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「電撃戦隊チェンジマン」 第34話「恐ろしきアハメス」


 第34話「恐ろしきアハメス」(1985年9月21日)

 アハメス「遂に私はリゲルの女の子が生涯に一度だけ発するリゲルオーラを浴びたのよ!!」 

 幕開けから、双頭の竜ジャンゲランに乗って宇宙を駆け回り、歓喜にその身を打ち震わせているテンション↑↑のアハメス様の艶姿が映し出される。

 
 アハメス「星王バズー様、私はスーパーパワーを身に付けてございます」

 やがてあらわれたバズーに対しても、何の後ろめたさも感じさせない、薔薇のような明るい笑みを咲かせて誇らしげに報告するが、

 
 バズーは拗ねていた。

 悪の首領が、これだけ露骨に負の感情を仕草で示したシーンと言うのは、ちょっと他では思い当たらない。

 バズー「ギルークのものを横取りしたくせに……」

 あまつさえ、未練たらしく「泣き言」を並べるバズー。

 お前には悪の首領の資格はない、とっととアハメスと交代せい!!

 アハメス「ギルークより我が身に身に付けたほうがお役に立つと思ったからでございます」

 だがアハメスは、いけしゃあしゃあと言ってのける。

 バズーは首を捻ったまま、

 バズー「自惚れ屋め……だがそこが可愛い!!

 ……と叫びたいのをぐっと堪え、

 バズー「良かろう、新司令官にしてやろう」

 どっちにしてもギルークは追放されたので、差し当たり司令官の任に堪えられるのはアハメスしかいないのだった。

 ただ、デフォルトでもバズーが霞むほどの存在感だったアハメスが、スーパーパワーを得た今になっても、嬉々としてバズーに仕えている姿は、いささか幻滅である。

 今までも何度か言ったが、アハメス様には是非、途中でバズーに反旗を翻し、ちゃっちゃとゴズマをのっとっていただきたかった。

 そうすれば(一部の)地球人だって喜んでその傘下に入ったものを……

 一方、再びナナの姿を見失った剣たちは、一旦本部に戻っていた。

 
 さやか「剣さん」
 剣「ああ……」

 医務室で、小さなドラゴンのような生物を抱いてうたた寝していた剣、さやかに揺り起こされて目を覚ます。

 それはナナのペットのクゥクと言う発音しにくい宇宙生物であった。

 さやか「徹夜で看病してたの?」
 剣「ああ、もうこうして励ましてやるしかないと思ってね」

 良く覚えてないが、クゥクはゴズマからナナを守ろうとして重傷を負ったのである。

 剣「あらゆる手立ては尽くしたんですが」
 伊吹「そうか」

 ベッドに横たえられたクゥクをみんなが慰め、励ましていると、奇妙な交通事故が多発しているとの知らせが入る。

 言うまでもなく、新司令官アハメスの仕業であった。

 
 アハメス「ハードウォール!!」

 ジャンゲランに乗って空を飛びながら、右手から青白いビームを地上に向けて放つと、

 
 青く光る巨大なパネルのようなものがいくつも出現し、ビルの谷間や道路に次々と差し込まれ、

 
 それは目に見えないが、街をいくつものブロックに隔てて区切る、強固な障壁となる。

 多発する自動車事故は、ドライバーが、それと知らずにハードウォールに突っ込んだせいであった。

 各地で混乱が起きるが、アハメス様の狙いはそんなことではなく、チェンジマンをおびき寄せてハードウォールの中に閉じ込め、そこに自分の戦力を集中させて一気に叩くという、戦略的にも極めて優れたものだった。

 駆けつけたチェンジマンの前に、アハメスを筆頭に、その直属の部下の三獣士、さらにはブーバとシーマ、ヒドラー兵たちまであらわれ、包囲網を形成する。

 
 ドラゴン「ブーバ、シーマ、お前たちもアハメスの配下に成り下がったか?」

 とりあえずドラゴン、舌を舞わせてブーバたちのプライドを刺激し、敵の結束を乱そうとするが、

 
 ブーバ「今は力こそがすべてなのだ、行くぞ!!」

 見事に空振りに終わる。

 まあ、能力の差は別にして、男なら誰だって、金箔を顔に塗りたくったあぶらぎったオヤジより、銀髪の、切れ長の目をした20代後半の美女に仕えたいと思うのが自然であり、ドラゴンの問い掛けは、明らかな愚問であった。

 早速バトル開始となるが、何しろ相手はアハメス、ブーバ、シーマに加え、普段は5人がかりでタコ殴りにして漸く勝ちを拾っている宇宙獣士×3なので、チェンジマンは一方的に痛めつけられる。

