第6話「悪魔分身の少女」 
冒頭、桟橋でのんびり釣り糸を垂れているグリーンとイエロー。もっともグリーンはあまりやる気がない。
グリーン「おい、もう引き揚げようぜ」
イエロー「待てよー、おら粘るぞー、でっかいの釣り上げるまではな」
この特撮ヒーローらしからぬ牧歌的な雰囲気が、デンジマンの最大の魅力だと自分などは思う。

と、そこから見えるビルの屋上に一人の少女が立っている。自殺するつもりだと咄嗟に判断したふたりは変身しながらビルへ急行する。
ナレーターが「デンジマンは100メートルを3秒で走り、並外れたジャンプ力を持っている」と解説する。デンジイエローが倉庫の屋根を跳んで屋上まで駆け上がるシーンは切り絵によるアニメーションによって表現されている。

イエローが屋上に到達するが、間に合わず、女の子は色気のないパンツを見せつつ飛び降りてしまった。しかし、下からジャンプしたグリーンが彼女を抱き止めて助ける。
グリーン「一度きりの人生じゃないか、もっと命は大事にしなきゃ」

彼女は継母との仲が悪く、父親も海外に赴任していて、それで厭世自殺しようとしたらしい。
若い継母を演じているのは木村有里さん。声優・安原義人さんの奥さんです。

彼女が憎しみを込めて継母の写真を踏みつけているのを、愛犬のコロが不安そうに見守っている。……可愛いから貼っただけで、特に意味はない。

そんな少女の様子を窺っている、暇なケラーとミラー。彼女たちの報告を聞いたヘドリアン女王は、人間社会の不幸を拡大再生産することに熱心なので、今回の作戦は怪人を彼女に化けさせて、様々な騒動を起こそうと言う、非営利的なものとなる。

早速彼女にとりついて、彼女の分身となった怪人は、とりあえず継母をテレキネシスで脅かす。
水牛の角が飾ってある家って、あまり住みたくないな。

さらに、レギュラー子役の女の子の誕生パーティーに参加して、ケーキから火花を噴出させて騒動を起こす。
その言動を怪しんだレッドたちが彼女の家に行くと、出掛けた筈の彼女がベッドで昏々と眠っている。で、彼女はなんとなく継母と和解するのだった。
最後はその正体を暴かれた怪人をぶっ殺して一件落着。

すっかり明るくなった彼女と一緒にサイクリングをするデンジマンたち。この時、ロードバイクの色が、それぞれのキャラクター色に合わせてあるのが芸が細かい。
ただ、
ピンクだけ、ママチャリだった……。 このオバさん臭いところがピンクの魅力なんだよね(註・違います)。

ちなみにこの女の子、演じているのは石島美樹さんと言う人だと思うが、彼女もなかなか可愛いです。
第7話「デンジ星の大悲劇」 今回のベーダーの作戦は、ウミツラーと言う怪人に、ダムの水を腐敗させて東京をぐっちゃぐちゃにしてやろうという、ありがちな内容。
凶悪な酸性雨が降ったり、水道管から赤い粘液が溢れたり、川釣りをしていた男性が粘液で死んだり、被害が続出する。

新聞を読んでいるメンバー。特に意味はないが、ピンクが綺麗に撮れているので貼りました。

グリーン、ピンク、ブルーの三人で海辺を調べている時、密かに近付いた怪人がブルー(ギャバンの大葉健二)を羽交い絞めにして声も出させずに殺そうとするシーンは、なかなか怖い。
間一髪でグリーンたちに助けられるが、怪人は奇声を発しながら逃げてしまう。
ウミツラー「ヒードド、ヒードド、ドドヘイ、ドドヘイ、ドドド……」 飯塚昭三氏の素晴らしい仕事である。
デンジランドのコンピューター(声・渡部猛→ギャバンのドン・ホラー)によれば、かつてデンジ星も、ウミツラーによって環境を破壊されて滅び、生き残った一部の人間がデンジランドに乗って3000年前に地球へ訪れ、生き残ったデンシ犬アイシーがベーダーの襲来に備えて眠ってきたと言う。

怪人たちは、東京の水を全て汚染してやると息巻いていた(数字は汚染率)。
しかし、東京湾、荒川はともかく、
「ダム」って、ざっくりし過ぎてないか?
デンジマンたちは、つかみどころのない敵をどうやって倒すか話し合う。

グリーン「しかしどうやって倒す?」
レッド「陽動作戦だ。わざと隙を作る。きっと食い付いてくる」 自信満々のレッド。

具体的には、子供たちとバスケしたり、

レッドとピンクが仲良くショッピングをしたりして、見張りをしているケラーとミラーに油断してきっているところを見せるというもの。
……これって陽動作戦って言うんやろか? ま、とにかく、結果的にはケラーとミラーを逆に尾行して彼らの基地を突き止めることに成功するのだった。しかし、ベーダー側も、事件が進行中なのに何事もないように遊び呆けているデンジマンたちの様子を見て、怪しいと思わないのだろうか?
で、デンジマンによって東京ヘドロ化計画は未然に防がれたのだった。

事件の後、ダムの上をデンジマンたちと一緒に走るアイシー。
たぶん何も考えてません。(当たり前だ)
なお、管理人の愛読書
「スーパーヒロイン画報」に乗っているピンクとアイシーのツーショット写真は、この時に撮られたものではないだろうか?
つづく。