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「光戦隊マスクマン」 第51話「地帝城大崩壊!」


 第51話「地帝城大崩壊!」(1988年2月20日)

 いよいよ最終回である。

 目下、地帝城を地上に浮上させ、それと同時に暗黒粒子をばら撒いて、世界を氷漬けにしようとしているゼーバことリサールドグラー二世。

 
 ゼーバ「遂に地帝城発進の時が来た、発進準備とりかかれい」
 オヨブー&フーミン「はっ」

 地底全土から吸い上げられた暗黒粒子が臨界に達したのを見て、ゼーバは意外にも最終回まで生き延びてしまったフーミンたちに命じる。

 イガム以外の大幹部は死んだのに、下っ端のフーミンたちが生き残ったのは、最終回でゼーバの手足となって動くキャラが必要だったからだろう。

 ゼーバ「地帝城を無事発進させるまでは、コントロール装置を死守するのだ」
 オヨブー「はっ、地帝忍びオヨブー、命にかけても」

 オヨブー、元々自分も地帝獣と大差のない顔をしているせいか、ゼーバの正体を知った後でもその態度は微塵も変わらなかった。

 しかし、バラバにならともかく、オヨブーがゼーバにそこまで忠節を誓うのが、いまひとつ納得できない。そんなオヨブーに対し、ゼーバはねぎらいの言葉一つも掛けようとはしないし、オヨブーがゼーバに対して恩義を感じている、みたいなエピソードも聞かないしね。

 ま、のちにオヨブー自身が宣揚しているように、元来、忍びなどというものは自分の意思など持たず、ひたすら主人の言うことに従うべき存在なのかもしれない。

 だが、あるじとして仕えてきたゼーバが、地帝獣、それも、祖家の怨敵リサールドグラーの息子だと知ったイガムの心境は複雑で、

 
 イガム「……」
 ゼーバ「イガム、何をしておる?」
 フーミン「イガム様、イガム様、ゼーバ様が……」

 作業をしているフーミンたちをよそに、何か黙然と考えに沈み、授業中に先生に指されたのに気付かないのをクラスメイトに注意されるように、フーミンに言われてやっとゼーバに何か言われたことに気付く。

 相手がリサールドグラーだと分かった時点で、イガムはゼーバの元から去るか、もしくはゼーバを倒そうとするのが普通だと思うのだが、習い性と言うのは怖いもので、長年かしづいてきたゼーバに言われると、思わずその前に跪いてしまうイガムであった。

 イガム「ゼーバ様、お呼びで」
 ゼーバ「イガム家復活がどうなってもいいのかっ?」
 イガム「はっ」

 イガム家復興と言うマジックワードには弱いイガム、そう脅されると、素直に地帝城浮上の作業を手伝うのだった。

 一方、マスクマンとイアル姫は、マスキードリルによって地中深く進んでいた。

 んで、実にあっさりと地帝城の前に出ちゃうのである。

 
 イアル姫「地帝城です」
 レッド「えっ、あれが地帝城」
 ブルー「……」
 レッド「……」
 ブルー「こんな簡単に来れるのなら、もっと早く来れば良かったね」
 レッド「そだね」

 途中から嘘だが、今まで彼らが地帝城に直接乗り込もうとしなかったのが、大いなる怠慢に見えるのは事実である。

 まあ、一応、イアル姫に案内して貰ったから辿り着けた……と言う言い訳は可能だが。

 地帝城では、早くも地帝城発進のカウトンダウンが始まっていた。

 マスクマンとイアル姫は、地帝城に続くトンネルの中を進むが、既に戦力の枯渇したチューブの反撃は脆弱で、戦闘員が申し訳程度に出て来ただけであった。

 新たな地帝獣を出撃させようともしないので、冷凍されている地帝獣も、遂に品切れになったらしい。

 それはそれとして、マスクマンはトンネルのあちこちに、爆弾(どう見ても照明にしか見えないが)が設置されていることに気付く。

 
 レッド「そうか、地帝城は自ら爆発することで、暗黒粒子を振りまく仕掛けになってるんだ」
 イアル「ええっ」

 と、レッドは言うのだが、わざわざその為だけに居城である地帝城を自爆させるなんて、随分割に合わない話のように聞こえる。

 現に、2話と3話では、そんなことをせずに、暗黒粒子と同じダークホロンなるものをばら撒いているのだからね。

 それに、そんなことをすれば生き残った部下も死んでしまう訳で、いくらゼーバが強大であっても、たったひとりで地上を支配することなど不可能だろうし、仮に支配できたとしても、ひとりぼっちでは虚しいだけではないか。

