第19話「白い制服を着たミホ同盟加入!」(1987年2月23日)
今回は物語終盤のプロローグと言う位置付け。サブタイトルにあるように、これを機にミホが正式に反逆同盟に加入することとなる。

ミホの親友かおり(田村奈美)は、高校を中退してブロードウェーを目指してダンスのレッスンに励んでいると言う夢見がちの女性。激しいレッスンの後、ミホと喫茶店でお茶を飲む。
かおり「でも夢はアイスクリームのように甘くはないわ」 「不良少女とよばれて」のモナリザの迷言「愛は壊れやすいのよ、ビタミンCのように」を彷彿とさせる台詞を放つかおり。

かおりと別れたミホの前に父である理事長の部下、岩清水が現れる。演じるのは若き日の大杉漣さん。悪役なのだが、善人にしか見えない。
理事長はミホにイギリス留学させたがっていたが、ミホにその気はないようだった。
一方、ミホと別れたかおりは、アパートの隣室の爆発に巻き込まれ、重傷を負ってしまう。

登校中、その事件のことを話し合うユミたち。事故は、多摩化学研究所からニトログリセリンを盗んだ所員がガス爆発自殺をはかったらしいのだが……

かおりの怪我について説明を受けるミホ。医師役は鶴田忍だが、何故かクレジットされていない。彼はかおりの目は
キンブル大学のジェラード教授にしか治せないと告げる。
で、ミホは、父親にその手術費用を出して貰う代償として、イギリス留学を受け入れる決断を下す。

陰ながら反逆同盟を支援してきたミホ、唯一そのことを知っているユミに戦い半ばで戦線離脱することを告げて、詫びる。だが、二人が話しているところを雄太に見られてしまう。

そんなことは知らないルリやケイは、イギリス留学すると言うミホに対し、きこえよがしにイヤミを飛ばす。
ルリ「いい気なもんよね。みんなにちやほやされちゃって」
ケイ「澄ました顔しちゃってさあ」
ルリ「笑わせるよねえ。弱いモンから毟り取った金でイギリス留学なんて」
ついには、
「あんな奴、きっと地獄に落ちるわよ」と、ルリの暴言はとどまることを知らないのだった。
さすがに言い過ぎ。
ユミはミホから聞いた話……ガス爆発自殺の裏に黒鳥学園の陰謀があることなどを仲間に伝えるが、
ルリ「でもユミ、そんな情報どこから仕入れたの?」 と、今まで全然気にしなかったくせに、今回に限って細かいところに拘るルリ。眉毛が太い。
ユミ「う゛っ」 痛いところを突っ込まれて、思わず言葉に詰まるユミ。
ここで雄太がさっき目撃したことを話し、ユミが彼らの敵であるはずのミホと通じていることがばれてしまう。

ユミは「バラの花よ……」と、今までピンチのときに救ってくれたバラの主が、ミホであることを教え、理解を求める。

しかし、短気なルリは聞く耳持たず、
「反逆同盟はこれっきりだよ!」と一方的に解散宣言をする。もっとも、その後、ケイや雄太に説得されて、和解したようだが……

さて、自殺に見せかけて所員を殺した岩清水はその後、かおりに目撃されたと知って、彼女の目が治る前にと、医者に化けて病院に忍び込み、かおりに毒物を注射する。ただしそれは遅効性の毒なので、慌ててミホが駆けつけた時も、かおりはピンピンしている。ミホと視聴者に肩透かしを喰らわす優れた演出だ。
ちなみにこの看護婦さんを演じているのが、ケイのスタントなどをしているJACの恩田真美さんである。
ついでに、かおりの田村奈美さんも、ユミ(ルリだったかな?)のスタント担当のJACの人なのだ。

琥珀色に輝く夕空。しかし、かおりはその晩、ブロードウェーに立つ夢を追いながらひとり寂しく死ぬ。
かおりの死で、ミホは遂に父親との訣別を誓う。もっとも、彼女が同盟に加わるのはユミたちが岩清水を成敗した後である。ちなみに岩清水は、所員にニトログリセリンを盗ませ、それで目障りな教育委員会のビルを破壊しようと言う回りくどい計画を立てていたのだ。

戦い後、いつものようにバラ投げでユミたちを助けてから立ち去ろうとするミホを、ユミが呼び止め、さっきまで「地獄に落ちるわよ」などと、
細木数子のようなことを言っていたルリもあっさりミホを受け入れ、これで正式にミホが反逆同盟の一員となるのだった。
何故なら「な・ま・い・き盛り」の撮影が漸く終わって中山美穂のスケジュールが空いたからである。