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「ウルトラマン」 第4話「大爆発五秒前」


 第4話「大爆発五秒前」(1966年8月7日)

 
 冒頭、木星開発用の原子爆弾6基を積んだロケットが宇宙ステーションに向けて発射されるが、大気圏内で事故を起こし、太平洋上に墜落してしまう。

 ……

 サラッと怖いことしてんじゃねえよっ!!

 やってることはICBMぶっぱなしてるのと似たようなもので、万が一、どっかの国に落ちて爆発してたら、第三次世界大戦の引き金になっていたかもしれないではないか。

 あと、ロケットのデザインが超ダサい。

 さて、爆弾のひとつは深海5000メートルで爆発し(おいおい)、巨大な津波が起きて南洋の島々を飲み込んでしまう。

 その被害についてはまったく触れてないのが、なんかヤな感じだ。

 
 ムラマツ「残る5個のうち、4個までは発見されたが、1個だけは未だに見つかっていない」
 アラシ「1個くらい良いでしょう」
 ムラマツ「だな」
 ハヤタ「おいっ!!!」

 ……と言うのは嘘だが、そんなことを言い出しかねない気軽さが漂っているのは事実である。

 前回やった2話でもそうだが、全体的に、核兵器に対する認識の甘さがそこかしこに感じられる。

 それにしても、小林さん、あまりに若過ぎてほとんど誰だか分からない。

 ムラマツキャップは、回収された原爆の安全装置が全て外れていたと、これまた恐ろしいことをサラッと口にすると、

 
 ムラマツ「残るひとつの原爆も同じ状態だろう。これがその原爆の外見図だ。原爆にショックを与えると、このパイロットランプがつく。それから20秒経てばドカンだ」

 原爆の模式図を示しながら、いたって気楽な調子で説明する。

 いや、戦争しようってわけでもないのに、なんでそんな危険な状態で打ち上げたんだ?

 ひょっとして、木星開発用と偽って、本気でどっかの国に核ミサイル撃つつもりだったんじゃないかと勘繰りたくなる杜撰さである。

 アラシ「すると、あらゆる船舶は知らぬが仏でまったく危険な海の上を走らされてるってわけじゃないですか」
 ムラマツ「うむ、もし、それが東京で爆発したら、関東地方全部が一瞬にして灰になるだろうね」

 とんでもないことを淡々と述べるムラマツさん。

 ひょっとして、恐怖のあまりすでに発狂してしまったのではないかと思えるくらいの落ち着きぶりに、かなりの違和感を覚えるのは管理人だけではあるまい。

 海底に潜らず原爆を探す方法についてイデたちが考え込んでいると、小ぶりな旅行鞄を持ったフジ隊員が入ってきて、

 
 フジ「オッス!!」
 イデ「あれ、旅行にでも行ってたの」
 フジ「ううん、行くの、これから」
 イデ「な、なんだってえっ!!」

 にこやかに言ってのけるフジ隊員の言語道断の発言に、太平楽のイデもさすがに血相変えてMMR風に叫んでムラマツに詰め寄る。

 イデ「我々が任務に真剣に取り組んでる際に、旅行に出かけるとは何事です!!」
 アラシ「おいおい、ひがむんじゃないの」
 イデ「し、しかしだなぁ……」
 ムラマツ「しかしだな」

 ムラマツはパイプでイデを叩くと、その言葉を引き取って、

 
 ムラマツ「フジ隊員は入隊以来、一日として休んだことがないんだぞ。私が特別休暇を与えたんだ」

 いや、一日も休んだことがないって、それはそれで問題なのでわ?