 それはさておき、発進1分前になって、マスクマンとイアル姫がゼーバの前にあらわれる。

 イアル姫、真っ直ぐイガムに駆け寄り、

 
 イアル「やめて、お姉さま、地帝城は爆発します。みんな死んでしまいます。騙されているんです」

 ちなみにこの場面では浅見さんはイアル姫を演じ、イガム王子のほうは、スタントの女性が演じている。

 
 イガム「なにっ」

 で、それに続くイガムのアップも、浅見さんが演じている訳である。

 なかなか大変だ。

 
 レッド「地上に出たら、地帝城自身が爆発することで暗黒粒子を振りまく仕掛けなんだ」
 イガム「な、なんだとぉっ」

 
 イガム「本当ですか、ゼーバ様?」
 ゼーバ「いや、全然」
 イガム「えっ?」
 ゼーバ「あれは緊急時の自爆用の爆弾だもん」
 イガム「聞いたか、タケル?」
 レッド「えーっと、そのぉ……」

 みんなも憶測だけで勝手なことをネットで言い触らすのはやめような! 管理人との約束だぜ?

 じゃなくて、

 イガム「イガム家復活と言うのは嘘だったのですか」
 ゼーバ「バカめ、今頃気付いても遅い!」

 ま、この件に関しては、一言も反論できないよね、イガムちゃん。

 だって、ゼーバの正体が、イガム家に母親を惨殺されたリサールドグラー二世だと判明した後でも、そのゼーバがイガム家を再興してくれるなどと言う夢物語を信じていたのだから、バカと言われても仕方あるまい。

 ゼーバ「マスクマンと一緒に吹き飛んでしまえ! ぬっはっはっはっ……」

 そう言うと、ゼーバはいつものように天井裏にスポーンと飛んで逃げてしまう。

 イガム「あなたと言う方は……」
 オヨブー「見苦しいぞ、イガム」

 だが、身を捩じらせて悔しがるイガムを、作業に没頭していたオヨブーが叱責する。

 
 オヨブー「死ねと言われれば、喜んで死ぬのが我らの務め!」
 イガム&フーミン(ただのドマゾじゃねーか!)

 ほんと、ここまで来ると、オヨブーがイガムを上回るバカにしか見えないのである。

 もっとも、ここでオヨブーがゼーバを裏切ってしまうとストーリーが進まなくなると言うスタッフサイドの事情もあってのことだが、終盤に来ての、バラバに対する冷たさやゼーバへの盲従ぶりによって、オヨブーと言うキャラが崩壊してしまったのは事実であり、その点も「マスクマン」と言う作品への評価を辛くしている一因だと思う。

 要するに、終盤の一連の謎行動によって、「何を考えているのか分からないヤツ」と言うイメージが定着してしまったのである。

 オヨブー「5、4、3、2……」

 ともあれ、なすすべもなくカウトンダウンが進むが、

 オヨブー「1………………なーんちゃって!!
 レッドたち「ズドドドドドッ!!」(一斉にコケる)
 ゼーバ「どわーっ!」(天井から落ちてくる)
 レッド「なんだよ、びっくりさせんなよ、オヨブー」
 オヨブー「いや、俺もやっぱり命惜しいしぃ……」
 レッド「そうだよなぁ、どわっはっはっはっ」