 戦いの途中、見えない壁にぶつかって地面に叩きつけられる5人。

 フェニックス「一体、何にぶつかったの?」
 グリフォン「壁だ、それも透明な壁がある」

 
 アハメス「これがリゲルオーラを浴びて得たスーパーパワーのひとつ、ハードウォール」
 ドラゴン「ハードウォール?」

 まごつく5人に、歯切れの良い声で教えてやるアハメス様。

 一旦退却しようとするが、あちこちにハードウォールがあるため、それもままならない。

 緊急避難的に、掟破りのAパートでのパワーバズーカで壁を破壊しようとするが、なんと、ハードウォールは、パワーバズーカを至近距離から撃たれても、傷ひとつ付かない。

 
 アハメス「ははは、わかったか、スーパーパワーの恐ろしさ!!」

 世にも嬉しそうに大口開けて笑うアハメス様。

 ああ、かわええ……

 ほんと、こんな可愛い侵略者だったら、自分からその下僕になりたいと志願する地球人がいても不思議はない。

 アハメス「新司令官の門出に、まずはお前たちから血祭りに上げてやる」

 ジャンゲランの吐く猛烈な炎から逃れようとするチェンジマンだったが、

 
 ペガサス「うわっ」

 見えない壁に阻まれ、ヒーローにあるまじきぶざまな姿を晒す。

 危機感を抱いてその戦いを安全な本部でコーヒー飲みながら見ていた伊吹長官は、決然と通信機の前に座ると、

 
 伊吹「このままではみすみすやられるだけだ、チェンジマン、すぐ戻るんだ!!
 ドラゴン「いや、戻れるモンならとっくに戻ってますが……」
 伊吹「あ、そうなの?」

 途中から嘘だが、伊吹長官が姿長官と同じくらい役に立たないのは事実である。

 ともあれ、5人は人間の姿に戻ると、ばらばらになって各自、伊吹長官の下したミッションインポッシブルに挑む。

 まあ、ハードウォールと言っても完全に空間を封鎖している訳ではないだろうから、探せば何処かに出口はあるのだろう。

 その途中、剣は、負傷した子供のために血液を運んでいた救急隊員と行き会い、嫌な予感がしたが、案の定、その血液の運搬を託される。

 剣が、お米屋さんを探して宅急便の手配を頼もうとしていると(註・してません)、アハメス三銃士のひとり、パワータイプのダブンに見付かり、必死に逃げ惑う。

 一方、他の4人はどうにかこうにかハードウォールを越えて本部に戻ってくるが、剣だけが戻ってないことを知った疾風は、傷付いた体を休める間もなく、剣を探しに行く。

 
 今回はさやかタンの出番がほとんどなく、貼れる画像といえば、その時の、疾風を心配そうに見送る顔だけであった。

 剣はひたすらダブンから逃げ回っていたが、その行く手にもハードウォールを作られ、袋の中の鼠となる。

 
 剣「ぐわーっ!!」

 血液の入ったケースをその体で庇い、背中をダブンに踏みつけられる剣。

 うーん、でも、仮にも宇宙獣士、それもパワータイプの宇宙獣士に背中を踏まれたら、背骨が折れるのではないだろうか?

 と言うより、背骨が折れるくらいのパワーがなければ、とても全宇宙征服を狙うゴズマの宇宙獣士は務まらないと思うのだが?

 と、そこへ疾風が駆けつけ、ジャンプしながらダブンの体にパンチを叩き込んで剣を救う。

 
 疾風「剣、何故戻ってこないんだ? ハードウォールを打ち破る方法を考えなきゃならないんだぞーっ!!」
 剣「血液を運ぶよう頼まれたんだ」
 疾風「こんな時にお約束かよぉ」

 疾風、立ち上がると、剣を守るように構え、

 
 疾風「パワーバズーカが利かないってことはな、地球の危機なんだぞ」
 剣「分かってる、だが、幼い命を見殺しには出来ない!!」
 疾風「えっ、相手は子供か?」
 剣「ああ、それがどうした?」
 疾風「それって女の子?」
 剣「……うん」

 ほんとは剣、イメージシーンでそれが男の子だと知っていたが、疾風にやる気を出させるために、あえて嘘をつくのだった。

 疾風「よおおおおおっしゃああああーっ!! その子のためにも頑張ろうぜい!!」
 剣(こいつ、ガチだ……)

 剣の読みどおり、必要以上に闘志を燃やすロリコン戦士疾風であった。

 ……嘘である。

 が、「幼い命」と聞いた疾風の脳裏に、一瞬、女児の姿が浮かんだことまでは否定できない。

 ともあれ、二人はケースを守りつつ、ダブンから逃げ出す。

 Q.いや、なんで変身しないの?