 まあ、別に文字通り休んだことがない訳ではなく、有給を取ったり病欠したりしたことが一度もないと言う意味なのだろう。

 ただ、それを、この、下手すれば東京が消滅しかねない非常時に与えちゃうというのが、どうにも信じ難い無神経さなのだ。

 与える方も与える方だが、平気な顔して取っちゃう方も取っちゃう方である。

 フジ「と言う訳で今晩は葉山マリーナへ一泊するの、お許しあれ、イデ隊員」
 イデ「ちぇっ、でも、ひとりじゃつまらないよね」
 フジ「うっふふ、ご心配なく、ちゃんと連れがいますから」

 フジ隊員の言葉に色めき立つ男子たちであったが、

 
 イサム「お待ちどおさま」
 イデ「あ、あの……」
 アラシ&イデ「イサム君か!!」

 その連れと言うのが、科特隊に出入りを許されている謎の少年ホシノ・イサムだと知って、大笑いする二人だった。

 ちなみにこのシーン、ハヤタの台詞がひとつもない。

 きっと黒部さん、「楽だ!!」と思っていたことだろう。

 続いて、夜、太平洋を進んでいた原爆捜索中の大型の巡視船に向かって、白い航跡が物凄いスピードで接近してくる。

 
 泡立つ海の中からのっそりあらわれたのは、緑色の肌をした巨大な半魚人だった。

 これは普通に怖い。

 海底原人ラゴンである。

 
 ちなみに見張り台でそれを発見した船員を演じるのが、有名声優の大塚周夫さんなのだった。

 船員「原爆が……ああーっ!!」

 巡視船はなすすべもなくラゴンに沈められるが、その際、船員はラゴンの肩に問題の原爆がぶら下がっていることに気付くのだった。

 そのニュースは直ちに科特隊の知るところとなり、ハヤタが奇跡的に救出されたあの船員から話を聞くため、世田谷の国立病院にひとりで向かうことになる。

 
 ま、それは良いのだが、ハヤタが車に乗って走り出し、ハイウェイを飛ばして、湾曲した壁面が特徴的な国立病院の前に車を停めるまで、いちいち映像で見せる必要はないのでは?

 ハヤタが司令室を出たシーンに繋げて、病院の前に車が停まるシーンにした方がスピーディーだったと思う。

 
 船員「白い、白い航跡だ、怪物だ、船が……原爆が、原爆があった」
 医者「ここへ来てからずっと同じことを叫んでるんですよ」
 ハヤタ「……」

 ハヤタは船員に会うが、半狂乱の状態で、うわごとのような言葉を聞けただけだった。

 ハヤタは階段の踊り場から、小型通信機でムラマツに報告する。

 ムラマツ「白い航跡? 実は今、アメリカ航路の旅客機から海上に巨大な白い航跡を見たと言う報告が入った。巡視艇沈没地点から100キロ、日本寄りを北北東に向かって進んでいる」
 ハヤタ「何者かが本土に接近中と言うことですね。このままだと……」
 ムラマツ「千葉の野島崎あたりへ来る」
 ハヤタ「千葉へ行ってみます」

 
 一方、フジ隊員は葉山マリーナのホテルのプールサイドで、イサム少年とバドミントンをして遊んでいた。

 ……

 さすがにそんな奴おらへんやろ。

 何で逗子くんだりまで来て、バドミントンしなきゃならんのだ?