 などと言う、ドリフみたいなオチになっていたら結末もほのぼのしていたのにと思う管理人であった。

 無論、冗談の通じないオヨブーは迷わずカウントダウンを続け、

 オヨブー「地帝城発進!」

 遂にレバーを倒してしまう。

 土台から切り離された地帝城のメイン部分が激しく揺れ、巨大な柱が次々と倒れてくる。

 フーミン「あぶないっ」

 で、フーミンは落ちてくる柱からイガムを守ろうとして、その下敷きになってしまう。

 ……と書いたが、フーミンが身を挺して庇ったのかどうか、その辺が映像では曖昧なのである。ただ、運が悪くて押し潰されちゃったようにも見える。

 
 イガム「フーミン!」

 ヘルメットが脱げて再び仲間由紀恵みたいになったイガム、倒れたまま手を伸ばしてフーミンの手を握る。

 考えたら、チューブの幹部の中で、最後まで人間関係を守り通したのは、このイガムとフーミンの主従だけだったよなぁ。

 ああ、これでフーミンがもうちょっと可愛かったらなぁ(しつこい)

 
 フーミン「あなた様は、私たちとは世界が違うお方、お逃げ下さい」
 イガム「フーミン!」

 忠実な部下の死に、悲痛な声を上げるイガム。

 レッド、慌ててイガムの体を起こし、引き摺るようにして運び出す。

 
 やがて、土台に繋がる何本もの管が外れ、地帝城の中核が、エヴァの使徒みたいな形になって地下空間を浮上していく。

 
 オヨブー「はっはっはっはっ、はっはっはっはっ」

 オヨブーは、依然としてカプセルの中に留まっていたが、何が可笑しいのか大声で笑いながら炎に包まれ、地帝城ごと爆死するのだった。

 うーむ、やはりただのアホにしか見えん……

 でも、気付けばフーミンもオヨブーも、マスクマンと戦わずして散っているのは、悪のキャラクターとしてはいささか不憫である(フーミンはイガムを庇っての死だからそれなりに満足だったろうが)

 それと比べれば「バイオマン」のファラキャットなどは、実に幸せな悪役人生を全うしたと言えるだろう。

 
 東「はっ!」

 はい、ここでシリーズ最後の東ちゃんキターーーーーーッ!

 
 東「マスクマンが死んじゃうなんてーっ!」

 口を手で覆いながら、操作盤から離れて走り出す。

 姿(何処行くの?)

 ほんと、何処行ったんだろう?

 まあ、壁か何かに凭れて泣いているのだろう。

 考えたら、東ちゃんがこんなに感情をあらわにして泣くと言うのは、最初にして最後のことだよね。

 さて、ゼーバの狙い通り、地帝城の爆発と共に大量の暗黒粒子が大気中にばら撒かれ、一気に世界は暗黒に閉ざされ、氷河期のように人も建物も凍り付いてしまう。

 ま、太陽光が遮断されたからって、いきなり氷河期にはならないと思いますけどね。

 それはともかく、これで俺様は地上と地底の二つの世界の王になるんだいっとゼーバがひとりでイキッていると、割と淡々と、地中からマスキードリルがヒョコッと飛び出してくる。

 
 レッド「ゼーバ!」
 ゼーバ「マスクマン、イアル姫、イガムも!」

 心の中でゼーバが「うっそぉ~ん!」と叫んだのもむべなるかな。

 ゼーバ「生きておったのか!」
 レッド「この世にマスクマンがいる限り、地底も地上も貴様にはわたさん!」

 いや、地底ぐらいはくれてやりましょうよ。欲張りだなぁ。

 
 東「長官、姿長官、マスクマンが!」
 姿「……」

 で、それをモニターで知った東ちゃんが歓喜の声を上げるのだが、残念ながら、これが東ちゃんの最後の出番となってしまう。

 東博士役の七田玲子さん、あまりやりがいのある仕事ではなかったと思いますが、ご苦労様でした!

