第21話「アポロガイスト最後の総攻撃!!」(1974年7月6日)
サブタイトルにあるように、復活したアポロガイストの死を描いたエピソードである。
うーん、特に直前まで、駄作揃いの怪奇シリーズがあっただけに、唐突な感は否めない。
その復活を描いた15話と16話以外、目立った活躍もなかったので、だったらわざわざ蘇らせる必要なかったんじゃないかとさえ思ってしまう。
冒頭、GODの秘密基地・アポロン宮殿にて、射撃の練習に励んでいるアポロガイスト。

パッと見、ウエスタン村のショーのようだが、一応真面目に訓練しているところなのである。
傍目には見事な腕前に見えたが、アポロガイストは自分にしか分からない微妙な狂いに気付き、部下に命じて過去一週間分の標的を並べさせ、分析する。

アポロガイスト「三日前からだ、300発撃って、すべてが中心に命中していたのに、一発、二発、そして今日は三発もミスをしている……」
厳然たるデータを前に、いつになく深刻な面持ちになるアポロガイスト。
そこへ部下が、お盆にコーヒーを載せて運んでくる。
だが、アポロガイストは、パンチドランカーになったかのように、カップを取り損ねてしまう。
戦闘員「すぐに入れ替えてお持ちします」
アポロガイスト「もういい!」

戦闘員「あのー、どこかお体の具合でも悪いのではございませんか? このところ、お顔の色も優れないようですし……」
アポロガイスト、なんだかんだで人望があるのか、その部下はおずおずとアポロガイストの身を案じるが、
アポロガイスト「パカなことを言うな、俺は不死身の命を持つ、GODの誇るアポロガイストだ!」
戦闘員「失礼しました」
プライドが高いアポロガイスト、部下に気遣われることが恥辱であるかのように、火のように激しい口調で怒鳴りつけ、戦闘員も畏れをなして退室する。
まあ、所詮は悪役だから仕方ないけど、ここはもうちょっと穏やかな対応を見せて欲しかった。
再生したアポロガイスト、以前よりさらに言動が刺々しくなった印象で、稚気や余裕と言うものが感じられず、やや魅力に乏しいキャラになっているように思う。
ま、それ以前に、再生後はあまり出番がないんだけどね。
それはともかく、自分の体がどうなっているのか確かめるべく、アポロガイストは自分の再生手術を行った宮本博士の家を訪ねる。
そう、15話・16話に登場したGODの協力者・宮本博士は、ケルベロスが倒された後、フツーに家に帰っちゃったようで、それからも、当たり前の生活を送っていたのだった。
しかし、だとすると、敬介は宮本博士がGODの協力者だということを知りながら、今まで放置してきたことになるので、やや違和感がある。
ここはアポロン宮殿の研究室に留まっていたことにすべきじゃなかったかなぁ?

アポロガイスト「聞きたいことがある」
宮本「何をです?」
アポロガイスト「君は俺の再生手術を行った、だから君に聞けば理由が分かると思ってね」
宮本「体の調子が?」
既にこのことあるを予期していたのか、宮本博士はアポロガイストの言葉を待たずに聞き返す。
アポロガイスト「三日前からだ、時々手の指が痺れて感覚がなくなるのだ」
宮本「指が痺れる……そうか、とうとう始まったのか」
アポロガイスト「なに、それはどういう意味だ?」
宮本「再生手術による君の生命は、ちょうど
一ヶ月間だけだ」
いきなりの余命宣告に、
アポロガイスト「うっそぉおお~~~ん!」 とでも言いたげに、さすがのアポロガイストも固まる。
しかも、今から一ヶ月じゃなく、最初から寿命が一ヶ月と決まっていたと聞かされたのだから、頭を鈍器でぶん殴られたようなショックを受けたのも当然であった。
言ってみれば、何年も暗い土の中で過ごした末、遂に地上に出て羽化したセミが、その直後に「お前の命はあと一週間!」(註1)って言われるみたいなもんだからね。
註1……実際のセミの寿命は一ヶ月くらいあるらしい。あ、アポロガイストと同じだ。
宮本「まず指が痺れ出し、次に脚の自由が利かなくなる。そして脳波が止まって死ぬ」
アポロガイスト「なにっ、その最後はいつだ?」
宮本「三日前に指が痺れたのだったら、早くて今日一杯、遅くとも明日」
アポロガイスト、宮本にもう一度手術を行えと命じるが、一緒に再生手術を行ったハヤタ博士がいなければ無理だと言われる。
皮肉にも、ハヤタ博士はアポロガイストが怒りに任せて処刑してしまったのだ。
ちなみにここではハヤタ博士といっているが、15話・16話では、青田博士となっている。
苛立つアポロガイストであったが、宮本博士は、Xライダーのパーフェクターを心臓に移植すれば死なずに済むかも知れないと、耳寄りな情報をもたらす。
悪の幹部の寿命が、ライダーの持っているアイテムで延びるかもしれないというのは、実に魅惑的なアイディアで、さすが伊上さんと言う感じである。
ある意味、悪がライダーを倒したいと切望する、これ以上の動機はない訳で、いやがうえにもXライダーとアポロガイストの最終決戦の機運が盛り上がるというものである。
ま、どうせなら、もっと早くそう言う展開にすべきだったと思うが……

