第16回「花も恥じらう独裁者」(1977年1月19日)
忍が仕事から帰って机の前に座っていると、渚が入ってきて、紙幣や硬貨の入った帽子を忍の目の前に置く。

渚「あーのねーっ、今週の稼ぎ」
忍「なんだ、こりゃ」
渚「おばあちゃんと私の今月分の食費」
忍「いらねーよ、そんなもん」
渚「だっておっちゃん、給料ちょっぴっとしか貰ってないんでしょ」
忍「バカにするな!! いいか、痩せても枯れても加茂忍、男だ、お前らの一人や二人養えないでどうするんだっ!! 持ってけ!!」
目下、35パーセントの減俸中の忍に同情の眼差しを向ける渚であったが、忍は感謝するどころか、烈火のごとく怒鳴り散らし、渚を追い返す。
渚、自分の部屋に引っ込むが、金はそのままにして行く。

渚「なんで怒ってんだろう」
綾乃「だから余計な心配しないであの方に任せとけばいいって言ってるでしょうが」
渚「だって私、人に迷惑掛けるのイヤなんだもん」
綾乃「分かってないのね、お前、男には自尊心てもんがあるんだから……」
忍、しかつめらしい顔で万年筆を握り、原稿用紙に向かっていたが、やおら渚の残して行った帽子を引き寄せ、紙幣を抜き取って数えながら、
忍「助かったなぁ、これで月給日までは何とかもつぞ……」
だが、その自尊心のカケラもない姿を、渚と綾乃に見られてしまうのだった……
OP後、忍がいつものように出社し、正面階段を上がると、そこに人だかりが出来ていた。
気付かず通り過ぎようとした忍の腕を、そこにいた由利が掴み、

由利「ね、加茂さん、人事異動よ、人事異動、部長がね、九州に行っちゃうんだって」
忍「えっ、藤平さんが?」
由利「うん、ほら」
由利の指差した方を見ると、

果たして、宣伝部の部長である藤平が、福岡支社の販売部長に飛ばされると掲示されていた。
突然の事態に、思わず顔を見合わせる二人。

藤平「私はね、わが社の製品のイメージアップに全身全霊を打ち込んでやってきたよ。パンティーストッキングの大販売作戦……」
その藤平、悔しさのあまり、部下を集めて一世一代の演説をぶつが、これみよがしにあくびをしている忍をはじめ、みんな上の空で聞き流していた。
なにしろ、実務は榎本におんぶにだっこで、上役に媚を売ることと、部下の手柄を横取りすることだけが得意のお飾り部長だったのだから、さもありなん。
藤平は語り終えると、自分の後任には榎本を推薦するつもりだと言い、
藤平「どうかみんな、この榎本君を助けて、この宣伝部の伝統を守ってくれたまえ」
と、涙ながらに最後の訴えを行う。
さらに、勝手に忍のことを副部長だと決め付けると、社長に呼ばれて部屋を出て行く。
社員たちは、校長先生の長話から解放された生徒のように三々五々散っていく。
朝子「これで部長の長演説も最後ですな」
信子「せいせいするよ。頼りにしてまっせ、副部長」
忍「へっ?」
由利「でも、なんだかかわいそう、家族と離れて九州に行っちゃうんだってよ、子供の学校の関係で」
シビアな朝子や信子は、厄介払いが出来たような顔をするが、三人の中では一番優しい由利だけは、同情の言葉を口にする。
しかし、由利の台詞、福岡支社に飛ばされた男が九州に行くのは当たり前なので、微妙に違和感のある表現だ。

