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「超獣戦隊ライブマン」 第11話「頭脳獣を噛んだ男」


 第11話「頭脳獣を噛んだ男」(1988年5月7日)

 冒頭、まっ昼間から、雑居ビルの一室の薄暗いクラブにこもって、狂ったように踊って酒を飲んでいる、バブル時代の最先端を突っ走る、とんがった若者たち。

 
 ……

 皆さんの仰りたいことは分かりますが、見て見ぬふりをしてあげる優しさが欲しい今日この頃なのです。

 そこを取り仕切っているのは、暴走族のような格好をしたチンピラたちであった。

 
 部屋の隅に置いてあるテレビには、水着の外人ギャルがくねくね踊っているという、しょうもないクリップが流れていたが、

 
 不意に、醜い怪物の姿が美女と交互に映し出されるようになる。

 それに気付いたチンピラたちがテレビの前に集まり、「カワイコちゃん出て来いよ」と言いながら、ばんばんテレビを叩いていると、

 
 美女ではなく、怪物のほうがテレビから飛び出してくる。

 頭脳獣ヒヒヅノーは、右手にある口で次々と若者に噛みつく。

 チンピラのひとりがなんとか部屋から逃げ出し、地下駐車場の秘密の入り口を抜けて、おそらくそのビルの所有者なのだろう、葉巻を咥えて美女をはべらせ暗黒街のボスを気取っている、マタギのような格好をした男の前に駆け込む。

 その男こそ、やがてボルトの新たな幹部となる毒島嵐であった。

 
 チンピラ「ボス!」
 嵐「なんだっ、騒々しい!」

 普通はここでチンピラが「お前の方がよっぽど騒々しいよ!」と、ツッコミを入れるのが恒例になっているのだが、今回はそんなお約束をしている余裕もなく、

 チンピラ「バケモンがみんなを!」

 と、チンピラが急に苦しみ出してのた打ち回っていたが、

 
 チンピラ「うがぁーっ!」

 いきなり、ゴリラのような顔になって嵐に襲い掛かってくる。

 嵐、その男を腕を取ると、

 嵐「バケモンはてめえだ! 一体誰がこんなふざけた真似を?」

 
 一方、同様にゴリラ人間にされた若者たちが、クラブから路上に飛び出してきて、手当たり次第に通行人を襲っていた。

 ま、実際、こんなのがいきなり飛び出してきたらビビるよね。

 ちなみにゴリラにされたのは男ばかりではなく、タイトスカートの美女(希望的観測)も混じっているのだが、全然嬉しくない。

 こういう場合、女性はあくまで被害者であって、ゴリラに襲われて転んだ際に白いパンツを見せるのが役目だということは太古から決まっていることで、スタッフは一体何を考えていたのだろうか?