 しかも制服姿のままで……

 ビキニなどと贅沢はことは言わないが、せめて私服になって欲しかった。

 
 ミチコ「6対1、お姉ちゃんたら大きな癖に弱いのね」

 その場には、ホテルで知り合ったのだろう、ミチコと言う、5才くらいの可愛い女の子がいた。

 そこへその母親らしき女性が来て、

 
 母親「ミチコちゃん、ママ、出かけますよ」
 ミチコ「行ってらっしゃい」

 だが、ミチコは頑として同行を拒む。

 母親「じゃあ3時ごろには帰りますから、ミチコのことお願いできますぅ?」
 フジ「え? ええ、構いませんわ、どうぞ」

 まさかイヤとも言えず、快く応じるフジ隊員の足を、イサムがラケットで思いっきり叩く。

 母親たちが行った後、

 イサム「ちぇーっ」
 フジ「しょうがないじゃないの、諦めなさいよ。はい、今度はミチコちゃんの番よ」

 フジ隊員はミチコにラケットを渡そうとするが、

 ミチコ「ミチコ、お腹ぺこぺこなの」
 フジ「ええっ?」

 
 ミチコ「ミチコ、スパゲティとかサンドイッチ、大好きよ」
 イサム「ふーっ」

 年の割りに図々しいミチコに、イサムは呆れたように溜息をつく。

 次のシーンでは、ホテルのレストランでミチコがスパゲティとサンドイッチを前に旺盛な食欲を満たしていた。

 フジ「凄いわねー、ミチコちゃん、そんなに食べられるの」
 イサム「他人事みたいに言ってるけど、お姉さんだって……」

 
 と、ミチコがフジ隊員の胸のバッヂ型通信機に気付いて触るうちに、偶然スイッチがオンになり、緊迫したキャップの声が聞こえてくる。

 ムラマツの声「ハヤタ、哨戒機よりの報告では大島南方2キロの地点で白い航跡を見失ったらしい」
 ハヤタの声「了解、こちらは予定通り野島崎へ直行します」

 彼らのやりとりで、怪物が、すでに相模灘のすぐ近くまで接近していることが分かる。

 フジ「白い航跡って何かしら」
 イサム「あーっ、あそこに……」

 と、イサム少年が立ち上がって、フジ隊員の背後を指差す。

 
 振り向けば、窓の外に広がるオーシャンビューの中を、他ならぬ白い航跡が猛スピードで横切っているところだった。

 そう、ラゴンは相模灘に入るどころか、すでに三浦半島の付け根にまで来ていたのである。

 イサム「白い航跡って、きっとあれだよ」
 フジ「本部ですか、こちらフジ」

 フジ隊員、もう一度通信機をオンにして、キャップに呼びかける。

 
 ちなみにそれを見て、ミチコが目をぱちくりさせるカットが入るのだが、正直、そんなに驚くようなことかいなと思ってしまう。

 このカットを挿入するなら、バッヂから声が聞こえたときや、白い航跡を見たときに入れるべきだったと思う。

 それはともかく、フジ隊員は科特隊の隊員の顔に戻って、テキパキと報告する。

 
 フジ「いま、ホテルの前の海に白い航跡らしいものを発見しました」
 ムラマツ「なに、白い航跡が? すぐ調べてみよう」

 ムラマツは、アラシにビートルで葉山マリーナへ向かわせる。

 イデも行きたがるが、「フジ隊員の代わりだ」と言われて足止めされる。

 ただ、フジ隊員の代わりなら、すでにムラマツが立派にこなしているので、別にイデを残しておく必要はあるまい。

 それこそ、ラゴンから安全に原爆を取り外す方法を考案するとか、イデにしか出来ない仕事がある筈で、ムラマツの判断はイデの能力を無駄遣いしているように思えてならない。

 ホテルではホシノ少年が妙に張り切っていたが、ミチコは満腹になったせいか、眠たそうな目で椅子に寄りかかっていた。

 ホシノ「あれ、ミチコちゃん、眠くなったんだろう、部屋まで連れてってあげようか」
 ミチコ「おんぶー」
 フジ&ホシノ「ええっ?」

 ミチコの寝言のようなつぶやきに、固唾を飲んで見守っていた全国の真性ロリコン戦士たちがどよめくが、実際におんぶされるシーンが出てこなかったので、激しく落胆したと言う。

 二人はミチコを部屋のベッドに寝かせ、抜き足差し足でその場を離れる。

 と、白い航跡がホテルのすぐ前までやってきたので、知らせを聞いたムラマツはホテルにいる人間を避難させるよう指示し、ハヤタにも葉山マリーナへ急行するよう伝える。

 それは良いのだが、それに続けて、イデがコーヒーを入れてきたら、砂糖じゃなく塩が入っていたというギャグが描かれるのだが、それ、要ります?

