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「仮面ライダーV3」 第41話「あッ! 人間が溶ける! ヨロイ元帥登場」


 第41話「あッ! 人間が溶ける! ヨロイ元帥登場」(1973年11月24日)

 今回も、「仮面ライダー」の第3話「怪人さそり男」のリメイクなのである。

 大幹部の初登場回だと言うのに……

 冒頭、新たな怪人ガルマジロンが元気に産声を上げて誕生する。

 ナレ「そのガルマジロンの実験のためにこの基地で強制労働させられていた何の罪もない人々が疲労で働けなくなったと言うだけで死刑と称して殺されるのだ」

 
 ブレスの長いナレーションに合わせて、野外でクワを持って作業をしている人々が、戦闘員にムチでしばかれている様子が映し出される。

 しかし、「強制労働」って言っても、こんな何もない荒地でいくらクワをふるったところで、大して作物が出来るとも思えず、まるっきり無意味な行為のように思える。

 思うに、デストロンにおける「強制労働」と言うのは、作業自体に意味はなく、普段V3やおやっさんにボコボコにされている戦闘員たちが、無抵抗の奴隷たちをいじめることでストレスを発散する、そのためのお膳立て……あえて言えば福利厚生の一環ではあるまいか。

 つまり奴隷たちにとっては、戦闘員に痛めつけられることこそが本務なのである。

 勿論、それだけではなく、最近はあまりやらなくなったが、穴掘りとかの単純作業に動員されることもあるのだろうが。

 
 それはさておき、アジトに連れて来られた数人の奴隷は、ガルマジロンの体表にびっしり生えているウロコのようなものを投げ付けられるや、ドロドロに溶けて死んでしまう。

 ちなみに最初に襲われているのは、珍しいことにおばちゃんである。

 
 奴隷「お助け下さい」

 その場に座り込んで命乞いをする奴隷たちを見下ろす戦闘員たちの勝ち誇った様子を見れば、管理人のさっきの説も、あながち的外れではないような気がするのである。

 奴隷たちをいじめて上機嫌になった戦闘員たちは、ついで、入り口のシャッターの左右に整列し、敬礼の姿勢を取る。

 
 シャッターが開くと、前回ちらっと出ていた新たな大幹部・ヨロイ元帥が立っていた。

 首領「見たぞ、ヨロイ元帥」
 ヨロイ元帥「……」
 首領「人体実験は成功だ、この完成によって我々デストロンは地球上のいかなる都市、町、村も抵抗を受けることなく手に入れることが出来る」

 いや、さっきのおばちゃん、思いっきり抵抗してましたけど……

 
 ヨロイ元帥「結果がすべてだ。首領、このガルマジロンが必ず仮面ライダーV3を倒す!」
 首領「倒せなかったら、お前、死刑な」
 ヨロイ元帥「えっ、いや、それはちょっと……」

 初出勤でいきなり大風呂敷を広げたヨロイ元帥であったが、大風呂敷には慣れている首領につっこまれると、そそくさと畳むのだった。

 ……嘘である。

 ヨロイ元帥を演じるのは、大野剣友会の中村文弥さん。

 ヨロイ元帥「風見志郎を釣り出すエサは、これだ!」

 ヨロイ元帥が左手のトゲつき鉄球でモニターテレビを指し示すと、警報音と共に、デストロンから逃げ出して海岸に辿り着いた囚人服の男の姿が映し出される。

 
 なんとなく、パリコレのモデルみたいな動きで必死に走る山下さん。

 両手が鎖で繋がれているので、どうしてもこんな動きになってしまうのだ。

 山下(なんとしてでも家に帰るんだ、家に帰るまでが遠足なんだ!)

 じゃなくて、

 山下(なんとしてでも家に帰るんだ、洋子、ミツ子ーっ!)

