第30話「赤い鬼のすむ村」(1984年8月17日)
特別企画【夏の水着シリーズ】第5弾 早くも最後となりました「水着シリーズ」の掉尾を飾るのは、再び「マシンマン」です。
それにしても、28話、29話、30話と、三週続けてヒロインが水着姿を披露してくれるのが、今から見るとめちゃくちゃ贅沢である。

冒頭、山道を車でやってきて、緑豊かな山村を一望できる峠で降り立った、レディーM、トンチンカン、戦闘アンドロイドたち。
なんとなく、「八つ墓村」の導入部みたいである。
M「あの村に古代からの秘宝が隠されているというの?」
トンチンカン「さようでございます」

トンチンカン「これはオクトパス本部の地下倉庫に眠っていた古文書です……この古文書によると落ち武者部落の三地蔵の辺りに不思議な鏡が存在するようです」
M「不思議な鏡?」
トンチンカン「その鏡はすべてのものを美しく映し、永遠の輝きを示すと書いてあります。レディーMのお顔をその鏡に映せば、美しさは無限に輝く」
M「その不思議な鏡が欲しい、その鏡を手に入れれば私の子供アレルギーは解消され、夜はぐっすり眠れ、私の美しい顔が永遠に保てるのよ! さ、早くその鏡を見付けなさい」
……と言う訳で、今回も、およそ「悪の組織」とは思えない、首領の個人的な欲望にもとづく作戦が展開することになる。
もっとも、秦の始皇帝だって、不老不死の仙薬を捜し求めるという似たようなことをやらせていたわけで、独裁者らしい願望と言えば言えただろう。
正直、もう宝のある場所は分かっているのだから、さっさと掘れば良いと思うのだが、何故かトンチンカンは戦闘アンドロイドに命じて、畑仕事をしていた村人三人を捕まえ、発掘作業を行わせようとする。

お下げ髪にタンクトップの由美子と言う娘と、祖母が駆けつけるが、
トンチンカン「村人を助けたければ、この村に誰も近寄らせるな、分かったな?」
何故かトンチンカンは二人には手を出さず、それだけ言い含めると立ち去ってしまう。
まあ、子供と年寄りでは役に立たないと考えたのだろうが、彼らも連れて行き、村人(由美子の両親)を脅すための人質にすべきだったのではないだろうか。
一方、オクトパスにとって不運なことに、たまたまその村の近くを、夏休みで湖にキャンプに行こうとしている真紀たちが通過していた。

亀太「真紀さん、イカしてるね、この車」
正直、乗った直後ならともかく、だいぶ長い距離を走った末に、美しい自然に囲まれた山道を走りながら食い入るように見るようなものじゃないと思うのだが、お情けで同行させてもらった亀太が、いすゞの初代ファーゴの内装を見て感嘆の声を上げる。

真紀「レンタカーよ」
亀太「レンタル料高いんでしょ?」
真紀「まあね」
……
この会話、要ります?
わざとらしく車を褒めてるので、てっきり車名も言うのかと思ったが、それっきり車の話題は出てこない。
だが、その村を素通りする筈が、道は川の近くの原っぱで行き止まりになっていた。

真紀「あら、何処なの、ここ?」
健「あれえ」
ルミ子「私たち、湖に行くはずだったんじゃない?」
健「道に迷ったみたいだよ」
大人たちは周囲を見渡して途方に暮れていたが、子供たちは既に河原に降りて遊んでいた。
勝「お姉ちゃん、ここでキャンプしようぜ」
美佐「誰もいないし、大自然が一杯! いかしてるわよ」
そもそも特に綿密な計画を立てていた訳ではなかったらしく、子供たちの歓声に、真紀たちもあっさり予定を変更して、その河原にキャンプを張ることに決める。
子供たちが川の中に入って遊んでいる間、健と亀太は汗だくでテントを設営していたが、

その前にすらりとした足が立ち、気配に気付いた健がふと視線を上げると、

真紀「うふふっ」
そこに、魅惑のセクシーボディーを、インディゴブルーのワンピース水着で包んだ真紀が、少し恥ずかしそうに微笑みながら、ミロのビーナスよろしく晴れがましく立っていた。
……
あえて言おう、特撮の世界においては、水着こそ正義なのである!!
もっと言えば、夏場にヒロインが水着姿にならない特撮など、特撮のうちには入らないのである。
あと、水着を着た状態もさることながら、車の中で真紀が生着替えをしているところを想像するのが、通の楽しみ方である。