 狼狽したゼーバであったが、暗黒粒子を操って、マスクマンだけを地底の特殊な空間に落としこむ。

 そのショックで変身の解けた5人の前に勝ち誇ったゼーバがあらわれ、暗黒粒子の影響で変身できなくなった5人を思う存分いたぶる。

 一方、イアル姫は、ひとりで何処かに行こうとするイガムを追いかけ、必死に説得を試みていた。

 
 イアル「お姉さま、お姉さま、ゼーバに勝てるのは私たち二人しかいません、お姉さまの心ひとつで地上と地底の多くの人たちが救われるのです」
 イガム「お前には分からぬ、人はそう簡単に変わることは出来ぬ。今更罪を悔いて、別の人間になることは……」
 イアル「罪を悔いることは立派なことです」
 イガム「罪を悔いるにもあまりにも私は血に塗れているのだ」
 イアル(めんどくせーなーっ!)

 この喫緊の事態にも関わらず、過去にこだわってうじうじしている姉の態度に心の中で毒づくイアルであったが、嘘である。

 CM後、それでもなんとかオーラパワーを発動させたタケルたち。

 
 そのオーラパワーが暗黒空間から溢れ出し、イガムたちの目の前に、光戦隊司令部の壁に描いてある、仏画のようなイメージを描き出す。

 正直、最終回になっても、これが何を意味しているのかさっぱり分かりません。

 
 イガム「そうか、あれが私の行く道!」

 ところが、イガムには分かっちゃったのである!

 ……

 ひょっとして、この番組のスポンサー、どっかの新興宗教じゃないのかと言う気がしてきた。

 
 イガム、憑き物が落ちたように晴れ晴れした顔になると、剣を抜いて、自分の長い黒髪を切り落とす。

 つまり、過去の自分と訣別すると言う、象徴的な行為なのだった。

 と、イガムが翻意したせいか、イアルが下げていたペンダントが再び神秘的な光を放ち始め、二人がそれを掲げると、空に描かれたイメージがますます強い光を放ち、

 
 ゼーバ「うわおーっ!」

 それは、暗黒空間にいるゼーバをも苦しめる。

 物語後半でしばしば見せるゼーバのうろたえ顔だが、俳優さんの目が寄り目になっているのが、ゼーバのアホっぽさを強調しているように見える。

 ゼーバ、再びリサールドグラーの姿になると、マントを脱ぎ捨てて地上に出てくるが、同時に何故か暗黒粒子が忽然と消えて、世界に明るさが蘇る。

 しかし、結局、ゼーバ打倒の秘策は、イガム家の姉妹と、イアル姫の持っていたペンダントが全ての鍵を握っていた訳だが、かえすがえすも、ゼーバが最初にイアル姫の命を奪わなかったことがチューブのために惜しまれる。

 つーか、やっぱりバカなのかなぁ?

 
 ゼーバ「暗黒粒子が消えた!」

 まあ、なにしろ正体はこんな怪物だからねえ。

 人を見た目で判断してはいけないと言うが、この場合、誰がどう見ても筋肉バカにしか見えない。

 ゼーバ「おのれぇ、遂に双子が手を結んだかーっ!」

 地団駄踏んで悔しがり、人とも獣ともつかない不気味な声で絶叫するゼーバ。

 なにしろ、自分の家まで燃やして行った一世一代の作戦だったのだから、その気持ち、良く分かる。

 ふと見れば、冴え冴えと澄み切った空の下、富士山をバックに、イガム王子とイアル姫が手を取り合うようにして立っていた。

 
 イアル「お姉さまの心が天に通じたのです」

 
 イガム「シカト!」
 イアル「いや、シカト! じゃなくて……」

 しかし、しつこく繰り返すが、イアル姫とイガムの合体(性的な意味ではなく)をそれほどまでに警戒していたのなら、なんでイアル姫を殺さずにおいたのか?