 それはともかく、ゴリラ人間に噛まれたものも、あっという間にゴリラ人間になってしまう。

 要するに、ゾンビ方式で増殖していくのである。

 
 オブラー「頭脳獣ヒヒヅノーは、人間の染色体の一部の働きを止めることによって猿人にすることができるのだ」

 ヅノーベースにて、ゴリラ人間の出現でパニック状態に陥るストリートをモニターに映しながら、いかつい外見と懸け離れた、物静かで知的な口調で説明するオブラー。

 
 マゼンダ「さすがはドクターオブラー、自己改造をしたほどのことはあるわ」
 ケンプ「うん、生命改造に関する君の能力は、悔しいが、認めざるを得ないな」

 まだ序盤なので、野心家揃いのボルトの幹部たちにも、まだ相手の能力を素直に認める余裕があった。

 ビアス「猿人か……愚かな人間どもにこそふさわしい姿だ。人間どもをことごとく猿人にしてしまえ」

 その後、ヒヒヅノーとゴリラ人間たちが水を得た魚のように、活き活きと女児たちを襲っていると、変身済みのライブマンが駆けつける。

 だが、ヒヒヅノーの体は強靭で、ライブラスターのビームを弾き返し、

 
 ドルフィン「ドルフィンアロー!」

 
 ファルコン「うわーっ!」

 ドルフィンアローが刺さっても、それを引き抜いて三人に投げ返すほどであった。

 その衝撃で、三人の変身も解けてしまう。

 勇介「さすがドルフィンアローは効くぜっ!」

 お目が高いヒヒヅノー、真っ先にめぐみに襲いかかって噛み付こうとするが、そこへ飛び込んで来たのがバイクにまたがった嵐であった。

 嵐は擦れ違いざま、ラリアットをヒヒヅノーの喉に叩き込み、豪快に吹っ飛ばす。

 さらに、突進してきたヒヒヅノーに真っ向から向かっていき、ライダーキックのような飛び蹴りを食らわし、一方的に攻撃を加える。

 最後はチェーンでヒヒヅノーの体を縛ると、そのままバイクで引き摺って連れ去ってしまう。

 まさに嵐のように戦場を駆け抜けて獲物を攫っていった毒島の背中を、お株を奪われた勇介たちが茫然として見送っている。

 勇介「あのひと誰?」

 
 めぐみ「すっごい……」
 丈「ええっ?」

 めぐみなどは、うっとりした声で思わずつぶやいていた。

 ……

 目を閉じてこの台詞を聞くと、とてもいやらしい光景を思い浮かべることも可能だと、管理人の知り合いが言ってました。

 
 嵐「どうだ、参ったか、この野郎?」

 嵐、自分のビルのコンクリート打ちっ放しの倉庫のような一室にヒヒヅノーを連れ帰ると、容赦なくその顔を踏みにじる。

 強化スーツを着たライブマンでさえ歯が立たなかった相手を、生身の人間が一方的に痛めつけるなど、前代未聞の出来事であった。

 ヒヒヅノーも起き上がって殴り返そうとするが、

 
 逆にその腕をとられ、思いっきり噛み付かれてしまう。

 これではどっちが頭脳獣だか分からない。

 
 勇介「頭脳獣を……」

 そこへあらわれた勇介たちも、ありえない光景を見てあっけにとられる。

 嵐の視線に気付いて、

 めぐみ「あ、あのー、さっきはどうもありがとうございました」

 めぐみがドギマギしながら礼を言う。

 勇介「ところでそいつを俺たちに渡してくれないかな」
 嵐「なんだと?」
 勇介「そいつは頭脳獣と言って、頭脳武装軍ボルトが作り出したものなんだ。そんなことしてると、君まで危ないことになる」

 勇介が極めて穏やかにお願いするが、

 嵐「へへっ、お前らがこの俺に忠告するのか? ボルトだかナットだかしらねえが、子分をコケにされたからにはこの毒島嵐、落とし前をつけなきゃ男が立たねえのさ」

 案の定、嵐が素直に言うことを聞く筈もなく、なおもヒヒヅノーを踏みつける。

 
 勇介「待て、ボルトは自分たちだけが天才だと信じ、自分たちだけで地球を支配しようとしている恐ろしい奴らだ」
 嵐「天才? それがどうした? 天才がなんだ、秀才がどうだってんだ? 俺はな、頭の良い奴が大嫌いなんだ。ガキの頃から勉強が嫌いでよ……3足す5は……8か?」
 勇介「……」

 嵐、天才と言う言葉に過敏に反応して喚き散らすと、自分で出した問題に、両手の指を数えておそるおそる答える。

 勇介、「いや、35だよ」と嘘を言ってやりたい衝動に駆られるが、なんとか堪える。

 嵐「俺は自慢じゃねえが、足し算するにも指が要る。だがな、腕っ節と度胸だけじゃ誰にも負けねえ。この腕一本でのしあがってやるんだ!

 嵐、そう叫んで勇介の襟を掴むが、

 
 嵐(これは、天才の集まる科学アカデミアの出身か?)

 勇介が襟元につけていた科学アカデミアのバッジに気付き、それを毟り取る。

 勇介「何をする!」

 しかし、頭の良い奴が嫌いな癖に、なんで科学アカデミアや、そのロゴマークまで知っていたのか、いささか矛盾しているような気もする。

 
 嵐はそれを指の間につまむと、怪力でへし折ってしまう。

 
 勇介(分かりづらいっ!)

