第17回「げに恐ろしきは……」(1977年1月26日)
冒頭、1階の光政の部屋で数学の勉強を教えている忍だったが、光政のあまりの出来の悪さとやる気のなさに呆れて、途中で放り出してしまう。
続いて、渚による英語の勉強となるが、うってかわって意欲的になる光政を見て、
忍「あんなガキでも相手が女となるとあんだけ調子が出ると言うことは……俺も会社で十分にやる気が出てもおかしかねんだがなぁ」
階段を上がりながらブツブツ独り言を言い、会社での1シーンを想起する。

友江「この宣伝部は部内の統制も管理体制もまるでゼロね、時間と労働力の無駄が多過ぎます。今までの管理者が怠慢だったのか、それとも能力がなかったのかは知りませんけど」
榎本「しかし部長、宣伝の仕事はチームワークが第一です。まず部員同士の和を考えて……」
友江「それでみんなを甘やかして来たんですか、榎本さんは?」
榎本「部下は奴隷じゃありません」
友江「誰がそんなこと言いました?」
榎本「言ったも同然です」
友江「またひとつ減点だわ、あなたには判断能力も不足してます。これから全て私のやり方でやらせてもらうわ、あなたたちには相当厳しいかもしれないから覚悟しといてください」
前回、宣伝部の新しい部長に就任した巴御前こと南條友江の切り込むような訓示に、さすがの榎本もタジタジとなり、今まで太鼓持ちの藤平のもとでチンタラ働いて来た部員たちも、コワモテ教師を前にした中学生のようにピンと背筋を伸ばして拝聴する。
忍は、感に堪えたように友江を後ろのほうから眺めていたが、

その脳裏には、右手に槍を持ち、白馬に乗ってアスファルト道路を疾駆する、文字通り巴御前と化した友江の姿が浮かぶのだった。
現実に立ち返った忍は思わず溜息をつくと、

忍「女は女でも、巴御前か、またまた、アウシュビッツの女看守か……ははっ、てな代物じゃあな、やる気を出せって言われても、冗談じゃないよ」
そうぼやきながら、茶碗で冷や酒を飲むのだった。
翌朝、由利が出社すると、自分より先に友江が来ていて、部屋の掃除をしていた。
そのことを、トイレで化粧を直しながら早速同僚に話す由利。

由利「とにかく凄い人よ」
信子「ねえ、南條友江ってさ、何者なんだろうね?」
朝子「あのね、横浜支社でね、営業の水揚げを倍近くにした人なんだって……渾名を巴御前、または横浜のジャンヌ・ダークって言うんだって」
信子「大物だね」
由利「バケモンよ、バケモン」
などと噂していると、そのバケモンが入ってきたので、由利たちはそそくさと出て行く。
友江は、手を洗うと大きなバッグを持って個室に入る。

由利「あの眼鏡でじろっと睨まれると、自然に膝がガクガクしてきちゃうんだから」
信子「成りあがりのはしゃぎすぎさ、ちゃんちゃらおかしくて……」
部に戻っても、由利たちは仕事そっちのけで友江の悪口大会を開き、反感は募る一方であった。

忍「おい、彼女、あんまり評判良くないね」
榎本「自分でも覚悟の上でしょう。それより先輩、彼女を真紀ちゃんに紹介したらしいですね」
忍「うん、彼女、ほら都心でアパート探してたろ、真紀は真紀で同居人を探してたから、こんなピッタンコな話はねえと思ってさ」
榎本「二人で一緒に生活することに決めたらしいですよ」
忍「らしいね、パリに電話してターコに了解を取ったそうだ」
前回、忍は元婚約者のターコの妹・真紀に友江を引き合わせ、その結果、二人で一緒に住むことになったのである。
正確には、友江がその部屋を借りて、真紀はそこに下宿させてもらっていると言う形になる。
二人がなおもあれこれ話していると、

そこへ、今までの色気のないライダースーツとは対照的な、フェミニンな衣装に着替えた友江が戻ってくる。
友江「あと30秒よ、そろそろ仕事始めて……由利ちゃん、新しいパンストの宣伝材料を揃えてある?」
由利「あ、はい……」
そのあまりの落差に、部員たちはほとんどあっけにとられて友江を見詰める。

由利「部長、眼鏡は?」
友江「かけなくても大丈夫なの、軽い乱視だけだから……榎本さん、これの宣伝ポイント簡単に説明して」
榎本「あっ? はっ?」
榎本などは完全に見惚れてしまい、友江の言葉に珍しく間の抜けた返事をする。
友江「宣伝ポイントよ」
榎本「あ、宣伝ポイント、パンスト……」
忍は忍で、その女らしい体つきを嘗め回すように眺めながら、「化けたなぁ」と、しみじみとつぶやくのだった。
ちなみに初登場時だけ、友江は眼鏡をかけていたのだが、ビジュアル的に酒井さんに似合わないと言うことで、あっさり「なかったこと」にされてしまい、これ以降、彼女が眼鏡をかけることはなくなるのだった。

