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「仮面ライダーX」 第34話「恐怖の武器が三人ライダーを狙う!!」


 第34話「恐怖の武器が三人ライダーを狙う!!」(1974年10月5日)

 物語もいよいよ大詰め。

 冒頭、香港にて、RS装置の設計図を持つ雨宮と言う男がGODの怪人タイガーネロに襲われる。

 それを踏まえて、今日も客が来ない喫茶店コル。

 
 立花「一文字隼人から暗号電報が入ったぞ」
 敬介「内容は?」
 立花「RS装置の設計図9枚のうち最後の一枚を持っている雨宮と言う人が香港経由で今日羽田に着くそうだ」
 敬介「どんな人ですか」
 立花「目印は赤いアタッシュケースだそうだ」

 のっけから、なんだかむずむずするやりとりである。

 香港経由羽田って言うけど、そもそも何処から日本に戻ってくるのか、分からない。

 隼人がどうやってそんなことを知ったのか、分からない。

 なんで客が来ないのにこの店がつぶれないのか、分からない。

 それはともかく、敬介は羽田で雨宮博士と会い、おやっさんから借りたジープに乗せて走り出すが、早くも怪しい男たちが追跡してくる。

 
 やがて、空き地で古代ローマっぽい衣装を着た戦闘員たちと、博士とケースを守りつつバトルとなるが、

 
 その途中、味方である筈の雨宮が背後から敬介の首を絞めにかかる。

 敬介「何をするんだ」
 雨宮「へっへっへっへっ」

 既に雨宮がGODに襲われていることを知っている視聴者は、当然その雨宮がニセモノだと考えるが、雨宮とは別に、忽然とタイガーネロがあらわれ、

 
 タイガーネロ「もうお前の役目は終わった。死ねーっ!!」
 雨宮「ぐわーっ」

 茫然と突っ立っていた雨宮に剣を刺して殺すのだった。

 ……

 分かりにくいっ!!

 どうも、タイガーネロが雨宮の体に憑依して操っていたらしいのだが、そんなややこしいことをせずとも、既に雨宮は殺され、タイガーネロが化けていたと言うことにしたほうが、遥かに分かりやすかっただろう。

 
 タイガーネロ「驚いたか、神敬介」
 敬介「いや、別に……」
 タイガーネロ「そうか……」

 じゃなくて、

 タイガーネロ「驚いたか、神敬介、俺はGOD悪人軍団の一人、暴君ネロの血を引くタイガーネロだ。おとなしくそのアタッシュケースを渡すんだ」
 敬介「そうはいかん」

 ……

 このシーンも謎である。

 謎と言うか、アホみたいである。

 羽田に着く前から博士の体を自由に出来たタイガーネロが、なんでわざわざ敬介にアタッシェケースを渡し、またそれを取り戻そうとするのか。

 ま、すぐ後に、敬介を罠に掛けるためだったと分かるのだが、その点を敬介が怪しまないのが、なんか、アホとアホとが騙し合いをしているように見えるのである。

 敬介「今、貴様の相手をしている暇はない、いずれ勝負をつける」
 タイガーネロ「待てえ、そのアタッシュケースの中に本当に設計図が入っていると思うのか」
 敬介「なにい」

 そのまま帰ろうとした敬介を怪人が呼び止め、敬介を不安にさせる。

 
 思わずケースを開けるが、

 
 敬介「あっ」

 ケースから噴き出した青いガスをまともに浴びてしまう。

 なんか、コントみたいだなぁ。

 タイガーネロ「本物のアタッシュケースはちゃんとここにあるわ」
 敬介「うう……」

 そのガスの効き目は強烈で、敬介は成す術もなく戦闘員たちに拘束される。

 キングダークは殊勲のタイガーネロをねぎらうと、

 キングダーク「それで雨宮が持っていたアタッシュケースはどうした」
 タイガーネロ「これです」
 キングダーク「開けろ」
 タイガーネロ「ははーっ……ありました」
 キングダーク「見せろ」
 タイガーネロ「ははーっ」

 と言う、「そのやりとり、要ります?」的なダイアローグを取り交わす。

 こんなもん、

 タイガーネロ「これが設計図です、本物に間違いありません」
 キングダーク「でかした」

 で、済むことでしょう。

 つーか、タイガーネロ、「ありました」って、今初めてケース開けたの?

