第30話「走れ!ペガサス!」(1985年8月24日)
冒頭、どっかの乗馬クラブで優雅に乗馬を楽しんでいるチェンジペガサスこと大空勇馬。
「ペガサス」と言う言葉を耳にして振り向くが、それは、一頭の白い馬の名前であった。

勇馬「どうしたんです、この馬?」
男「年取り過ぎて転んで、この怪我だ。もう役にたたねえから、廃馬にするんだよ」
勇馬「廃馬?」
男「ああ、殺して処分すんのさ」
勇馬「殺す?」
勇馬、その馬の澄んだ瞳を見ているうちに憐憫の情を催し、その場でペガサスを譲り受ける。
しかし、殺処分される予定の馬でも、ただでは譲ってくれまい。

しかも、次のシーンでは、わざわざ科特隊のマークみたいなエンブレムを掲げた、

ペガサス専用の厩舎を借り受けて、リハビリに励んでいる様子が映し出される。
正直、バカにならない費用が掛かったと思うが、勇馬、そんなにたくさん給料貰ってるんだろうか?
勇馬「ほら、だいぶ良くなったぞ、もうじき自由に走れるようになるからな」
熱心にペガサスの世話をして、自分の子供のように話しかけている勇馬を、他の4人が柵の外から物珍しそうに眺めている。

疾風「ペガサスがペガサスを助ける、か……気持ちは分かるが、あんな年寄りの馬、どうしようもないよ」
麻衣「でもいいとこあるじゃない、一生懸命に足の怪我治してやってさぁ」
一方、時を同じくして、

変電所やコンビナートなどにキラキラ輝く銀色の粉のようなものが舞い降り、メカが暴走して各地で大爆発が起きるという異常事態が発生する。
それはただのテロではなく、事件を伝えるテレビニュースの電波まで途中で切れてしまう。

続いて、飛行機の高度計のカットから、

オイルタンクを横に向けたような、変な形をした飛行物体がビルに激突炎上するシーンとなるのだが、これは別の番組の宇宙船か何かが墜落するシーンの流用だろうなぁ。
あるいは、それこそオイルタンクが投げ飛ばされたシーンかもしれない。
ナレ「空から降り注ぐ謎の金属片のために、すべての機械装置や電波が異常を引き起こし、街は大混乱に陥った」
要するに、メカを狂わせ、電波を撹乱する作用のある金属粉が広範囲に散布されたことで機械文明が麻痺して、諸星大二郎の名作「生物都市」のような状況になっているのである。
チェンジマンがとあるコンビナートに駆けつけると、待ち構えていたブーバがあらわれ、
ブーバ「チェンジマン、今日こそ決着をつけてやる」
剣「ブーバ、やはり貴様たちの仕業かっ」
しかし、今回はいつもと違っていたるところで爆発が起きているのだから、5人がたまたまあらわれた場所にブーバたちがスタンバッていたというのは、いささか偶然が過ぎる。
まず、ヒドラー兵たちを相手に変身前の剣たちが戦う。
まあ、肩慣らしのようなものである。

さやかタンも頑張っておられます!

ついで、太いパイプラインの上に飛び乗って、おっきなお尻をアピールしてから、

さりげないパンチラを繰り出しつつ、ヒドラー兵に向かって突っ込む。
だが、おのおのがた、早まってズボンを下ろしてはなりませぬ。
こんなことがJACでもない西本さんに出来る筈がなく、これは女性スタントのパンツなのである。
顔の形からして、多分、菊池香理さんだと思うが、良く分からない。
でも、女性なのは確かで、喜んでキャプした後で、もし野郎だと判明していたら、管理人は直ちにこのブログを閉鎖して、イスカンダルに向かって旅立つところであった。
ふーっ、危ないところだったぜぃ。
ほどほどに撮れ高を稼いだところで5人はチェンジマンに変身するが、それこそブーバの待ち望んでいた瞬間であった。

シーマ「チェンジマン、宇宙獣士デルカルの餌食になるが良い」
少し離れた燃料タンクの上には、シーマと、デルカルと言う、巨大な目玉を持つ宇宙獣士がいて、デルカルはシーマの命を受けると、体から銀色の粉を放出し、チェンジマンの上に降らせる。
グリフォン「コンピューターが……」
マーメイド「おかしいわ、体の自由が利かない!」
電子部品を狂わせる金属粉は、チェンジマンの強化スーツに対しても顕著な効果を示し、5人は戦うどころか、立っているのさえ困難な状態になる。