その後、社内の喫茶店でコーヒー飲んでサボりながら、友江のことについて話す忍と榎本。
榎本「敵陣の真っ只中にひとりで乗り込んできたんですからねえ、考えてみりゃ、かわいそうじゃないですか」
忍「かわいそうな女か、あれが?」
榎本「ね、先輩、僕たち、協力してあげませんか? 彼女も内心では援軍を欲しがってるんじゃないかな?」
忍「かっ、お前は女に甘いからな」
自分のことを棚に上げて、榎本の提案を冷ややかに受け流すと、
忍「だいたいね、彼女、お前のこと全然信用してないみたいだよ。外っ面のいい奴は中身が全然ないんだって、はははははっ」
榎本「そうですか、じゃあ先輩は(中身が)濃いほうですね」
忍「はははは、当たり前じゃないか……え?」
榎本の反撃に、ワンテンポ遅れて振り向く忍であった。
部に戻ると、榎本は早速友江に手を貸そうとするが、逆に40分も席を外していたことを咎められ、
友江「今後はなるべく自分のデスクで考えて……副部長がふらふらしてると部屋の空気もだらけますから」
榎本「わかりました……」
まさに出鼻を挫かれた格好で、白けた面持ちで引き下がる榎本であった。
忍「ほーら、見ろ、言ったとおりじゃねえか」
友江「加茂さん」
忍「はいっ!!」
名前を呼ばれて慌てて馳せ参じる忍であったが、友江は仕事の話をしつつ、こっそり昼メシに誘ってくる。
別に忍に気があるのではなく、真紀を紹介してくれたことへのお礼である。
一方、渚はいつもの場所で手製のアクセサリーを並べ、愛用のハープを掻き鳴らしながら気ままに歌を歌っていた。

と、ややトウの立ったチンピラ風のおじさんが近寄ってきて、その隣に座り、
男「あんた、歌上手いね、何時ごろ体空く?」
渚「なんでー?」
男「とぼけちゃってー、君の顔にちゃんと字が書いてあるんだよ」

渚「ほんとー? 誰が悪さしたんだろう?」
元祖不思議少女の渚は、男の言葉を文字通り受け取って、そばにあった鏡に自分の顔を映してみる。
男「ほらほら、そのほっぺたに、男ヘンに欲しいって書いてあるだろ」
渚「どこよー? 何も書いてないじゃない!!」
なにしろ恋愛経験のない渚(勿論、バリバリの処女!!)、男の下品な謎掛けも通じず、腹立たしげに叫ぶ。
男「はははは、カマトトぶっちゃって、分かってるんだから」
男はそう言いつつ、手を渚のフトモモに這わせ、さらに恐れ多くもデリケートゾーンに侵入しようとする。

渚「いやぁ、やめてよ!!」
奥手でも気の強い渚は、男の体を思いっきり突き飛ばす。

男「てめえ、なめやがって」
白浜「おい……ダデギャアッ!!」
と、その時、横手から黒いマントを羽織った
左とん平があらわれ、奇声を発しながら男の右腕の関節を外してしまう。
しばらく案山子のように立ち尽くしていたチンピラ、右腕がぷらぷらして全く動かないのに気付き、慌てふためく。
男「あら、こらなんだ、ブランコみたいになっちゃって……ああ、骨が折れたんだよ、骨が……」
白浜「慌てるな、慌てるな、ちょっと外しただけだよ」
男「治してくれ、元へ戻してくれ、頼むよ」

白浜「よしよしよし……おい、今日冷えるな……」
整体師は、すぐ男の右腕を入れてやろうとするが、

白浜「ちょっと用を足しに……」
男「ああっ、そんなこと言わないで!!」
いやぁ、この絶妙な「間」の外し方、さすが整体師だけのことはある(うまいこと言ったよ!!)
実際、こういうタイミングにかけては、とん平さんの右に出るものはいないのではあるまいか。
改めて、偉大なコメディアンだったんだなぁと思う。
ともあれ、整体師はチンピラの右腕を元通りにしてやり、
男「治った……この野郎」
白浜「なに?」
男「あ、すいません」
白浜「ごくろうさん」
見事にチンピラを追い払うのだった。
さて、忍、どっかのレストランの二階で、友江と一緒に楽しく昼メシをしたためている。
もっとも、忍のほうは、したためるというより、手当たり次第に口に放り込んでいるという方が当たっていた。
友江も感心したように、

友江「よく食べるのねえ、加茂さんって」
忍「そう、人のおごりの時は特にね」
友江「まあっ、うっふふ……」
忍「はははは……」
と、忍が急に手を止めたので、
友江「どうしたの? もっと食べたら、遠慮しないで」