忍「エノ、お前、聞いてたのか?」
榎本「うん、いや、部長も昨日聞いたらしいんですよ、こういうことをやるからなぁ、うちのお偉方は」
忍「しかし、お前、部長じゃないか、えらいスピード出世だな」
気の早い忍、太鼓持ちのような顔で後輩の昇進を祝うが、
榎本「冗談じゃありません。僕はね、ヒラで暴れまわってる方が好きなんです。先輩だってそうでしょう」
忍「う、うん、まあな……」
むしろ不愉快そうに、ピシャリと祝辞を跳ね除ける。
財閥の家に生まれながら、親の仕事を継ぐのを嫌って独立独歩の生活を送っている榎本は、独自の価値判断を持っているのだ。
しかし、副部長って、既にヒラじゃないような……
それに、この後の友江の活躍ぶりを見ても、部長になっても十分、前線で暴れられると思うんだけどね。
榎本がいなくなったあと、忍は近いうちに自分のものになるはずの副部長の椅子に深々と腰を下ろし、
忍「副部長か……はっはっはっは、由利ちゃん、お茶」

由利「お茶? もう副部長になった気でいる……」
そのあつかましさで由利たちを呆れさせるのだった。
ただ、実際問題、いくら上司の口添えがあったとしても、忍が副部長になれるなどと考えるのは、あまりにも図々しい発想だと言わざるを得ない。
忍、年は榎本より上だが、キャリアは宣伝部で一番浅く、その上、つい最近大チョンボをやらかして、あやうくクビにされかかったようなダメ社員なのだから、そんな自分に副部長の辞令が舞い込むなど本気で思うほうがどうかしているのである。
退社後、忍は、焼き鳥屋で藤平のヤケ酒につきあう。

藤平「私の人生終わりだよ、もう……」
忍「九州はわが社のサービスエリアのキーポイントですからね、社長もきっと藤平さんの腕を認めてるんじゃないですかね」
藤平「もういいっ!!」
よほど左遷がショックだったのか、号泣しながら酒を呷る藤平を、テキトーな言葉を並べて慰めようとする忍だったが、効果なし。
藤平「ああ、私の人生終わりだよ、九州なんか行ってみたまえ!!」
当時の九州って、東京人から見れば最果ての僻地のようなものだったのか、カウンターを拳で激しく叩いて怒り嘆く藤平であったが、

酔客「君、九州、九州? 九州、良いじゃない、九州はさー、あんたもー、全部良いじゃない!!」
藤平「加茂君、この人、誰?」 横にいた胡麻塩頭のおじさんに絡まれ、これほど視聴者の気持ちとピッタリ合致する台詞はないだろうなぁと思う台詞を放つのだった。
ほんと、誰なんだろう?
演技はどう見ても素人なのだが、スタッフの誰かのカメオ出演なんだろうか?
忍、下宿に戻ると、早速、副部長就任のことを荻田たちに話す。

荻田「いや、おめでとう」
もと子「まあ、そりゃ、お赤飯炊きゃなきゃね」
忍「いや、そりゃあね、正式に発表してからにしてくれないかな」
人の良い荻田夫妻は、それが忍の妄想とも知らず、自分の息子のことのように喜んでくれる。
ま、忍が出世すれば、給料が上がり、下宿代の滞納もなくなるだろうという下心もあっただろうが……
そこに光政と渚が来たので荻田は興奮気味に二人を捕まえ、
荻田「おいおい、加茂さんが今度副社長になるかもしれないんだってよー」
光政「ほんとー?」
忍「副社長にいきなりなれるわけないじゃないの……副部長、副部長」
荻田「長がつけばどっちでも同じじゃないのよ」
光政「副部長ってのは部長の補欠でしょ、要するに」
渚「ほいじゃさ、スペアってこと?」
荻田「はははははっ」
忍の出世をネタに勝手に盛り上がる渚たち。

忍「車のタイヤじゃねえや!! いいか、お前たち、これは大変なことなんだぞ、実力プラス人格がなきゃできないんだよ、副部長なんてのは……」
忍、猫のようにじゃれつく渚の腕を振り払って得々と副部長と言う職の重さについて語るが、渚がそれこそ猫のように頬を忍の肩に預けて聞いているのがめっちゃ可愛いのである!!