 自分の大事なバッジを折られたことより、それがあまりに小さくて視聴者に伝わらないのではないかと言うことを危惧する、主人公の鑑のような勇介であった……と言うのは、嘘だけど、分かりにくいのはほんとである。

 ま、かと言って、ワッペンじゃあ、つけてるほうも破く方もサマにならないからねえ。

 嵐「えらそうな口利きやがって……」

 嵐、折れたバッジを握り締めた拳で勇介を殴り飛ばすと、ヒヒヅノーやゴリラ人間たちを引き連れて何処かへ行ってしまう。

 
 めぐみ「なぁーによ、あいつ」

 
 めぐみ「さいってっ!」

 その粗暴な態度に、めぐみの嵐に対する評価も一気に暴落する。

 丈「もう少し男を見る目をつけなきゃねー」
 めぐみ「丈、関係ないでしょ、あんたにはーっ」

 CM後、とある銀行にヒヒヅノーとゴリラ男が押しかけてきて、

 
 ひらがなの書かれた紙を持ったゴリラ男たちが横一列に並び、要求を伝えようとするが、「か」と「ね」の位置が逆になっていたので、「金を出せ」ではなく、「ねかをだせ」になってしまい、

 
 行員たちも意味が分からず、首を傾げて顔を見合わせる。

 いやぁ、実に味わい深い顔をしておられるなぁ、この女性行員。

 怪人「バカー、違うだろーっ!」

 間違いに気付いたヒヒヅノーが、ヅラハンター豊田真由子みたいな怒声を張り上げ、「か」と「ね」を入れ替えさせる。

 
 それを見て、ほっぺの赤い、金太郎みたいな支店長(?)が納得したように頷くのが、かなりのツボである。

 とにかく、銀行強盗は成功し、ゴリラ人間たちは奪った金もろとも、外で待機していたキャンターの荷台に乗り込み、嵐がそれを運転して走り去る。

 犯行はすべて手下にやらせて自分の顔は見せないという、バカはバカなりに頭脳的な手口であった。

 
 オブラー「そんなばかな、ヒヒヅノーを操る人間がいるなんて」

 それをモニターで見ていた指揮官のオブラーが予想外の状況に狼狽している後ろで、

 マゼンダ「どーいうこと?」
 ケンプ「わかんね」

 とでも言いたげに顔を見合わせている二人の姿がかなりのツボである。

 
 コロン「毒島嵐、ニューマフィアと言われる新しい暴力組織のボスです。経歴は不明ですけど、若くして暗黒街に着々と組織を広げている恐ろしい男です」
 勇介「ボルトのほかにもまたとんでもない奴が出てきたもんだよなぁ」

 グラントータスで、コロンから嵐についての説明を受けている勇介たち。

 その後も嵐たちは、キャンターを移動式基地として、イナゴのように次々と銀行を襲っていた。

 勇介、歩道橋の上からトラックの屋根に飛び移るという無茶なことをして、なんとか嵐を運転席から引き摺り下ろす。

 
 嵐「てめえ、科学アカデミアのお利口さんにしちゃなかなかやるじゃねえか」
 勇介「一体お前は何を企んでるんだ?」

 勇介、嵐の強烈なパンチを受け止めると、その真意を問い質す。

 
 嵐「俺は暗黒世界の帝王になるのだ」
 勇介「なんだとぉ」
 嵐「今こそそれが可能になったんだ」
 勇介「バカ言えっ、お前はボルトの恐ろしさを知らん、いつまでも頭脳獣を思いのままに出来ると思ったら大間違いだぞ」
 嵐「そのえらそうな口の利き方、聞き飽きたぜっ」

 言い忘れていたが、嵐を演じるのは「チェンジマン」のブーバや「マスクマン」のオヨブーでお馴染みの岡本美登さん。

 その後、色々あって、自ら現場にやってきたオブラーによって、ヒヒヅノーもゴリラ人間たちも嵐の支配から外れ、オブラーの指揮下に入る。

 
 嵐「てめえら、俺に逆らう気か、おのれーっ!」

 無謀にも、ボルトの大軍に単身突撃する嵐を見ていたビアスは、

 
 ビアス「ガッシュ、行け!」

 何を思ったか、不意に立ち上がると、腹心のガッシュに命じる。

 ビアスとは一心同体といっても過言ではないガッシュは、たちどころにビアスの意を汲んで、光の矢となって一瞬で戦場へ飛び、嵐に一撃を食らわせて、気絶させる。

 無論、嵐をオブラーたちに殺させないためである。

 この後、サナダムシのように長い長いラス殺陣と巨大ロボバトルを片付けて、事件は一応解決する。

 ヒヒヅノーの死によって、ゴリラ人間たちも元通りの姿になる。

 一方、嵐は目を覚まして、山の中で大きな駄々っ子のように暴れまくっていたが、勇介たちの目の前でガッシュと共にボルトの戦闘機に回収され、宇宙へ連れ去られてしまう。

 不安の眼差しで空を見上げる勇介たち。

 
 とりあえず、今回はあまり見せ場のなかっためぐみタンの画像を貼っておこう。

 ラスト、ヅノーベースのブリッジで、謎めいた笑みを浮かべているビアスの姿を映しつつ、次回へ続くのであった。
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コメント

事件だっ!