 
 ミツ子「あら? あら、奇麗ねー」

 そのミツ子は、家の近くで遊んでいる途中、七色に光る七宝焼きのブローチのようなものを発見する。

 言うまでもなくガルマジロンのウロコなのだが、なんでそんなところに落ちていたのか、謎である。

 おまけに、ミツ子がそれを拾ったことが、ストーリーに全く関係ないというのが、いかにも70年代特撮的脱力感を我々にもたらしてくれる。

 それはそれとして、このミツ子役の宮原由美さんが、まるでパンダのぬいぐるみを擬人化したような、反則スレスレの可愛らしさなのである。

 
 ミツ子「ね、奇麗でしょ、パパが帰ってきたら見せてあげようねー」
 母親「そうね」
 ミツ子「パパ、何時帰ってくんの?」
 母親「もうすぐよ、きっと……もう三月も便りがないなんて」

 山下は三ヶ月前からデストロンに捕まっていたようだが、何をさせられようとしていたかは、最後まで不明である。

 一方、志郎は、デストロンの暗号通信を傍受して、八王子へ向かう。

 
 山下「ああ、連れてかないでくれ、ああ、殺される!」

 同じ頃、八王子の城北署から、その山下が医者や看護婦たちに無理矢理引っ立てられて、救急車に押し込められていた。

 いきなり話が飛ぶので面食らうが、手近の警察署に助けを求めに飛び込んだが、医療関係者になりすましたデストロンが強奪に来たのだろう。

 でも、山下は別にキチガイでも記憶喪失でもないんだから、警察に来たら、まずは自宅に電話するのが普通ではあるまいか。

 あるいは、そもそもこの脱走はデストロンが仕組んだもののようだから、あらかじめ警察署のまわりで待ち伏せしていたのかもしれない。

 
 だが、そんなことより、管理人の関心は、看護婦さんが救急車に上がる時にパンツが見えないかなぁと言うことだけ。

 いやぁ、昔の看護婦さんの白いストッキングに包まれた足って、なんでこんなにエロいんでしょう。

 医者「どうもお騒がせしました。今後二度と悪戯はやめさせます」
 警官「ごくろうさまでした」

 救急車が出発するのとほぼ同時に、志郎のバイクがやってきて、

 
 志郎「あの、どうしました?」
 警官「精神病院から抜け出したそうで……病院から迎えが来ると、殺されるの、実験されるのと……」

 警官の言葉が終わる前に、志郎はバイクを発進させていた。

 ただ、山下は勿論、警察も、仮に相手がキチガイだと思ってもどこの病院だか分からないから電話のしようがないだろうに、勝手に救急車がやってきたことにこの警官が不審を抱かないのは、ちょっと変である。

 ちなみに童顔の警官を演じるのは、「スーパー1」の鬼火司令こと、河原崎洋夫さん。

 山下「助けてくれ、ワシは何も喋らんから、助けてくれ」

 救急車の中に寝かされている山下は、ニセ医者たちに必死に命乞いするが、

 
 男「ふっふっふっふっ」
 山下「それでもお前たち人間か?」
 男「人間? その愚かな人間は」
 男「やがてこの地上から姿を消す」
 男「そしてデストロンの選ばれしものが支配する」

 マスクをつけた男たちは、山下の顔を覗き込みながら、不気味な予言を口にする。

 しかし、他の人間がいなくなった世界で、デストロンに選ばれたものは、一体誰を支配するんでしょうか?

 ま、そんなことより、紅一点の看護婦さんが、ちょっと奇麗だなと思いました。

 と、前方で爆発が起き、男たちが慌てて外へ出ると、

 
 V3「デストロンの諸君、大事な生き証人は私が預かる!」

 いつの間にか山下を助け出したV3が救急車の上に立っていて、軽く戦闘員を蹴散らした後、ハリケーンに山下を乗せて疾風のように走り去る。

 なお、志郎の行動を見ると、彼が傍受した暗号通信は、八王子で脱走した囚人を発見したので捕まえろ……みたいな内容だったのだろう。

 その後、志郎から連絡を受けた山下の妻・洋子とミツ子が、急いで山下の収容された病院に駆けつける。

 
 それにしても、人妻が、こんな大胆なミニスカを平気な顔で履いていたのだから、まさにビバ70年代! と言う感じである。

 ついでに、この女優さんがもうちょっと奇麗だったらなお良かったのだが……

 ちなみにレビューでは省略したが、ミツ子の発見した光る石をミツ子の友人の二人の女の子が取り上げるシーンがあるのだが、そのうちのひとりは、超ミニスカのため、デフォルトで白いパンツが見える、いわゆるリアルワカメちゃん状態であったことを遅ればせながら報告しておく。