 最近になって二人の存在が脅威になると知ったと言うのならともかく、劇中で、そんなシーンはなかったしねえ。

 タケル「ゼーバ、遂に本性をあらわしたな、行くぞ、オーラマスク!」

 ここで5人が番組最後の変身ポーズを取るが、タケル以外の4人は完全な背景と化しており、ひとりひとりの変身ポーズもアップで撮って貰えない。うう……

 さきほど「マスクマン」の残念な点を列挙したが、終盤、47話のハルカを除いて、タケル以外の4人のメンバーの存在感がまるっきりなくなってしまうのもそのひとつとして挙げられよう。

 まあ、戦隊シリーズではありがちなことだが、終盤、敵の内部抗争などに焦点が当てられすぎて、肝心のヒーローサイドの描写が疎かになってしまうという奴で、「マスクマン」の場合は、タケルとイアル姫&イガムのドラマおよび、ゼーバの正体にまつわる謎に比重が置かれすぎて、他の4人どころか、バラバたち悪の大幹部たちの存在さえ薄れてしまった印象を受けるのだ。

 これが単体ヒーローなら問題ないのだが、一応5人組のヒーローだからねえ。

 閑話休題、

 
 レッド「光戦隊マスクマン!」

 富士山をバックに、最後の名乗りを上げる5人。

 いよいよ最後の戦いとなるが、戦闘員もおらず、極めて地味と言うかシンプルな戦いが繰り広げられる。

 ゼーバことリサールドグラー二代目、ピンクのマスキーリボンに縛られるがあっさり引き千切る。

 
 レッド「マスキーブレード・レーザーアロー!」

 レッドがマスキーブレードから光の矢を飛ばすが、

 

 
 あっさり弾き返され、破片が落ちて爆発が起きる。

 その強靭さと威容に思わずビビる5人であったが、尺もあまりないので、いつものようにメディテーションをしてオーラパワーで反撃を加えると、地帝獣にとっては死の宣告に等しいジェットカノンを呼び、ゼーバを撃つ。

 だが、さすがゼーバ、その直撃を受けても涼しい顔をしていたが、

 レッド「オーラフルパワー! 発射ーっ!」

 掟破りの二発目を浴びると、雄叫びを上げながら巨大化する。

 レッド「エネルギーを吸収して巨大化したぞ!」

 そう、ゼーバ、ジェットカノンを受けても死ななかった唯一の地帝獣となったのである。

 なったのであるが、巨大化することは、まさにスポンサーが舌なめずりして待っていた巨大ロボットバトルへの移行を意味し、今度こそ、自分の死刑執行書にサインをしてしまう結果となる。

 そう言えば、オケランパはどうなったんだろう?

 まあ、地帝城の爆発に巻き込まれて死亡したと見るのが妥当だろうが、番組からこれだけはっきり忘れ去られたキャラと言うのも珍しい。

 リサールドグラー、巨大化してしまえばただの地帝獣と変わりなく、あえなくギャラクシーロボに撃破される。

 なお、この最終回の戦いにおける貢献度をまとめて見ると、

 ・マスキードリル 20点
 ・イアル姫とイガム王子 30点
 ・ジェットカノン 20点
 ・ギャラクシーロボ 20点
 ・オーラパワー 10点

 となり、その勝因が、ほとんどハイテクメカの威力であったことがはっきりする。

 要するに、チューブが滅び去ったのは、邪悪だったからとか人の輪を欠いたかとかじゃなくて、単に、光戦隊の保有するハイテクメカに対抗しうるだけの装備がなかったからではないかと推測される。

 ま、これは「マスクマン」に限ったことじゃなく、多くの特撮ヒーロー番組に共通していることだけどね。

 
 戦いの後、パッと見、イアル姫かイガムが分からない女性が、尼さんの格好をして、

 
 「ウルトラマン80」の42話にも出てきた大谷石採石場跡の大谷平和観音に鈴を鳴らして祈りを捧げている。

 ちなみに地帝城への地下通路の映像も、この採石場跡の洞窟が使われている。

 
 女性はそのまま洞窟の中に入っていくが、

 イアル「お姉さま、お姉さま!」

 その背後に、イアル姫とタケルがあらわれたので、それがイガム王子の変わり果てた姿だと言うことが分かる。

 そう、イガムは死ななかったが、自分の前非を悔いて、終わりなき巡礼の旅に出たのである。

 どうでもいいが、イガム竜、何処行っちゃったんでしょう?