嵐が科学アカデミアの存在を知ってたのは多分アカデミア島壊滅事件のニュースをTVで見たか何かだと思います、ニュースとか興味なくてもあれだけの大事件ですから緊急特番とかで見る事になったでしょうし

考えてみれば勇介達って「世界中の若き天才が集められた学校が武装勢力によって壊滅させられる」という大事件の生き残りなので、世界中の警察が重要参考人として探している存在なのでは・・・・・・

>めぐみなどは、うっとりした声で思わずつぶやいていた。

>目を閉じてこの台詞を聞くと、とてもいやらしい光景を思い浮かべることも可能だと、管理人の知り合いが言ってました。
「ビーファイター」で変身前のヒロインが、傭兵に戦いをやめるように説得していて
操られている傭兵がヒロインの首を絞めるシーン
ヒロイン「おじさん、痛いよ」
目を閉じてこの台詞を聞くと、とてもいやらしい光景を思い浮かべることも可能だと、僕の知り合いが言ってました。

岡本美登さん

今回の展開、無茶苦茶なんですが、岡本さんだけに「画に」説得力があります
高橋利道さんともども、僕にとっては80年代のJACの星でした。
なお「フラッシュマン」終盤では、カウラー様の部下として中田譲治さんと共演されてます。

勇介

>勇介、歩道橋の上からトラックの屋根に飛び移るという無茶なことをして、なんとか嵐を運転席から引き摺り下ろす
優等生的でもなく、純粋な正義の戦士という感じが伝わってきて好きですね。
本作での嶋さんは本当に好感が持てます。この3人だけで十分なんですが。

>謎めいた笑みを浮かべているビアス

落ち着いた佇まいで、何考えているのか分からない不気味さが素晴らしいです。
戦隊の首領ではめちゃくちゃ好きですね。

次回へ続く

今回は次回へ続くようですね😅嵐の好奇心が主人公達にかなりの悪影響を及ぼしたようですね

Re: 事件だっ!

> 嵐が科学アカデミアの存在を知ってたのは多分アカデミア島壊滅事件のニュースをTVで見たか何かだと思います、ニュースとか興味なくてもあれだけの大事件ですから緊急特番とかで見る事になったでしょうし

そう言えばそうですね。

Re: >めぐみなどは、うっとりした声で思わずつぶやいていた。

「ビーファイター」、とりあえず見たいなぁ。

Re: 岡本美登さん

> なお「フラッシュマン」終盤では、カウラー様の部下として中田譲治さんと共演されてます。

あれも岡本さんだったんですね。

Re: 勇介

> この3人だけで十分なんですが。

ほんと、理想的な面子だと思います。

Re: >謎めいた笑みを浮かべているビアス

あれだけ存在感のあるボスって、ちょっといないですよね。

しかも上司としても仕えやすい常識人だし。

Re: 次回へ続く

強烈なキャラですよね。

10話関連

こんにちは。

zura1980さんがレビューしなかった10話ですが、話の良さもさることながら、ゲストヒロインの陽子が魅力的でした。

それにしても10話での丈、「恋をしている暇はない」と言っておきながら、後の回ではロボットS1にハナコと名付けて可愛がったり、レイとの悲恋を経験したり、(後の回のネタバレ注意ですが、奇しくもレイの声を担当した岡谷章子さん(現:岡寛恵さん)が演じるミクといい関係になってるんですよね。果たして、本編終了後から「ガオレンジャーVSスーパー戦隊」~「ゴーカイジャー」での勇介や丈の客演までの間、丈は陽子とミクのどちらと結ばれたのやら…。

Re: 10話関連

こんばんは。

> それにしても10話での丈、「恋をしている暇はない」と言っておきながら、後の回ではロボットS1にハナコと名付けて可愛がったり、レイとの悲恋を経験したり、(後の回のネタバレ注意ですが、奇しくもレイの声を担当した岡谷章子さん(現:岡寛恵さん)が演じるミクといい関係になってるんですよね。

岡谷さんが声をあてているとは知りませんでした。

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zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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