 ところで、二人が病院に駆け込む際、ミツ子があの光る石を落とすのだが、それも別にストーリーには関係ないようである。

 今回は、妙に飛躍が多く、親子が再会する劇的シーンも丸々カットされ、次のシーンではベッドで寝ている山下のかたわらにミツ子と母親が疲れて眠っていて、反対側には志郎が座っている。

 
 志郎(もう、夜が明けるな……この平和な町、平和な社会を破壊し、思うままに支配しようとするデストロン、奴らの暗い密かな動きを誰も知らない。だからこそ俺は戦うんだ。気の毒なこの家族のためにも)

 窓の外を見ながら、改めてデストロンとの戦いに決意を燃やす志郎であった。

 しかし、オリジナルは第3話だったからまだ分かるけど、第4クールに突入した今となっては、デストロンのことを知ってる人は結構いると思うんですけどね。

 だいたい、基本ひとりで戦っていた「仮面ライダー」と違って、「V3」には少年ライダー隊と言う巨大組織が存在してますからねえ。

 やがて、静かに眠っていた山下が悪夢にうなされたのか、苦しそうにうわごとを言い出す。

 
 山下「ワシは何も知らん! ああーっ、知らん」
 洋子「どうしました? あなた?」
 ミツ子「パパーッ!」
 山下「知らん、ワシは娘のパンツなんか盗んでない!」
 洋子「……」

 このロリコン変態オヤジ、まだ病気が治ってないのかよっ! と、心の中で毒づく洋子であったが、嘘である。

 その後、夜明けが近い筈なのに、何故かまた深夜になって、廊下をコツコツ歩く靴音が近付いて、病室に侵入するが、それはデストロンではなく、

 
 志郎「高木……」
 高木「おい、この手を離してくれ」
 志郎「え? お、おお!」

 意外にも、志郎の旧友・高木であった。

 山下「あの、この人はデストロンじゃ?」
 志郎「あ? あっは、ご安心なさい。こいつはね」

 
 高木「高木裕介です」

 おっ、誰かと思えば上野隊員じゃないですか。

 高木「立花さんから色々と聞いた、どんなことにも力になるぞ」
 志郎「お前が来てくれるとは力強いな。こいつはね、俺とは常にトップを争うライバルでもあり、パシリでもあるんですよ。おらっ、ボサッとしてないで焼きそばパン買って来いよぉーっ!
 高木「はいっ、喜んで!!」

 じゃなくて、

 志郎「ライバルでもあり、親友でもあるんですよ」

 関係ないが、焼きそばパンって、全然旨くないんだが……

 高木、レースの腕を磨くため、海外に行って来たと説明する。

 志郎「デストロンの野望と戦うのは決して俺一人じゃない、こいつも、そして立花さんと言う良き協力者もいるんですよ、山下さん、あなたも力になってください」

 この台詞もオリジナルから引き写したものなので、協力者リストから、肝心の少年ライダー隊が抜けているのが悲しい。

 それはともかく志郎に励まされて、山下も目が覚めたように、

 
 山下「脅されてデストロンに協力した私は卑怯だった、私だけの命が助かればそれで良いと思っていた。いくら私が命を大切にして生き延びても、この世界中があんな化け物に支配されたら私は何のために生きるのか……やります、この子の為にもデストロンと戦います」

 ミツ子を抱いて、きっぱりと宣言する。

 ただ、山下がデストロンに協力して具体的にどんなことをしていたのか、さっぱり分からないのがもどかしい。

 それはそれとして、父親の言ってることを理解しているのかどうか、良く動く目で見ているミツ子が卑怯なくらい可愛いのである!

