fc2ブログ

記事一覧

「仮面ライダーX」 劇場版「五人ライダー対キングダーク」(ロング版)


 「五人ライダー対キングダーク」は、1974年7月25日に公開された劇場用オリジナル作品である。

 三角マークのあと、

 
 魂を揺さぶるようなエンジン音と共に、5台のマシンに乗った5人のライダーが、横並びでこちらに爆走してくるという、実にキャッチー且つ、ワイドスクリーンの利点を生かした素晴らしい幕開け。

 
 数秒後、胸躍る「仮面ライダーX」のOP主題歌のイントロが流れ出し、タイトルがバーンと表示される。

 ただし、テレビ版と違い、速水さんの「仮面ライダーエーックス!!」と言うコールはなし。

 タイトルバックは、バイクに乗った5人ひとりひとりを正面から映したものや、それぞれの変身ポーズ、

 
 最後はカラフルな飛行船をバックに、5人勢揃いしてのポージング。

 この時、飛行船のあたりに人がうろうろしているのが映り込んでいるのが、とても劇場版とは思えない雑な仕事ぶり。

 ちなみに画面を見ても分かるが、天候が悪くて空気が澱んでおり、アクションシーンなども思うように撮れなかったらしい。

 もし天気が良ければ、あの飛行船を実際に飛ばして撮影するプランもあったのだろうか?

 さて、本編である。

 本編と言っても、今回、ストーリーが驚くほどありません。

 円柱形の、しゃれたデザインのビル。

 だが、その内部は、外観と似つかわしくない不気味な連中の巣窟となっていた。

 
 言うまでもなく、GODである。

 耳障りな軋り音を立てながら鉄の扉が左右に開くと、頬杖を突いているキングダークと、その前に並んでいる怪人たちの背中が見える。

 
 彼らは再生怪人であるが、キングダークの連れてきた悪人軍団のみならず、初期の神話シリーズなどの怪人も混じった、GODならぬ、ごった煮軍団である。

 おもむろにキングダークがその赤い両目を見開き、「うぇええええーっ」と、酔っ払いがゲロでも吐くような声を上げる。

 それだけで意思が通じたのか、怪人たちは興奮したように雄叫びを上げると、一列になって、奇声を発しながら、ぞろぞろと退出する。

 ついで、いつものオフロードコースで軽快にバイクを走らせている敬介。

 思い出したように一流のレーサーを育成する夢を抱くおやっさんに付き合っているのである。

 
 やがて、ストップウォッチと睨めっこをしているおやっさんのところへ戻ってくる。

 
 敬介「どうでした?」
 立花「スマン、押すの忘れてた」

 じゃなくて、

 立花「敬介、今日は最高の調子だぞ」
 敬介「おやっさん、もう一周して来ます」
 立花「あんまり調子付くな」
 敬介「分かってます」

 敬介、休む間もなく再び走り出すが、おやっさんが何度押しても、ストップウォッチが動かない。

 
 立花「嫌な予感がするな……」

 いや、落ち着いてないで、敬介を呼び戻せよ。

 タイムも計ってないのに走らせるつもりか?

 このまま何事もなく敬介が一周してきて、それこそ「スマン、押すの忘れてた」って言ったら、無言で敬介にドロップキックされていたかもしれないので、「嫌な予感」がするのは当然かもしれないが、

 

 
 さいわい、途中でGODが敬介に攻撃を仕掛けてきたので、この問題を追及されずに済む。

 おやっさんにとってはまさに天佑であったが、

 
 攻撃された敬介にとっては厄日で、

 
 爆風に押されて、走りながらバイクごと転ぶと言う、危険なスタントを演じねばならなくなる。

 ほんと、ようやるわ。

 続いて、ガマゴエモンとジンギスカンコンドルがあらわれ、敬介に襲い掛かる。

 なお、本編に登場する再生怪人のうち、悪人軍団はこの二人だけで、残りは全部神話系の怪人なのである。

 敬介もライダーに変身して戦うが、その様子は、葉っぱをつけてカムフラージュした特殊ワゴン車のカメラによって克明に撮影されていた。

 
 その映像は電波でキングダークのアジトに飛ばされ、そのデータを参考に、科学者たちが新たな怪人の製造を行うと言う段取り。

 フランケン「Xライダー、やつのスピード、パワー、反射神経、能力、そのすべてを上回る力を俺は持つのだ」

 
 途中、両目を閉じたり、片目を閉じたりするキングダーク。

 暇なんか?

