天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ、悪を倒せと俺を呼ぶ「仮面ライダーストロンガー」第10話・11話・12話

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　第10話「恐怖のガンマー虫！　人間を狙う！！」

　タイタンは人間に寄生して意のままに操れるようにするという「ガンマー虫」を培養していた。しかし、だったら従来の「サタン虫」と変わらないと思うが……。

　

　「ガンマー虫」の人体実験に供された男は、タイタンに「自分の首を絞めて死ね」と言われ、あっさりとそれに従う。演出はマンガじみているけど、考えたらかなり怖い。

　しかし、その培養には城南大学の等々力博士の力が必要らしい。なんでだよ。

　早速等々力博士を誘拐しようとする奇械人（きっかいじん）ハゲタカンやピカチュウ戦闘員だったが、いつものようにストロンガーや岬ユリ子に邪魔される。うんもうっ。

　

　博士の身辺を警護するため、城南大学の研究所を見張っているユリ子。背後の「一寸法師」と言うイタズラ書きが気になる（なるなよ）。

　

　そのユリ子が聞き込みをする、門の前にいる焼きとうもろこし売りのおじいさん、なんとこれはタイタン様（浜田晃）の変装なのだった。大幹部なのに、意外と労を厭わず前線で働くタイタン様に惚れ直す管理人であった。

　ところで焼きとうもろこしが食いたくなった。

　その後色々あり、単身、「ガンマー虫」培養室へ乗り込むユリ子だが、返り討ちにあって意識を失う。

　

　すげー寝相が悪い人、ではなく、拘束されているユリ子。

　

　鋭敏な城茂は、タイタンの変装を見破ってしまう。タイタン、遂に城茂の前でとうもろこし売り→浜田晃→タイタンへと変身し、その正体を明らかにする。

　タイタン「ブラックサタン大幹部、その名も、ミスター・タイタン！」

　城茂「自分でミスター言うな」

　しかし、城茂も気絶させられ、ユリ子と一緒に火葬場でウェルダンにされそうになる。

　

　無論、間一髪で脱出し、ユリ子と一緒に煙突の中間あたりに登場する。ここは、「仮面ライダーV3」4話で、V3の中屋敷鉄也さんが命綱無しでてっぺんに立ち、後にその放送を見た監督が「これヤバくない？」と言ったという有名な場所ではないかと思うが、それを踏まえてか、今回はだいぶ下のほうに移動している。

　結局「ガンマー虫」作戦も失敗する。

　第11話「カメレオーン！　悪魔のフイルム！？」

　11話は、来日した産油国の王様を暗殺して原油の輸入をストップさせてやろうという高度な作戦が展開する（そして失敗する）。

　ただ、内容は取り立てて面白くなく、その王様を大月ウルフが演じていたり、フィルムから怪人が実体化するアイディアとか、それくらいしか見所がないので省略する。

　一点だけ、

　

　ドラマの撮影隊に化けたブラックサタンの一味に対し、

　ユリ子が「あんたたちもブラックサタンね」と言うのがなんか釈然としない。人間に化けている時に言うなら分かるけど、はっきりと怪人や戦闘員の姿を現わした後で、わざわざ「ブラックサタンね」と念を押す必要はないだろう。

　（特撮オタクの管理人の言うことなので聞き流して下さい）

　第12話「決闘！　ストロンガーの墓場！？」

　ストロンガーに負け続ける奇械人たち。そこで大首領ご自慢の、最強の奇械人、クモ奇械人が登場する。


　さて、公園でブラックサタンに息子を改造されたと訴えている老人がいる。無論、通行人は誰も相手にしない。純真なユリ子はすぐ力になろうとするが、城茂は敵の罠かもしれないと警戒する。

　だが、ユリ子以上にお人好しの立花藤兵衛が現れて、老人と一緒にブラックサタンの脅威について訴えだすと、何故か結構人が集まってくる。
　ところがそこへ改造されたと言う息子がやってきて、驚いている老人と共に立ち去ってしまう。首を傾げる立花藤兵衛。

　

　さらにそこへふたりの病院職員がやってきて、ひとり残った立花藤兵衛を無理矢理連れて行く。

　職員「皆さんお騒がせしてすみません。この人は精神病院から抜け出してきたんです」

　今のテレビだったら絶対ＮＧの台詞ですね。

　無論、彼らはブラックサタンで、立花藤兵衛を救急車で連れ去ろうとするが、茂に阻止される。

　

　一方の老人と息子は、自宅に戻っていたが、どうも息子は既に改造され、例のクモ奇械人になっている様子。

　ちなみにこの息子役、後に「快傑ズバット」で悪の大組織ダッカーの首領Ｌを演じるはやみ竜次さんですね。

　

　茂に頼まれてその様子を外から窺っているユリ子、可愛いですね。

　その後、クモ奇械人とストロンガーの戦いとなるが、ブラックサタン最強と言う割によわっちくて、危ういところをタイタンに保護される始末。そして、強化手術を受けてパワーが倍になる。

　ユリ子と立花藤兵衛を人質にして、ストロンガーをおびきだそうとするが、完全に裏をかかれてすべて失敗する。ちなみに、クモ奇械人の作戦は、日本からの輸出食品を毒で汚染させて、海外での評判を落とそうと言うポリティカルな陰謀だったが、そもそも日本って、そんなに食べ物を輸出してたかなぁ？　ま、これが放送された1975年当時なら、今よりは輸出量は多かったのか知らん？

　んで、最後の戦いとなる。

　

　タックルに変身したユリ子の電波投げのポーズにあわせて、後ろで同じポーズをする立花藤兵衛がお茶目。

　彼はこの後、ピカチュウ戦闘員が気絶しているのを確かめた上、馬乗りになってボコボコにすると言う大人気ないことをする。

　パワーアップしたと言うクモ奇械人も、特にストロンガーを苦しめることなく敗北する。

　戦い終わって、

　

　立花「ライダー、どこ行っちゃったんだ」
　ユリ子「でも奇械人はもうやっつけたんだから！」

　なんてことのない会話だが、このユリ子の舌足らずの台詞回し、特に「やっつけたんだから！」の部分は、かなり萌えます。

　演じる岡田京子さんは撮影時、まだ17才なのだ。

　つづく。