 香港で雨宮を襲ってから今まで、十分確認する時間はあったのに……と言うより、何をおいても真っ先にそれを確認しないとダメだろう。

 その後、おやっさんたちが敬介のことを心配していると、ヒルドラキュラの時と同じように、店のテレビに突然、タイガーネロの姿が映し出される。

 
 どさくさ紛れに、ごく自然にチコの瑞々しい肉体の感触を楽しむおやっさん。

 さすがである。

 タイガーネロ「GOD悪人軍団のエース、タイガーネロだ」
 立花「タイガーネロ?」
 タイガーネロ「これを見ろ」

 テレビに、四角い電波塔のような高い構造物が映し出され、その一番上に、敬介が首に縄をかけられた状態で立たされているのが見えた。

 無論、タイガーネロの要求は、彼らの持っている7枚の設計図であった。

 立花「設計図など預かっておらん」
 タイガーネロ「俺の目を節穴と思うな、では、一分間だけ考える時間をやろう。それが過ぎれば神敬介の命はないものと思え」

 と言う訳で、ヒーローが人質になり、その身柄と引き換えに、仲間が重要なアイテムを要求されるという、通常とは逆の珍しいパターンとなる。

 
 チコ「どうするの、マスター!!」
 マコ「ねえ、あと一分経ったら敬介さん殺されちゃうのよ」
 チコ&マコ「マスター!!」
 立花「やもえん、渡そう」

 いつになく切羽詰った様子の二人に迫られ、おやっさんは苦渋の決断をするが、その後で、

 

 

 
 深刻な顔をした三人のアップが素早く連続的に映し出され、

 

 

 
 さらにカメラが寄った状態で、もう一度同じことが繰り返される。

 この作品では珍しいカット割りで、緊張感溢れるシーンとなっているが、どうせなら、おやっさんが決断するに入れて欲しかった。

 すなわち、この映像にあわせて、タイガーネロの秒読みの声を入れ、それが残り僅かとなったところで、

 立花「やもえん、渡そう」

 って言わせないと、ほとんど意味のない演出ではないかと思うのである。

 今回、シナリオもだが、演出もそれに負けず劣らずトンチンカンである。

 
 立花「他に方法はない。たとえ設計図を渡しても敬介が生きている限り、きっとまた取り戻すことが出来る」

 おやっさんは二人に言い聞かせるように言うと、棚に普通に置かれていた透明な容器の中から設計図を取り出す。

 はっきりとは分からないのだが、それは挽いたコーヒーの粉を入れる容器だったのだろうか?

 戦闘員「迎えに来た、その設計図を持って我々と来い」

 と、いつの間にか入ってきた戦闘員たちに指図される。

 ……

 いや、バカ正直におやっさんたちを連れて行かずに、その場で設計図を奪えばいいやん!!

 そして敬介を絞首刑にすればGODの大勝利だったろうに……

 
 立花「いやに手回しのいいことだな」

 もっとも、どう見てもおやっさんのほうが強そうだし、下手なことをしてV3や2号に来られては水の泡なので、あえて自重したのだろう。

 おやっさん、エプロンつけたままで、何処にあるのか不明だが、目も眩むような高さの施設まで案内されてやってくる。

 エプロンぐらい外しましょうよ。

 
 タイガーネロ「設計図は持ってきただろうな」
 立花「ここにある」
 敬介「おやっさん、何故余計なことをする」
 立花「何も言うな、お前の命には換えられん」

 タイガーネロは、敬介の首から縄を外させてから、おやっさんの持ってきた設計図を改める。

 タイガーネロ「よし、確かに本物だ」
 立花「分かったら敬介を返せ」
 タイガーネロ「はははは、そうはいかんわい」
 立花「なにぃ」
 タイガーネロ「神敬介はGODの最大の敵だ。予定通り処刑する」
 立花「貴様、約束は」
 タイガーネロ「GODに約束などないわい」