アポロガイスト「宮本博士、礼を言うぞ。用が済んだ奴は死ね!」
で、例によって例のごとく、情報を聞き出すと、アポロガイストはいきなりアポロマグナムを放って宮本博士を粉砕する。
「お前には学習能力がないんか?」と問い詰めたい衝動に駆られるが、いかにもアポロガイストらしい非情な振る舞いであった。
しかし、アポロガイスト、総司令から不死身の肉体を与えられたと自分でも言ってるのに、当の総司令に訴えようとしないのはかなり不自然である。
たぶん、今回のラストに新たな指揮官キングダークが登場する(と言っても、声だけだが)ので、スムーズに指揮官を変更するため、あえて総司令の声を聞かせないようにしているのだろう。
そして、次のシーンで、

オフロードコースで敬介のタイムを計っていたおやっさんの背後に、死んだ筈の宮本博士が現れるのも、視聴者の意表を突く、優れた着想である。
立花「おどかさんでくださいよ、なんか御用ですか?」
もっとも、おやっさんは博士とは初対面なので普通に対応する。
……でも、アポロン宮殿に乗り込むとき、敬介は宮本博士そっくりに化けていたのだから、おやっさんもその顔は知ってる筈なんだけどね。
と、いきなり宮本博士がおやっさんに襲いかかり、その首を絞めようとする。

そこにバイクに乗った敬介が突っ込んできて、二人の間に割り込むが、

バイクに乗ったまま、右足でジープの車体を蹴り、

敬介「ていっ」
その反動で両足を抜くようにしてバイクから飛び降りるアクションが、なかなかカッコイイ。
以前にも書いたが、速水さん、宮内さんほどじゃないが、かなりの身体能力の持ち主なのである。
敬介、宮本博士の体を押さえるが、なにしろ一度化けたことのある相手なので、

敬介「宮本博士! あなたは何故?」
立花「なんだ、知り合いなのか」
敬介「GODのアポロン宮殿で」
立花「じゃあ、GODか、この野郎!」
と、宮本博士が上半身を起こすが、その体内からアポロガイストの声が聞こえてくる。
アポロガイスト「神敬介、いやXライダー、俺の声が誰だか分かるかね」
敬介「アポロガイスト?」
アポロガイスト「アポロガイストは君に最後の挑戦をする。勝負の場所はGOD秘密基地、アポロン第二宮殿の格闘場だ。12時間以内に来ない場合は君の可愛い仲間である二人のお嬢さん方の命はない」
立花「しまった、チコとマコが人質に!」

アポロガイスト「Xライダー、アポロガイストは楽しみに待っているぞ」
アポロガイストの声が消えると共に、博士の体がぐらりと傾いたのを見て、

敬介「危ない!」
危険を察して敬介が叫び、地面を這うようにして大急ぎでその場から離れる二人であったが、

案に相違して、博士の体から泡が吹き出るのが、膝カックンのオチとなる。
まあ、この後、爆発するのだが、ここは泡なしで爆発して欲しかったところだ。
ちなみにこの宮本博士だが、本物は跡形もなく吹っ飛ばされているので、恐らく、彼そっくりに作られたロボットだったと思われる。
それって、割と、大変じゃないかと思うのだが……
敬介、ともかく急いで喫茶店に向かうが、既に二人の姿はなく、変わりに三人の男性客が気を失って床に倒れていた。
と、部屋が暗くなったかと思うと、カウンターの上に置いてあったアポロガイスト人形の目が光り、総司令ではなくアポロガイストの声が聞こえてくる。
アポロガイスト「ふふふふ、神敬介君、一歩遅かったな」
敬介「GODの指令人形」
アポロガイスト「アポロガイストはやると言ったら必ずやる、12時間以内にアポロン第二宮殿まで来ることだ」
敬介「待て、アポロガイスト、俺はアポロン第二宮殿に行く道を知らない」
アポロガイスト「勿論、地図は渡す、ただし、果たして無事に辿り着けるかなっ?」
総司令のやり方に倣って、メッセージが終わると共に人形は消滅し、代わりに地図の入った筒が出現する。