 続いて、夕焼け(朝焼け?)に染まる浜辺に、タケルとイアル姫の別れの時が訪れる。

 
 タケル「泣いちゃいけない、君はイアル姫、地底の多くの人々が君を待っている。君を中心に平和な地底世界を築くために」
 イアル「分かっています、でも、短かった、私たち、あまりにも短かった……」

 姉との惜別も覚めやらぬイアル姫、今度は、タケルとの永の別れに直面し、ぽろぽろと涙をこぼす。

 そう、イアル姫は、久しぶりに会ったタケルとしっぽり濡れることもなく、さっさと地底に戻って、地底世界の再建に励むことになったのである。

 
 イアル「せめて、思い出だけでも永遠に……」

 イアル、そう言ってあのペンダントを再びタケルにプレゼントする。

 あ、「マスクマン」の残念なところがもうひとつありました。

 イアル姫の被り物です。

 しかし、なんでイアル姫が地底に帰るからって、タケルと別れなければならないのだろう?

 タケル、どうせこれから暇になるんだから、一緒に地底に行き、イアル姫と結婚して地底世界の再建に手を貸してやればいいではないか。

 だいたい、何の実力も財力もなく、没落したイガム家の生き残りと言う血筋以外になんの頼るものもないイアル姫の細腕ひとつで、どうやって地底世界を再興し、地底の人々を統治することが出来るのか?

 断言してもいいが、このままイアル姫をひとりで地底に行かせても、平和が訪れるどころか、弛緩した混沌から再び戦乱の世になって、またしてもゼーバのような野心家があらわれることは目に見えている。

 それなのに、タケル、つねづね、いつか、地上人と地底人が心から分かり合える日が来るなどと奇麗事を言いながら、いざ自分のことになると地上と地底に境界線を引いてしまうあたり、いかにも偽善的である。

 よってここは、タケルとイアル姫の別れではなく、(イアル姫と一緒に地底に行く)タケルとケンタたちとの別れにすべきだったのではあるまいか。

 それはさておき、そんな二人の様子を少し離れたところから見ている4人と姿長官。

 
 姿「青春は短いもんなんだよ、でも、君たちはただの背景だから関係ない!
 ケンタ「……」

 じゃなくて、

 姿「青春は短いもんなんだよ、でも、君たちは誰よりも激しく、誰よりも美しく燃えたんだ」

 やがて、遂に別れの時がやってくる。

 
 イアル「約束してください」
 タケル「約束?」
 イアル「振り返らないと」

 
 タケル(そう言うお前が振り返ってんじゃねえよっ!)

 そう言いながら振り返るイアル姫に、タケルが心の中でツッコミを入れるが、これは、タケルからイアル姫へ贈る、最後の愛のムチであったが、全部嘘じゃ。

 イアル「決して振り返らないと」
 タケル「……」
 イアル「さようなら」
 タケル「さようなら」

 
 イアル姫、タケルが頷くのを見て、別れの言葉を告げて歩き出す。

 タケル、振り返りたいのを我慢して目を閉じ、無言でイアル姫を送るのだった。

 ここで、お預けを食っていた犬のように、一斉に4人がタケルに向かって走り出す。

 
 モモコ「タケルーっ!」

 最終回だと言うのに、台詞もろくになく、過去の名場面シーンすらないというのが、あまりに不憫な4人であった。

 ナレ「今ひとつの戦いが終わった。若者たちはそれぞれの人生に旅立っていく、頑張れ、イアル姫、頑張れ、タケル!」

 おまけに、締めの適当なナレーションでも、4人のことはスルー。

 
 姿「ありがとう、光戦隊マスクマン……ありがとう」

 ラスト、海辺ではしゃぐ5人を見ながら、姿長官が無駄に眩しく歯を光らせながらつぶやく。

 ああ、最後にもう一度東ちゃんを出して欲しかったなぁ。 

 5人の姿を映しつつ「おわり」の文字が画面右隅に入って終わりです。

 なお、この後、去年の4月に登場したミユキのところにケンタが約束どおり会いに行くが、速攻でフラれたそうです。

 フラれるとか以前に、「あんた誰?」って言われたそうです。

 みんな、女の子との約束は、最悪半年以内に果たそう! 管理人との約束だぜ?