忍「ま、俺もね、イヤイヤ勤めて副部長だからね、これでまあ、本気で勤めたら、あの下着会社、俺のものになってるかも知れんな、はははははは」
荻田「……」
副部長までは真面目に聞いていた荻田夫婦であったが、いつものように忍の大言壮語が始まると、途端に白けた顔になって聞き流すのだった。
一方、深夜、ホラー映画を見てはビビり、野良猫の立てた物音を聞いてはビビり、勝手に目覚まし時計が鳴りだしたのを見てはビビッている真紀。
真紀「広すぎるんだよ、いくら私が大きいからって……」
寂しがり屋の真紀、姉の妙子がパリに行ってしまい、大きなマンションにひとりで住むのが苦痛になりつつあったのだ。
翌朝、全身黒ずくめのライダーが、プリンセス下着の正面口に乗りつける。

榎本「おい、君、ここは表口だよ、裏口は向こうなんだ、ここでこんなものつけてもらっちゃ困るんだよ、君」
たまたま居合わせた榎本がガミガミと注意するが、

ヘルメットの下から出てきたのは、およそバイクのイメージと懸け離れた、お姫様のような清楚な美女だった。
そう、シリーズ後半のマドンナ役、南條友江のファーストカットである。
もっとも、演じる酒井和歌子さんはバイクに乗れないので、実際に運転しているのはスタントの女性である。
榎本「あれ、女か……ね、ここはダメだよ」
友江「許可は得てあります」
榎本「嘘をつけ、ちゃんと裏口に停めなさい」
友江「表から入りたいの、私は」
榎本「おい、ちょっと……」
友江は榎本の声に耳を貸さず、バイクをそこに置いて建物の中に消えてしまう。
榎本「なんだあいつは……」
後に、榎本の人生に重大な転機をもたらすことになる友江であったが、得てして、そんな人とのファーストインプレッションは、最悪なものになりがちなのである。
その後、部長のいないオフィスで榎本と忍が駄弁ってると、

人事部長「榎本ちゃん」
榎本「あ、はい」
人事部長「おはよう、あ、どーぞどーぞ」
榎本「あーっ!!」
人事部長がひとりの女性を連れてあらわれるが、その女性こそ、さっきの生意気な女ライダーであった。
……にしても、酒井さんのライダースーツ姿、可愛過ぎます!!

人事部長「どうぞ、榎本ちゃん、こちらね、横浜支社で営業修行をなさってた南條友江さんです」
榎本「あ、そーっすか、いや、あの、さっきは失礼しました」
人事部長「あら、あーたって早いわね、いや、実はね、たった今ですよ、わが社が倒産したの」
一同「ズドドドドドッ!!」(コケる音)
じゃなくて、
人事部長「あら、あーたって早いわね、いや、実はね、たった今ですよ、宣伝部長の辞令をですね、社長から受け取ったばかりなの」
榎本「えっ」
青天の霹靂とはこのことで、榎本以下、社員たちはあっけに取られて声も出ない。

友江「南條です、よろしく」
それにしても、酒井さん、悔しいくらいに綺麗です。
前にも書いたが、個人的には大原麗子さんより好きなので、この交替は歓迎である。
人事部長「とにかくですね、彼女は横浜で抜群の営業成績を上げた優秀な幹部社員ですからね、皆さんでこの新しい部長を守り立てて……」
転校生を紹介する担任教師のような口調で友江を紹介する人事部長であった。
この横暴ともいえる人事は、他の社員にも不評で、

信子「なんだいありゃ」
朝子「私たちと年があんまり違わないじゃない、ねえ」
信子「女レーサーみたいな格好しちゃってさ、おふざけでないよ全く」
勤務時間中、洗面所にたむろしつつ、信子たちはさっそく友江の店卸しに励む。
朝子「でもさあ、きっと社長の親戚か何かじゃない、じゃなきゃね、宣伝部長なんてとてもとても」
信子「まあね、仕事が出来なくて半べそ搔くくらいがオチさ。だけどひどいことになっちゃったねえ、うちの部もこれでおしまいか」
朝子「かもねえ」
やっかみもあり、友江のことをけちょんけちょんにけなした上、宣伝部の行く末にまで悲観的な見方を示す二人だったが、これはちょっと変である。
何故なら、前任の藤平だって、仕事が出来ないことでは同じであり、実質的には榎本が部を切り回して来たと言っても過言ではないのだから、仮に友江が縁故採用者のお飾り人形であっても、部としての体制は大して変わらない筈だからである。
これが、藤平と榎本が二人とも飛ばされ、部長が友江、副部長が忍と言う布陣なら、彼女たちが心配になるのも無理はなかったろうが。