敬介「これがアポロン第二宮殿の地図か……それにしてもアポロガイストは妙なことを言ったな、無事に辿り着けるかどうか……?」
地図を睨んでつぶやく敬介。

敬介「何をする? うっ、うっ」
と、気絶していた筈の客たちの手が敬介の体に伸びると、立ち上がって敬介の体を押さえつける。
ついで、その姿が、マッハアキレス(以下アキレス)たち再生怪人の姿になる。

アキレス「驚いたか神敬介、一度は貴様のために死んだ俺たちだが、アポロガイストから命の炎を分けてもらい」
ユリシーズ「こうして生き返ったのだ」
プロメテス「アポロン第二宮殿に行くまでもない、俺たちがこの手で貴様の息の根を止めてやる!」
この辺も、視聴者をドキッとさせる優れた演出である。
ここからかなり長い戦闘シーンとなるが、再生怪人はやはり弱く、たちまちユリシーズとプロメテスは地獄へ送還され、アキレスもとっとと逃げ出そうとするが、ライドルロープで縛られる。
そこへおやっさんが駆けつける。

ライダー「おやじさん、アポロガイストの言ったとおりだった、二人は人質に取られた」
立花「その上、俺の店までメチャメチャにしおって、
どうしてくれるんだ?」
アキレス「……」
「悪の組織」の被害者が、怪人に面と向かって責任を追及するって、「仮面ライダー」シリーズ通しても、このシーンだけじゃないかなぁ?
ライダー「おやじさん、怒るのも無理はないが、こいつにはまだ用がある」
立花「こんな奴にどんな用があるんだ?」
ライダー「アポロガイストの裏を掻くのに利用してやるんです」
アキレス「見損なうな、このアキレスが敵の言うことを聞くと思うか?」
ライダー「アキレス、せっかく蘇った命だ、大事にしたいとは思わないか?」
立花「そうだ、そうだ、Xライダーの言うとおりだ、たとえGODの怪人でも命は大切にするもんだ」
さらにライダーとおやっさんが、二人して怪人に命の大切さを説くという、伊上さんならではの珍シーンが出現する。
しかし、今し方その怪人を容赦なくぶっ殺したライダーに言われてもねえ……
アキレス「俺の命を助けるとでも?」
ライダー「約束する、それにお前ほどの男がいつまでもアポロガイストの命令どおり働くには惜しいと思うが……」
アキレス「当然だ、ようし、お前たちに加勢する」
だが、ライダーに虚栄心をくすぐられると、あっさり寝返りを承知するアキちゃんでした。
ライダーの、悪党の野心を焚きつけるような台詞はいささか問題だが、こういう男臭い台詞回しこそ、伊上さんの真骨頂なのである。
それにしても、自分がそんな器じゃないことぐらい、いくらバカでも分かりそうなものなのに、アキレスがたやすくライダーたちの口車に乗ってしまったのは、やはり奇妙である。
寝返ると見せ掛けて、逆にライダーに罠を仕掛けようというのが、その真意だったのではあるまいか……
けれど、アキレスはひとつだけ、大きな誤算をしていた。
アキレス(ま、まさか、ジープで移動するとは……) 擦れ違う一般車輌の人たちからの好奇の視線にさらされて、生涯で一番恥ずかしい思いをするアキちゃんでした。
おやっさんは店に戻り、店内の後片付けをしていた。
今までも、何度か店をめちゃくちゃにされてきたおやっさんだが、今回は妙に粘着質で、

立花「ええい、くそっ、GODめ、店の賠償請求でも送りつけてやりたいところだ」
ヒーローの後見役としては、あまりにみみっちい台詞を口にする。
たぶん、少年ライダー隊を運営していた頃に子供たちの親から巻き上げて蓄えた資金がそろそろ心細くなってきたので、今までのように鷹揚に構えていられなくなったのだろう。
と、その言葉に応えるように、分厚い札束が、カウンターの上に放り投げられる。
アポロガイスト「ふっはっはっはっ、それだけあれば、店の修理に足りるかな?」
立花「アポロガイスト!」
おやっさんが叫ぶと、カウンターを飛び越えて、アポロガイストの人間態がおやっさんの眼前にひらりと舞い降りる。