忍「笑いましたね?」
忍、改まった口調でつぶやくように言う。

友江「えっ?」
忍「笑うこともあるんですね、部長が」
友江「いやだ、私だって人間よ」
忍「いや、真紀ちゃんがね、あなたとはとっても気が合いそうだって言うんで、不思議に思ってたんですよ」
忍、友江の仕事とプライベートでの態度の落差に、率直な驚きを示す。
友江「彼女可愛いわね、素直でさっぱりしてるし、ほんとにいい人紹介してもらったわ」
忍「いや、こっちこそ部長と一緒だととっても安心ですよ」
忍、義理の妹になる筈だった真紀に対し、保護者のような責任を感じているのだ。
忍「あ、今夜、引越し手伝いに行きます」
友江「ダメ、部下を私用で使うなんてとんでもないことだわ」
忍「なにを言ってるんですか、会社を離れればただの友達でしょ」

真紀「君、君、掃除はね、もっとしっかりやろう、ほら、ゴミがいっぱい残っとるよ……岡崎君、南条さんの(荷物)が来るからね、コタツ片付けたら、ここ雑巾掛け、一生懸命綺麗にしよう」
岡崎「ほんまに人使いが荒いんやから、真紀は……来てから働きづめやがなもう」
その頃、真紀は自分のマンションに岡崎や応援部員たちを集め、引越し前の掃除と片付けをさせていた。
相変わらず自分では何もしようとしない真紀にたまりかねた岡崎が文句を言うが、真紀は耳も貸さず、
真紀「みんな君たちは奴隷、私はお姫様、奴隷はお姫様のために一生懸命働く、いいねー?」
やりたい放題、言いたい放題であった。
ま、これがエロビデオだったら、この後、逆に真紀が岡崎たちにやりたい放題にされる可能性が高いが……
一方、渚はさっきのおっちゃんと高層ビルの真下で話し込んでいた。

白浜「気をつけるんだなあ、あんなの多いから」
渚「ね、おっちゃん、手品師?」
白浜「いや、指圧と骨接ぎをしてるんだよ。柔道と空手やってたから……じゃ、そろそろ行かなくちゃ」
渚「あ、ちょっと待ってよー」

渚「ね、これ私が作ったの、お礼したいけど、何もないからさ」
白浜「……」
渚に手製のペンダントを貰って、まんざらでもないような顔をする白浜だったが、
渚「これさ、葬儀屋さんの前で拾ったんだ、なんか霊柩車の飾りの一部みたいなんだけどさ……おっちゃんは良く似合うじゃない、良かった!!」
手袋を嵌めた両手で白浜の頬を犬でも可愛がるようにこすりあげる、こちらもやりたい放題の渚であった。
白浜「霊柩車?」

渚「また通ったら、声掛けて」
白浜「ああ」
渚「おっちゃん、ばいばい!!」
白浜「……」
渚の素っ頓狂な声を背中に受けて、思わずコケそうになる白浜であったが、引き攣ったような笑みを浮かべたまま帰っていく。
友江、オフィスに戻るやたちまち巴御前の顔に戻り、朝子の仕事の遅さをなじり、さらに、トイレで暮らしているのかと言いたくなるほどトイレの長い由利たちも叱り飛ばす。

友江「おしゃべりは仕事をしてからにしたら?」
信子「トイレにも行っちゃいけないんですか」
友江「私はちゃんと仕事をやって頂戴って言ってるの」
信子「やってますよ」
友江「そうは見えないわ」
由利「何もしてないと仰るんですか?」
たちまち険悪なムードが流れ、一触即発の状態になるが、榎本が割り込んで何とか事なきを得る。

榎本「はぁーっ、参ったな、先輩、あれじゃ協力しようがねえよ」
忍「さすがのエノもお手上げって状態だな」
榎本「早いとこなんとかしないとさー、部屋の中バラバラだぜ」
忍「ま、心配するなって、いざとなったら俺が何とかするから」
榎本「へーっ、自信がありそうですね、先輩」
忍「まあな、俺は信用があるからな、ああいう女は意外に優しいんだよ、このコツが分かるのはお前あと10年くらい掛かるだろうな」
友江の「素顔」を知っていると言う自負からか、妙にゆったり構えて、珍しく先輩風を吹かす忍であったが、言ってるそばから自分も友江にガミガミどやされ、
榎本「はー、なるほど、絶大な信用ですな」
忍「……」
榎本に皮肉でお返しをされて、先輩の権威もたちまち失墜の憂き目を見る。
その晩、忍はわざわざ下宿に夕食は要らないと電話してから……つまり、図々しくも友江の家で晩御飯を食べる気なのだ……真紀のマンションを訪ねるが、意に反して、奥の部屋で真紀が岡崎たちと仲良く駄弁っているではないか。