シーマ「ははははは、見たかチェンジマン、宇宙獣士デリカルのマグネシャワー攻撃」
ブーバ「デリカルが体から吹き出す磁石の粉、それがマグネシャワー、あらゆるメカと電波を混乱させ、無力にするのだ」
5人はチェンジソードを撃とうとするが、なまじハイテク武器であったため全く機能せず、ただのガラクタと化していた。
ブーバ「無駄だ、チェンジマン、貴様たちのメカはもはや役に立ちはせん」
前回、チェンジマン(戦隊ヒーロー)はメカに頼っているだけで、個々の戦闘能力は大したことないと書いたが、まさにその点に着目したような、ゴズマの優れた戦略であった。
5人は一矢を報いることも出来ずに退却するが、冷静に考えたら、ブーマやシーマの鎧や武器だって、メカで作動しているのだろうから、彼らの体にも異常が起きないとおかしいと思うんだけどね。
それはともかく、狙いが図に当たり、ゴズマードのギルークは大喜びであった。
ギルーク「へへっ、さすがデリカル、チェンジマンは手も足も出んわ。増幅装置でマグネシャワーを増し、地球を覆い、あらゆるメカや電波を混乱させ、孤立したところから一気に侵略する」
矢継ぎ早に次の手を打ち、気炎を上げるギルークであったが、

バズー「ギルーク、この作戦が貴様の運命を決める。もはや失敗は許されん」
ギルーク「ああっ、ははーっ!」
例によって星王バズーがでかい顔で睨みつけ、余計なプレッシャーを掛けて来る。
正直、百害あって一利なしの上司だよなぁ。
邪魔するものもいないので、ゴズマの作戦は急ピッチで進み、

ペガサスの厩舎からも、デリカルが増幅装置でマグネシャワーを盛大にばら撒いている様子がありありと見えるようになる。

勇馬「大丈夫だよ、お前は機械じゃないからな……デリカルのマグネシャワーが吹き荒れてる間は機械は役には立たない、
俺たちは機械がダメになると途端にギブアップだからな」
ペガサス相手に、自虐的とも取れる台詞を口にする勇馬。
まあ、自分たちのことだけじゃなく、メカに頼り切っている現代文明もひっくるめて言ったのだろうが。
その後、5人は伊吹長官に呼び出される。
伊吹「デリカルは現在、嵐山の頂上から増幅装置を使い、マグネシャワーで磁気嵐を起こしている。あの増幅装置を破壊すれば磁気嵐は止み、マグネシャワーはデリカルの周囲だけになる。チェンジマン、マグネシャワー増幅装置を破壊するのだ!」
剣「……」
伊吹「どうした、早く行かんかっ」
剣「……長官は命令するだけだから良いですよね」 ……と言ってやりたいのは山々の剣たちであったが、宮仕えのつらさ、元気良く返事して勝算のない戦いに出撃するのだった。
勇馬は、一旦ペガサスのところに戻り、もう帰ってこれないかもしれないという悲壮な覚悟で、ペガサス(馬)にペガサス(架空の動物)のイラストが彫られたお守りペンダントをつけてやる。

勇馬「もう二度と会えないかもしれない、元気でな」
ペガサスにエサをやると、

ペガサスを繋いだままでさっさと走り去る勇馬。
いや、馬をそんなところに残して行ったら、たちまち餓死してしまうではないか。
馬を愛する勇馬にしては無責任な態度に思えるが、勇馬のことだから、万一の場合を考えて電撃戦隊の隊員にでも世話を頼んでいるのだろう。
5人は何の対策も立てないまま、嵐山に向かう。
立てろよ……
たとえば、弓矢にダイナマイトをくくりつけて遠くから放つとか、メカを使わずとも増幅装置を壊す手立てはいくらでもあると思うのだが。
当然、途中でブーバが待ち構えており、ヒドラー兵たちと激しいバトルが繰り広げられる。

さやかタン、強烈な回し蹴りを放ちつつ、豪快なあけっぴろげパンチラを披露。
……
あいや待たれい、おのおのがた、まだズボンを下ろす時ではございませぬ!
これまた、西本さんに出来る芸当ではなく、さっきと同じ女性スタントなのである。
このままダミーパンツだけで番組が終わっていたら、管理人、世を儚んでユーチューバーになるところであったが、神はまだ我々を見捨ててはいなかったのである。
変身すれば余裕のヒドラー兵たちを相手に四苦八苦する5人。