 しばらく戦ったあと、ワゴンから狼煙のようなものが打ち上げられたのを見るや、

 ジンギスカンコンドル「さらばXライダー、また会う日まで」

 ジンちゃん、尾崎紀世彦のような気取った台詞を吐くと、ガマゴエモンを背中に乗せて空を飛んで退却する。

 二人とも、再生怪人にしては驚異的な耐久力であった。

 
 その場から移動しようとしているワゴン車を見たライダーは、

 
 X「怪しい車だ!!」

 いや、怪しいって言うか、思いっきり戦闘員が乗ってるんですが……

 あと、草木もないこんなハゲ山でそんなもんつけてたら、かえって目立つと思うんですが……

 
 ともあれ、ライダー、ジャンプしてワゴンの上に乗ると、

 
 X「とおっ!!」

 「何かしら?」と、窓から顔を出したキマイラの頭を思いっきり踏みつける。

 親しき仲にも礼儀あり、ちびっ子の規範たるべきヒーローにあるまじき行為であった。

 
 ライダー、彼らの口を割らせようとするが、その前に自爆装置が作動して、車が爆発炎上する。

 X「GODは一体何を考えているのか?」

 舞台変わって、とあるマンションの一室。二段ベッドで寝ていたエツ子と言う女性が、床下から奇妙な声が聞こえてくるのに気付き、幼い弟のマサルを叩き起こす。

 
 エツ子「マサルちゃん、何か聞こえない?」
 マサル「うん、まだ何か喋ってる」
 エツ子「地下から聞こえるわ、気味が悪い。幽霊たちが喋ってるみたいね」
 マサル「違うよ、GODだよ」

 姉の言葉を否定すると、こともなげに指摘するマサル。

 ちなみに姉のエツ子、今回レビューのためにチェックするまで綺麗さっぱり忘れていたのだが、演じているのは「キカイダー」のミツ子こと、水の江じゅんさんなのだ。

 しかし、その役名がエツ子で、弟の名前がマサルって……安直にもほどがあるだろ。

 そのネーミングでだいたい推察できるが、劇中での扱いはひたすら軽い。

 やがて両親も部屋にやってくるが、二人ともまるで信じてくれない。

 マサル「駄目だなぁ、よし、僕、Xライダーに知らせてくる」

 と言って、マサルはひとりでとことこ出て行くのだが、子供がこんな時間にひとりで出掛けようとしているのに、大人が誰一人止めようとしないのは、明らかに変である。

 
 ともあれ、Xライダーの名を呼びながら階段を下りるが、

 マサル「ちぇっ、俺、Xライダーのいるところ知らなかったんだっけ?」

 頭を掻きながら、寅さんみたいなオチをつけるマサル。

 どうでもいいけど、せめて一人称くらいは統一して欲しい。

 と、その背後に怪しい影が蠢き、マサルは慌てて階段を上がって逃げようとするが、

 
 1号「坊や」
 マサル「あ、ライダー1号」

 呼ばれて振り向けば、それはGODではなく、正義の守護神・ライダー1号であった。

 何と言っても、声が藤岡さんと言うのが嬉しいねえ。

 マサルは再び階段を下りて1号の前に駆け寄る。

 1号「坊や、Xライダーに会いたいのかい?」
 マサル「うん、GODが何か企んでるんだ」
 1号「何処で?」
 マサル「僕のうちの下」
 1号「そうか、お手柄だぞ、僕はずっとGODの動きを探ってたんだ」

 翌朝、くそでかいボウリングのピンが立っているボウリング場の裏手を子供が犬を散歩させていると、通り掛かった男性が「俺は犬が大嫌いなんだ」と一方的に騒ぎ立て、車の陰に隠れたかと思うと、ユリシーズの姿になって戻ってくる。

 全く意味不明で、ほとんど不条理劇の世界に突入しているような異色の「出」であった。

 つーか、ユリシーズにそんな設定ありましたっけ?