ボロクソにけなされているとも知らず、眼鏡を掛けて資料に目を通している友江。
うーん、はっきり言って似合っておらず、次回から番組的に「なかったこと」にされてしまうのも仕方ない。
新任と言うことで、榎本も進んでサポートしようとするが、

榎本「これが代理店関係です、そしてこちらが……」
友江「読めば分かるわ、分からないところだけ聞きますから、おいといて頂戴」
榎本「はぁ……」
にべもなく言われて、憮然として立ち尽くすのであった。
友江「そことあそこの二人は? さっきからいないけど」
榎本「さあ、トイレですかね」
友江「分からないの? 自分の部下でしょ」
榎本「でも、トイレまでいちいちチェックできませんから」
友江「あなたは管理職なのよ、管理とは何か分かってる?」
榎本「はは、テストですか」
思わず笑い出す榎本を、眼鏡越しにギロリと睨むと、
友江「答えて」
榎本「ふーっ、管理、会社の上部組織に参加し、責任を持って職場内の……」
生徒扱いされて心中穏やかならない榎本、それでも口答試験を受けているように堅苦しく答えようとするが、途中で遮られ、
友江「もっとずばり、管理とは部下を通じて仕事を成し遂げること」
榎本「ははっ、なるほど」
友江「あなたは完全に部下を掌握してないようね」
友江、容赦なく決め付けると、資料を持ってきた由利に、信子たちを呼んでくるよう命じる。
入れ替わりに、山ほどファイルを抱えた忍が友江の眼前に立ち、「たまには息抜きも必要じゃないですか」とやんわり反論するが、
友江「社員の労働時間の無駄は、事務用品の無駄よりも重要です、会社は私たちの労働力に対してお給料払ってるんだから、こういう原価意識に徹することが特に管理者には必要なのよ」
友江の舌鋒は留まるところを知らず、年上の忍や同世代の榎本に上から目線で説教する。

忍「なるほど」
榎本「勉強になります。お陰さまで」
心底感心しているらしい忍の顔を盗み見てから、榎本がニヤニヤしながら答えるが、
友江「皮肉を言うくらいなら反論したら? そのほうがずっと男らしいわ」
榎本「部長は千里眼ですか? 今紹介されたばかりで僕の能力が分かるらしいけど……」
友江の鋭い反撃に、さすがの榎本もたじたじとなり、防戦一方となる。
友江「私はあなたのように外面のいい男性は信用しません、こういう見てくれの悪い男性の方が安心できる場合が多いわ」
友江が忍と榎本の顔を無遠慮に品評していると、由利に連れられて信子たちが帰ってくる。
友江「これから部屋の出入りはひとつひとつ私に報告すること、行き先、所要時間は正確にね。報告は管理の一つの統制手段です。それがないとこちらからも適切な指示が出せないから」
榎本「部長、宣伝の仕事はそんな杓子定規の規則よりも、もっと融通性に富んだものです」
上から押さえつけるように一方的に決め付ける友江に、榎本も思わず反発するが、
友江「しっかりした原則あっての応用です、あなたは管理者のリーダーシップに少々欠けるようね。これからはすべて私のやり方でやらせてもらうわ、分かったらすぐ仕事を続けて」
榎本「……失礼します」
榎本、煮えくり返る腹をなだめながら、その場は大人しく引き下がる。
もっとも、これ以降、実際に社員が友江にそんな報告をするシーンは一度も出て来ないので、実際にそのルールが運用されたかどうかは甚だ怪しい。