真紀「健さんたちも仕事が終わったら入りなさいよ」
ルミ子「お先に失礼~」

健たちを(文字通り)尻目に、大股で川に向かって走り出す真紀とルミ子。
……
やっぱり、
女性のお尻はサイコーだなっ!! えっ、レビューしながら発情するな?
すいません。
二人は岩の上から、少し深いところに飛び込む。

メイクが落ちるのも厭わず、クロールでがっつり泳ぐ真紀タン。
他にキャンパーもおらず、まさに貸し切り状態で、ルミ子とキャッキャッ言いながら清冽な水の感触を思う存分楽しんでいたが、

それも束の間、川岸の木立ちの奥に、赤い鬼のような得体の知れないものが潜んで、こちらの様子を窺っていることに気付く真紀。
それはどう見ても人間が赤い鬼の面を被っているようにしか見えなかったが、由美子は水の中にいる筈だから、戦闘アンドロイドが真紀たちを脅すために被っていたと見るのが妥当か。
しかし、現時点では、健たちはオクトパスの存在にはまったく気づいていないし、宝の発掘現場もこことはだいぶ離れているのだから、無理に自分たちからちょっかいを出す必要はないと思うのだが。
まあ、脅すためではなく、単に彼らを監視していただけとも考えられるが……
それはともかく、今度は水中から何者かに足を引っ張られ、驚く真紀たち。
真紀は最初、ルミ子が悪戯しているのかと考えたが、

ルミ子「水の中に誰かいる」
真紀「えっ?」
ルミ子「ジョーズよ、ジョーズ」
真紀「えっ、ジョーズ?」
こんなところにそんなもんがいる筈がないのだが、二人はとにかく急いで水から上がるが、

ここで、「マシンマン」の中で管理人がもっとも好きなシーンが出現する!!
この、水を吸ってつるんとしたお尻が、まるで本物の桃のようで実に美味しそうである。
良く、性的欲求を食欲に譬えることがあるが、こういうシーンを見ると、心の底から納得できる。
正直、今回のエピソードで紹介したかったのは、このお尻画像だけなので、ここで終わりにしても良いのだが、真面目な読者に射殺されそうな気がしたのでなんとか続ける。

水音に、岩場に辿り着いた二人が振り返ると、なんのことはない、黒いスクール水着を来た勝より少し年上の女の子が、川からすたすたと上がっていくところだった。
そう、今のは、この女の子の仕業だったのである。

意外な事態に、思わずキョトンとする真紀たち。
……
そうじゃ、貼りたいだけなんじゃ。
由美子は水着の上からタンクトップとスカートを履き、さっさと立ち去ろうとするが、

勝「俺たち見てたぜ」
三郎「ひどいことするじゃないかー」
勝たちは当然抗議の声を上げる。
だが、由美子は勝たちを完全に無視して、そのまま行ってしまう。
美佐「変な女の子ね」
勝「少しとっちめてやろうか」
5人は川に架けられた桟橋の上を走って、由美子を追いかける。

真紀「健さん」
健「何かあったのかい」
真紀「おかしなところね、変な女の子がいたり、それに赤い顔の鬼が」
健「ええっ?」
亀太「赤鬼? まさか」
真紀たちは健たちのところへ来て、今のことを話すが、二人は笑って信じようとしない。

真紀「見たのよ、私たち、あそこからじーっと覗いてるの」
健「……」
……
出来ることなら、真紀には最後までこの格好でいて貰いたかった。
さすれば視聴率30パーセントも夢ではなかっただろう。
一方、勝たちは森の中で由美子に追いつき、文句を言うが、

由美子「帰れ!」
さすが山育ちだけあって、由美子は棒の先に大きな蛇を絡ませ、それで勝たちを威嚇する。
そこへ健と亀太が駆けつけるが、蛇に驚いて気絶した亀太にトドメを刺している間に、もとい、介抱している間に由美子に逃げられてしまう。
健はひとりで由美子を追いかけるが、獣のような由美子の動きについていけず、代わりにボールボーイに追跡させるが、由美子はそのボールボーイにも石をぶつけて落とす。
それでも、健が森の中を歩いていると、再び由美子に遭遇する。

由美子「はっ」
健の顔を見るなり、一目散に逃げ出す由美子。
しかし、この、スクール水着の上にタンクトップと言う組み合わせ、なかなか良いよね。
これでもっと可愛い女の子だったら、かなりの目の保養になったのに……
健、由美子を追って闇雲に森の中を走っていたが、うっかりクマ用の罠を踏んでしまい、足を挟まれてその場から動けなくなる。
だが、時を移さず、樵のような男があらわれ、