 ユリシーズ、毒ガスで犬を消すと、ついでに子供も殺そうと追いかけるが、

 
 2号「待て、ユリシーズ!!」
 子供「ライダー2号!!」
 ユリシーズ「仮面ライダー2号!!」
 2号「いかにも仮面ライダー2号だ」

 そこへ颯爽とあらわれて子供を守ったのが、我らが2号ライダーであった。

 こちらの声も佐々木さんが当てている。

 ちなみに子供は、テレビ版にもゲスト出演している小松陽太郎さん。

 2号、「2号ライダーキック」と言う、絶対今考えただろ? 的な技を繰り出すが、再生怪人の分際でユリシーズは死なず、

 ユリシーズ「俺の任務はお前と戦うことではない」

 犬を殺そうとしていた人とは思えない理知的な台詞を吐いて、パッと姿を消してしまう。

 今回の再生怪人たち、きちっと役割分担が決められていて、なかなか統制が取れているのである。おまけに一般的な再生怪人と比べると、格段に硬いのである。

 続いて、これも明らかに自分たちからちょっかい出しているよなぁと言う感じで、川でラジコンボートを走らせていた子供の前に、ネプチューンたちがあらわれる。

 
 ネプチューン「見たな、小僧、お前の命は貰った」

 んで、こちらの子供を演じるのは「仮面ライダー」のミツルの山田芳一さん。

 子役のオールスターキャスト……と言いたいところだが、有名なのはこの二人だけである。

 逃げ出した子供にネプチューンが槍を投げつけるが、それを横から飛んできたロープが絡め取って邪魔する。

 
 ライダーマン「俺の名は仮面ライダー4号!!」

 ロープとくれば、勿論、あの、死んだ筈だよ結城さんのライダーマンであった。

 死後につけられた「戒名」を堂々と名乗り、怪人たちの前に飛び降りるライダーマン。

 ヒュドラー「ええ、しまった、嗅ぎ付けられたか
 キクロプス「引き揚げだ、場所を変えよう」

 いや、あの、嗅ぎ付けられたって言うかぁ……

 三人は一戦も交えずに水の中に飛び込む。

 彼らはそれぞれ背中に黒いボックスを背負っていて、それがカラカラ作戦に必要なものだと思われるが、具体的にそれがなんだったのか、一切説明はないまま終わる。

 で、要するにこの一連のシーン、客演ライダーたちの顔見世のためなのだ。

 ……

 V3は?

 うふっ、忘れちゃったのかな、スタッフ!!

 ちなみにライダーマンの声だけは、山口さんの声じゃないと思うのだが、良く分からない。

 なにしろ、藤岡さんたちの名前さえ、クレジットされてないほどだからね。

 一方、キングダークのアジトでは、新怪人が体中に巻かれた包帯を自ら解いて、ベッドから立ち上がる。

 
 背中に大砲をつけた、コウモリフランケンである。

 彼はデモンストレーションとして両手の翼をはばたかせて強風を起こすと、体を前傾させて背中の大砲をこともあろうにキングダークに向ける。

 フランケン「この大砲を試してやる」

 
 科学者たちは怯えてキングダークに縋るように固まるが、さすがにキングダークは泰然としたもので、

 キングダーク「コウモリフランケン、お前が殺す相手はGODの憎むべき敵・Xライダーだ」
 フランケン「何処にいる? Xライダーは?」
 キングダーク「間もなく、お前の前にやってくる」