 これだけ可愛く、それでいて媚びた感じのしない子役は、現在でもそうはいないのではないだろうか。

 などとやっていると、換気口を伝って、例のウロコが三つ、ベッドの上に落ちてくる。

 志郎、ウロコを靴でぐりぐり潰すと、高木と手分けして院内を探索する。

 いや、ひとりは親子のそばにいたほうが良いと思うんですが……

 志郎、途中で看護婦さんと擦れ違うが、それもデストロンの一味で、三人の看護婦さんがハイレグ(希望)レオタード姿になって吹き矢を飛ばしたりして襲ってくる。

 デストロンでは唯一の女性戦闘員だと思うが、これもオリジナルにあったっけ?

 ただ、非常に残念なのは、

 

 
 せっかくのレオタードだというのに、全編暗闇の中で撮影しているので、その顔や肢体が全く見えないことである。

 たぶん、さっきの看護婦さんもその中にいたんじゃないかと思うが、実に勿体無い話である。

 色々あって、案の定、山下一家はデストロンに拉致され、志郎と高木がバイクで追跡する。

 
 高木「やるか?」
 志郎「待て、このままつければ、デストロンのアジトが分かるかも知れん」
 高木「よし」

 二人は車から降りた戦闘員たちを尾行し、採石場のような洞窟の奥にあるアジトに侵入する。

 志郎が山下一家を高木に任せ、大幹部の居場所を吐かせようと戦闘員を締め上げていると、

 
 ヨロイ元帥「ふっふっはっはっはっはっ……」

 ヨロイ元帥自らその前にあらわれる。

 
 志郎「貴様か」
 ヨロイ元帥「俺の名はデーストロン大幹部、ヨロイ元帥だ」
 志郎「ヨロイ元帥? 新しい大幹部か?」
 ヨロイ元帥「お前の相手は……」

 ヨロイ元帥が意味ありげにつぶやいて向けた視線の先には、

 
 高木「……」

 なんとなくつらそうな目をした高木の横顔があった。

 
 志郎「高木……」

 まさか……と思う志郎であったが、

 
 高木「……」

 高木は右手だけガルマジロンの手に変えると、振り向いて山下一家を威嚇する。

 志郎「高木、お前は……」
 ヨロイ元帥「高木裕介とは昔の名、今の名は高木介だっ!!」
 志郎「まぎらわしいわっ!」

 じゃなくて、

 ヨロイ元帥「今の名はデーストロン怪人・ガルマジロンだ!!」

 ヨロイ元帥の言葉に、高木の姿が完全にガルマジロンに変わる。

 
 志郎「ガルマジロン? 高木が……バカな」

 さすがの志郎も、親友の変わり果てた姿に、しばし茫然とする。

 ま、これで、予告編で思いっきり高木=ガルマジロンだとネタばらしされてなきゃ、視聴者もその驚きを共有できたのだが……

 なんでそんな肝心なことをバラしちゃうかなー?

 ともあれ、向かってくるガルマジロンにファイティングポーズを取る志郎であったが、毎度お馴染み落とし穴が作動し、志郎は地下牢に落とされる。

 それにしても、純子さんくらい何度も敵に捕まった特撮ヒロインも珍しいが、志郎くらい頻繁に落とし穴に落ちた特撮ヒーローも珍しいのではないかと思う。

 間を置かず、人間の姿に戻った高木が入ってくる。

 
 志郎「高木!」
 高木「シッ! 志郎、頼みがある」
 志郎「今更なんだ?」
 高木「すまん、こうするより手はなかった。俺はお前を救いたい。デストロンに入ってくれ」
 志郎「なに?」
 高木「デストロンに入って欲しいんだ」
 志郎「バカなっ」
 高木「今ならお得な入会キャンペーンもやってるよ!」
 志郎「申し込み用紙は持ってきたんだろうなぁっ?」

 「入会キャンペーン」と言う魅惑の響きには、さしもの志郎も抗えないのだった。

 恐るべし、「入会キャンペーン」!