男「誰だ、こんなところに熊取り用の罠を仕掛けたのは?」
健「……」
男「……あ、俺が仕掛けたんだった」 健「オイッッッ!!!」 嘘はさておき、親切にも、男は罠を外してくれた上、足を怪我した健に肩を貸してくれる。
男は、谷に掛かった吊り橋の上を一緒に歩きながら、

男「この村には伝説があってな……その話によると、昔々、落ち武者がこの村に住み着き、
それ以来鬼となり、訪ねて来た旅人を食い殺す」
健(それって、どれ?) こんな状況ながら、ツッコミを入れずにおられない健であったが、嘘である。
まぁ、本家「八つ墓村」のように、落ち武者が宝に目が眩んだ村人に惨殺され系の台詞を言わせたかったのだろうが、ちびっ子向け特撮と言うことで、やや強引にスルーしたと思われる。
しかし、横溝さん、あの世に行ってから何度、
「そのネタ、俺のパクリじゃん!」と叫ばれたことだろう。

男「しかし、今の鬼は人など食い殺さんよ……そのかわり、村に入り込んだ邪魔者を片付けるだけさ」
健「えっ?」
男「俺がその鬼だからよ!」
橋の中ほどに来て、遂に本性を見せる男。
ちなみに、この男を演じるのは、遠矢孝信さん。
そう、「新マン」の怪獣の中に入っていた人である。

男は「オニ男」と言う、物凄い名前の戦闘アンドロイドの姿に変わると、

健を橋の上から落とそうとする。
これはさすがにスタントだと思うが、

怪人目線での映像では、どう見ても佐久田さん本人がぶら下がっているようにしか見えない。
健「やめろっ」
オニ男「落ちろーっ!」
罠で痛めた足を棍棒で叩かれ、遂に橋から落ちる健。

30メートルくらいはありそうな高さから、それも、水ではなく岩の上に落下した健であったが、アイビー星人である健は即死も骨折もせず、失神するだけで済む。
しかし、いくら人間より強靭な肉体とは言え、これで無傷と言うのは、さすがに嘘っぽいよね。
あと、オニ男、最初から健を殺すつもりだったのなら、なんで罠に掛かって動けないところをすぐ殺そうとしなかったのだろう?
オニ男、なにしろ健がマシンマンとは知らないので、その生死を確認することなく、発掘現場にいるレディーMのところへ報告へ行く。

オニ男「邪魔者はすべて片付けました。残りは女と子供だけです」
彼らの傍らではトンチンカンの監視のもと、由美子の両親など三人の村人が穴掘りをさせられていた。
しかし、パッと見、童顔の健と同年齢にしか見えない亀太まで「子供」扱いされるのはちょっと気の毒なような気もする。
まあ、確かに子供ではあろうが。
でも、もしレディーMたちが健の正体を知っていたら、確実にその息の根を止めに掛かっていただろうから、特撮ヒーローでは珍しく、味方だけでなく敵にもその正体を知られていないことが健の命を救ったことになり、ヒーローの頑ななまでの匿名性に合理的な理由が見出せる、稀有な例と言えるだろう。

日が傾きかける頃、漸く健は意識を取り戻す。
ちなみにナレーターは「奇跡的に命を取り留めた」って言ってるけど、取り留めるどころか、骨折ひとつしてないんだから、繰り返しになるが、いくらなんでもリアリティーがなさ過ぎる。
あと、健の落ちた場所と、橋の位置とが、あまりに離れ過ぎてるような気がするんですが……
ボールボーイ「ああ、ひどい怪我だねえ、真紀さんに知らせよう」
健「駄目だ、心配を掛けるだけだ」
CM後、亀太たちは手製のカレーをうまそうに食べていたが、

真紀「健さん、どうしちゃったのかしら?」
真紀だけはなかなか帰って来ない健が心配で、カレーどころではなかった。
勝「お姉ちゃん、食事をしてから探しに行こうよ」
真紀「食欲ないわよぉ」
このナイトシーン、フィルターを掛けて昼間に撮影しているのだと思うが、良く分からない。
ま、どっちにしても、こんなに暗くなってから山の中を探しに行こうというのは、あまりに危険であり、非常識であったろう。
と、そこへ再び由美子があらわれ、
由美子「こっから出て行って!」
そう叫ぶと、手にしていたものを投げつける。

