第43話「100万年妖怪のミラー地獄!!」(1973年1月26日)
うう、クソ寒い……現在の室温1度!!(21/1/8執筆)
何でこのクソ寒い最中に、レビュー書かんといかんのじゃ。
それはさておき、冒頭、「悪の組織」のひとり親方として有名な大魔王サタンが、今週のピックリドッキリメカならぬ配下の妖怪を選び出そうとしている。
でも、ほんと、大魔王サタン編では、下忍すなわち戦闘員すら出て来ず、週ごとの怪人以外の部下はひとりもいないという、とっても寂しい所帯なのである。
これに匹敵するのは「魔女先生」のクモンデスくらいだろうが、あれはひとり親方と言うより、一匹狼の悪人だからね。
こちらは仮にも血車党を率いる魔神斎や悪魔道人を背後から操っていた大首領という設定なのだから、ひとりくらいは幹部を付けてあげて欲しかったところだ。
サタン「行け、目的地はアラビアだ」
それはともかく、UFOに乗ったサタンはそう命じて(誰に?)、拠点としている火山の噴火口から飛び立ち、一路中東へ向かう。

ナレ「この本は世界でただ一冊、サタンのみが持つ
ケイブンシャの妖怪大事典である」
と言うナレーションにあわせて、サタンが、巨大な石版に文字を彫り込んだ、持ち運ぶのがめちゃくちゃ面倒臭そうな稀覯本を読み耽っている図。
サタン「グール、妖怪の世界100万年の歴史において最も優れた妖怪としてこの妖怪大事典に刻み込まれているのがアラビアの人喰い妖怪グールだ」
サタンの言葉に続いて、

安いアラビアンパプで踊ってるような踊り子の姿が映し出されるが、その背後には思いっきり古代エジプトっぽい壁画が描いてあると言うデタラメぶり。
おまけに、
おめー、どう見ても日本人だろっ!! さらに、

いかにもペラペラなアラビアンな街が、グールの吐いた炎によって焼き尽くされる脱力特撮シーン。

サタン「そして鏡の妖術によって作る鏡の世界に引きずり込んでは人間を食っていったとある……そしてグールは何故かある日、忽然と何処にか姿を消したとある」
グールについての記述を読み終わったあと、
サタン「……ところで、誰が書いたの、これ? ひょっとして、ワシ?」 宙を見据えて必死に考え込む大魔王サタンであったが、たぶん、ほんとである。
だって、サタンが持ってるこの世に一冊しかない妖怪大辞典なんて、サタン自身が書いたのでなければ存在する筈がないからである。
そう言えば管理人も、昔書いた自分のレビューを読んで、「これ、ほんとに俺が書いたの? 全然記憶にないんだけど……」と言うことがしばしばあります。

サタン「だが、グールが現在何処へいようが、そしてたとえ、し、死んでいようが、この妖原子球がある限り、探し出してやるわ」
いや、死んでたらダメだろ? と思いきや、妖原子球には、死んだ妖怪を甦らせる力もあるらしい。
……
じゃあ、今まで嵐に倒された妖怪も、同じように甦らせれば良いではないかっ!!
ともあれ、アラビアのどっかに眠っていたグールはサタンによって復活させられ、ハヤテを倒し、奪われたサタンの鈴を奪回すべく、はるばる日本の土を踏むことになったのである。
その頃、ハヤテは、やや雑な修験者のコスプレをして、サタンおよび母シノブの行方を探していた。

ハヤテ「それで、サタンの行方は?」
とある村にて、お寺に参拝しているハヤテ。

カゲリ「まだ分からない。でもこの先5里にあるマダラ山で次々と行方不明事件が起こってるそうなんだ」
縁の下には、忍び装束に身を包んだカゲリ、ツユハの姉妹がいた。

ハヤテ「サタンの仕業かも知れんな」
カゲリ「一緒に行って探ってみるかい」
ハヤテ「済まんが先へ行ってくれ、この町で母さんらしい人を見かけたという人がいたんでね」
カゲリ「わかった、気の済むまで探すが良い。私たちは先に行くからね」
ハヤテの言葉にカゲリは理解を示して優しく頷くと、そこから別行動を取るのであった。
ハヤテは、シノブが再びサタンの手に落ちたことをまだ知らないのだ。
その後、町の賑やかな通りで、薬屋から出て来た少年が浪人らしい武士と鉢合わせして、相手を倒してしまうと言う事件が起きる。