アポロガイスト「神敬介の香典だ、たとえ敵にでも良い印象を残しておきたいからな」
立花「ふざけるな、それより二人を返せ!」
アポロガイスト「いい年をしてぇ」
いつもより血の気の多いおやっさん、無謀にもアポロガイストに殴りかかるが、あえなく当身を食らってぶっ倒れる。
しかし、「仮面ライダー」に出てくる悪の幹部って、妙に律儀な奴が多いよね。
葬式の花輪を贈ったり、年賀状を送ったり、香典を出したり……全体的に発想が日本古来のおやじっぽいのが玉に瑕だが。
アポロガイスト、おやっさんもついでに人質として運び出す。
一方、敬介とアキレスは無事に第二アポロン宮殿に到着する。

敬介「いいか、うまくやるんだ」
アキレス「任しとけい!」
アキレスが敬介を捕虜にしたように装って、堂々と正面口に立つ二人。
……
でも、これだとアキレスが敬介に従う理由もなくなってると思うんだけどね。
別にアキレスはGODに見捨てられたから寝返ったのではなく、敬介に殺すと脅されてやむなく寝返ったのだから。
あ、でも、確か初代アキレスって、ライダーじゃなくてアポロガイストに処刑されたんだっけ?
だったら今でもアポロガイストのことを恨んでいても不思議はないが、本人もまわりも、そのことは綺麗さっぱり忘れているようにしか見えないのが痛い。
戦闘員「誰だ?」
アキレス「俺だ! アキレスだ、アポロガイストに伝えろ、神敬介を捕まえてきたのだ」
戦闘員「さすがはアキレスですな、ただ今エレベーターを上げます」
アキレス、相手を信用させるためにパーフェクターを掲げて見せる。
……
いや、それこそ、パーフェクターがなければ敬介はライダーに変身できないんだから、敬介を殺す絶好の機会ではないか。
アポロガイストに盾突くより、ライダーを殺して手柄を立てるほうが、アキレスにとっては利口な選択だと思うのだが……
ま、さっきも言ったように、アキレスも実はそのつもりで、敬介をアジトの中に引き入れてから殺そうとしていたとも考えられるが、結局その真偽は不明なまま終わる。
何故なら、

アキレス「あうっ」
アポロガイストの待つ小部屋に通された途端、アポロガイストがアポロマグナムを撃ってアキレスの右手を吹き飛ばしてしまったからである。

続いて、パーフェクターが甲高い音を立てて床に落ちる。
敬介、咄嗟にそれを拾い上げるが、

アポロガイスト「しまった、アキレスがパーフェクターを持っていたのか!」
それに対するアポロガイストの台詞、なんかピントがずれているような……
アキレスがパーフェクターを持っていることは、監視カメラのモニターを見ていれば分かったと思うし、それを知らずにアキレスの右手を吹っ飛ばしたとすれば、あまりに偶然が過ぎると言うものだろう。
あるいは、敬介を撃つつもりで、狙いが外れてしまったのだろうか?
アキレスはもう一発マグナムショットを食らってあえなく死亡する。
ライダーにではなく、大幹部に二度も殺された怪人って、シリーズの中でもアキレスくらいじゃないかなぁ?
戦闘員「アキレスは、神敬介を捕らえた大手柄の……」
その場にいた戦闘員が疑義を呈するが、アポロガイストはそれを無視して、
アポロガイスト「神君、なかなか上手い手を使ったな、だが俺には通用しないのだーっ」
敬介「さすがはアポロガイスト、よく見破ったな」
しかし、アキレスの寝返りにアポロガイストが何故気付いたのか、その説明がないのが物足りない。
まあ、アキレスの実力で、単独で敬介を捕まえられる筈がないから、少し考えれば分かることか……
敬介、まずはチコとマコを助け出すのが先決だと、その部屋を出て、二人の声を頼りに探すが、

それは、あらかじめテープレコーダーに吹き込まれ声だった。
ここも、伊上さんらしい意表を突く展開……と言いたいところだが、ここは普通にチコとマコを出して欲しかった。
なにしろ、今回はまだ一度も二人の顔を見てないので、そろそろ禁断症状が出そうだからである。

続いて、壁のシャッターが開いて、ヘラクレス、ケルベロス、死神クロノスら新手の再生怪人たちがあらわれる。
アポロガイストの最後の戦いだから、たくさん怪人を出して盛り上げようというのだろうが、所詮は再生怪人なので、戦闘員に毛が生えた程度の戦力にしかならず、単にごちゃごちゃした印象を受けるだけである。
ともあれ、再生怪人をサクッと片付けた後、晴れてアポロガイストとの一騎打ちとなる。

