第32話「アオデンキウナギ 魔の腕が光る」(1973年2月17日)
山陰ロケ編の後編である。
前回、父親を探しに米子へ来たミツ子たちは、観光客の塚原親子と仲良くなるが、塚原たちが偶然ダークのアジトへの入り口を見てしまったため、ダークから追い掛け回されるハメとなる。
行方不明となった塚原を探しに、ミツ子たちが塚原の娘・和子と共に鳥取砂丘へやってくるが、そこでキカイダーはアオデンキウナギと戦い、左腕をもがれるという重傷を負う。
冒頭、風の唸る広大な鳥取砂丘。
ミツ子たちが、そこで拾ったキカイダーの左腕を抱いてジローの行方を探し回っている。

にしても、風の強い鳥取砂丘と、ミニスカ美女との組み合わせは実にデンジャラス&デリシャスで、管理人、このシーンを見て、無駄なことと知りながら、つい、
「風よ吹けーっ! ミツ子のスカートをめくりあげろーっ!」と、画面に向かって絶叫してしまいました。
勿論みんなもやってるよね? え、ワシだけ? おかしいなぁ。
一方、キカイダーは片腕でサイドマシーンに乗り、ダークの追跡の手を逃れようとするが、何しろ今回は山陰ロケと言うことでダークも気合が入っていて、前回に引き続き、セスナによる激しい空からの攻撃を加えてくる。
もっとも、爆撃映像は前回の使いまわしなので、キカイダーのない筈の左腕が見えてしまうのがご愛嬌。
結局キカイダーは砂丘に舞い戻り、強敵アオデンキウナギと再び戦うことになる。

ウナギ「どうだぁあああーっ! ダーク破壊部隊アオデンキウナギ、キカイダー、貴様の命もこれまでだな」
キカイダー「それはこっちの言うことだ、来い、アオデンキウナギ!」
そんな状態でも負けん気の強い台詞を吐くキカイダーであったが、劣勢は明らかで、アオデンキウナギは上空のアンドロイドマンたちに、ここはもういいから光明寺と塚原を探し出せと命令する。
結果から言えば、獲物の価値判断を見誤ったアオデンキウナギの重大なミスであったろう。
ここは光明寺たちなどには構わず、全軍挙げてキカイダーを倒すべきだった。
何故なら、光明寺はこれからいくらでも捕まえるチャンスがあるし、塚原にいたっては、そのまま放置してもなんら問題のない相手であり、それより、宿敵キカイダーの息の根を確実に止めることのほうが遥かにダークにとって有益だからである。
無論、セスナからの空爆支援を受けたとしても、必ずキカイダーを殺せたと言う保証はないが。
ともあれ、光明寺たちは割りと近くにいたようで、セスナのアンドロイドマンは、
約3秒で、あっさり二人を発見する。
このセスナの追跡シーンも、前回の映像が使い回しされている。

よって、前回も同じことを書いた気がするが、おっさん二人が逃げ回っているシーンを見ても、ちっとも楽しくないんだよねえ。
さて、アオデンキウナギは、「ろくろくハンド」と言う和洋折衷のネーミングの、先端が蛇の頭になった長い右腕を繰り出し、キカイダーの体に巻いて締め上げる。
絶体絶命のピンチに陥るキカイダーだったが、ここでエアークラフトを使って縛られたまま浮上し、相手の右腕を引き千切る。
着地したキカイダー、自分の体に巻きついた腕を地面に叩きつけると、ただのアンドロイドマンの腕に変わる。
だが、手負いのキカイダーにはアオデンキウナギにトドメを刺す余力はなく、アオデンキウナギは山陰地方の拠点であるアジトに逃げ戻り、腕の再生手術を受ける。
その様子をモニターに映しながら、ギルが椅子に座ったまま、静かに怒りを爆発させる。

ギル「バカめ! アオデンキウナギ、お前の腕はどんなアンドロイドの腕よりも精巧に高性能に出来ているのだ。それだけに一番の急所になっている。扱いには十分気をつけろと言ってある筈だぞ!」

