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「人造人間キカイダー」 第41話「壮絶 ジロー空中分解!」


 第41話「壮絶 ジロー空中分解!」(1973年4月21日)

 冒頭、草も木もない禿げ山で、数人の作業員がブルドーザーなどで道路の工事を行っている。

 と、作業員の一人が慌てふためいた様子で仲間のところへやって来て、山の向こうに立派な道路が作られていると告げる。

 作業員「馬鹿言え、この山には今俺たちが作ってる道しかねえ筈だ」
 作業員「だったら来てみろ」

 半信半疑で見に行くと、確かに、ある筈のない舗装道路が山の麓から伸びていた。

 奇怪な状況に面食らう三人であったが、

 
 怪人「俺はダーク破壊部隊、アカ地雷ガマ、このダーク道路を見たものは生かしておかん」

 案の定、それはダークの作った秘密の道で、地中から出てきたアカ地雷ガマのばら撒いた地雷を踏んで、三人とも木っ端微塵に吹っ飛ぶ。

 
 作業員「ちくしょう、みんなの仇だ」

 それを見ていたブルドーザーの作業員は、勇敢にも怪人に向かって突っ込んでいくが、怪人はよけようともせず巨大なブレードをまともに受け止めるが、

 
 両者が接触した瞬間、激しい爆発が起きてブルドーザーは炎上する。

 
 怪人「げへへ、驚いたか、このアカ地雷ガマの体は、体全体が巨大地雷になっているのだ。俺にぶつかってくるものはバラバラになるのだ」

 と、アカ地雷ガマは自慢げに言うのだが、だったら、アカ地雷ガマの体も吹っ飛んでなきゃおかしいんだけどね。

 いったい、巨大なブルドーザーを破壊したエネルギーは何処から来たのか? ってことになるからね。

 ともあれ、モニターでそれを見ていたギルの声が聞こえてくる。

 ギル「アカ地雷ガマ、緊急指令を与える。キカイダーならびにハカイダーの暗殺を命じる」

 

 
 怪人「承知しました、プロフェッサー・ギル!」

 ギルの命令に、ぴょこんとお辞儀をして応えるガマやんがちょっと可愛い。

 その後、ミツ子とマサルが道を急いでいると、後ろから半平の愛車スバル360で追いかけてくる。

 ちなみにシーンの最初から二人の頭上にロケット花火のようなものが浮かんでいて、二人が気付かないうちにそれにぶらさがっていた封筒が落ちるのだが、はっきり言って分かりにくく、失敗してると思う。

 
 半平「いやー、これはお珍しい、昔から古人申すとおり、旅は道連れ世は情けという、一緒に参ろうではござらんか」
 マサル「ちぇっ、何言ってんだい、また昼飯たかるつもりなんだろ」
 ミツ子「悪いけどね、ハンペン、あなたがいると足手まといなの……行きましょう」

 半平が同行を申し出るが、何故かミツ子たちはつれなく、半平を置いてさっさと歩き出す。

 つーか、マサルは半平の弟子になったんじゃないのか?

 まあ、ジローおよびミツ子と和解したので、もうその必要はなくなったと言うことか。

 二人を追いかけようとした半平、足元に封筒が落ちているのに気付き、

 
 半平「もしかしたら、一万円札か小切手かな……ああーっ、ミツ子さん!」

 などと、暢気なことを言いながら開封するが、中に入っていた写真を見た途端、血相変えて叫ぶ。

 
 ミツ子「どうしたの、ハンペン、そんな声出して」
 半平「こ、こ、こ、こ、こ……」
 ミツ子「お父様!」

 それはまさしく、頭に包帯を巻いた現在の光明寺の姿であった。

 マサル「裏に地図が書いてある」
 ミツ子「この印のところにお父様がいるってことなのかしら」
 マサル「でも、こんな写真、どうしてここに?」
 半平「ミツ子さん、これは罠ですぞ」

