると、口からあの吹き矢を撃ってくる。

 
 敬介「この矢は……霧子さんを殺したのは貴様の矢だったのか」
 アトラス「今頃気が付いたか神敬介」

 敬介、ライダーに変身して戦うが、

 アトラス「今日のところは子供の命だけ貰っておく」

 
 アトラス、健吾を木に鎖で縛り付けると、少し離れたところから吹き矢を吹いて殺そうとする。

 さすがのライダーも間に合いそうになかったが、今度は霧子が健吾の前に飛び出し、矢を自分の胸に受ける。

 うーん、涼子と霧子が、全く同じパターンで死ぬと言うのは、長坂さんらしくない手抜きだなぁ。

 まあ、手抜きしたくなる気持ちも分かるが……

 
 霧子「ああーっ!」
 ライダー「涼子さん!」

 ライダー、慌てて駆け寄ると矢を抜き、

 
 涼子(いや~ん)

 右手を涼子の脇の下から回してその左乳をタッチしながら、左手で、クソの役にも立たないどころかお陰で涼子が命を落とす羽目になった健吾をしぶしぶ助け、

 
 涼子(いや~ん)

 両胸を押さえながら涼子の体を横抱きに抱え上げ、

 
 涼子(いや~ん)

 割と重みのありそうな右乳を揉みながら、お姫様抱っこして人気のない場所へ連れて行く。

 
 敬介「涼子さん、しっかりするんだ」
 涼子「敬介さん……」
 敬介「これは……国際秘密警察の身分証明バッジ! そうか、涼子さん君は……」

 崖下の壁に凭れている涼子の服に、IPと書かれたバッジがついているのを見て、漸く疑惑の何もかもが氷解する敬介。

 しかし、そんなもん堂々と身につけて、良く今までGODにバレなかったな……

 涼子「私はGODと戦うために派遣された調査官。GODの組織へ潜入するためにあなたのお父さんの助手になって……」
 敬介「体に悪い、喋っちゃだめだ」
 涼子「霧子には、私、後始末ばかりさせてしまって……きっと霧子は私を恨んで」
 敬介「そんなことはない、霧子さんは分かっていてくれたよ」
 涼子「敬介さん、アトラスの急所は左の肩……」

 
 苦しい息の下で、最後にそう言い残すと、静かに息を引き取る涼子。

 
 敬介「涼子!」

 目玉が飛び出さんばかりに目を見開き、その名を(ほぼ)初めて呼び捨てにする敬介。

 呼び捨てにしたのは、こんな状況ながら、敬介、やっと涼子を自分の女房にする決意をしたことを意味しているのだろうか……

 と、涼子の着ているワンピースに、小さな光が点滅し始める。

 
 涼子「どいてぇ!」
 敬介「涼子さん……って、死んだんじゃねえのかよっ!

 紛らわしいなぁ、もう。

 涼子「私はサイボーグ」
 敬介「サイボーグ?」

 
 涼子、土壇場でとんでもない発言をすると、袖をめくって、血に塗れた機械の腕を見せる。

 涼子「GODに忠誠を誓った人間はみなこうされ、体の中に自爆装置を……」
 敬介「そ、それじゃ、君も?」
 涼子「どいて、このスイッチはGODの総司令が握っていて裏切った時は……」

 涼子、説明しながら敬介の体を押し退けると、よろよろと立ち上がり、岩場の向こうに消えると、控え目な、まるで涼子のおっぱいを思わせるようなささやかな爆発を起こして死ぬ。

 しかし、サイボーグなら、アトラスの吹き矢くらいで重傷は負わないのでは?

 吹き矢は、敬介のヘルメットに跳ね返されていたくらいだから、そんな大した威力はなさそうだし。

 あと、いくら職務のためとは言え、結婚前の女性がサイボーグに改造されたらたまらんだろう。

 涼子がそうまでしてGODと戦おうとしていた理由について、最後まで何の説明もされないままなのがとても残念であり、納得できない。

 でも、サイボークにされたうら若き女性と言うのは、いかにも長坂さん好みの設定で、涼子をビジンダーの志穂美さんみたいな美女が演じて、涼子&霧子編がせめて1クールくらい続いていれば、それを隠し味にしてもっと面白いドラマが展開されていたのではないかと、少し惜しい気もする。