 じゃなくて、

 高木「怒るな、俺だって最初はそうだった。しかし、今は違う。デストロンにはデストロンの理想がある。デストロンが世界を制覇すれば、みなの生活は今よりずっと豊かになる」

 たぶん、「仮面ライダー」以来、はじめてのことではないかと思うが、「悪の組織」のメンバーが、ヒーローに対し、自分たちにも理想とする社会像があるのだと語る、プロパガンダ的シーン。

 これはオリジナルにはない、リメイク版だけのやりとりである。

 ただ、これが初期の頃ならともかく、今まで散々都民皆殺しとかを企ててきた組織の人に言われてもねえ……

 
 志郎「……」
 高木「頼む志郎、お前がデストロンのために働くか、さもなければ死ぬしかないんだ」
 志郎「高木、お前の変わらぬ友情は嬉しいよ。だがな、お前のデストロンに対する考え方は間違ってるんだ!」
 高木「なにぃ?」

 
 志郎「デストロンは悪の集団だ。掲げた文句は立派だが、しかし、それによって豊かな生活が出来るのはほんの一部の幹部だけじゃないか!
 高木「……」
 志郎「それ以下の大多数のものが、今あの山下さんがやられたように、奴隷にされて働かされ、挙句の果てに能率が落ちれば死刑だ。そんな世界は真っ平だ!」

 志郎、舌鋒鋭く高木を論破するが、オンエアから約50年後、血も涙もないネオリベラリズムに席巻されたこの世界が、ほとんど志郎が喝破したとおりの状況になってしまうとは、神ならぬ身の誰に予想し得ただろうか?

 ひょっとしたら我々は、いつの間にかデストロンに支配されていたのかもしれない。

 だが、フィクションの世界と違って、この世には、悪を倒してくれる仮面ライダーは存在しない……

 志郎「お前こそ俺と一緒にこっから脱出するんだ」
 ヨロイ元帥「そうはいかんゾウ!」

 と、ヨロイ元帥の声がしたかと思うと、ヨロイ元帥の形に切り抜かれた影の中がメラメラ燃えているオブジェが闇の中にあらわれる。

 
 高木「しまった、ヨロイ元帥」
 ヨロイ元帥「ガルマジロンよ、裏切り者は?」
 高木「私は裏切ってない」
 ヨロイ元帥「ひとつ、裏切り者は?」
 高木「……」
 ヨロイ元帥「裏切り者は?」
 高木「裏切り者は……」
 ヨロイ元帥「裏切り者は!?」
 高木「裏切り者は……死刑! あああっ」

 デストロンの掟と友情の板ばさみになって煩悶する高木。

 この、ヨロイ元帥がしつこく「裏切り者は?」と問い掛けるくだりが、いかにもパワハラ上司と言う感じがして、ヨロイ元帥の性格の悪さを的確に表現していると思う。

 この牢獄内でのやりとりは、最近の「V3」らしからぬハイブロウで良いのだが、そもそもなんで高木がガルマジロンになったのか、その辺の説明がすっぽり抜けているのが惜しい。

 また、高木がほんとにデストロンの掲げる理想を信じていたのかどうかも曖昧である。

 本気でそれを信じて進んで改造人間になったのか、それとも無理矢理改造人間にされた際に洗脳されてしまったのか?

 それはともかく、ここからなし崩し的にラス殺陣となるが、

 
 V3「高木、よせ、目を覚ますんだ。俺はお前とは、親友の高木とは、戦いたくないんだ」
 怪人「うううーっ!」

 志郎は、ガルマジロンに対しても、高木と呼びかけてなんとか目を覚まさせようとする。

 この手の話では、ラス殺陣になったら今まで行き掛かりはポイッと捨てて、容赦なく蹴り殺すのが通例なので、なかなか新鮮であった。

 もっとも、怪人になると人格も崩壊してしまうのか、ガルマジロン、さっきまでの葛藤は何処へやら、闇雲にV3に向かってくるだけなので、結局戦うしかないのだった。

 なお、ラス殺陣の中で、

 
 V3に蹴られた戦闘員が壁に叩きつけられるが、

 
 どう見てもまだ戦える筈なのに、壁に張り付いて気絶したふりをして、この場をやり過ごそうとしているのが見え見えのシーンがある。

 デストロン、組織として、もう完全に腐り切っているようだ。

 もっとも、同じ相手に40回以上も負け続けていれば、安月給の末端職員の士気がガタ落ちしても不思議はないのだが。

 V3、そこそこ苦戦するが、最後は「V3回転フルキック」で決める。

 
 ガルマジロン、なんかつい最近も貼った気がするが、鷹取山の、岩をくりぬいて彫られた弥勒菩薩尊像の前を落ちて行き、

 