 ミツ子、半平に車でその場所まで行ってくれないかと頼むが、自分の命が世界で一番大事な半平はいかにも気が進まない様子で、あれやこれや言い訳を並べて動こうとしない。

 焦れたミツ子が自分で運転して行こうとするが、そこへあらわれたのがジローであった。

 ジロー「ハンペンの言うとおりだ、その写真は罠だと見て間違いない」
 ミツ子「でもジロー、お父様は本当にこんな風な姿でダークのどこかに監禁されてるんでしょう?」
 ジロー「それはそうだが……」

 ミツ子、罠だと承知の上で行こうとするが、ジローに止められ、代わりにジローがサイドカーで走り出す。

 と、近くの木の上に、いつの間にサブローが立っていた。

 
 サブロー「かわいそうだが、ジローは向こうまで着けないぜ」
 ミツ子「どうして?」
 サブロー「ま、とにかくジローなんかには遠慮しねえで、行きたいところへぐらい行くこった」

 サブロー、ナイフを翳すと、ミツ子たちの目の前でハカイダーに変身する。

 
 ハカイダー「じゃあな」

 そしてバイクにまたがりながら、カッコよく走り去ろうとするが、

 
 ハカイダー「……」

 思ったほど華麗にターンできず、いまひとつ決まらなかったのが気の毒であった。

 この後、ハカイダーの接近に気付いたジローがキカイダーに変身し、なんとかハカイダーを振り切ろうとするが、手間取っているうちに眼下の道を、半平の車が走り抜けていくではないか。