 つーか、一歩間違えれば関東地方が消滅して、自分たちも死んじゃうかもしれない緊急事態なのに、暢気にコーヒー飲んでる場合かよって感じである。

 前述したように、事態の深刻さと、それに対処する隊員たちの態度とが釣り合っていないように思えてならないのである。

 また、ハヤタがカーフェリーで野島崎から久里浜に向かうのだが、これも、観光旅行かよって感じのまだるっこしさで、せめてヘリコプターで急行するくらいのことはして欲しかった。

 
 やがて、ホテルのプールにラゴンの起こした大波が押し寄せてきて、

 
 ありとあらゆるものを押し流す。

 フジ隊員たちは客や従業員の避難指示をしていたが、

 
 フジ「あ、ラゴンだわ!!」

 ホテルの後方にラゴンの巨体があらわれる。

 この合成自体は見事だが、いまひとつ緊迫感のないシーンだ。

 さらに、

 フジ「あ、ミチコちゃん、忘れてた!!」

 フジ隊員も、相当緊張感がなく、慌ててホテルの中に引き返す。

 ムラマツはフェリーの上のハヤタに連絡し、

 
 ムラマツ「白い航跡の正体が分かった、ラゴンだ」
 イデ「しかも身長30メートルだ」
 ハヤタ「ラゴン? 確か日本海溝に住む海底原人だ。しかも身長が30メートルもあるなんて」
 ムラマツ「爆発した原爆の放射能で突然変異を起こしたとしか考えられん。しかもだ、ラゴンは体に問題の原爆をぶら下げているんだ」
 ハヤタ「原爆?」
 ムラマツ「現在、三浦半島より関東、さらに静岡方面に緊急避難命令が発令中だ」
 イデ「急げ、ハヤタ、急ぐんだ」
 ハヤタ「急げったって……」

 イデにせかされて途方に暮れるハヤタであったが、何故かウルトラマンにはなろうとしない。

 しかし、このタイミングで原爆が爆発していたら、科特隊は勿論、さすがのハヤタも即死していたと思われるので、ある意味、最終回のゼットン襲来より遥かに危機的な状況だったのではないか。

 ちなみに放射能に因る突然変異で生まれた怪物と言うのが、ゴジラを意識しての設定であるのは言うまでもない。

 要するに、ラゴンは悪者と言うより、むしろ被害者なのである。

 なのだが、その観点がすっぽり抜け落ちているのが、このエピソードがいまひとつ弾けてない原因のひとつだろう。

 話のスケールは大きいのだが、深みがないのである。

 
 それはともかく、二人がミチコの部屋に行くと、ちょうどラゴンが窓に顔をくっつけ、中を覗き込んでいるところだった。

 
 窓のひとつを叩き割って、水かきのあるぬめぬめした右手を突っ込んでミチコを捕まえようとする、真性ロリコン原人ラゴン。

 だが、ホシノ少年がそばにあった果物ナイフを投げつけると、たちまち右手を引っ込める。

 意外と、繊細な神経の持ち主らしい。

 三人は再びホテルの前に出てくるが、

 
 さっきとまったく同じ合成カットでラゴンがあらわれるのは、いささか芸がない。

 三人は、アラシの指示でホテルの裏山へ逃げ込むが、ラゴンは執拗に追いかけてくる。

 
 斜面を登りかけた三人がラゴンの雄叫びに振り向くと、

 
 ラゴンが樹海を掻き分けるようにして谷を進んでくる、素晴らしい特撮ショット。

 目線とかもピッタリ合っていて、この辺はさすが円谷プロと言う感じである。

 アラシはビートルでラゴンを攻撃しようとするが、原爆に当たったらまずいとムラマツに止められて攻撃できず、その周りを飛び回るしか出来なかった。

 今回の話がいまひとつなのは、科特隊がラゴンから原爆を奪う具体的な手立てを全く講じようしないことにも原因があるだろう。

 一応ムラマツは、移動中のハヤタに原爆を取り戻せと厳命しているのだが、何の装備も持たないハヤタに何が出来ると言うのか?

 
 そのうち、ラゴンがそれこそゴジラのような放射能光線(?)を吐き、ビートルを一撃で墜落させる。

 アラシは脱出してパラシュートで降下する。

 そのアラシのフィギュアが、めちゃくちゃ細い。針みたいである。

 イデ「そうだ、ラゴンは音楽が好きだった」
 ムラマツ「よし、自衛艦で音楽放送をやってみよう、ラゴンを海へ誘い出すんだ」

 と言う訳で、沖に浮かぶ船から音楽を流させるが、ラゴンは逆に怒り出して木を引っこ抜いて暴れる。

 ハヤタから知らせを受けたムラマツは、すぐに中止させる。

 
 イデ「しかし、どうしてだろう、ラゴンはあんなに音楽好きだったのに……」

 お前はラゴンの同級生か?