 A.その方が悲壮感が出るからです。

 
 疾風「ハードウォールを突破しない限り、その血液を届けるのは無理なんだぞぉ」
 剣「ああ、今度ばかりは俺たちは無力だ、それでもやってのけるのが俺たちチェンジマンじゃないのくわぁーっ?」
 疾風(ないのくわぁーっ? て言われても……)

 困っちゃうのである。

 二人はジャンゲランの火炎放射を避けてコンビナートの地下に降りるが、追いかけてきたダブンが自由自在に走り回るのを見て、さしものハードウォールも地下までは届いていないことに気付く。

 CM後、地下道を抜けて地上に出た二人は、目と鼻の先の病院に駆け込もうとするが、寸前で再びアハメスにハードウォールを作られ、邪魔される。

 
 アハメス「そんなものを運ぶために来るとは、愚か者め」

 
 剣「黙れーっ!! 俺たちは必ず血液を届けて見せるぞ」

 剣は吠えると、いきなりハードウォールに体当たりするが、当然弾き返される。

 熱血漢と言うより、ただのアホにしか見えない……

 パワーバズーカでさえ通用しない壁に、何も考えずに体当たりしても結果は分かりきっているからである。

 続いて何を血迷ったか、疾風まで壁に体当たりして吹っ飛ばされる。

 なんか、のちの「マスクマン」のゴリライモ1号、2号を髣髴とさせる姿だなぁ。

 それこそ、地下を通って病院の敷地に入るとか、少しは頭を使えと言いたくなる。

 その後、双方の仲間が駆けつけ、最初の戦いと同じ陣容で再びバトル開始。

 状況は変わらず、チェンジマンは苦戦するが、なんとなくダブンをパワーバズーカで粉砕する。

 正直、そのまま攻撃し続ければアハメスの勝利だったと思うが、さすがのアハメス様も泣く子とスポンサーには勝てなかったようで、する必要のない巨大ロボバトルのため、ギョダーイを呼び寄せるが、ハードウォールが邪魔でギョダーイが近付けない。

 そこでやむなくハードウォールをどかしたため、ドラゴンがその隙に病院に飛び込み、無事に血液を渡すことが出来た。

 この後、巨大化したダブンとチェンジロボとの戦いになるが、ギルークとは一味もふた味も違うアハメス司令官は、ただダブンがやられるのを黙って見ているようなことはせず、

 
 なんと、チェンジロボを球形のハードウォールの中に閉じ込めると言う離れ業を見せる。
 
 ドラゴンもすぐ電撃剣でハードウォールを破ろうとするが、なんと、電撃剣さえもハードウォールの前には無力だった。

 ちなみに、チェンジロボが剣を振り上げたとき、その先端が球体からはみ出ているように見えるのは、絶対に目の錯覚です。

 
 アハメス「これでお前たちも最後だわ」

 心底嬉しそうに笑うアハメス様。

 ああ、かわええ……

 ただ、アハメス様にしてはハードウォールの使い方を誤ったように思う。

 何故なら、これではダブンもチェンジロボを攻撃することが出来ないからである。

 すなわち、ハードウォールはダブンを守る盾としてアハメス様が動かし、それによって電撃剣を防ぐべきだったのである。

 それでも、この状態では文字通り手も足も出ないのも事実で、

 
 ダブンに体当たりされれば、球体ごとごろんごろんと転がるしかないという、巨大ロボ史上、最低ランクの醜態を晒す羽目になる。

 
 んで、それを見ているアハメス様の嬉しそうなことと言ったら……

 この後、司令部にいたクゥクが突然空を飛んで駆けつけ、炎の塊となって大地に激突すると、地面が真っ二つに裂け、マグマが露出、さらに激しい爆発が起きて、赤いガスのようなエネルギーが吹き出し、ダブンもチェンジロボも、ついでにアハメス様も吹っ飛ばす。

 アハメス「なんだ、今のエネルギーは?」
 伊吹「一体あのエネルギーは? まるでアースフォースみたいだ」

 その不思議な現象に、敵も味方も戸惑いを隠せない。

 そのエネルギーによるものか、落下の衝撃によるものか不明だが、遂にハードウォールも割れ、自由になったチェンジロボが電撃剣でダブンを斬る。

 だが、その後、エネルギーを使い果たしてまともに立っていられないチェンジロボの姿は、クゥクの犠牲でかろうじて勝ちを拾ったと言う印象であった。

 以上、勝利こそ逃したものの、新生アハメス様の底知れない実力を存分に描いた力作であった。
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コメント