さやかも例外ではなく、ヒドラー兵に正面から首を絞められ、投げ飛ばされるが、

さやか「ああっ!」

思いっきり尻餅をついて、白くて清楚なパンツが丸見えになる!
管理人が、思わず腰を浮かしかけてしまった(実話)ほどのエロさである。
過去、数え切れないほどチラを披露しているさやかタンだが、文句なしのベストチラである。
しかも、その清純なハートを体現したような染みひとつない白いパンツと言うのが、もう小躍りしたくなるほどに嬉しい管理人であった。

さらに、コーフンしたヒドラー兵に胸をタッチされるというセクハラまで許しちゃう。
今回、ヒドラー兵たちも溜まっていたのか、

麻衣「ああっ、うっ」
麻衣に対しても激しいセクハラの嵐が吹きまくっていた。
剣、このままでは全滅してしまうと、5人バラバラになって山頂を目指せと指示する。
ま、固まっていようが、バラけようが、ピンチなのは変わらないと思うんだけどね。
そんな中、勇馬はチェンジペガサスに変身するが、やはりマグネシャワーの影響で本来の力を発揮できず、ブーバにいいようにあしらわれる。
と、そんな勇馬の体から、アースフォースのひとつであるペガサスが放たれ、

馬のペガサスのところへ飛んでいくと、

勇馬が馬具につけてやったあのペンダントの中に宿る。
と、アースフォースのなせる業か、突然ペガサスが柵を飛び越え(そのシーンはないが)、嵐山に……否、勇馬に向かって走り出す。

ペガサス、勇馬のお陰で怪我が治ったのか、あるいはアースフォースのパワーによるものか、廃馬寸前の老馬とはとても思えぬ見事な疾駆を見せる。
CM後、変身は解けたが、なおも多数のヒドラー兵たちと激闘している勇馬。

勇馬「俺は必ず、デリカルを倒す!」
取り囲まれて一方的にボコられながら、闘志を燃やす勇馬。
しかし、生身の体に、仮にも刃物のついた武器を何度も振り下ろされているのに、死なないどころか流血すらしていないと言うのは、いくらなんでもリアリティーがない。
第1話では、ほかの隊員たちがヒドラー兵に食われてたほどだからね……

と、勇馬を袋叩きするのに夢中になっているヒドラー兵たちのがら空きの後頭部に、馬の前足が思いっきりめりこむ。
勇馬「ペガサス!」
無論、これは本物の馬の足ではなく、前足そっくりの、人が持って動かすギミックなのである。

勇馬「ペガサス、助かったぜ……ペガサス、俺と一緒に戦う気か?」
ペガサス「ヒヒヒーン!」
勇馬「よし、デリカルを倒して地球を守ろう」
勇馬はペガサスの背中に乗ると、まさに人馬一体となって、敵の中に突っ込んでいく。
犬や猫と違い、馬を使った撮影は大変だったと思われるが、さっきのギミックだけではなく、

ちゃんと走っている馬の上から撮っている映像も出てくる。
これは、一体どうやって撮っているのだろう?
騎手の前にカメラマンがまたがってカメラを構えているのだろうか?
で、この手のシーンで一番大変なのは、馬に乗ってる人じゃなく、地上にいる人たちで、

特に、ブーバと剣が真っ向からぶつかりあっているところにペガサスが走ってきて、

それを剣がギリギリのタイミングでよけるところなど、一歩間違えれば大怪我に繋がりかねない危険なアクションであった。
無論、これは俳優ではなく、スタントが演じているのだ。
嵐山と言う割には、その山は平坦で、勇馬は馬に乗ったまま易々とデリカルのところまで辿り着く。
変身できないチェンジマンを侮ったシーマたちが、その周囲に何の防御対策も施していなかったことがゴズマにとっての敗因となる。
その周囲に地雷でも仕掛けておくか、マシンガンを持ったヒドラー兵でも立たせておけば、容易に彼らを肉塊にすることができたであろうに……

勇馬「デリカルめ、これで吹っ飛ばしてやる!」
勇馬、馬の背に揺られながら銀色のポッド型爆弾を取り出してスイッチを入れるのだが、時限装置が付いているから、それもメカじゃないの?
ここでシーマが剣の先からビームを放って勇馬に浴びせ、ペガサスから落馬させる。
デリカルの至近距離でマグネシャワーの干渉を受けないということは、ビームはあくまでシーマの超能力で出しているということなのだろうか?