 ムラマツ「ラゴンは放射能のため、音楽好きな本能も帰巣本能も狂ってしまったんだ」

 ちなみにラゴンが音楽好きと言うのは、「ウルトラQ」に出てきたときの設定かなぁ。

 見てるはずなんだけど、全然覚えてない。

 と、ホシノ少年が大声で叫びながらラゴンの注意をひきつけ、フジ隊員とミチコから引き離そうとする。

 
 ミチコ「ママー、ママーっ!!」

 いささか変なタイミングだが、ここでフジ隊員に抱きついていたミチコが泣きじゃくり出す。

 この子役、なんだかんだで上手いんだよね。

 と、誰かの手がフジ隊員の肩を押さえたのでギョッとするが、

 
 ハヤタ「フジ君、アラシを頼む」

 それが頼もしいハヤタだったので、

 
 フジ「ハヤタさん!!」

 たちまち満面の笑顔になるフジ隊員が可愛いのである!!

 一方、司令室では、

 
 イデ「キャップ、どうするんです?」
 ムラマツ「うーむ」

 【悲報】ムラマツ、意外と役に立たない。

 だが、イデ隊員にも妙案はなく、

 イデ「ウルトラマンさえ来てくれたらなぁ……ウルトラマン、来てくれ!!」

 まだ4話だと言うのに、怪獣やっつけ隊にあるまじき情けない言葉を口にする。
 
 色々あって、この後、漸くハヤタがウルトラマンに変身する。

 ラゴンの体から原爆を奪い取ったウルトラマンを、ラゴンが組み敷いてくんずほぐれつするのを、フジ隊員たちと合流したアラシが見ている。

 
 アラシ「キャップ、ウルトラマンがあらわれました」
 ムラマツ「そうか」
 イデ「やっぱりウルトラマンが来てくれたか」

 そのうち、原爆はウルトラマンの手を離れて崖を転がり落ち、そのショックで起爆装置がオンになってムラマツの言っていたパイロットランプが点滅を始める。

 ウルトラマンはスペシウム光線でラゴンを倒すと、原爆を掴んで宇宙に向かって飛び立つ。

 フジ「あっ、ウルトラマンが」
 アラシ「爆発まであと10秒しかない」

 
 だが、ウルトラマンはそれから僅か5秒で大気圏を抜け、宇宙空間に飛び出していた。

 ……

 さすがに無理なのでは?

 5秒やで、5秒!!

 アラシ「5、4、3、2、1、ゼロ!!」

 アラシのカウントダウンが終わると同時に、空の彼方に閃光が走る。

 つまりタイトルにあった「五秒前」と言うのはこのことを指していたわけである。

 なんとなく詐欺に引っ掛かったような気分である。

 それまで何の役にも立たなかった科特隊に面目を施させるためにも、せめて起爆装置の解除ぐらいはアラシたちにやって欲しかったな、あたい……

 
 ホシノ「ウルトラマン、ウルトラマンはどうなったの?」
 アラシ「うん……」

 腕を揺さぶるホシノ少年の問い掛けに、アラシも何とも答えようがなかったが、そこにふらりとハヤタがあらわれる。

 
 ハヤタ「よう」
 アラシ「今、ウルトラマンが……」
 ハヤタ「うん、知ってる」
 フジ「ハヤタさん、ウルトラマンはほんとに死んだのかしら」
 アラシ「ウルトラマンは自分の体を犠牲にして地球と我々人類を救ってくれたんだよ」
 ホシノ「ハヤタさん、ウルトラマンは死なないね、ハヤタさん」
 ハヤタ「そう、だいじょぶだよ、彼は不死身だよ」
 ホシノ「うん」