忍「ねえ、あいつら何しにきたの、また?」
忍、前回、友江を連れて来た時にも彼らと顔を合わせているのだ。
真紀「うん、引越しの手伝い」
忍「じゃあ手があるのか」
真紀「あら手伝いに来てくれたの、親切ね、相変わらず~」
忍「君のためじゃないよ……」
真紀「えっ?」
忍「いや、君のためじゃないっつの」

真紀「ははーっ、点稼ぎかなーっ?」
この、口を開けたままからかう真紀の顔が、めっちゃ可愛い。
本作では坪田さんの陰に隠れがちだが、なんだかんだで秋野さんも唯一無二の素晴らしいコメディエンヌなのである。
忍が玄関でうろうろしていると、早くも友江がやってくる。
真紀は直ちに奴隷たちに作業開始を命じるが、一旦別室に引っ込んだ男たちは、

何故か知らんが、全員ふんどしひとつの裸になって勢い良く部屋を飛び出していくのだった。
なお、この赤いふんどしを締めている尻こそが、みなさんが一度は見たかった岸部一徳さんのお尻となりまーす。
……え、見たくない?
でしょうねえ。
秋野さんのでっかいお尻なら金払ってでも見たいが……
忍も若い者に負けてたまるかと、上着を脱いで彼らのあとに続く。
ここでカメラは会社から出て一緒に帰宅中の榎本、由利たちの姿に飛ぶ。
そこでも信子たちはひたすら友江への恨みつらみを述べ、会社を辞めてしまおうかなどと言う発言まで飛び出し、副部長の榎本を慌てさせる。

榎本「みんな、もう少し我慢しろよ、そのうちにお互いに慣れて、理解し合える時が来るさ」
信子「それまでに血の雨が降らなければね」
榎本「あ、俺がついてるじゃないか、俺に任せろよ……あ、どうだ、気分直しにさ、スケートでも行こうか」
由利「あーっ、嬉しい」
信子「そのあとで一杯行きましょう」
榎本の提案に一もニもなく飛びつき、はしゃいだ声を上げる女子たちであったが、

榎本「余分な金が掛かるなぁ、あいつのお陰で……」
当の榎本の心は暗い。
榎本、財閥の御曹司の癖に、守銭奴……とまでは行かないが、極端なしまり屋なのである。
しかし、安アパート暮らしで車も持たず、趣味もない榎本が、どうしてそんなに貯蓄に励むのか、考えてみれば不思議ではある。
再び真紀のマンション。

筋骨逞しい応援部員が二人がかりでタンスを運んでくるが、入り口のところでひとりが蹴躓いたのを見て、
真紀「なにしてんのよ、君たちは、それでも男の子かね、ちゃんとついてんでしょー? しっかり運んでよー」
応援部員「ウースッ!!」
はたきの柄で男の股間を指しながら、過激なことを言う真紀であった。
ちなみにこれ、部員が躓いたのはほんとに偶然で、真紀の台詞も全部アドリブなのかなぁ?
ま、このドラマなら、ありえなくはない。

と、続いて岡崎が家具ではなく、忍を背中に担いで入ってくる。
友江「どうしたの?」
忍「いや、ちょっとね、荷物持とうと思ったら、腰がカクンと来ちゃってさ」
岡崎「もうこのおっちゃんガタ来とるわ、年や」
岡崎、そう言って忍を背中から滑り落とす。

忍「いってえ……」
それでも何とか椅子に座る忍であったが、あまりの痛さにどうすることも出来ない。

友江「……」
真紀「点数稼ぎ損なったみたい、気の毒に」
忍「外れた、外れた……」
関節と一緒に友江に恩を売ろうという目論見まで完全に外れた(うまいこと言ったよ!!)忍を、気遣わしそうに見る友江と、憐れみの目で見る真紀であった。
この後、ぎっくり腰になった忍が担ぎ込まれて、下宿が大騒ぎになったのは言うまでもない。
翌朝、忍は布団から起き上がることもままならず、欠勤する羽目になる。
もと子がいかにも嬉しそうに階段を上がってきて、

もと子「加茂さん、会社電話してきましたよ」
忍「ああ、そう」
もと子「ぎっくり腰で休むってね」
忍「はは、会社の連中みんな笑うだろうな」
もと子「そりゃ私だって笑っちゃう、おかしいもの、笑っちゃうような病気だもんね、そりゃ……でもね、うちのおじさんもやったの」
忍「うん?」
もと子「辞書厚いの15冊、よっこらしょと持った瞬間にコーンと外れて……」
忍、もと子から、荻田のぎっくり腰が完治するまで一月半掛かったと聞いて、血相を変える。
忍「冗談じゃないよ、そんな休んだら会社クビになっちゃうよ」
もと子「あなた、だいじょぶよ」
後編に続く。
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