 キカイダー「くっ、しまった、ミツ子さんたちを助けなければ」

 
 ハカイダー「待て、いつまでこそこそ逃げ隠れする気だ、キカイダー? 何処かへ行きたければ俺と勝負を済ませてからにしろ」
 キカイダー「くっ」

 半平の車は途中、雑木林の中で停まるが、ハンドルを握っていたのは半平ではなくミツ子であった。

 
 ミツ子「うるさいわね、イヤならここで降りたらどう?」
 半平「そんな……」

 自分の車でもないのに、持ち主に降りろと言い出す、図々しいにもほどがあるミツ子さん。

 半平「我輩考えるに、今日はどうも日が悪い、明日にしたほうがよろしいと思うがな」
 ミツ子「そう?」
 声「そうだ、お前は降りたほうが良い」

 と、車内の会話に割り込む形で、どこからかアカ地雷ガマの声が聞こえてくる。

 三人は慌てて車から出るが、すぐに取り囲まれる。

 
 マサル「僕たちに何をする気だ?」
 怪人「うるさい、俺と一緒に来れば分かる。この二人を連れて行け」

 ミツ子とマサルは戦闘員たちに捕まり、連行されるが、半平のことは最初から眼中になかったようで、誰も半平を追いかけようとしない。

 
 半平「ミツ子殿、マサル殿、ご安心召され、今こそ伊賀忍者16代目、服部半平が……逃げちゃおう」

 半平、威勢の良いことを言いかけるが、情けなくもとっとと全力でその場から逃げ出してしまう。

 
 半平「逃げちゃお、逃げちゃお……冷たいようだけど、我輩一度しかない青春、もっと楽しみたいもんね」

 ミツ子とマサルの命より、自分の「青春」のほうを優先させる、ある意味、実に人間らしい動機であった。

 ミツ子たちから少しでも遠ざかろうと雑木林を抜けた半平、そこに停めてあった車にぶつかり、その拍子にトランクのハッチが開く。

 
 半平「なんだぁ? びっくりしたなぁ……」

 驚く半平であったが、素早くトランクルームの広さをステッキで測ると、

 
 半平「我ながら頭が良いですな。入っちゃおう!」

 その中に潜り込み、ハッチを閉じる。

 で、

 
 戦闘員「さっさと歩け」
 マサル「放せようっ!」
 戦闘員「乗れっ」
 怪人「ようし、ダーク基地へ運べ」

 そこへ大回りしてきたアカ地雷ガマたちがやってきて、ミツ子たちをその車に押し込め、半平も一緒にアジトへ連れて行かれるという見事なオチがつくのだった。

 しかし、別に追われている訳でもないのに、自分からトランクの中に入る奴ぁいないよね。

 CM後、

 
 道なりに進んできたダークの車が、土手の斜面に正対すると、

 
 それがひとりでに左右に割れて、

 
 その向こうに、誰も知らない秘密のルートがあらわれる。

 そう、それこそ、冒頭の作業員たちが見てしまったダーク専用の秘密ルートだったのだ。

 無論、車の前で土手に似せた書割を動かしているだけなのだが、なかなか面白い映像表現である。

 車は、穴だらけの洞窟の中に作られたアジトに入り、ミツ子とマサルは車から下ろされ、アジトの奥の牢獄にぶち込まれる。

 不安におののく二人の頭上から、ギルの不気味な笑い声が降ってきたかと思うと、牢獄内の壁がシャッターのように上がり、その中から、ストレッチャーに乗せられた光明寺博士の体が押し出されてくる。

 
 ミツ子「お父様」
 マサル「お父さん! しっかりして」

 二人は口々に呼びかけ、眠ったように動かない光明寺の体を揺さぶるが、脳を抜き取られている光明寺が目を覚ます筈もなかった。

 そのシーンの合間に、アジトに潜入した半平やジローの様子が映し出されるのだが、いかにも尺を埋めているだけの印象が強い。

 その前のハカイダーとの戦闘シーンも無駄に長かったし。

 ただ、

 
 半平「はっ」

 基地の中をうろうろしていた半平が、見張りの近付くのを見て、苦し紛れに洞窟の壁際に座り、仏像のようなポーズを取って誤魔化そうとするが、

 
 戦闘員がそれに全く気付かずに通り過ぎてしまうというのが、シリーズでも一、二を争う爆笑シーンとなっている。

 と、同時に、番組もそろそろ終わりなので、ドラマのバランスを崩すことになっても構わないから、心置きなく半平の活躍を描いておこうと言う長坂さんの「半平愛」……と言うより「うえだ峻さん愛」が爆発したような感じである。

 その後も、なんとか牢獄から抜け出ようとするマサルと、マサルを助け出そうとする半平の奮闘などが描かれるが、これもはっきり言って時間稼ぎのようにしか見えない。

 色々あって、ジローがキカイダーに変身してアカ地雷ガマと戦うが、

 
 キカイダー「回転アタック!」

 相手の能力を知らずに、その顔にお稲荷さんプレス、否、回転アタックと言う技でまたがった瞬間、

 
 キカイダー「ぐわわっ!」

 大爆発が起き、キカイダーは文字通りにバラバラにされてしまう。

 ま、それは良いのだが(註・良くないです)、爆発の後も、怪人がピンピンしているというのは、やっぱりなんか変である。

 怪人の体全体が地雷だというなら、最初に書いたように、怪人のほうもパラパラになってないとおかしいからね。

 だから、ここは、アカ地雷ガマがその命を犠牲にしてキカイダーもろとも爆死した……と言う風にしたほうが、分かりやすかったと思う。

 それはともかく、割とすぐ近くにいた半平の足元に丸いものが転がってくるが、

 
 半平「キカイダー!」

 恐ろしいことに、それは紛れもないキカイダーの頭部であった。

 慌てて周囲を見ると、キカイダーの下半身や胴体が無残な切り口を見せて散乱していた。

 
 まさに八方ふさがりの状況の中、半平が悲しそうな顔でキカイダーの頭を抱き締めているシーンで「つづく」のであった。

 以上、余計なシーンやアクションが多く、終わってみればキカイダーの体がバラバラになっただけと言う感じであった。
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コメント

ショッキングな展開

こんばんは。
特撮番組の中でも1、2を争うようなショッキングな展開ですね。私も初めてこの話を観た時には、一体この先どうなるんだろう?と不安になったものです。
それでも、修理すれば何とかなるのがロボットヒーローの利点と思って希望が持てたのが救いでした。これが生身のヒーローだったら一巻の終わりだった事でしょう。
でも、人造人間であっても生身の人間のような親しみを持っていたジローが、今回の件で完全に機械である事を実感させられて、何だか嫌な気持ちでもありました。