浪人「無礼者!!」
太一「ごめんよ、お侍さん」
なんとなく松山ケンイチみたいな雰囲気を漂わせた少年は、大して反省の色が見えない顔で謝ると、さっさと行こうとする。

浪人「待て」
太一「なんだい、お侍さん」
浪人「貴様は百姓の分際でありながら、武士の魂に手をかけた。たたっきってやる」
太一「ま、待ってくれよ、薬を早く父ちゃんに飲ませようと急いでたもんだから」
大人気なく刀を抜いて、少年を無礼打ちにしようとする浪人であったが、そこへ通り掛かったのがハヤテであった。
ハヤテに軽くあしらわれると、浪人は「覚えておれ」と捨て台詞を残して退散するが、これっきりニ度と出て来ないので、覚えておく必要はありませんでしたーっ!!
太一「ありがとう、危ないところを助けてもらって」
ハヤテ「いやぁ、人の命は何物にも代えがたい、さあ早く、父ちゃんが待ってるぞ」
太一「うん、おじさんの名前、なんて言うの」
ハヤテ「俺の名はハヤテ」
太一は何度もハヤテに礼を言って帰っていく。
その直後、ハヤテは、子供たちに囃し立てられ、石をぶつけられながらふらふら歩いている女の後ろ姿を見掛けて駆け寄るが、それはシノブではなく、ただの気の狂った女であった。
一方、ひとりの行商人が道に迷って例のマダラ山に踏み込むが、ちょっとした地震のあと、

行商人「いつの間にこんな家が……」
さっきまではなかった異国風の建物が、山の上に忽然と出現していた。
道に迷って困っていたとは言え、そんな怪しげな館にホイホイ足を踏み入れたのが運の尽きであった。
そのすぐ後、カゲリたちもやってきて、その異様な光景を目撃する。

ツユハ「姉ちゃん、あれは?」
カゲリ「うん、行方不明の人たちと繋がりがありそうだ」
実はこの記事、42話を書いてからだいぶ間が空いているのだが、やっぱり菊さんは綺麗だ。
あと、文章では伝わらないが、ツユハの喋り方が若干舌足らずなのがめっちゃ可愛いのである。

グール「貴様を吸い込んで食ってやる、パラボラ、パラボラ(註1)」
全身が鏡と言うか、パラボラアンテナみたいな特異な姿をしたグール、時代劇ではいささか不謹慎の誹りを免れない愉快な掛け声を上げながら行商人を鏡の世界に引き摺り込む。
註1……実際は、なんて言ってるのか良く分からない。バラバラとも聞こえるのだ。

カゲリ「消えた!!」
ツユハ「……」
カゲリ「やはりサタンの仕業」
と、出現した時と同じく、建物は忽然とその姿を消す。
それはグールの妖術が作り出した幻影だったのだろう。
驚きに目を見張る二人の足元に、グールに食われて骨だけになった行商人の死体がバラバラ落ちてくる。

グール「パラボラ、パラボラ……」
続いて、グールが太陽の光を反射しながら二人の前にあらわれる。
カゲリ(いや、パラボラて……) 時代考証無視のドラマであることは重々承知していたが、さすがにパラボラはねえだろうと心の中でツッコミを入れずにいられないカゲリ姉さんであったが、菊さんも、実際にそんなことを考えていた可能性が無きにしも非ず。
ま、それを言うなら、普通に必殺ガンビームとか言ってる嵐のほうをまず責めねばならないのだが。

グール「あの男はもう少し旨いと思ったが、まあ良い、これもハヤテをここに呼び寄せるためだ。パラボラ……」
そう言ってくるりと背中を向けるのだが、裏側には普通の生物っぽい胴体がついていて、それが鏡の裏側と溶け合ったように融合しているのが見え、これまた素晴らしいビジュアルとなっている。
グール「おや、誰だ? 出て来い」
と、立ち去りかけたグールがカゲリたちの気配に気付き、誰何する。

それに対し、無言で手裏剣を投げつけるカゲリたちであったが、せめて、キャタピラorタイヤの跡ぐらい、消しときましょうよ~。
だが手裏剣ごときではグールの鏡は割れず、