 ここでやっと、テレビ版のホームグラウンドである喫茶店コルの内部が映し出される。

 
 マコ「あーあ、何か良いことないかなぁ」

 が、劇場版だと言うのに、のっけから若者らしくない他力本願なぼやきを口にして、テーブルの上の雑誌を手に取るマコ。

 まあ、いっつも閑古鳥が鳴いているこんな店で働いてたら、そんなアンニュイな気分になっても不思議はない。

 
 立花「あ、お、おい、ちょっとすまないが、手伝ってくんないか?」
 チコ「その気になれないの」
 立花「勝手にしろ!!」

 それでもドアが開く気配に、チコが「いらっしゃいませ」と立ち上がるが、ドアが閉まっても店には誰の姿もない。

 やがて店内が真っ暗になるが、すぐ元に戻る。

 マコ「良かったぁ~、キャアッ!!」

 だが、二人が何気なく振り向くと、いつの間にか、テーブル席に4人の再生怪人がちょこんと座っているではないか。

 
 キャッティウス「ミャウミャウ、ミャウミャウ!!」

 そのうちのひとり、キャッティウスが、テレビ版でも見せなかった猫的な仕草でおやっさんたちを差し招く。

 
 マコ「ご注文は?」
 チコ「コーヒーでも如何ですか?」

 恐怖のあまり、怪人に注文を尋ねる二人であった。

 おやっさん、カウンターを飛び越えると、

 立花「畜生、この店に何の用だ?」
 プロメテス「注文しようか」
 立花「何を?」
 キャッティウス「神敬介をくれ」

 
 立花「そんなもの注文されたって、神敬介作れる訳あるまい」

 怪人の注文に真顔で応じるおやっさん。

 メドウサ「だったら居場所は?」
 立花「知らん」
 アトラス「では、震えている二人の娘を相手に子作りでもしようか」
 チコ&マコ(いやぁ~ん!!)

 などと言う下品な会話が、ちびっ子向け映画で許される筈もなかろう。

 アトラス「では、震えている二人の娘に聞いてみるかな」

 おやっさん、二人を庇うように踏ん張っていたが、メドウサにいきなり殴られる。

 普通の人間ならその一撃で死ぬか、失神してるところだが、時々怪人より強いんじゃないかと思う時さえある元ショッカーの怪人トレーナーであるおやっさん、カウンターの上にあったフォークを掴むと、