 ……

 なんつーか、パンシロンが飲みたくなるような結末である。

 視聴者にはウルトラマンが無事だと分かっているが、アラシたちはハヤタの言葉だけで確信できる訳がなく、見ている方も実に歯痒く、もやもやしたものが残ってしまう。

 普通に、もう一度ウルトラマンが空を飛ぶ姿を見せれば良かったと思うのだが……

 あと、アラシの「地球と人類を救った」と言う台詞もいささかオーバーであろう。

 以上、設定は面白いのだが、それに演出やストーリーが追いついていない印象を受ける惜しい作品であった。
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コメント

勿体無い

管理人様が仰る通り折角の技術にストーリーが追いついていないのが残念ですね😅どうも全体的に怖い作品の筈なのにイマイチ緊迫感が伝わっていないのが不完全燃焼の感じがしますね

No title

ホシノ君大活躍ですね。この回で彼の事がますます好きになりました。

冒頭のロケット発射のシーンは1957年の東宝映画『地球防衛軍』のマーカライト・ジャイロの流用です。

ちなみに今日は大塚周夫さんの7回目の命日でした。昨日、ご子息の大塚明夫さんが出演した『紅の豚』が放送されました。

世界観

>小林さん、あまりに若過ぎて
「ウルトラQ」ではケムール人編でゲスト出演でしたが
万城目の同級生という設定だったと思います。
「怪奇」にかけて急激に老け込んだ?
ハヤタ役の黒部進が老けて悪役顔になってのに近い?

本放送は「Q」から連続して放映なので
ラゴンとかケムール人とか当たり前の前提で出してきますが
再放送世代には初見の頃にはついていけない部分でしたね。

冒頭のロケット

冒頭のロケットは、東宝映画「地球防衛軍」(1957年)に登場したミニチュアの流用です。打ち上げシーン自体も映画からの流用かもしれません。

すみません

連投失礼いたします。
他のかたとコメント内容が重複してしまいました。すみません🙇💦

『鉄腕アトム』もアニメ放送中でした

原子力発電の実用化等もあって核の恐怖が和らぎだし、尚且つ宇宙開発競争が行われていた頃なので「今なら原子力の平和利用が出来る」という流れが出来てましたね、この時代は(土木工事や採掘に核爆弾使う計画があったとか)
『サンダーバード』もメカの動力が原子力だったりしましたからある意味一番原子力への忌避感が無かった時代かもしれません(無論核兵器は別ですが)

原爆

マッハ5で飛べるウルトラマンが10秒で飛べる距離は約17kmなので5秒飛んで5秒逃げたくらいでは広島型リトルボーイでもかなり危ないですね。空気抵抗がない宇宙空間ではもっと速く飛べたと解釈するしかありません。

やたら気軽に核兵器が出てくるのは、60年代は岸信介首相が「戦術用の小型核兵器を保有するのは憲法違反ではない」として核開発が計画されていたのと、ウルトラマンとは本来近未来をシミュしたストーリーだったことからこうなったんだと思われます。

当時の年齢

小林昭二さんの年齢が当時30代ですか?正しく反則級ですね😅フジ隊員が今まで休み無しなのも明らかにおかしいですがね

原爆の威力と初代マンにおける科学技術の扱い

レビューお疲れ様です。

関東地方が全て灰になるとは凄まじい威力です。木星という無人の場所で開拓に使用する以上、手加減の必要がなく最大の威力を持たせたのでしょうか。「帰ってきたウルトラマン」に登場したスパイナーとは比べ物になりません(こちらは東京のみ壊滅)。もっとも、「セブン」の時代には惑星を破壊できる程のミサイル(R1号)が完成しているので、初代マンの時点でこのくらいの技術が存在するのは当然かも知れません。

今回の原爆に限らず、初代マンでは科学技術のもたらす負の側面は殆ど描かれていません(批判ではありません)。ザンボラーのように自然破壊により怪獣が現れても、倒せれば万事解決とでも言いましょうか。ジャミラのエピソードにしても、技術というより彼を見捨てた人間の判断が問題という描かれ方であったと思われます。

当時の文献を読むと、終戦から20年しか経っていないにも関わらず、戦争・被爆体験が風化しているという感覚は相当にあったようです。当時の人々にとって、戦争経験は「忘れてはならない記憶」であると同時に「忘れたい記憶」でもあったのではないかと感じます。広島の原爆ドームも、不快な記憶を呼び起こすので解体すべきだという意見があったそうです。