渚「えらいんだって、割りと」
綾乃「加茂さんが副部長……私は出世する男だと思ってた」
渚「ねえ、これなんだろう」
綾乃「赤い真珠だろ」
渚「飴だぁ」
綾乃「近頃ろくなものが落ちてないわねえ」
その頃、渚と綾乃は、路面電車のそばで、クズ拾いをしていた。
渚は、道に落ちているガラクタを拾ってアクセサリーに加工し、それを売ることで生計を立てているのである。
ちなみに彼らの背後に見えている、庭で洗い張りをしている家、ほとんど同じところでロケをしていた「水もれ甲介」で、左幸子演じる未亡人が住んでいた家と同じ……と思ったが、勝手口の位置が違うので、別の家か。
ま、洗い張りをしている家は一軒だけじゃないからね。
再びプリンセス下着会社宣伝部。
忍と打ち合わせをしていた榎本、これみよがしに大きな欠伸をしてみせると、

榎本「どうも失礼、ちょっと体の緊張感緩めてたんです、あのー、タイヤの空気もパンパンより少し空気を抜いてた方が長持ちするでしょ?」
友江「……」
榎本「コーヒーでも飲みに行きましょうか」
忍「コーヒーって……」
榎本「来週のショーの打ち合わせですよ、ああ、由利ね、何か電話があったら前の喫茶店に回してくれるかい?」
由利「はい……」
まるで友江の決めた規則にあてつけるように、忍を誘って堂々とコーヒーを飲みに行く。
別にサボると言ってる訳ではないので、友江は何も言わずに好きにさせる。
喫茶店で、遂に榎本の怒りが爆発する。

榎本「そうそう好き勝手なことはさせねえぞ、なんだ、あの女、排気ガスだな、ひとりで良い部屋の環境を汚染してやがる!!」
忍「あの子、独身らしいな」
榎本「当然じゃないですか、あんな嫌な女、誰が嫁に貰いますか? だって先輩、そうでしょう、いちいち屁理屈をこねてねえ……」
友江のことをボロクソにけなす榎本であったが、直接火の粉を被らない分、忍はむしろ女としての友江に興味を抱いているようであった。
少なくとも、目の保養になるだけ、藤平よりはマシだと思っていたのかもしれない。
昼休みになり、みんな食事をしに部屋から出て行くが、友江だけは膨大な資料を前に難しい顔で考え込んでいた。
その様子を見ていた忍は、一緒にそばを食べに行かないかと誘い、友江もすぐ応じる。

仕事の鬼の友江は、食事時も仕事の話ばかりしていたが、忍が話題を変え、
忍「その恰好ずーっと続けるつもりなんですか」
友江「スカートじゃオートバイ乗れないでしょう」
忍「オートバイでずっと通うんですか?」
友江「今朝ちょっと寝坊しちゃったの。だから横浜からすっ飛ばして来たのよ」
忍「大変ですね」
友江「都内に安いアパートを見つけるつもり、何処か知らない?」
忍「ええ、色々知ってますよ、良くね、安い下宿を探しましたからね」
忍、気軽にアパート探しを引き受けるが、同じ頃、榎本もハンバーガー屋で待ち合わせた真紀から、住まいのことで相談を受けていた。

榎本「寂しい?」
真紀「そうよー、私、ご覧のとおりお喋りでしょ、話相手がいないんだもん、仕方ないからさ、べらべら独り言言ってたら、なんだか自分でも頭がおかしくなっちゃったみたいで、ゾーッとしてくるの」
榎本「ま、あのマンションは一人じゃ贅沢だよな」
真紀、あの部屋を出て忍のように下宿したいなどと言うが、簡単に結論の出る問題ではないので、榎本はあとで話し合おうと言ってその場は別れる。
一方、渚と別れた綾乃は街に出て、忍の昇進祝いにマフラーでも買おうとするが……
後編に続く。
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