グール「パラボラ、貴様はハヤテの仲間のくのいち姉妹、良いところに来た、サタンの鈴を返してもらおうか」
カゲリ「バカな、誰がお前たちの秘密を暴く、サタンの鈴を渡すモンか」
グール「気の強い女だ、
割りと好みのタイプだ」
二人の少し歪んだ顔をグールの鏡に映しながら対話させるという、これまたセンスの感じられるビジュアル。
グール、パラボラアンテナの……あっ、ついパラボラアンテナって言っちゃったけど、とにかく鏡の中央にある口から炎を吹き出し、二人を追い詰めるが、二人は炎をよけようとしているうちに足を踏み外し、背後の斜面を転がり落ちて行くが、グールの餌食になることだけは免れる。
グール「しまった」
大魔王サタン編の悲しさ、怪人にも手足となって動く戦闘員がいないので、こういう場合、敵を追捕させることが出来ないのである。

次のシーンでは、気を失った二人が仲良く布団を並べてとある民家で介抱されていたが、そこはあの太一と言う親孝行の少年の家だった。
太一「だいじょうぶ、父ちゃん?」
二人を看病しつつ、囲炉裏の前に座ってしきりに咳き込んでいる父親を気遣うが、

父親「ああ、だいじょぶだ、お前が薬をもらってきてくれたんでな……だいぶ楽になったようだ。それよりその二人のほうはだいじょぶか」
太一の父親を演じるのは、毎度お馴染み守屋俊志さん。
そう、特撮に出てくると、たいていひどい目に遭うあのお方である。

カゲリ「ああ、ハヤテ、ハヤテを呼んで」
太一「ハヤテ? ハヤテさんを知ってるの?」
カゲリ「早く、ハヤテ!!」
と、眠っているカゲリが艶やかな唇を動かして、うわごとにしきりにハヤテの名を呼ぶ。
太一「よし、分かったよ、まかしときな」
カゲリ「……」
太一の声が聞こえて安心したのか、カゲリは再び眠りに落ちる。
父親「そのハヤテって人、知ってるのか」
太一「さっき父ちゃんに話しただろう、その人さ」
太一は二人のことを父親に頼み、ハヤテを探しに家を出て行くが、それと入れ替わるように、姿の見えない足音だけの存在が、ゆっくり太一の家に向かっていた。
無論、グールである。
カゲリ「ツユハ!!」
ツユハ「姉ちゃん」
が、さすが名うての忍者である。眠っていたカゲリは耳聡く足音に気付くと、反射的に体を起こし、妹にも警戒を促す。
父親「裏から逃げるんだ」
カゲリ「この御恩は……」
父親「さあ早く」
父親に促されると、元々特に怪我はしていなかった二人はその場で飛び上がって姿を消す。
父親「女忍者か?」
父親が感心したように座り直すと、早くもあのパラボラと言う、時代錯誤の掛け声が聞こえてくる。
続いて、部屋の一隅に、忽然とグールがあらわれる。

父親「バケモンだっ」
グール「おやじ、二人を何処に逃がした?」
父親「知らん、見ての通りワシひとり、どなたかを探しておいでかな」
なかなか義侠心に篤い父親は、そらとぼけて、息子の命の恩人の知り合いと言うカゲリたちを助けようとするが、
グール「まあいい、カゲリ、ツユハ、この男は俺たちにとって何の関係もないが我々が人質として預かる」
まだ近くにいると睨んで、カゲリたちに宣告する。

カゲリ「お待ち」
ツユハ「だって……何の関係もない人が」
カゲリ「我慢するんだよ」
思わず飛び出そうとするツユハを、カゲリが冷静に押し留める。
自分たちの実力ではグールには勝てないと見た、苦渋の決断であった。
CM後、首尾よくハヤテを見つけ出した太一が、一緒に自宅に向かっていると、グールの操り人形と化した父親が変な歩き方で歩いているのを目撃する。
太一「父ちゃん、何処に行くんだ?」
ハヤテ「待て、怪しい……出て来い、サタンの妖怪」
ハヤテの大喝を受けて、父親の傍らにいたグールが姿を現す。

グール「パラボラ、パラボラ、ハヤテ、よく来たな、パラボラ」
ハヤテ「やはりサタンの妖怪、その人を一体どうするつもりだ?」
グール「この男はサタンの鈴を取り戻すための人質だ、パラボラ」
ハヤテ「なにをーっ!!」
グール「この男の命を救いたくば、サタンの鈴を持ってくることだ」
グール、改めて要求を突きつけると、口から炎を吐いてハヤテを威嚇し、その隙に父親と一緒にパッと姿を消してしまう。