アポロガイスト「とうとう最後の勝負の時が来たな。
役立たずの能無しどもは死んだ。思う存分戦うかーっ!」
相変わらず口の悪いアポロガイスト。
敵には割りと紳士的なのに、なんで味方に対しては鬼軍曹なの?
だいたい、自分で蘇らせておいて、その言い草はなかろう。
そもそも、人質がいるのだから敬介はアポロガイストの言葉に従うよりなく、わざわざ再生怪人を差し向ける必要もなかったのではあるまいか?
ライダー「その前に聞く、捕らえた二人は?」
アポロガイスト「あそこにいる」

マコ「Xライダー! お願いよー!」
マコ「きっと勝ってよーっ! 正義は必ず勝つ筈よーっ!」
アポロガイストの示した方を見れば、山の中腹に、一本の杭に縛られたチコとマコの姿があった。
うーん、もうちょっと大きく映して欲しかったなぁ。
ついでに、おっぱいは上下二段ばさみ方式で縛って欲しかった。
アポロガイストはさらにおやっさんも人質にしてあることを教え、何故かこちらはギロチンで処刑しようとするが、ライダーはクルーザーを呼び寄せておやっさんを助ける。
ちなみに、その場にいた再生メドウサは、自分からギロチンの穴に首を突っ込んで首を落とされると言う、最低の死に方をしてました。
あと、メドウサって女性怪人の筈なのに、槐柳二さんが当ててました。
自由になったおやっさん、勇躍チコとマコを助けるが、アポロガイストは気にしない。
アポロガイストにとって二人は、あくまでライダーをここまでおびき出すための餌に過ぎないからである。

ここから本格的なラストバトルがスタートする。
もう後がないアポロガイストの気迫にさすがのライダーも押され気味となるが、

アポロガイスト「アポロマグナム!」
肝心なときに、必殺アポロマグナムの狙いが外れてしまう。

ライダー「どうしたアポロガイスト、百発百中を誇る腕の筈だが?」
アポロガイスト「聞けえ、Xライダー、俺は間もなく死ぬ、その運命からは逃れられない」
ライダー「死ぬ? お前がか?」
アポロガイストの告白に、敵ながら愕然とするライダー。
……って、最初に殺したのはお前だろーが。
アポロガイスト「だがひとりでは死なん、Xライダー、貴様も道連れに、地獄の旅立ちだーっ! ウオオーッ!」
もう死がすぐそこまで迫っていることを悟ったのだろう、アポロガイスト、空中に跳び上がって岩の上に着地すると、
アポロガイスト「死ね、Xライダー、GODよ、さらばーっ!」
辞世の句を詠んでから、しゃがんで体を丸め、

巨大な炎の塊になったかと思うと、ライダー目掛けて斜面を転がり落ちる。
ライダー「とぉーっ! Xキック!」
だが、ライダーは冷静にその動きを見切り、寸前でかわして上空に舞い、トドメの一撃を放つ。

アポロガイスト「う、お、おおーっ!」
その衝撃で、アポロガイストの姿に戻るが、前回のような悪足掻きをする余裕はなく、

大地に身を投げ出すと、凄まじい爆発を起こして砕け散る。
と、同時に、何故かアポロン第二宮殿も吹っ飛ぶ。
ライダー「GODの偉大なる好敵手、アポロガイストの最期だ……」
さすがに感慨深いものを覚えるライダーであったが、

キングダーク「アポロガイストの死と共にアポロン宮殿は爆発した」
ライダー「誰だ、何者だ?」
キングダーク「俺の名はキングダーク、いずれ貴様と戦うことになろう、Xライダー、会うのを楽しみにしているぞ」
ライダー「キングダーク……」
幹部の交代エピソードではお馴染み、空中から聞こえてくる謎の声に、改めて気持ちを引き締めるライダーであった。

で、最後に一応、助け出されたチコとマコの姿も出てくるのだが、ここはもっと寄りで、ついでに足元から掬い上げるような際どいアングルで撮って欲しかったところだ。
以上、アポロガイストの最期を描くメインストーリーは文句なく面白いのだが、再生怪人たちとのバトルシーンが無駄に長いのが勿体無いエピソードであった。
何故勿体無いかと言うと、そのシーンのせいでチコとマコの出番がほとんどなくなってしまったからである。
ともあれ、次回より、いよいよキングダーク編が始まるのである!
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