ウナギ「申し訳ありません、プロフェッサー・ギル」
ギル「光明寺とあの塚原と言う男はどうした?」
ウナギ「はい、塚原は発見したらしいのですが、私がSOS電波を発しましたので、こいつらはただちに引き返して、私の救出に……」
修理が終わったアオデンキウナギがくどくどと言い訳している横で、向かって右側のアンドロイドマンが、親分への風当たりを少しでも和らげようと頭をぺこりと下げるのが微笑ましいが、ギルはそんな人間(?)関係の機微に感動する感性など毛筋ほども持ち合わせておらず、
ギル「どいつもこいつもうつけものめがっ!」 さらに怒りのボルテージを上げて怒鳴り散らす。
ギル「あの塚原親子に、知られてはならん、建設中のダーク秘密実験場を見られたのだぞ。もしもこれが明るみに出されたら、山陰地方の壊滅計画はゼロからやり直しになーる。塚原親子を草の根を分けても探し出し……そしてぇっ、殺せえっ!」
ギル「殺せ、殺せ~~~っ!」 最後はカメラに向かってガチョーンみたいなポーズを取り、狂ったように叫ぶギル。
安藤さん入魂の熱演であるが、後年のレイダーと同じく、テレビの前のちびっ子たちが本気で怖がったことは想像に難くない。
それにしても、いつもは引っ込み思案で目立たない山陰地方が、「悪の組織」からこれだけ熱い関心を持たれたのは、日本特撮史上において、空前絶後の出来事ではなかったろうか。
ま、同時に、山陰地方を壊滅させてどうすんだ? と言う気がするのもまた事実である。
それはさておき、セスナの攻撃から逃れたものの、塚原と離れ離れになって砂丘を彷徨っていた光明寺、砂の上に倒れているジローを発見する。
そのそばには、キカイダーが引き千切ったアオデンキウナギの腕が落ちていた。
ちなみに、千切れた腕は「右腕」だったのに、アンドロイドマンの腕に変わった時には、都合よく「左腕」になっている。

光明寺「これは別々のアンドロイドのものだが、なんとかなりそうだな」
その腕と、ジローの左腕の付け根を仔細に見比べていた光明寺、そうつぶやいてジローの腕を修理してやることにする。
頑固な記憶喪失にかかって自分が誰かさえ忘れている光明寺だが、放浪中、何度も自分を助けてくれたジローのことは覚えていて、その恩返しのつもりであった。
二人が一緒にいるとも知らず、ミツ子たちは、砂丘センターと言う観光施設をバックに、引き続きジローの行方を探していた。

マサル「ジロー、どうなっちゃったんだろう? お父さん探し出すどころじゃないじゃないか」
半平「マサル君、マサル君、シーッ!」
和子「お父ちゃーん」
じれったそうに文句を言うマサルを、半平が注意する。
あちこち歩き回って疲れた和子は、半平の背中でうとうとしていたのだ。

半平「和子ちゃあん……弱っちゃったな、もうホントに」
半平、和子が目を覚ましてしまったので、ぶつぶつ言いながら進みかけるが、

半平「あ、そうだ」
急に何か思いついたように立ち止まり、和子ちゃんの体を滑らせるようにして下ろす。
その際、和子ちゃんのスカートが完全にめくれ、白いタイツとその下に仄見えるパンツが全開となってしまう。
今回は結局ミツ子のチラはないので、代わりに、日夜、周囲からの冷たい視線と戦っておられる全国の真性ロリコン戦士の皆さんへ管理人からのささやかな贈り物です。ご査収下さい。
それはさておき、半平、目を輝かせて「良いことを思いつきましたぞ! これから万事解決」と自信たっぷりに宣言する。
ミツ子「ジローが見付かるの?」
マサル「お父さんもかい?」
和子「私のお父ちゃんも?」
半平「はいはいはい、みんなまとめて面倒見ましょう」
いつになく大きなことを言うと、それ以上詳しい説明はせず、みんなを自分の車に急き立てて何処かへ向かって走り出す。
んで、半平の車がやってきたのは、

お隣の島根県の出雲大社であった。
……って、タイアップじゃねえかっ! ちなみに、砂丘からここまで、直線距離で100キロくらいあるんですが……
それでも、せっかく来たのだからとお賽銭を上げて拝む4人。