 ……と言う訳で、「マスクマン」のレビュー、これにて終了です。

 正直、いまひとつ盛り上がりに欠ける最終回ではあったが、ともあれ完結させることが出来て、ホッとしている管理人であった。

 長い間のお付き合い、ありがとうございました!
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コメント

盛り上がりに欠ける

管理人様、マスクマンのレビューありがとうございます😊そして、お疲れ様でした。
小生も途中から観たせいか余りテンションが上がらなかったですね😅何だかゼーバーだけが孤軍奮闘の感じがした上に、イガムは巡礼の旅ですか?何だかなあの最終回でしたね

敵の扱いが…

まずはマスクマンのレビューお疲れさまでした。
正直、ヒーローサイドより敵の扱いが雑すぎると感じましたね。キロスは呆気ない最期でしたし、オヨブーとフーミンは無駄死にに等しいですし、オケランパは忘れられているし。バラバとアナグマスはまだましでしたが。
これほど敵の扱いが雑な戦隊も珍しいと思います。

ありがとうございました

「マスクマン」のレヴュー完結、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

レンタルがないので、先般の配信で33年ぶりに全話観直したのですが
印象がまったく変わりませんでした。
良いところは良い、物足りないところは物足りない。

一番良かったところは、タケルがこれまでのレッドの質実剛健ではないこと。
これはすごく共感が持てました。生身の人間ですからね。
彼女のことで修行に集中できなくなって当然ですよ。
これは今後の戦隊シリーズの可能性を拡げたと思いますね。

物足りなかった点は1つだけにしておくけど
チューブの人間関係をシンプルにしておくべきでした。

曽田戦隊の終盤は「レッド1強」「敵のドラマが濃い」で「4人がたんなる人員」が残念ですよね。

ま、でも戦隊は明るい作風の方が良いなぁと思わせてくれる佳作でした。

タケルの恋路、コースアウトでリタイアです

何なんでしょうねこれ、なんでタケルがイアル姫と一緒に地底へ行くor地上に残るけど「地底に平和が戻ったらまた会いましょう」みたいな再開の約束をするエンドじゃないんでしょう
当時タケルとイアル姫が再会してハッピーエンドになることを信じて一年間視聴していた子供達はどんな気持ちでこんな強引なビターエンドを見ていたのでしょうか
後はゼーバを倒せば地上も地底も平和に、希望の未来へゴールイン!ってところで突然のコース変更により恋の行方はコースアウトってな感じの心底釈然としないラストでした

いや、仮に(イガムとイアルの設定を統合する形で)美緒の正体がイガムだったとしたら離別エンドも分からなくはないんです、本人が悔いているように罪を重ねすぎていたわけですから(それでも「何時かきっと会える日が来る」位のセリフが欲しいですが)
でもイアル姫ってそこまでの仕打ちを受けなければならないことをしたかと言われればどう考えても否でしょう、スパイ活動はしてたみたいですがマスクマンについてチューブが全くの無警戒だったところを見るに大して仕事してなさそうですし
むしろ一年間氷漬けにされてた上に恋人と永遠に引き離されるって踏んだり蹴ったりにも程がありますよ

地底のリーサルウェポン

考えてみるとチューブは巨大戦力が3話に出てきたアングラモンスネークを除けば全部オケランパ頼りです、やっぱり地底では狭くて巨大化は扱いづらいんでしょうか
そういやオケランパ普段はどこいるんでしょう、EDでは地帝城にいましたけど・・・・・・、もしかして最終回で出てこなかったのは地帝城崩壊に巻き込まれたから?
まさかスタッフの中ではオケランパが普段は地帝城にいるのは視聴者にとっても共通認識だと思ってるからあれでオケランパも死んだことになってたのか?!分かるかそんなことが~~~

それにしてもリサールドグラー二世、オーラパワーを逆利用して巨大化と字面だけ見るとすごいことやってるんですが、正直初見の時の感想は「いや自力で巨大化出来ないのかいっ!」でしたね、結局巨大化後はオーラパワーを使った必殺技で倒されてますし
物理か、最終的に物事を解決するのは物理なのか、フィニッシュがジェットカノンじゃなくてゴッドハンドかマスキークラッシュだったらそこで決着だったのか