 
 立花「いやっ!!」
 キャッティウス「ミヤォーッ!!」

 それでキャッティウスの右目を深々と抉る。

 つ、つええ……

 立花「さ、今だ!!」

 二人はおやっさんを置いてとっとと店から逃げ出す。

 で、二人の出番がこれで終わりと言うのが、実に物足りない。

 と、入れ替わりにライダーがあらわれ、怪人たちを蹴り飛ばしておやっさんを助ける。

 
 X「目的は私だな?」
 立花「ライダー、あんまり派手にやってくれんなよ、後の修理代が大変だ」
 X「……」

 ここでも、生活臭の滲み出た情けない台詞を吐いて、笑いを取るおやっさん。

 正直、この映画で面白いと言えるのは、この喫茶店での一連のやりとりだけである。

 ライダー、おやっさんの頼みを聞き入れ、怪人たちと共に店を飛び出す。

 立花「あー、やれやれ、助かった……」

 次のシーンでは、黒い車に乗った四人をライダーがクルーザーで追いかけているが、この辺もちょっと分かりにくいよね。

 ライダーが、戦隊シリーズでよく人が落とされる岩山の下まで来ると、例の新怪人が崖の上にあらわれ、名乗りを上げる。

 フランケン「GOD最強を誇るコウモリフランケンだ、キェーッ!!」

 その名のとおり飛行能力を有しているフランケン、そこから飛び降りると、

 
 低空を滑空しながら、ライダーを砲撃する。

 これは空撮ではなく、スーツアクターを車の上に立たせて撮影しているようである。

 ライダー、クルーザーで飛び上がって体当たりし、コウモリを叩き落す。

 怪人たち「だいじょぶか?」
 コウモリ「えい、うるさい、出直しだ」

 すぐに心配して駆け寄る再生怪人の優しさに心が温かくなる管理人であった。

 コウモリだってほんとは嬉しかったに違いないが、ライダーおよび満場のちびっ子たちの手前、そう強がるしかなかったのだろう。

 X「クルーザー大回転!!」

 敵もいないのに、ライダーがひとりでイキっていると、おやっさんから緊急通信が入る。

 立花「Xライダー、こちら立花藤兵衛だ、娘さんが攫われそうだ。すぐ来てくれ」
 X「了解!!」

 頼もしく返事したあと、

 X「ドコに?」

 肝心なことを聞き忘れていたことに気付いて途方に暮れるライダーであったが、嘘である。

 で、娘さんと言うので、てっきりエツ子のことかと思いきや、

 
 娘さん「助けてーっ!! 離してーっ!!」

 それはジーパンにTシャツ姿の、いかにも育ち盛りと言う感じの女の子だった。

 そこへハリケーンで突っ込んできたのが、やっと登場となるV3であった。

 立花「おお、V3」
 V3「おやじさん!!」

 続いて他のライダーたちも駆けつけたので、怪人たちはとっとと逃げ出す。

 V3の声も、無論、宮内さんがあてている。

 
 立花「おお、みんなよく集まってくれた」

 変身後の姿とは言え、ライダーたちと再会していかにも嬉しそうなおやっさん。

 1号「GODが何か大きなことを企んでいるらしいので」
 2号「みんなのことはなんでも知ってますよ」
 V3「ああ、1号はニューヨークから、2号はパリから、俺はモスクワから、ぁそして、ライダーマンは……」
 ライダーマン「俺はタヒチから駆けつけました!!」
 ライダーたち(なんでお前だけリゾート?)

 ほんと、なんでだろう。

 あと、何度でも言ってやるが、ライダーマン、死んだんじゃなかったっけ?

 X「それにしてもGODは一体何を企んでるんだろう? V3」
 V3「ああ、東京で何かを起こそうとしてるらしいが、一体何を?」

 何も言ってないのと同じ、中身のない台詞を交わす二人。

 ……

 で、その子は誰なの?

 そう、結局彼女が何者なのか、何の説明もないまま次のシーンへ飛ぶのである!!

 まあ、怪人たちに拉致されそうになっていた女性なんだろうけど、なんでその場におやっさんが居合わせたのか、さっぱり分からない。

 
 マサル「ライダー1号に思い出してくれって頼まれたのに、どうしても思い出せないんだ」

 続いて、公園にて、マサルと手をつないでエツ子とサラリーマン風の男性が歩いているシーンとなるのだが、編集ミスで、静止していた三人がスタッフの合図で動き出しているのがバレバレである。

 つまり、「歩いているシーン」じゃなく、「歩き出すシーン」になっちゃってるのである。

 んで、この男性についても、一体誰なのか何の説明もないやっつけぶり。

 これも、こちらで補うしかないのだが、エツ子の恋人か何かだろうか?

 
 男「ねえ、マサル君、こんなことを言ったんじゃないか、GODーっ!! 東京・品川・新宿カラカラカラ~っ!!」

 いずれにしてもその男性は偽者だったようで、マサルの頭に手を置くと、不意に大声を張り上げて意味不明の言葉を叫ぶ。

 マサル「ああっ」
 エツ子「思い出したわ、東京カラカラ作戦……」
 男「そうだ、そのとおり!!」

 男はイカルスの姿に変わる。

 ……

 いや、わざわざ思い出させてどうすんだ~っ!!!

 もう、なんと言ったらいいか……

 ともあれ、イカルスはエツ子を捕まえ、

 
 リアルバービー人形のようなその体を抱えて空高くジャンプする。

 なお、前述したようにロケの天気が悪かったので、トランポリンを使ったアクションシーンは、ほとんどこういうホリゾントを使ってセット内で撮られているらしい。

 このエツ子の生足はなかなかエロティックだが、もうちょっと大きく、ついでに真下から撮って欲しかった。

 せっかく水の江さんを起用しているのに、彼女のコケティッシュなエロさが全然引き出せていないのは勿体無い。

 あと、イカルスが、わざわざ自分で思い出させておきながら、肝心のマサルを捕まえずに行ってしまうと言うのも、相当のおバカである。

 
 さて、エツ子が例の建物の一室に連れてこられると、部屋には既に三人の若い女性がいて、そのひとりが寝台に縛り付けられていた。

 ふと壁の方を見ると、

 
 フランケン「今度はお前の血が飲みたい!!」
 戦闘員(小指立てんなっ!!)

 不気味な顔の怪人が血の入ったグラスを手に、恐ろしいことを口にする。

 そう、若い女性の血がフランケンの活動源で、仕事する前にはいちいち女の子を拉致して来なければいけないという、非常にメンドー臭い怪人なのである。

 なんでそんな仕様にしたの? キングダーク、バカなの?