チャンスなのに

確かにアハメスがその気になればバズーにとって代わってトップになれたと思うといささか残念でしたね😅小生もアハメス様の元なら、是非とも働きたいですな😅

さやかの出番

ここまで出来るならバズーに弓を引いてもよさそうなのにどうしてしないんでしょうね。アハメスは別にチェンジマンに恨みはないんだから手を組むのもありなのに。
それにしても剣も疾風も脳筋かつロリコンですね。横が駄目なら上か下に行くぐらいはすればいいのに。あとこういう大ピンチのときこそさやかの出番だと思いますが、全然目立たないのは残念です。

先着お一人様

そういえばリゲルオーラって全方位に出てたはずですけど恩恵を受けられるのは一番近くにいた一人だけなんでしょうか
やろうと思えば複数人パワーアップ出来たかもしれない事を考えるとバズーが渋い顔をするのも分からなくもない気がします
まあ、一応戦力増強に成功しましたし、チェンジマンに奪回された挙句スーパーチェンジマンにパワーアップされるような事態を防いだと考えれば最終的に御咎め無しというのは妥当な評決でしょうか

黒田さん

>テンション↑↑のアハメス様
>心底嬉しそうに笑うアハメス様
>んで、それを見ているアハメス様の嬉しそうなことと言ったら……
今まで演じたことのない役を心底嬉しそうに演じていらっしゃいますよね(≧▽≦)

アハメス様絶頂期

>ダブンに体当たりされれば、球体ごとごろんごろんと転がるしかないという、巨大ロボ史上、最低ランクの醜態を晒す羽目になる。
本放送時これは❢でした。バルジオンとかの強敵じゃなくて等身大の幹部の力ですもんね。
ってか、これまでの戦隊悪役(首領含む)で最強でしょうね。
宇宙強えぇ!!!ではベムスターと同等以上のインパクトがありますね(^^♪

>なんとなくダブンをパワーバズーカで粉砕する。

パワーファイターというか脳筋キャラから真っ先に倒される・・・が多いです。

>ドラゴンの問い掛けは、明らかな愚問であった。

「人事で上司が変われば、当然その下で働く」が「宮仕え」なのに
その最たる軍事組織の隊長とは思えぬ(# ゚Д゚)

女戦士

式部省様のご指摘のとおり、この32~36話でさやかも麻衣も完全に空気_| ̄|○
曽田メイン戦隊では通常運転ですが(-_-;)特に終盤が一層・・・

伊吹長官が逃げろとは少しおかしい気がします。
訓練では扱きまくり、36話では殴り、突き放し、レーザー銃で撃ち。

学習しない人達

今回はパワーバズーカに翻弄される時点で作戦を変更するべきでしたね😅これでは伊吹長官も何のためのトップか意味がない(要らない)ですね😖

さーせん

>ほんと、こんな可愛い侵略者だったら、自分からその下僕になりたいと志願する地球人がいても不思議はない。
さーせん。36年間思い続けています。
しかも、初代メフィラス星人が提示したような待遇ならなおさら・・・「喜んで!」

伊吹長官

他の人も酷評されていますね。ダン隊長を連想してしまいますが
ジープが無いだけまだマシかな?
ま、どちらも上司にはしたくない(-_-;)

Re: チャンスなのに

まあ、言っても仕方ないことですが。

Re: さやかの出番

> ここまで出来るならバズーに弓を引いてもよさそうなのにどうしてしないんでしょうね。アハメスは別にチェンジマンに恨みはないんだから手を組むのもありなのに。

もったいないですよね。

> あとこういう大ピンチのときこそさやかの出番だと思いますが、全然目立たないのは残念です。

そうですね。

Re: 先着お一人様

> そういえばリゲルオーラって全方位に出てたはずですけど恩恵を受けられるのは一番近くにいた一人だけなんでしょうか

確かに……その辺の定義は曖昧ですよね。

Re: 黒田さん

役者の感情とキャラの感情がシンクロしてるのは良いですよね。

Re: アハメス様絶頂期

> ってか、これまでの戦隊悪役(首領含む)で最強でしょうね。

それでも勝てないのが、なんか釈然としないです。ひとりくらい死ねば良いのに……(伊吹っちとか)

Re: >ドラゴンの問い掛けは、明らかな愚問であった。

しかも前任がギルークですから、むしろ士気は上がってますよね。

Re: 女戦士

ナナとかゲーター親子とか要らないんで……

Re: タイトルなし

> 訓練では扱きまくり、36話では殴り、突き放し、レーザー銃で撃ち。

めちゃくちゃですよね。

Re: 学習しない人達

伊吹長官はねえ……

Re: さーせん

司令官としては性格も良いですからね。

Re: 伊吹長官

それよりさやかの出番を増やせと思ってしまいます。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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