 ついでに、もし涼子が死なずに敬介と結ばれていたら、特撮ドラマでもまれな、サイボーグ同士の夫婦が誕生していたことになるんだよね。

 
 敬介「涼子ーっ!」

 呼び捨てにしたり、さん付けにしたり、腰の定まらない敬介であったが、婚約者の壮絶な死に思わず絶叫する。

 そこへおやっさんが来て、事態をすぐ把握するが、

 
 余計なことは何も言わず、ただ、膝を折って項垂れている敬介の肩に手を置いてやるのが、いかにも、苦労人らしい物の分かった所作であった。

 敬介も、ちびっ子たちの規範たるべきヒーローなので、それぐらいのこと(註・涼子「オイッ!!!」)でいつまでもうじうじしてはおらず、キッと顔を上げると、

 
 敬介「涼子、君の言葉は無駄にしない。アトラスの急所は左の肩……俺は必ずアトラスを倒す!」

 
 ライダー「Xキィッッック!」

 そして敬介はアトラスを倒した。

 こいつぁ話が早くていいねえ。江戸っ子だねぇ。

 
 ナレ「父の死、霧子の死、そしてまた新しい一員に恋人・涼子の死が加えられた。しかし神敬介の日記に悲しいという文字は許されない。敬介は戦わなければならない。巨大な敵GOD機関の陰謀と、そして姿を見せぬGODの総司令、そして怪しい第三の怪人は何者なのか?」

 ラスト、悲しみを背負ってクルーザーを走らせるライダーの姿にナレーションが被さり、最後にそれを見送るアポロガイストを映しつつ、「つづく」のだった。

 以上、路線変更のために、強引に霧子と涼子が退場させられ、二人の謎が一気に解明されてしまった第8話であった。

 展開があまりに急だし、美山さんの演技力不足もあって、ドラマとして最高に盛り上がる筈なのに全然盛り上がってないのが残念である。

 でも、一人二役を演じた女優さんで、同じエピソードの中でそれぞれのキャラが同じような死に方をした人って、かなり珍しいのではないかと思う。

 蛇足ながら、特撮ヒロインの中でも屈指の不幸な死に方をした美山さんだったが、その後、速水さんと晴れてゴールインされて、ドラマでの借りを現実世界で見事に返されたのであった。
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コメント

美山さん退場

幸か不幸か美山さんの退場で今後盛り上がりそうな展開ですね😅霧子も涼子も折角のミニワンピと黒ブーツ姿なのに、どうもルックスが今一つのせいか残念ですね😖

姉より優れた妹なんぞいやしねぇ!!!

霧子への劣等感から、涼子はGODの一員となった(さそり男の早瀬のように)悪人で
霧子はその罪滅ぼしで・・・とした方が良かったんじゃないですかね?

国民的ヒーロー

「鉄腕アト〇」のパロディを狙ったネーミングかな?

名ナレーション

神敬介の日記に悲しいという文字は許されない。

昭和1期って、こうした締めの名ナレーションが多いですよね。

なぜだ?!本格ヒロイン早期退場

変身ヒーロー物の宿命として基本的に周囲の人間にも正体を隠さなくてはならないため「視聴者にとってのヒロイン」にはなれても「ヒーローにとってのヒロイン」になれないキャラクターが多い中、涼子・霧子姉妹は本格的にヒロインになれるキャラクターだったのに・・・
初代のルリ子さんといい、『ストロンガー』のタックルといい、何故昭和ライダーは「ヒーローにとってのヒロイン」に厳しいのか

個人的なヒロイン論なんですけどヒーロー物のヒロインやる上で"ヒーローの正体を知っているか否か"は結構大きいと思うんです
極論を言えば全体のストーリーや各エピソードの要所で重要な働きができるキャラと単なる視聴者へのサービス要員の差ってそこですから

シリーズ3作目

第1作の人気を継承する直接の続編の第2作に対しての
第3作目の難しさを象徴してますね。
次作「アマゾン」が旧1号の怪奇性や孤独性に
「ストロンガー」が2号の痛快さにそれぞれ回帰したのも頷けます。

Re: 美山さん退場

まあ、ご本人には気の毒ですが、英断だったと思います。

Re: 姉より優れた妹なんぞいやしねぇ!!!

霧子が一体どんな人間なのか、最後までさっぱり分からないのもダメでしたね。

Re: 国民的ヒーロー

なんかヤケクソ気味のネーミングですね。

Re: 名ナレーション

そうですね。

あと、日記つけてるヒーローってなんかやだなぁと思いました。

Re: なぜだ?!本格ヒロイン早期退場

> 初代のルリ子さんといい、『ストロンガー』のタックルといい、何故昭和ライダーは「ヒーローにとってのヒロイン」に厳しいのか

ガールズではなくヒロインだと、内容がアダルトになってしまい、ちびっ子向けの番組としては不適当と言うことになるんでしょうか。

そう言えば純子さんも、途中で扱いがガールズになってましたね。

> 個人的なヒロイン論なんですけどヒーロー物のヒロインやる上で"ヒーローの正体を知っているか否か"は結構大きいと思うんです

確かにそうですね。

Re: シリーズ3作目

前にも言いましたけど、いい加減続編やめい。

人の一生は分からない

この作品の後に速水さんと美山さんはゴールイン(所謂結婚💒)ですか?人の運命なんて分からないものですね😅(どんな感想だよ)