ミツ子「これがハンペンの名案?」
半平「だってしょうがないでしょう、いかに我輩が名探偵でもですな、
タイアップには勝てません」
ミツ子「まあねえ……」
……と言うのは嘘だが、ストーリーとは無関係に観光地めぐりをぶっこまさせられた長坂さんが、そんな感想を抱いてたことは十分ありうる。
半平「だってしょうがないでしょう、いかに我輩が名探偵でもですな、三つの願いを同時にかなえることはできません。その点、神様なら安心ですぞ」
マサル「何言ってんだい、第一出雲大社ってのは縁結びの神様じゃないか」 半平に突っ込むと見せかけて、さりげないタイアップ台詞が炸裂!! さらに、

ジローに早く会えるようにと、おみくじを引いたり、お守りを買ったり、タイアップにおける模範的なミッションを淡々とこなしていくミツ子たち。
こういうところはまさにプロフェッショナル仕事の流儀と言う感じであった。
なお、ミツ子たちから離れたところで、おみくじを木の枝に結んでいる和子の背後から、黒いスーツに青色の靴と手袋と言う、不気味ないでたちをした男が忍び寄り、巨大な蛇の鎌首をした右手を伸ばすが、ミツ子たちが来るのに気付いて慌てて引っ込めると言うシーンが出てくるのだが、似たようなシーンが前回にもあったので、いささかマンネリ気味である。
男の正体は、塚原そっくりの顔をした、アオデンキウナギの人間態であった。
つらく苦しいタイアップの時間はまだ終わらず、

続いて、境内にある土産物屋で、大黒天か何かの木彫りの置物を冷やかす半平たち。
同じ頃、光明寺は、砂丘の海辺の廃屋で、ジローの体にアンドロイドマンの腕をくっつけると言う手術を行っていた。
半平たちは、何の成果も得られぬまま、50キロほど東にある皆生ホテルへ戻る。
野暮なことを言うようだが、半平、ガソリン代とか大丈夫なんだろうか?
つーか、いつもはしょっちゅうエンスト起こして半平をイライラさせているスバル360、今日に限って全然エンスト起こさないのはなんでだろ~、なんでだろう~♪
さすがに疲れ果てた和子がベッドに横たわって寝ていると、ミツ子がまた砂丘に行くと言い出す。
そして、ドアの外にあの青い靴の男が立ち、蛇の右手を伸ばすが、和子が目を覚ました気配にパッと背中に隠すのだが、これまた同じシーンの繰り返しで飽き飽きだし、そもそも、なんで和子が目を覚ましたからって蛇を引っ込めなきゃならんのだ?
さすがの偉才・長坂さんも、タイアップ疲れを起こしていたのだろうか?
それでも男は、蛇を普通の右手に戻してから、堂々と部屋に入ってくる。

和子「あ、お父ちゃん!」
やっと父親の顔を見て、嬉しそうに叫ぶ和子ちゃん。
今更だけど、顔立ちやファッションはお嬢様っぽいのに、「お父ちゃん」と言う呼び方が妙に庶民的で、そのミスマッチなところがますます萌えるのである!

ミツ子「塚原さん!」
塚原「いやはは、どうもご心配掛けました」

マサル「どうしていたの、今まで?」
塚原「いやぁ、
色々ありましてね」
半平「はっはっはっ」
マサルの質問に、世界でもっと便利なフレーズで応じるニセ塚原。
塚原「和子、お利口にしてたかい?」
そう言って和子のそばにしゃがみ、その顔を覗き込むが、

和子「ひっ……!」
間近で父親の顔を見た途端、和子が息を呑み、父親から少しでも遠くへ離れようとする。
遠藤薫さん、可愛いだけじゃなくて、演技もかなり上手いのである。

和子「怖い、やめてーっ!」
和子が怖がったのも道理、和子の目には、父親の顔が、青白い隈取をした、蛇のような不気味なものに映っていたのである。
和子はベッドから飛び降りると、窓際の方へ逃げる。