 
 その石像の高さに届くくらいの大爆発を起こして散る。

 ……

 結局、ガルマジロンの溶解液は最初の実験にしか使われなかったことになる。

 そう言えば、V3に対しても一切使おうとしなかったな。

 ガルマジロン、最後に高木の姿に戻る。

 
 V3「おい、高木」
 高木「志郎……俺は、俺は……」

 高木、志郎に何か言おうとするが、途中で息を引き取る。

 これも、何が言いたかったのか分からず、すっげーもやもやする。

 
 志郎、親友をこの手で殺したのがよほどショックだったのか、近くにいた山下一家には目もくれず、高木の遺体をお姫様抱っこで運んでいく。

 なんとなく事情を察した山下たちも、沈痛な面持ちでその後ろ姿を見送り、

 
 頑是無いミツ子も、高木に向かって「なむー」とでも言いたげに手を合わせるのだった。

 以上、リメイク作品とは言え、終盤の志郎と高木のやりとりなど、オリジナル作品にはない要素も盛り込まれた、なかなかの力作であった。

 可愛い子役、リアルワカメちゃん、熟女ミニスカ、看護婦さんの足、レオタード戦闘員など、このブログ的には美味しいマテリアルが豊富なのも嬉しかったが、肝心の純子さんの出番がなかったのが残念だ。
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コメント

宮原 由美って娘は…

 ガルマジロンのウロコは持ってくるは、「ウルトラマンレオ」じゃテリナQを集めて配って騒動起こすは…。

それなりに面白い

今回は思っていたよりも面白い作品ですね。高木がデストロンと志郎の板挟みにあって葛藤するシーンや、過去の大幹部以上に陰湿なヨロイ元帥(後に結城丈二とも深く関わる)の性格がハッキリと出ているのも良いですね😅この作品を観ると、科学やテクノロジーは進歩したのには人間は進歩してねえなとボヤきたくなりました😖

丸く収まらないアルマジロ

どうも自主的に組織に入った怪人は脳改造をしていないケースがあるみたいなので戦いを選んだのは高木の意志だと思います
さそり男の時と違って高木は志郎への友情を失ってはいませんでしたが、最早デストロンを裏切ってV3と共に戦うか、V3を倒して再改造して共にデストロンに仕えるしかない状況に追い込まれてしまった
どうせ人間に戻れぬ身なら人間の世界で異物として生きるより改造人間の世界で生きる道を選んだのかもしれません
そして同じ状況で平和になった世界で自分が異物になるのだとしても人間の自由のために戦うことを選べるからこそ仮面ライダーはヒーローなのでしょう

付け加えたい

高木と志郎のやり取りもあり今回はリメイク作品の中でも1番いい出来じゃないでしょうか。オリジナルは全然葛藤がない印象でしたし。
あとヨロイ元帥が高木に迫る場面ですが、首領とヨロイ元帥に入れ替えて「無能な者は」と付け加えたいです。

これもリメイク版が先

こちらもリメイク版の方を先に見ました。次のカタツブラーの回と同じ巻に収録されていました。
さそり男の回は94年の10月にNHKBSで見ました。

これは良作

>終盤の志郎と高木のやりとりなど、オリジナル作品にはない要素も盛り込まれた
放送当時だと、共産圏の事情を引き合いにしたのでしょうね。

>肝心の純子さんの出番がなかったのが残念だ。
オリジナル通りに捕まってください!!!

あとは脱走した山下が殺害されなかったのもオリジナルと違って良かったです。

No title

サブタイトルで最初の「あッ!人間が溶ける!」は、シリーズ第7作目及び9番目の「スーパー1」のジンドグマ編である第40話のサブタイトルの最初と同じですな。

ヨロイ元帥

子供時代から、歴代幹部の中では、とにかく「軽い存在」でした。
が、この10年間でめちゃくちゃ存在感が増しました。
「自分の元上司様たちはみんなこうだったなぁ・・・」と。

もちろん、自分もたいした人間ではありませんので、なんか親近感が湧くんですよね。
最終回はとにかく最高っすね!この回の台詞のブーメラン!