Re: 盛り上がりに欠ける

こちらこそ、最後までお読み頂きありがとうございます。

確かに、いまひとつ盛り上らない最終回でしたね。

Re: 敵の扱いが…

> まずはマスクマンのレビューお疲れさまでした。

ありがどうございます。

> これほど敵の扱いが雑な戦隊も珍しいと思います。

そうですね。それに敵キャラ自体にあまり魅力がなかったように思います。

Re: ありがとうございました

> 「マスクマン」のレヴュー完結、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

こちらこそ、いつもコメントありがとうございました。

> 彼女のことで修行に集中できなくなって当然ですよ。
> これは今後の戦隊シリーズの可能性を拡げたと思いますね。

画期的でしたね。

> 曽田戦隊の終盤は「レッド1強」「敵のドラマが濃い」で「4人がたんなる人員」が残念ですよね。

ですね。イアル姫のことは、ちょっと引っぱり過ぎたような気もします。

Re: タケルの恋路、コースアウトでリタイアです

> 当時タケルとイアル姫が再会してハッピーエンドになることを信じて一年間視聴していた子供達はどんな気持ちでこんな強引なビターエンドを見ていたのでしょうか

釈然としないですよね。ヒーローはあくまでストイックであらねばならないという原則を最後の最後になって適用するのは……

> でもイアル姫ってそこまでの仕打ちを受けなければならないことをしたかと言われればどう考えても否でしょう、スパイ活動はしてたみたいですがマスクマンについてチューブが全くの無警戒だったところを見るに大して仕事してなさそうですし

これほど報われないヒロインも珍しいですよね。

こんな寂しい結末なら、いっそタケルを庇って死ぬとか、そう言う悲劇的な最期のほうがむしろキャラとしては幸せだったかも。

Re: 地底のリーサルウェポン

> まさかスタッフの中ではオケランパが普段は地帝城にいるのは視聴者にとっても共通認識だと思ってるからあれでオケランパも死んだことになってたのか?!分かるかそんなことが~~~

いくらなんでもひどい扱いですよね。

> それにしてもリサールドグラー二世、オーラパワーを逆利用して巨大化と字面だけ見るとすごいことやってるんですが、正直初見の時の感想は「いや自力で巨大化出来ないのかいっ!」でしたね、結局巨大化後はオーラパワーを使った必殺技で倒されてますし

正体が分かるまでのエピソードが長過ぎたせいか、なんか期待はずれでしたね。地帝剣士ウナスのほうがよっぽど強かったような……

盛り上がらないラストバトル

【悲報】ショットボンバー役立たず
【超悲報】ギャラクシーロボさん
「通常運転」で「ノーダメージ」で「いつもの技」で「お仕事」なラスボス撃破

結局、本作のテーマ「人間の肉体の力」が活かされず、「メカの科学」で「ゴリ押し」になっちゃった。
いくら、ギャラクシーロボがマスクマンのオーラパワーで最大の性能とはいえ。

決して悪くはない最終回

ジェットカノンでした(-_-;)

少なくとも、問答無用の「絶滅エンド」の「RX」よりは良いですよね。
両作とも「敵にも分かり合える人がいる」のを描写し続けていたので。

Re: 盛り上がらないラストバトル

ほんとはオーラパワーありきなんですが、全然そう見えないのが悲しいですね。

Re: 決して悪くはない最終回

まあ「RX」よりひどいラストって、あまりないですよね。

説明不足

「没落したイガム家を再興する」ですが
地底王となったゼーバが親の仇であるイガム家を弾圧したのは当然として
姉妹を生かしておいた理由とか?
地上征服に貢献したらイガムをNO.2にする等の密約があったとか?
説明不足なので、イガムが「聞き分けの無い」キャラになっているのが残念ですね。

Re: 説明不足

イガム家のことと言い、ゼーバの正体と言い、あまりにややこしくし過ぎた感じですね。

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zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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