ミツ子「和子ちゃん、どうしたの? お父様が帰ってらしたんじゃない」
マサル「なにしてんだよ、和子ちゃん」
塚原「さ、和子、おいで」
和子「違う、お父ちゃんじゃない」
父親の手をするりとかわすと、和子はなおも叫びながら半平の背中に隠れる。
だが、半平たちの目には塚原にしか見えないので、
半平「あっは、まだ夢の続きを見てるのかな?」
塚原「参りましたなぁ、これは……」
誰も和子の言葉を真に受けず、塚原と一緒に笑い出す暢気さであった。
しかし、なんで和子の目にだけ、その顔が違って見える(正体が見える)のか、論理的な説明が一切ないのが長坂さんらしくない詰めの甘さであった。
可能性として考えられるのは、ニセ塚原がわざと和子に本当の顔を見せたということだが、そんなことをしたら相手を怖がらせるだけで、ニセ塚原にとっては何の得にもならないのでありえない。
ここは、和子が外見だけでは分からない、実の娘だからこそ分かる違いに気付く……みたいなドラマティックな理由付けが欲しかったところだが、やっぱり長坂さん、タイアップ疲れしてたのかな?
ともあれ、怯える和子は部屋から飛び出し、それをみんなで追いかける。
ホテルの庭先でやっと和子を捕まえるニセ塚原であったが、

半平「どうしてつけたりなんかするんですか?」
ミツ子「確かに、少し変だと思うの」
半平「変? 私の顔が?」
ミツ子「バカねえ」
ここでやっとミツ子たちも、ニセ塚原のことを怪しみ出す。
ちなみに半平の最初の台詞だが、「つけたり」の部分がはっきり聴き取れない。
「つけたり」と言うのは、ミツ子が二人を追いかけてきたことを指すのだろうか?
でも、この場の流れとしてミツ子たちが塚原に続くのは当然だし、塚原が娘を「つけたり」するのも当たり前の話なので、半平の台詞は明らかに変である。
いずれにしても、ミツ子の「確かに」と言う答えはおかしいよね。
よって、僭越ながら管理人がこのシーンを直させていただくと、まず、ニセ塚原がミツ子たちに挨拶して嫌がる和子を連れてホテルから出て行く。
それをミツ子がこっそり尾行し、ついてきた半平が、
半平「どうしてつけたりなんかするんです?」
ミツ子「少し変だと思うの」
……と言う風に繋げば、ある程度整合するのではないだろうか。
あるいは、和子が逃げ回るのを見ながら、
半平「どうして逃げたりするんですかね?」
ミツ子「確かに……少し変ね」
と言うのもあったかな。
それはさておき、論より証拠、マサルが「よし、試してやる」と言って、割と大きな木の枝で塚原の頭を後ろから殴るのだが、これもちょっと乱暴に過ぎる行動だよね。
ま、結果的に、そのショックで振り向いた塚原の顔は、例の蛇顔になっていたので、それで良かったのだが。
ミツ子「やっぱり、アンドロイド!」
細かいことばかり言うようだが、その顔を見ただけでミツ子がそう叫ぶのも、なんか変じゃないか?
単に変なメイクをしてるだけなので、本物の塚原がギルに催眠術でも掛けられてそんな悪相になっただけかもしれないではないか。
塚原「くそう、見破ったな」
ニセ塚原、憎々しげに言い放つと、自ら正体をあらわす。
CM後、逃げようとするが戦闘員たちに退路をふさがれ、包囲されているミツ子たち。

ウナギ「げはは、行くぞ! アオデンキウナギ、ろくろくハンド!」
修理してもらった蛇の形をした右手を伸ばし、怯えている半平のお尻をがぶっと噛んで、ミツ子たちと一緒に引っ張るアオデンキウナギ。
ちなみに、ここでは、画面の背後にさりげなく施設の名前を映し込むと言う「タイアップの鉄則その1」(イナズマンF第16話参照)が使われているのがお分かりいただけると思う。
と、ここで、光明寺博士に腕をつけてもらったジローがギターを弾きながらホテルの屋上に登場、敵のど真ん中に飛び降りてバトルとなる。
だが、ジローがキカイダーに変身すると、左腕もアオデンキウナギと同じく、蛇の形をした腕に変わってしまう。
怪人「どうだキカイダー、お前のその左腕は、俺の思い通りに動くのだぞ」
キカイダー「なにっ」
光明寺が良かれと思ってした手術だったが、完全に裏目に出る。

自分の左腕を制御できなくなったキカイダーを放置して、アオデンキウナギたちは執拗にミツ子たちを追いかける。
……
まずはキカイダーを倒しましょうよーっ! 正直、和子だって、あれこれやってるうちに、もう自分が何を見たのか忘れてると思うぞ。
さて、雑木林の中をひとりで逃げ回っていた和子、やっと本物の父親と再会を果たす。
一方、ミツ子たちは半平の車で海辺に移動して、和子の行方を探そうとしていた。
いや、和子を探すのなら、車で移動する前じゃないと意味ないのでは?