 
 1号「ようし、マサル君、よく思い出してくれた」

 一方、マサルは既にライダーたちに保護され、例の謎めいた言葉を伝えていた。

 ま、正確には思い出したんじゃなくて、怪人に思い出させてもらったんだけどね。

 2号「東京カラカラ作戦とは、東京中の水を枯らしてしまう作戦だ」
 立花「こしゃくなことを!!」
 V3「東京中に仕掛けたのか……で、いつ開始するんだ?」

 
 ライダーマン「その前に先手を打って本拠を叩かないと」
 立花(ヒゲぐらい剃れよ……つーか、お前死んだんじゃなかったっけ?)

 何度も言うよ、残さず言うよ、なんでお前生きてるの~♪

 色々あって、5人はGODの本拠地へ向かってバイクを走らせる。

 ちなみに仕掛けたって言ってるのは、ヒュドラーたちが背負っていた箱のことであろう。

 まあ、単純に考えれば時限爆弾で、それをあちこちの水道管に仕掛けて爆発させ、都民から水を奪うのが具体的な作戦内容だったのだろう。

 
 フランケンのアジト「奇岩城」に先行して乗り込んだXライダーを、フランケンや再生怪人たちが勢揃いしてお出迎え。

 撮影に使われているのは、特撮ドラマでちょくちょく出てくる駒沢給水塔である。

 ここでラス殺陣となり、

 
 猛、

 
 隼人、

 
 志郎がそれぞれ変身ポーズを決めるが、残念ながら、これらはすべての過去の映画のバンクシーンである。

 しかし、バックが空の猛と隼人はともかく、金閣寺みたいな建物が思いっきり映っている志郎のコレはないよね。

 ちなみにライダーマンはテレビ版の変身シークエンスがそのまま使われている。

 一応、結城の顔の上半分だけ一瞬映るが、やはり声は山口さんではないようだ。

 ライダーたちと怪人たちの馴れ合いの乱戦が続く中、

 
 立花「さあ、みんな、逃げるんだ」

 なんだかんだで美味しいところを持っていくおやっさんがエツ子たちの監禁された部屋に駆けつけ、みんなを助ける。

 しかし、奇岩城とキングダークのアジトはどう見ても別の場所にあると思われるのに、どうやってこの場所を突き止めることが出来たのだろう、おやっさんは?

 あと、どうでもいいけど、おやっさんの横に立ってる女の子がちょっと可愛いと思いました。

 さて、長ったらしいアクションの末、Xライダーが仲間の力を借りて放った「Xライダースーパーファイブキック」でフランケンを蹴り飛ばし、山積みにされた再生怪人たちと一緒に爆死させる。

 勝利したあと、Xライダーは、単身キングダークの鎮座する部屋に突入するが、

 
 キングダーク「良く来た、Xライダー、しかし、遅かった」
 X「なにぃ」
 キングダーク「5人ライダーは敵ながら天晴れだ。しかしこれはキングダークの影だ。本当の恐ろしさはこれからだ」

 そう言ううちにも、キングダークの姿が霞みのように消え、その周囲の建物も忽然と消えてしまう。

 続いて、飛行船の前に立ったおやっさんたちの目の前で、円柱形のビルも消え、何もかもが幻影だったことが分かる。

 ちなみに、4人しかいなかった女の子ですが、いつの間にか6人に増えてます。

 やがてライダーたちも駆けつけ、おやっさんとがっちり握手を交わす。

 立花「よくやってくれた」

 この後の、エンディングとなるが、

 
 空を飛ぶ飛行船のゴンドラから走り去る5人のライダーに手を振るおやっさんたち。

 無論、実際の飛行船の中ではあるまい。

 5人ひとりひとりの走行シーンなどの後、

 
 最後はOPと逆に、奥に向かって走っていくライダーたちの姿で幕となる。

 以上、最初に書いたようにドラマとしての面白さは皆無で、怪人とアクションシーンがやたら多いだけの、とりとめのない凡作であった。

 お楽しみシーンがほとんどない上、尺もテレビ版より数分長く、正直、レビューを書くのが苦痛であった。
関連記事
スポンサーサイト



コメント

エンディング曲

エンディング曲は新1号のテーマ曲に準じた挿入歌「帰ってくるライダー」ですね。藤岡さんの声といい、1号リスペクトの映画だったようですね。初見の時はゲスト俳優や挿入歌の知識が皆無な状態で見ていたのが惜しいと思いました。