その後、太一の家に集まり、問題のサタンの鈴を前にして深刻な顔を並べているハヤテたち。
太一「俺、父ちゃんを助けてくる」
不意に、太一がサタンの鈴に手を伸ばすが、それをカゲリが押さえ、

カゲリ「お待ち、残念だけど、この鈴は渡す訳にはいかないんだ」
つらそうに、だがきっぱりと断言する。
太一「そ、そんなバカな、父ちゃんはどうなるんだい」
カゲリ「お助けしたい、でも……」
太一「ハヤテさん」
ハヤテ「……」
太一、救いを求めるようにハヤテの顔を見るが、ハヤテも戸惑ったように目を泳がせるだけであった。
太一「ハヤテさんなら分かってくれるよね」
ハヤテ「……」
太一「ハヤテさんの嘘つき!!」
太一、失望したようにハヤテを罵ると、家から飛び出す。
これだけではちょっと分かりにくいので、
太一「人の命はなにものにも代えがたいって、そう言ってたじゃないか!! ハヤテさんの嘘つき!!」
などと言う台詞のほうが良かったかな。
太一を探して野山を駆けるハヤテの脳裏に、妖怪城の謎を解くと言うサタンの鈴の大切さを訴える母シノブの声が蘇る。
ハヤテ「太一、済まん、しかしお前の父は必ず助け出してやる」
どうしてもサタンの鈴を敵の手に渡すことは出来ないと、太一に詫びるハヤテであった。
もっとも、前回はバックベアードをニセモノの鈴で騙したことがあるので、今回もその手を使えば良かったのではないかと言う気はする。
一方、町の街道筋に、お腹を空かしてフラフラになったイタチ小僧がいた。

イタチ「腹減ったな、目が回る~」
と、目の前のお地蔵さんの足元に真新しい饅頭が供えてあるのを見て、
イタチ「これぞ天の恵み」
周囲を見回してから、恥も外聞もなく手を伸ばそうとするが、寸前で、何者かに横取りされてしまう。

イタチ「だ、誰だ? ツムジ!!」
ツムジ「これ、イタチよ、何をするにも礼儀作法が大切じゃ、お地蔵様に聞いてみよ、食べてもよろしいかって」
イタチの好敵手ツムジの仕業であった。
いつになく大人びた物言いでイタチ小僧をたしなめるツムジであったが、

イタチ「およろしいですか? へっへっへっ、何を気取ってやがんでえ、バカヤロウ、第一石のお地蔵さんが口が利ける訳でもあるめえしよ、寄越せよ」
ツムジ「でも、一応言うだけは」
イタチ「えーっへへっ、あいにくこちとら礼儀作法とはとんと関係のねえ仕事でね、第一、おめえ、人のものを盗る前にだよ、あの、これ、盗んでもよろしいでしょうかなんておめえ、聞けるかってんだ、寄越せ」
ゼスチャーをまじえて「仰せごもっとも」な自説を開陳すると、ツムジの手から強引に饅頭を奪い取る。
ツムジ「イタチ!!」
イタチ「イタチ、イタチって、気安く言うな、この野郎」
などと二人が漫才していると、すぐ近くで太鼓の音を響かせながら、西洋渡来の鏡売りが子供たちを集めて賑やかに口上を述べているのが聞こえてくる。
鏡売り「見たいものは何でも映る、さあさあ、見るのはタダだよ」
鏡売りの後ろの軒先に太一が立っていて、涙を流しながら鏡売りの顔をじっと見詰めていた。
ツムジも、何か気になる様子で鏡売りを見ていたが、

イタチ「おい、ツムジ、どうしたい?」
ツムジ「あの鏡の中に、ハヤテさんの姿、見えないかなぁ」
イタチ「ハヤテさん? はーっはっはっ、おめえもさっきからえらそうなこと言ってたけど、所詮は子供だな、ツムジも」
イタチ、ツムジの言葉を聞いて揺すりあげるように笑うと、
イタチ「あのな、あんな鏡はあらイカサマだよ」
ツムジ「ツムジは忍者だい、普通の子供とは訳が違うんだ」
イタチ「ふーん」
ツムジ「イカサマなんてわかってらい」
イタチ「ほぉ」
ツムジ「さあ、妖怪城を探しに行くぞ」
饅頭を頬張りながらツムジに相槌を打っていたが、