カエルはダークホース

>アカ地雷ガマがその命を犠牲にして

それをやってしまうと殆ど『V3』のガマボイラーになってしまうので避けたのでしょうかね、あちらからも1年経とうかという頃ですけど一応念の為にという事で

まあ赤地雷ガマの装甲が対爆性能(耐熱・耐衝撃)にのみ特化していると考えれば納得できない事もないです
どっちかというとブルドーザーが消し飛ぶような爆発だと赤地雷ガマは何十メートル吹っ飛ばされるんだろうかという事の方が気になりますね

・・・・・・にしても赤地雷ガマといい『地球戦隊ファイブマン』のワニカエルギンといい、カエルモチーフの怪人は妙にヒーロー殺害に縁があるなあ

衝撃的

流石に今回は衝撃的なシーンでしたね😖なにせキカイダーの首がぶっ飛んだワケですから。他にも半平がいるのに、戦闘員が見逃すとかハカイダーの登場シーンが少ないとか色々とありましたがね😅

ハカイダー=ベジータ

何となくではありますが、ハカイダーがベジータ(ドラゴンボール)と重なって見えるのは小生だけでしょうか?

No title

いつも楽しく拝見しております キカイダーもいよいよ終盤ですね レビューを楽しみにしてます。 お体は大切に。

宮崎勤事件

当時の捜査陣は、宮崎勤がこのバラバラシーンに
影響されたのではないかと考え、制作者(東映?)
のところにまで行った・・・という話があります(真偽
不明。まったく根拠のない噂話かもしれません)。
宮崎自身はビデオテープを集めるだけで見ていな
かったと言われており、上記の可能性は低いです。
このエピソードが欠番になるようなことが起きなくて
幸いでした。

Re: ショッキングな展開

こんばんは。

> それでも、修理すれば何とかなるのがロボットヒーローの利点と思って希望が持てたのが救いでした。これが生身のヒーローだったら一巻の終わりだった事でしょう。

まあ、機械のヒーローだからこそ可能な描写ですよね。

Re: カエルはダークホース

> それをやってしまうと殆ど『V3』のガマボイラーになってしまうので避けたのでしょうかね、あちらからも1年経とうかという頃ですけど一応念の為にという事で

そうでしたね。すっかり忘れてました。

> ・・・・・・にしても赤地雷ガマといい『地球戦隊ファイブマン』のワニカエルギンといい、カエルモチーフの怪人は妙にヒーロー殺害に縁があるなあ

考えたら、キカイダー倒してるんだからこの怪人が最強と言って良いですよね。

Re: 衝撃的

ヒーローが五体バラバラになると言うのは衝撃的ですよね。

Re: ハカイダー=ベジータ

キャラ的には近いですよね。

Re: No title

ご愛読&お気遣いありがとうございます。

頑張ります。

Re: 宮崎勤事件

そんな話があったとは初耳です。

しかし、どう考えてもこじつけですよね。

No title

帰ってきたウルトラマンのスノーゴン回とかね
破損したスーツの再利用なんですかね
そういえばタロウのウルトラダイナマイトも爆発四散してるばずがケロッとしてますね。エンマーゴに首飛ばされたりしてましたが。

Re: No title

> 帰ってきたウルトラマンのスノーゴン回とかね

ああ、ありましたね。ウルトラシリーズは生身のキャラなのに結構バラバラにされてますよね。「レオ」のブニョとか。

破壊の美学

スノーゴン、エンマーゴ、ブニョと全部、石堂脚本。

ルーツは、やっぱり「怪奇大作戦」の「呪いの壷」?
「美女と花粉」も改訂前はもっとエグかった。

Re: 破壊の美学

> スノーゴン、エンマーゴ、ブニョと全部、石堂脚本。

そうでしたか。やっぱり好みってあるんですね。

ゆるキャラ?

どうも赤地雷ガマがゆるキャラと重なってしまうのは小生だけでしょうか?仕草が(一部)可愛いですね😊💕

Re: ゆるキャラ?

可愛いですよね。

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zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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