Re: 勿体無い

素材は良いんですけどね。

Re: No title

> 冒頭のロケット発射のシーンは1957年の東宝映画『地球防衛軍』のマーカライト・ジャイロの流用です。

ご教示ありがとうございます。多分他の作品の流用だと思いましたが、きっと誰かが教えてくれるだろうと調べませんでした。不精ですいません。

> ちなみに今日は大塚周夫さんの7回目の命日でした。昨日、ご子息の大塚明夫さんが出演した『紅の豚』が放送されました。

そうでしたか……奇遇です。

Re: 世界観

> 「怪奇」にかけて急激に老け込んだ?

そう言えば、急に貫禄がつきましたね。

> 本放送は「Q」から連続して放映なので
> ラゴンとかケムール人とか当たり前の前提で出してきますが
> 再放送世代には初見の頃にはついていけない部分でしたね。

自分もQはあまり見たことないので、未だについていけてません。

Re: 冒頭のロケット

> 冒頭のロケットは、東宝映画「地球防衛軍」(1957年)に登場したミニチュアの流用です。打ち上げシーン自体も映画からの流用かもしれません。

ご教示ありがとうございます。ちゃんと調べて書かないといけませんね。

Re: すみません

いえいえ、お気になさらずに。

Re: 『鉄腕アトム』もアニメ放送中でした

> 原子力発電の実用化等もあって核の恐怖が和らぎだし、尚且つ宇宙開発競争が行われていた頃なので「今なら原子力の平和利用が出来る」という流れが出来てましたね、この時代は(土木工事や採掘に核爆弾使う計画があったとか)

なんとなく分かるような気がします。3.11のあとはバッと原発反対になったのに、たったの10年で喉元過ぎれば……ですからね。

Re: 原爆

> マッハ5で飛べるウルトラマンが10秒で飛べる距離は約17kmなので5秒飛んで5秒逃げたくらいでは広島型リトルボーイでもかなり危ないですね。空気抵抗がない宇宙空間ではもっと速く飛べたと解釈するしかありません。

さすがに無理ですよね。科特隊が解除した方がドラマとしても盛り上がったと思いますが。

> やたら気軽に核兵器が出てくるのは、60年代は岸信介首相が「戦術用の小型核兵器を保有するのは憲法違反ではない」として核開発が計画されていたのと、ウルトラマンとは本来近未来をシミュしたストーリーだったことからこうなったんだと思われます。

そうだったんですか。勉強になります。

Re: 当時の年齢

まあ、30代にしたら老けてますけどね。

Re: 原爆の威力と初代マンにおける科学技術の扱い

> レビューお疲れ様です。

ありがとうございます。

> 関東地方が全て灰になるとは凄まじい威力です。木星という無人の場所で開拓に使用する以上、手加減の必要がなく最大の威力を持たせたのでしょうか。

そうでしょうね。それにしては扱いが雑過ぎて怖いです。

> 今回の原爆に限らず、初代マンでは科学技術のもたらす負の側面は殆ど描かれていません(批判ではありません)。ザンボラーのように自然破壊により怪獣が現れても、倒せれば万事解決とでも言いましょうか。ジャミラのエピソードにしても、技術というより彼を見捨てた人間の判断が問題という描かれ方であったと思われます。

その辺が、「セブン」と比べて自分があまり好きになれない点かもしれません。

> 当時の文献を読むと、終戦から20年しか経っていないにも関わらず、戦争・被爆体験が風化しているという感覚は相当にあったようです。当時の人々にとって、戦争経験は「忘れてはならない記憶」であると同時に「忘れたい記憶」でもあったのではないかと感じます。広島の原爆ドームも、不快な記憶を呼び起こすので解体すべきだという意見があったそうです。