見果てぬ夢

おやっさんは猛や隼人や志郎で果たせなかった“世界グランプリ制覇”を今度は敬介に託そうとしていますね😅今回は予想以上に再生怪人が活躍した(しぶとく)ようですね

GOD旧資材一斉在庫処分

マサルが階段を下りて来たって事は少なくとも2階よりは上に住んでる事になりますが、2階の住人に聞こえるんなら1階にはもっとはっきり聞こえてるはずなので何を話していたか思い出せないならまず1階に住んでいる人に聞いた方が良いのでは
もしかしたらイカルスが化けていた男が1階の住人で、マサルたちが変な話し声がしなかったか聞きに来たのかもしれませんが、そうなるとマサルたちが聞いたのはイカルスへの指令だったことになります
多分余ってた総司令の命令人形使ったんでしょうけど、周りに人が居る上防音性の無い所に指令を出すならFAXにしましょうよ

月と六ペンスなライダーマン(笑)

折角の劇場版なのに色々と勿体無いですよねぇ…でも調べたら、この公開時のメインは、あの「マジンガーZ対暗黒大将軍」だったんですね。何か羨ましいラインナップです!

売れっ子は何かと大変

>演じているのは「キカイダー」のミツ子こと、水の江じゅんさんなのだ。
>しかし、その役名がエツ子で、弟の名前がマサルって……安直にもほどがある。
ヱツ子というのは半平探偵の助手の猿飛悦子から来ているのかな…?
(アニメ版では準レギュラーでした)何にせよ安直ですが。

バンクに拘らなければ藤岡さんの最後の変身シーン、
バンクで無い所まで拘れば「Ⅴ3」が最後になるんでしたっけ?
後の面々は「ストロンガー」or「スカイライダー」がありますし。

余計なアシスト

どうもGODに限らず悪の組織の皆さんは、余計なアシストをして相手を助けるのがお好きなようですね😅

ライダーマン

ライダーマンの声は、バイオハンターシルバの林一夫さんです。
あと、飛行船のデザインは、芸術は爆発だのあの岡本太郎先生です。

素体自体が駄目かも

>>なんでそんな仕様にしたの? キングダーク、バカなの?
フランケンシュタインの血を引く隊長ブランクもバカでしたし、コウモリフランケンそのものがバカな気もしますね。実際、理解力乏しい印象でしたし。

>>金閣寺みたいな建物が思いっきり映っている志郎のコレはないよね。
これはひどいですよね。バンクを使用するにしても背景のないシーンはいくらでもあるはずなのに。宮内さんは不満じゃなかったのでしょうか?

No title

前作「V3」テレビシリーズの終盤に初登場した仮面ライダー4号=ライダーマンはシリーズ劇場版では初参加ですね。同時にその「V3」の前作である第1作及び主人公である1号&2号と会うのは初めてですね。でもライダーマンは「V3」のテレビシリーズの最終回直前で、変身前の結城丈二がかつて科学者を勤めたデストロンのブルトンロケットを乗った直後で爆発後、パラシュートで脱出する描写(えしゃ)は無かったけど、どうやって生きていたのだろうか?

ライダーマンは、「どっこい生きていた」ですまされてますからね
1号、2号に救出されて再改造されたという説もあります
この映画でカセットアームが逆なのは、再改造で全身改造されたからとか

ライダーマンは某ゲームでは、プルトンロケット爆破直前にイナズマンに救出されてました

Re: エンディング曲

> エンディング曲は新1号のテーマ曲に準じた挿入歌「帰ってくるライダー」ですね。藤岡さんの声といい、1号リスペクトの映画だったようですね。

声だけでもオリジナル俳優が演じてるのが貴重ですね。

Re: 見果てぬ夢

いい加減諦めろと思います。

Re: GOD旧資材一斉在庫処分

> マサルが階段を下りて来たって事は少なくとも2階よりは上に住んでる事になりますが、2階の住人に聞こえるんなら1階にはもっとはっきり聞こえてるはずなので何を話していたか思い出せないならまず1階に住んでいる人に聞いた方が良いのでは

なるほど、そこは気付きませんでした。

> もしかしたらイカルスが化けていた男が1階の住人で、マサルたちが変な話し声がしなかったか聞きに来たのかもしれませんが、そうなるとマサルたちが聞いたのはイカルスへの指令だったことになります

辻褄が合いますね。

Re: 月と六ペンスなライダーマン(笑)

> 折角の劇場版なのに色々と勿体無いですよねぇ…でも調べたら、この公開時のメインは、あの「マジンガーZ対暗黒大将軍」だったんですね。何か羨ましいラインナップです!