イタチ「妖怪城? と言うことはハヤテさんも……するとカゲリさんに会えるかもね」
イタチ、脈絡もなく愛しのカゲリの顔を思い浮かべ、でれでれと相好を崩しつつ、ツムジの後についていく。
この後、実際にイタチがカゲリと会ってくれたらもうちょっと面白くなっていたと思うのだが、残念ながらイタチとツムジの出番はこれで終わり。
さて、鏡売りは太一が父親の身の案じていることをずばり言い当て、その鏡の中に父親の姿を一瞬だけ映して見せる。
その上で、鏡を太一にやり、父親の姿をもっと見たければ、ハヤテたちと一緒に祈るべしと言いつける。

家に戻った太一は、言われたとおり、カゲリ、ツユハと一緒に一心不乱に鏡に向かって祈りを捧げていた。
そこへハヤテが帰ってきたので、

太一「父ちゃんの行方はこの鏡が知らせてくれるんだ。一緒に祈ってくれよ」
ハヤテ「……」
太一「みんなが一心に祈ってくれれば父ちゃんが鏡の中から答えてくれるんだ。ハヤテさん、お願いだよ」
ハヤテ「……」
当然、その鏡に不審の目を向けるハヤテであったが、太一に対する負い目があるので、頼まれるとむげには断れず、半信半疑ながら手を合わせて祈り始める。
と、即座に鏡の中に太一の父親の顔が浮かび上がり、

父親「ハヤテか、ワシの命を助けたかったら、鏡の中へ入って来い」
ハヤテ「なんだと」
父親「それしかないのだ」
ハヤテ「くそう、西洋妖怪め」
太一「ハヤテさん!!
とっとと入れよ!!」
ハヤテ「……」
じゃなくて、
太一「ハヤテさん!! 父ちゃんを助けて!!」
……ま、言ってることはほぼ同じである。
続いて、土間にさっきの鏡売りがあらわれる。

ハヤテ「妖怪め!!」
どうでもいいが、このカットの菊さんがとても綺麗に撮れていると思いました。
鏡売り、グールの姿に変わると、
グール「吸い込め、グールの鏡、ミラー地獄!! ミラー地獄!!」
ハヤテ(いや、ミラーて……) またしても時代考証ガン無視の台詞を放って、ハヤテを困惑させる。
ハヤテはグールの鏡の中に吸い込まれるが、鏡の世界で嵐に変身すると、

嵐「ガンビーム!!」
グール「パラボラ、パラボラ」
お返しとばかり、時代考証無視の必殺技を使うが、さすが鏡の怪人だけあって、グールは難なくビームを跳ね返す。
グール「鏡は光を反射する。それが科学の法則だ」
嵐「何を、グール」

嵐、ならばと、新武器バトンを取り出し、

嵐「とおりゃっ」
それでフツーに鏡を叩き割るという、尾崎みたいなことをする。
グール「ぎゃあああーっ!!」
まさかこんな簡単な方法で……と思いきや、

鏡の破片がバラバラ落ち、しかもその中にグールの持つサタンの鈴が混じっていたので、ほんとにこれだけでグールが死んでしまったことが分かり、全米がひっくり返ったという。
いや、ここはあくまで鏡の世界なのだから、嵐の前にいるグールもただの幻影(虚像)に過ぎないのではなかろうか? その鏡をじかに割ったからって、それでグール本体が死滅してしまうというのは、あまりに簡単過ぎる結末ではないか。
ここは一旦現実世界に戻り、改めてきっちりグールと決着をつけて欲しかったところだ。
ともあれ、ハヤテは太一の父親と共に現実世界に生還する。

ハヤテ「うん、鈴が呼んでる?」
ハヤテ、既に得ている三つの鈴を懐から取り出し、グールから奪った鈴と一緒に畳の上に並べて見る。
と、鈴の上に、金属製のピラミッドのような建物のビジョンが浮かび上がる。

ハヤテ「鈴が増えれば妖怪城のありかが分かってくる」
カゲリ「いま一息だね、ハヤテ、サタンを倒す日は」
ハヤテ「うむ」
以上、導入部は期待でき、また、怪人のデザインもユニークなのだが、ストーリー自体は平凡で捻りがなく、いまひとつの内容であった。
- 関連記事
-
スポンサーサイト