Re: 宮原 由美って娘は…

そんなこともしてましたねー。

Re: それなりに面白い

終盤の志郎と高木とやりとりなどは、見応えがありましたね。

Re: 丸く収まらないアルマジロ

> そして同じ状況で平和になった世界で自分が異物になるのだとしても人間の自由のために戦うことを選べるからこそ仮面ライダーはヒーローなのでしょう

仰るとおりですね。やっぱりヒーローは孤高じゃないとね。

Re: 付け加えたい

> 高木と志郎のやり取りもあり今回はリメイク作品の中でも1番いい出来じゃないでしょうか。オリジナルは全然葛藤がない印象でしたし。

後半にしては珍しくシリアスな結末でしたね。

> あとヨロイ元帥が高木に迫る場面ですが、首領とヨロイ元帥に入れ替えて「無能な者は」と付け加えたいです。

まあ、ヨロイ元帥も、最初だけはちょっと有能そうに見えますが。

Re: これもリメイク版が先

「スカイライダー」でも似たような話やってましたね。

Re: これは良作

> あとは脱走した山下が殺害されなかったのもオリジナルと違って良かったです。

同じシナリオでも、作風がだいぶ違いますからねえ。

Re: No title

そう言えばそうですね。

Re: ヨロイ元帥

> 子供時代から、歴代幹部の中では、とにかく「軽い存在」でした。

自分の場合、Gと区別がついてなかったような……

共通点

リメイク版と本品の共通点
①猛と志郎の親友(ライバル)
②怪人の武器(溶解液)
③囮(エサ)を使ってライダーを誘き寄せる
④ライバルがおやっさんを訪ねる
⑤実験だけは成功する
⑥志郎(或いは猛)が親友を説得する
⑦デストロンが医師と看護婦に変装する
⑧女性戦闘員が登場する
こんなところでしょうか?取り留めのない文章で申し訳ありませんが😅

Re: 共通点

いえいえ、大変分かりやすくまとめていただいて、感謝です。

サソリ不在

ヨロイ元帥からでいいから年賀状来てほしいなぁ・・・
この回もせっかくだからオリジナルと同じサソリの怪人にした方がよかったかも?
って、デストロンのシンボルマークのせいか?サソリの怪人はいないですよねぇ・・・

Re: サソリ不在

> って、デストロンのシンボルマークのせいか?サソリの怪人はいないですよねぇ・・・

確かに。それこそ首領がそんな怪人だったらラストももう少し盛り上がったかもしれないのに。

No title

(1)第40話と同様この回もリメイク元よりずっと完成度高いですよね。
この回では、デストロンの一員になった旧友(高木)が志郎の事もデストロンへ誘ったりと、志郎への嫉妬や憎悪だけでなく変わらぬ友情がある姿を垣間見せたり(善し悪しはともかく)、逆に志郎から「お前こそ俺と一緒にここから抜け出せ」と言われたためにヨロイ元帥に裏切り者と見做されて死刑の恐怖に怯えたりと二人の関係を深く掘り下げています。怪人としての素性を表した後でなお志郎がデストロンから離反するよう説得する件が加えられた事で、二人の戦いにもより悲劇性が高められていると思います。。
他にも志郎に助けられたデストロンの脱走者に妻子がいたり、デストロンに協力していた事を悔やむ件があったりと、ドラマとしてはより深い内容になっていますね。
最後は元の高木に戻って息絶え、その亡骸を抱いて去って行くV3が実にやるせないです。
そして何より胸を打つのがラスト、高木の亡骸を抱えて去って行くV3の後ろで志郎に救われたデストロンの脱走者の娘がそっと手を合わせている所。一度は自分達を襲った相手になかなかああいう事は出来るものではありません。ましてあんな小さな女の子が。