当時はアニメの人気のほうが高くなってたらしいですけどね。

Re: 売れっ子は何かと大変

> ヱツ子というのは半平探偵の助手の猿飛悦子から来ているのかな…?
> (アニメ版では準レギュラーでした)何にせよ安直ですが。

それは知りませんでした。

> バンクで無い所まで拘れば「Ⅴ3」が最後になるんでしたっけ?

そうですね。

Re: 余計なアシスト

そう言う宿命なんでしょう。

Re: ライダーマン

ご教示ありがとうございます。

まさかシルバの声とは……驚きです。

Re: 素体自体が駄目かも

> フランケンシュタインの血を引く隊長ブランクもバカでしたし、コウモリフランケンそのものがバカな気もしますね。実際、理解力乏しい印象でしたし。

フランケンとコウモリの組み合わせは、どう考えて失敗してますよね。

> これはひどいですよね。バンクを使用するにしても背景のないシーンはいくらでもあるはずなのに。宮内さんは不満じゃなかったのでしょうか?

まあ、雑と言うか、おおらかと言うか、良くも悪くも昔の特撮らしいですけどね。

Re: No title

> パラシュートで脱出する描写(えしゃ)は無かったけど、どうやって生きていたのだろうか?

謎ですよね。自分はネタとして良く使わせてもらってますが。

Re: タイトルなし

> この映画でカセットアームが逆なのは、再改造で全身改造されたからとか

あ、ほんとだ……

Re: タイトルなし

> ライダーマンは某ゲームでは、プルトンロケット爆破直前にイナズマンに救出されてました

そうなんですか。もうやりたい放題ですね。

この5人ライダー揃ってるの見ると、あの白い猿が出てくるんじゃないかと不安になってくる

Re: タイトルなし

あれはウルトラシリーズだけですよね、さすがに。

割と好きな作品

皆さんの評価は低いし、まあさもありなんという感じですが、
個人的には、初めて見た仮面ライダーの劇場版であり、
藤岡弘、佐々木剛、宮内洋の声が聞け、
何と言っても、水の江じゅんさんの出演がうれしく、
結構好きな作品ではあります。
まあ彼女がいなければ、速攻で忘れたとは思いますが。

この後、程なくして引退されたようで残念に思います。
今もお元気でいらっしゃるのでしょうか、
と時々思います。

Re: 割と好きな作品

> 何と言っても、水の江じゅんさんの出演がうれしく、
> 結構好きな作品ではあります。

もうちょっと彼女の見せ場があったらなお良かったんですけどね。

> この後、程なくして引退されたようで残念に思います。

芸能界には向いてなかったんでしょうね。

優しさ&照れ隠し

再生怪人達が“大丈夫か?”に対して“コウモリフランケンの“ええい、うるさい”と言うのは照れ隠しの裏返しなのでしょうか?本当は“大丈夫だ心配するな”ぐらい言いたかったのでしょうが、上司の為弱音を吐くことの出来ない辛さのようですね😅(ワケが分からんわ)

Re: 優しさ&照れ隠し

まあ、一応同じ身分だとは思いますが。

復刻!東映まんがまつり

この話は復刻!東映まんがまつり1974年夏にも収録されているけど、この復刻!東映まんがまつりのDVDレンタルしてくれないかなぁ。
収録されている作品
五人ライダー対キングダーク(この作品)
マジンガーZ対暗黒大将軍
フィンガー5の大冒険
イナズマンF(第12話)
ゲッターロボ(第6話)
魔女っ子メグちゃん(第1話)

Re: 復刻!東映まんがまつり

ありそうですけどね。

怪人の会話

小生がアトラス(キヤッティウスでも良いですが)ならチコ&マコの何方かでも是非とも子作りしたいですね😄

Re: 怪人の会話

我ながら下品なこと書いてますね。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

最近のコメント

カテゴリー

カレンダー

01 | 2023/02 | 03
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 - - - -

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

FC2カウンター