と、ここでペガサスが意外な行動に出る。
勇馬が落とした爆弾を口に咥えると、デリカルに向かって突進を始めたのである。
そう、爆弾ごとぶつかって、増幅装置を爆破するつもりなのだ。
さすがのシーマもお馬さんの突撃にはビビッてしまい、ビームを撃つのも忘れて突っ立っていた。

勇馬「ペガサスーっ!」

もう間に合わないと悟って、思わず下を向く勇馬。
ペガサスの最後のいななきが聞こえた直後、

爆弾が爆発し、ペガサスもろとも、増幅装置とデリカルを吹っ飛ばす。
戦隊シリーズで、動物が犠牲になるシーンは珍しく、当時のちびっ子たちにとっても、なかなかショッキングな光景だったのではないかと思う。
勇馬「あ……」
あまりに突然のことに茫然と立ち尽くす勇馬の目の前に、何かが落ちてくる。

勇馬がペガサスにつけてやった、お守りペンダントであった。
……
どうでもいいけど、これ、ペンダントと言うより、メダルじゃないの?

勇馬「ペガサス……」
ともあれ、ペンダントを強く握り締めて、ペガサスの死を悼む勇馬。
と、煙の中から、シーマとデリカルがよろよろとあらわれる。
増幅装置は壊れたが、宇宙獣士はそれくらいでは死なないのだ。
勇馬「よくもペガサスを! 許さん!」
怒りに燃える勇馬、気合を入れてチェンジペガサスに変身する。
デリカル、再びマグネシャワーを放出しようとするが、

ペガサス「チェンジソード! イヤァアアアアッ!」
そんなことをされてはペガサス(馬)の犠牲が無駄になると、ペガサス(人)は渾身の力でジャンプしながら、チェンジソードをデリカルの胸部に叩き込み、マグネシャワー発生装置を撃ち砕く。
ペガサス「デリカル、マグネシャワーはもう使えないぞ、貴様を倒す!」
こうなればもう書くことはない。
ラス殺陣~巨大ロボバトルをこなして事件は解決する。
なお、巨大化したデリカルも当然マグネシャワーを使えそうなものだが、そうすると話がややこしくなるので、視聴者にその点を突っ込まれる前に、速攻でチェンジロボが斬り殺してました。
今回のギルークの作戦、一見見事であったが、最善手ではなかったように思う。
何故なら、結局のところゴズマにとっての最大の脅威はチェンジロボなので、最初は別の宇宙獣士に戦わせて巨大ロボバトルに持ち込ませ、そこで初めてデリカルのマグネシャワーをチェンジロボに浴びせれば、チェンジロボを機能停止に追い込み、たやすく勝利できていた筈だからである。
それでも、人間社会に大ダメージを与え、チェンジマンをあと一歩のところまで追い詰めたのだから、それなりに成果があったと言うべきだが、

ギルーク「うわぁっ! バズー様、どうかお許しを!」
そのくらいで、欲張りで冷酷なバズーが赦してくれる筈もなく、ギルークに電撃ビームを浴びせた上、
バズー「おろかもの! 貴様の顔など二度見たくもないわ!」
最大限の叱責を叩きつけるのだった。
つくづくこの仕事がイヤになったギルークであったが、今更転職も出来ず、歯を食い縛って「悪」を続けるしかないのだった。
ラスト、満天の星空を見上げている5人。

こうして見ると、さやかタンのミニスカ、当時としては非常識なまでに短いことが分かる。
最高ですね。

勇馬「ペガサス……」

無言で勇馬から、星空に視線を向けるさやかと疾風。
ただ立ってるだけだが、さやかタンの胸が妙にでっかく見えて、実にエロティックである。
あと、細かい動きだが、さやかと疾風の動きがシンクロしてるのがなんか笑える。
形見のペンダントを握り締める勇馬の脳裏に、短くも充実したペガサスとの日々が蘇る。
勇馬「ペガサス、お前は本当のペガサスになるんだ」
勇馬がペンダントを空に向かって放り投げると、

ペンダントは光り輝くペガサスの姿となって、宇宙の彼方に飛んでいくのだった。
勇馬「ありがとう、ペガサスーっ!」
ラスト、勇馬の叫び声が響き渡り、幕となる。
以上、さやかタンの鮮烈なパンチラを感動的に描いた名作であった。 以上、人間と動物の心の触れ合いを感動的に描いた力作であった。
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