半平「探しに行ってですな、今度は我輩が捕まったらいかがします?」
ミツ子「あとのことは自分で考えなさいよ!」
半平「そんな冷たい、我輩この若さで死にたくない、結婚ぐらいしたいですなぁ」
ミツ子「何言ってんのよぉ」
などと二人が夫婦漫才していると、彼らの前に人間の姿に戻ったジローがあらわれる。

ミツ子「ジロー、どうしたの?」
ジロー「大丈夫だ、ただこの左手が……押さえてないと勝手に動き出そうとするんだ」
自分の左手を必死に押さえようとしているジローを見て、ミツ子はジローの胸のハッチを開けて一時的に機能を止めると、取り付けられた左腕をまた外して、思いっきり放り投げる。

ミツ子「みんな伏せるのよ!」
既に壊れかけていたのか、左腕は激しい爆発を起こす。
この後、たまたま通り掛かった観光バスに乗せてもらおうとした塚原親子が、ニセ塚原に邪魔されて乗れず、結局捕まってしまう。
ミツ子は、砂丘で拾ったキカイダー自身の左腕を改めてジローの体に接合する。

ミツ子「これで完全よ、ジロー」
ジロー「ミツ子さんの腕も随分上達したね」
ミツ子「私なんか……」
ジローが珍しくミツ子のことを褒めると、ミツ子は謙遜するように俯く。
マサル「姉さんはね、ジローのためだからって毎日毎日夜中までロボット工学の勉強ずっとしてたんだ。上達して当たり前さっ」
ミツ子「……」
マサルに「秘密」をバラされて、居心地の悪そうな顔をしたミツ子は、照れ隠しのように話題を変える。
ミツ子「ねえ、ジロー、和子ちゃんたち、どうしてダークに狙われるのかしら?」
ジロー「たぶん、なにかダークの秘密を見たんだ……そうかっ」
ジロー、何か思いついたのか、急に立ち上がって行こうとする。

ミツ子「待って、ジロー、持ってって、出雲大社のお守りなの」
ミツ子、慌てて呼び止めると、さっき買ったお守りをジローに渡す。

ジロー「……これって、あれだよね?」
ミツ子「そう、タイアップよ!」 ……などと言ってるようなアイコンタクトをかわすと、ジローは何も言わずにサイドカーに乗り、何処か当てがあるのか、爆音上げて走り去る。
この後、色々あって、ジローは秘密実験場に忍び込み時限爆弾を仕掛けた上で、その近くまで塚原親子を連行していたアオデンキウナギに立ち向かい、敵を撃滅して親子を助ける。
しかし、なんでジローは秘密実験場の場所を突き止めたのだろう?
たぶん、最初に塚原親子が襲われたのがそこだったので、その辺りに入り口があるのだと見当を付けたのだろう。

全てが終わった後、なぜか従業員一同の見送りを受けながら、皆生ホテルをあとにするミツ子たちと塚原親子。
どうでもいいが、玄関脇に立ってるトーテムポールはなんなの?
そして管理人、タイアップにかけるスタッフの並々ならぬ意気込みに驚嘆させられたのだが、

塚原「どうも、色々ありがとうございました」
ミツ子「ほんとに良かったですね」
ラスト、塚原親子がミツ子に別れを告げるシーンにも、きっちり皆生ホテルの立て看板(?)が映り込んでいるのである!
おまけに、ちゃんと読み仮名までふってあるので、その気になった視聴者がホテルの予約を取る時にも間違わなくて済むと言う至れり尽くせりの親切設計!
実際、管理人も、これを見るまで「かいき」だと思っていたぐらいだから、見事としか言いようがない。
以上、ストーリーは50点、タイアップは100点と言う、地方ロケ作品にありがちの内容であった。
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