そうかもしれませんね。

自分は子供の頃に原爆ドーム(資料館)を見学しましたが、あの時の衝撃は今も心に残ってます。

No title

 この放送の直前に原潜の沈没事故や核爆弾の故障事故が相次いだのでこの回や「怪彗星ツイフォン」で水爆が出てくるのもそのためかもしれません。星新一さんも「進化した猿たち」の中でサスペンスの小道具として核爆弾が多用されたことに着目していました。
見たことは無いのですが「魔神バンダー」のあらすじによく似ていることに気づきました

Re: No title

>  この放送の直前に原潜の沈没事故や核爆弾の故障事故が相次いだのでこの回や「怪彗星ツイフォン」で水爆が出てくるのもそのためかもしれません。星新一さんも「進化した猿たち」の中でサスペンスの小道具として核爆弾が多用されたことに着目していました。

そうだったんですか。勉強になります。

No title

(1)この回はウルトラQに登場したラゴンが登場するのでウルトラマンがウルトラQの続編であり同じ世界の話だということが分かるエピソードですね。

(2)原爆はラゴンが巨大化するきっかけとしてのみ出して話はラゴンに絞るべきだったと思います。だってこの記事に書かれている通り原爆の扱いが軽すぎますし(当時は核兵器や原発、放射線の危険性があまり認知されていなかったせいなのですが)。
ウルトラマンと科学特捜隊VS巨大化したラゴンに話を絞ればもっとまとまったストーリーになったと思います。

(3)ウルトラマンの第9話「電光石火作戦」は記事にする予定はありますか?個人的には記事にしやすい内容だと思うのでおススメのエピソードなんですが。

(4)他にも第8話「怪獣無法地帯」、第19話「悪魔はふたたび」、第25話「怪彗星ツイフォン」は記事にする予定はありますか?こちらの3話も怪獣が複数出るので記事にしやすいと思います。

No title

台詞の「」(カッコ)の中で、(フジ「オッス!!     」)は、ちょっと長すぎです。だからちゃんと離れないように、(フジ「オッス!!」)を是非修正してください。

Re: No title

> (1)この回はウルトラQに登場したラゴンが登場するのでウルトラマンがウルトラQの続編であり同じ世界の話だということが分かるエピソードですね。

そうですね。ウルトラQはよく知らないんですが。

> (2)原爆はラゴンが巨大化するきっかけとしてのみ出して話はラゴンに絞るべきだったと思います。だってこの記事に書かれている通り原爆の扱いが軽すぎますし(当時は核兵器や原発、放射線の危険性があまり認知されていなかったせいなのですが)。

ちょっと詰め込みすぎの感じはありますね。

> (3)ウルトラマンの第9話「電光石火作戦」は記事にする予定はありますか?個人的には記事にしやすい内容だと思うのでおススメのエピソードなんですが。

今のところは未定です。

> (4)他にも第8話「怪獣無法地帯」、第19話「悪魔はふたたび」、第25話「怪彗星ツイフォン」は記事にする予定はありますか?こちらの3話も怪獣が複数出るので記事にしやすいと思います。

うーん、8話はやらないと思います。それ以降は未定です。

Re: No title

いや、まあ、あの余白には一応意味があるんですけどね。

めちゃくちゃしょうもないギャグが隠れているのですが、恥ずかしいのでもうこれ以上触れないで下さい。

No title

台詞の「」(カッコ)の中で、(フジ「オッス!!     」)は、ちょっと長すぎです。だから絶対に離れないように、(フジ「オッス!!」)を是非修正してください。お願いします!

Re: No title

なんか、「ウルトラマン」のレビューする気がなくなりました。

No title

海底原人ラゴン親子のうち、「初代ウルトラマン」に登場するラゴンは♂(オス)の方で、前作「ウルトラQ」第20話に登場するラゴンは♀(メス)とその子供でしたね。でも♂(オス)は初代ウルトラマンに倒されたものの。♀(メス)とその子供の消息がどうも気になります。

Re: No title

> 海底原人ラゴン親子のうち、「初代ウルトラマン」に登場するラゴンは♂(オス)の方で、前作「ウルトラQ」第20話に登場するラゴンは♀(メス)とその子供でしたね。でも♂(オス)は初代ウルトラマンに倒されたものの。♀(メス)とその子供の消息がどうも気になります。

そんな設定があったんですね。

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