勝の皿の上にどさりと落ちてきたのは、巨大なカエルであった。
これは本物で、カエルの苦手な人にはちょっときついかもしれない。
しかも、勝が放り投げたカエルが、ルミ子のお股の間に落ちるというセクハラ気味のショットまである。
ただ、オニ男の口ぶりでは、残りは女子供だけだから放っておけばよいと言う風に聞こえるのに、彼らに服従している由美子が、しつこく脅かしに来ると言うのはなんか変な感じもする。
あるいは、村に誰も近付けるなと言うトンチンカンの命令に忠実であろうと、指示を待たずに自主的に行動しているのかもしれない。
それはともかく、引き揚げる途中、由美子は岩場にもたれて苦しそうにしている健を見かけるが、助けずに自分の家に帰ってしまう。
色々あって、健は自力で彼らの家に辿り着く。

祖母「しっかりしてくださいよう」
健「あなたたちは悪い奴らに脅かされていたんですね? だったら、手を結んで奴らをやっつけましょう」
二人の夜通しの看病で、やっと健は元気を取り戻す。
本来は感動的なシーンになる筈なのだが、最初に見掛けた時、由美子が健を見捨てて行っているので、いまひとつそうならないのが残念である。
まあ、帰宅した由美子は一応健のことを気遣う台詞を口にしてるんだけどね。
翌朝、発掘現場の土の中から古い長櫃が出てきて、その中には言い伝えどおり、ちゃんと鏡が入っていた。

早速鏡に自分の顔を映したレディーMは、

M「あ゛あ゛ーっ!」
美しくなるどころか、醜く歪んで腫れ上がっているのを見て、怖気を震って悲鳴を上げる。
M「これが不思議な鏡なの?」
トンチンカン「ああーっ!」
M「お前のやることは、いつも頓珍漢なことばっかり! もう、こんなもの! 不愉快よ、私、帰る!」
「悪の組織」の首領が、ヒーローと一戦も交えることなく、むくれて帰ると言う、前代未聞の事態となる。
このままマシンマンと会わずに全員引き揚げていたら、特撮ドラマ史上の一大椿事になるところであったが、
トンチンカン「オクトパスの秘密を知ったものは生き埋めにしろ」
男「はっ」
トンチンカンが、どう考えても殺す必要のない村人たちを生き埋めにしようとしたことから、健がマシンマンに変身してドルフィンに乗って飛んでくる、いつものパターンとなる。
ちなみに最後のシーンで、あの男が赤い鬼の面を被っていたことから、最初に茂みの中から真紀たちを見ていた赤鬼がオニ男だったことがはっきりする。
ついでに、その鏡は本物の秘宝であったが、実は、単に見たものを美しくするのではなく、見るものの心の美醜をルックスに反映させる鏡だったのである。
よって、心の醜いMやトンチンカンが見ると実際より醜悪な顔になり、逆に、心の美しい由美子の母親が覗くと実際より美しくなったのである。
この後、ラス殺陣となるが、マシンマンが足を引き摺っているのを見たオニ男が、

オニ男「そうか、吊り橋から落とした、あの時の青年か? マシンマンの正体見破ったわーっ!」
怪人らしからぬ鋭さで、遂にマシンマンの正体を看破すると言う一幕がある。
だが、それをレディーMに知らせることもせず、普通に戦い続けて倒されてしまうので、あまり意味はないのだった。
今回のバトルはなかなか凝っていて見応えがあり、最後は水の中で戦った末、水中で必殺技を放って怪人を撃破すると言う、普通のヒーロー番組でもあまり見たことのないシチュエーションが見られる。

オニ男の爆死によって巨大な水柱が立つ中、マシンマンがその前に飛び込んでポーズを決めるのだが、若干そのタイミングが遅れているように見えるのが画竜点睛を欠く惜しいミス。
その後、由美子は家族と感動の再会を果たし、例の鏡は、健の手によって改めて土中に埋められる。
ラスト、由美子と和解した真紀たちがみんなで楽しくキャンプのやり直しをしているシーンとなる。

うーん、このシーン、塚田さんには是非ミニスカで挑戦して欲しかったところである。
一応、美佐も水着姿になるのだが、大きく映してくれないので、

代わりにもう一度由美子のスクール水着を、孤高のロリコン戦士たちのために貼っておこう。

そしてついでに、孤高の尻フェチ野郎である管理人のために、そのお尻画像を貼ってお開きにしよう。
以上、特別企画「夏の水着シリーズ」でしたー。
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