(2)オリジナルである初代仮面ライダーの第3話「怪人さそり男」は本郷から早瀬が去っていった代わりにルリ子と親密になったっていう対比かもしれませんがあまりハッキリしないのでなんだかんだで助手が出来ましたってだけの話に見えましたし。おまけに戦闘シーンもしょぼいですし。

(3)それでもオリジナルでは人間を毒液で溶かすサソリだったのが人間にくっ付いて溶かすウロコになってたのは無理がありましたね。

(4)またミツ子がウロコを拾ったことと、病院に向かう途中にそのウロコを落とすことがストーリーに全く関係ないというのもどうかとおもいました。それらをカットして母子が病院で眠っている父親と再会するシーンを入れてほしかったです。

Re: No title

> この回では、デストロンの一員になった旧友(高木)が志郎の事もデストロンへ誘ったりと、志郎への嫉妬や憎悪だけでなく変わらぬ友情がある姿を垣間見せたり(善し悪しはともかく)、逆に志郎から「お前こそ俺と一緒にここから抜け出せ」と言われたためにヨロイ元帥に裏切り者と見做されて死刑の恐怖に怯えたりと二人の関係を深く掘り下げています。

オリジナルと比べて格段に深いドラマになってますよね。ほとんど別物です。

> (2)オリジナルである初代仮面ライダーの第3話「怪人さそり男」は本郷から早瀬が去っていった代わりにルリ子と親密になったっていう対比かもしれませんがあまりハッキリしないのでなんだかんだで助手が出来ましたってだけの話に見えましたし。おまけに戦闘シーンもしょぼいですし。

一応、最後は、恋人っぽい雰囲気でしたが……

> (3)それでもオリジナルでは人間を毒液で溶かすサソリだったのが人間にくっ付いて溶かすウロコになってたのは無理がありましたね。

イメージしにくいですよね。普通に毒液で良かったと思います。

> (4)またミツ子がウロコを拾ったことと、病院に向かう途中にそのウロコを落とすことがストーリーに全く関係ないというのもどうかとおもいました。それらをカットして母子が病院で眠っている父親と再会するシーンを入れてほしかったです。

あれは意味ないですよねえ。

面目躍如

今回はヨロイ元帥の底意地の悪さが見事なまでに描かれた作品のようですね😅正しく“THE REAL パワハラ上司”でしたね

Re: 面目躍如

最低の上司ですよね。

一番喜んでいるのはヨロイ元帥

>思うに、デストロンにおける「強制労働」と言うのは、作業自体に意味はなく、普段V3やおやっさんにボコボコにされている戦闘員たちが、無抵抗の奴隷たちをいじめることでストレスを発散する、そのためのお膳立て……あえて言えば福利厚生の一環ではあるまいか。

 >つまり奴隷たちにとっては、戦闘員に痛めつけられることこそが本務なのである。

一番喜んでいるのはヨロイ元帥です。真性の変態ですね。
今年のプリキュアにヨロイ元帥そっくりの変態が出てきてネットを賑わせています。

Re: 一番喜んでいるのはヨロイ元帥

> 一番喜んでいるのはヨロイ元帥です。真性の変態ですね。
> 今年のプリキュアにヨロイ元帥そっくりの変態が出てきてネットを賑わせています。

そうなんですか。さすがにプリキュアは守備範囲外です。

ラス殺陣の曲

V3アクションでした。
初見の時挿入歌の曲名をしらなかったので、この曲がかかったこと全く記憶にありませんでした。はっきり言って曲とシチュエーションが全くあっておらずテンションが上がりませんした。V3アクションは最終回のザリガーナ戦で歌入りが使用されています。

Re: ラス殺陣の曲

戦闘時のBGMは大事ですよね。

No title

今から49年前の今日、放送されました。サブタイトル通り、恐怖の暗黒組織デストロンの故・ツバサ大僧正の後を継いで、最終回まで登場の第4幹部・ヨロイ元帥の登場です。なお、エンディングテーマ「少年仮面ライダー隊の歌」は次回の第42話で最後で、主役のV3の協力者で、デストロンの元科学者及び仮面ライダー4号となる結城丈二=ライダーマンの初登場まであと2週間で、もうワクワクするゾ!そうでしょ?

Re: No title

ワクワクします。

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zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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