Re: 人の一生は分からない

めでたいことですね。

美山尚子さん

美山尚子さんは、ルックスがどうと言うより演技力があれなのが、残念でした。
どこかで書きましたが、演技力があれば結構魅力的に見えるものだと思います。
もっともこれで速水亮さんと結ばれるのですから、それは良かったと思います。
もしもこの路線のままで番組が続いていたらどういう作品になったかと
想像するのも一興ですね。

それはそうと長坂秀佳さんは、これで降板になるのですが、
そもそも仮面ライダーというのは、キカイダーやイナズマンと違い、
こういう変則的なもしくは意欲的なストーリーが合わないのですね。
そういう意味で伊上勝という人は、仮面ライダーにおいては大脚本家なのだと
言えます。

Re: 美山尚子さん

> 美山尚子さんは、ルックスがどうと言うより演技力があれなのが、残念でした。
> どこかで書きましたが、演技力があれば結構魅力的に見えるものだと思います。

悪女役なら悪くないですね。

> それはそうと長坂秀佳さんは、これで降板になるのですが、
> そもそも仮面ライダーというのは、キカイダーやイナズマンと違い、
> こういう変則的なもしくは意欲的なストーリーが合わないのですね。

基本、一話完結ですからね。

女優

他の方も仰る通り美山さんは悪役の方が向いてしたのかもしれませんね。後は双子の姉妹という設定は必要なかったと思いましたね😅

Re: 女優

まあ、どちらかと言えば……

必殺技

アトラスの地球投げは普通に球を投げたりハンマー投げのような技のようですね😅

Re: 必殺技

豪快ですよね。

演出も雑

MXの放送終了後の感想です。
美山さんばかり悪者にされている感じが気の毒ですね。
今回はゲストの扱いと演出が雑です。

路線変更によるつなぎのエピソードであることが見え見えでゲストの北原さんたちが気の毒でした。

アトラスは人間態の存在意義が分からず、正体ばらしをするシーンは前回と同じライダーマン初登場シーンの曲が流用されました。この曲はV3が地獄大使を人質に取ってアジトから脱出するシーンにも使用されたのでそのイメージかなと思いました。人質役があまりにへぼい子役なのであの名シーンには遠く及ばないですが。
敬介が変身した直後にはV3のシリアスなエンディングに使用された曲が流れました。ドクトルGとキバ男爵が退場した回のラストに使用された曲でした。
V3のシリアスシーンを盛り上げた曲なのに演出がへぼいせいでなんとも締まらないというのが率直な感想です。V3の使用例を知っていると外れではないけどわざとらしく見えてしまうというところです。
ラス殺陣は「白い弾丸クルーザー」のインストでした。演出がグダグダで盛り上がらないし、クルーザーのアクションシーンがわざとらしくなっているのがマイナスでした。

Re: 演出も雑

詳しい解説ありがとうございます。

自分は気付きませんでしたが、かなり流用されてるんですね。

ま、確かに、つまらないのは彼女のせいだけじゃないですよね。

流用の考察も楽しい

BGMの流用ですが、同じBGMが使用されている作品を単純に比較するだけでも考察の余地があり、それも楽しいということが今回のMX視聴でわかりました。
V3に関してはイベント編の選曲を何回も確認したため、イベント編での使用例がすぐ出てきます。

Re: 流用の考察も楽しい

自分、音楽のことはさっぱり分からないので逆立ちしても真似できません。

長坂秀佳氏関連

こんばんは。

>以上、路線変更のために、強引に霧子と涼子が退場させられ、二人の謎が一気に解明されてしまった第8話であった。

なお、本話まで「X」の脚本を担当した長坂秀佳氏は後年メインライターを担当した「アクマイザー3」にて本作での水城姉妹に関する展開のリメイク&リベンジとも言える内容が繰り広げられておりました。

ザビタンへの恋心から突如現れてはアクマイザー3の危機を救っていたダルニアでしたが、彼女の姉・マジョルカの出現で事態が一変します。なんとダルニア&マジョルカ姉妹の体には「一方が正しいことをするともう一方が爆発してしまう」という機能を持った「双生児アクマ回路」が組み込まれており、そのためダルニアは姉を思いやって堂々とアクマイザーに協力できずにいました。そんな妹を案じたマジョルカはあえてザビタンと戦って敗死し、自らを犠牲にダルニアを回路から解放。ここにダルニアはザビタンたちの正式な協力者として生まれ変わったのでした…。

Re: 長坂秀佳氏関連

こんばんは。

詳しい解説ありがとうございます。「アクマイザー3」は、昔再放送で見てましたが、内容はすっかり忘れてました。

まさか「X」から来てるとは……

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