 抗議するおやっさんに、タイガーネロはいかにも悪役らしい名言で応じる。

 しかし、設計図を渡せば、彼らが敬介を解放してくれるなどと本気で信じていたとは、百戦錬磨のおやっさんにしてはいささか甘過ぎるように思う。

 もっとも、おやっさんにしてみれば、取引に応じる以外の道はなかっただろうが……

 容赦なく敬介を絞首刑に処そうとするタイガーネロであったが、ここで何者かが石を投げつけ、処刑の邪魔をする。

 
 志郎「むんっ、変身、V3!!」

 そう、前回から引き続き客演の、V3こと風見志郎であった。

 いつもの、バイクに乗りながらの変身ポーズを決め、V3となってタイガーネロたちと戦う。

 その間に、おやっさんが敬介を助け出すが、

 敬介「おやじさん、鎖が……鎖が解けなければ変身できない」
 タイガーネロ「その鎖は特殊金属で出来ている、絶対に切れぬわ」

 CM後、

 
 敬介「おやじさん、まだですか」

 依然、敬介の手首にまかれた鎖を解こうと悪戦苦闘しているおやっさん。

 しかし、ここ、一応手摺はあるけど、壁も何もないところなので、かなり怖い撮影だったのではないかと思われる。

 ま、

 
 敬介「V3」
 V3「よし、俺が切ってやる」

 細い枠の上に立って演じているスーツアクターさんほどではなかったろうが。

 V3はなんなく鎖を外すが、

 敬介「助かったぜ」
 タイガーネロ「おい逃げろ」

 ここ、敬介の台詞の最後と、怪人(戦闘員?)の声が重なって、かなり聞き取りにくい。

 敬介「逃がさん……大変身」

 敬介もXライダーに変身してタイガーネロたちを追撃するが、

 
 ここ、どうやら、「魔女先生」にも出てきた、スキーのジャンプ種目の練習台のようである。

 あれと同じ施設なのかどうかまでは分からないが……

 だが、タイガーネロはとっとと姿を消し、無事逃げおおせる。

 
 キングダーク「設計図が全て手に入ったと? 嘘ではあるまいな」
 タイガーネロ「ははーっ、このとおりです」

 タイガーネロが誇らしげに設計図を見せると、

 
 キングダーク「おおおお……はっはっはっはっ……」

 キングダークもさすがに嬉しかったのか、笑い声を響かせながら立ち上がり、ちょっとした土砂崩れを起こす。

 
 キングダーク「でかしたぞーっ、タイガーネロ!!」
 タイガーネロ「ははーっ」
 キングダーク「これが完成した暁には、お前をGOD最高幹部に推薦しよう」

 
 タイガーネロ(推薦かいっ!!)

 中途半端な表現に、思わず心の中でツッコミを入れるネロであったが、嘘である。

 でも、実際、ここは景気良く「抜擢しよう」ぐらいは言って欲しかった。

 だいたい、どうせもう怪人もほとんどいないんだし……

 つーか、誰に推薦するの?

 タイガーネロ「ははー、まことに光栄の至りです」

 タイガーネロ、殊勝にそう答えるが、同時に、さっき自分がおやっさんに言った「名言」が、若干気に掛かるのだった。

 曰く「GODに約束などないわい」

 それにしても、前回まで、7対1と、設計図獲得競争で圧倒的な差を付けられていたのに、まさかの大逆転勝利を収めてしまうとは、キングダーク自身、思ってもみなかったことではなかろうか。

 と、同時に、このことが、テレビの前のちびっ子たちに「どんな絶望的な状況でも最後まで諦めてはダメだっ!!」と言うことを、悪役ながら教え諭しているようにも見えるのである。

 キングダーク「早速RS装置の製作に取り掛かるのだ!!」
 タイガーネロ「承知いたしました」

 余談だが、もしもう少し話数に余裕があり、伊上さんがホンを書いていたら、タイガーネロがRS装置を使ってキングダークに謀反を起こして、自らがGODの首領になろうとする……なんて展開もありえたのではなかろうか。

 
 敬介「申し訳ない、俺が不覚を取ったばっかりに……設計図をみんな奴らに奪われてしまった」
 立花「焦ることはないさ」

 一方、コルで反省会を開いている敬介たち。

 さすがに敬介は沈んでいたが、おやっさんはその肩を叩いて慰め、

 
 立花「必ず、取り返すチャンスはあるよな」

 そう言いながら振り向いて、反対側に座っていた志郎に話しかける。

 特撮ファン的には失神モノのカウンターである。

 志郎「しかし、奴らがRS装置を完成してからでは遅いんだ」
 立花「まず奴らのアジトだがな……」
 敬介「実は毒ガスにやられて奴らに捕まったときに工作員の一人に小型発信機を取り付けておいたんですが……」
 立花「ほんとか?」
 敬介「ええ」
 立花「それ早く言ってぇええええっ!!!」

 ……と言うのは嘘だが、管理人がそう思ったのは事実である。

 志郎「おお、さすがだな、敬介、これで奴らのアジトも分かったも同然だな」

 志郎は他意なく敬介を褒めるが、さすがにそこまで言い切るのは、ちょっと楽観的過ぎるのでは?

 既に発信機が発見されているかもしれないし、その戦闘員を既に自分たちがぶっ殺してるかもしれないし……

 しかし、あれだけ敬介のことを心配していたチコたちなのに、敬介の無事な顔を見て喜ぶシーンがないのは、いかにも物足りない。

 シーンがないどころか、これっきり二人は登場しないのだった。

 XライダーとV3は、その発信機を頼りに着々とアジトに近付いていたが、RS装置の開発に取り組んでいる部屋で、遂に発信機が見付けられる。

 
 タイガーネロ「間抜けめ!!」
 戦闘員「ジッ!!」

 発信機を取り付けられていた戦闘員は、その場でタイガーネロに刺し殺される。

 が、良くあることなので、他の戦闘員は気にせず作業を続けるのだった。

 
 V3「おい、あれを見ろ」

 二人はドラマに良く出てくるレンガ造りの建物のそばを走っていたが、不意に、V3が前方に異様なものを見つけて叫ぶ。

 それは、白い布に包まれた物体で、やがてタイガーネロもその横にあらわれる。

 
 タイガーネロ「仮面ライダーX、ならびにV3、ようこそやってきた。待っていたぞ」
 Xライダー「なにぃ」
 タイガーネロ「動くな、これを見ろ」

 白衣を着た戦闘員が白い布を剥がすと、

 
 その下には、球形の透明なケースに入れられた、パラボラアンテナのような複雑なメカがあった。

 V3「あれは……」
 Xライダー「RS装置だ」

 せいぜい数時間でRS装置を完成させてしまうとは、GODの科学力、恐るべし!!

 しかし、戦闘員の皆さん、そんな優れた腕があるのなら、普通に三菱重工とかに就職したほうが、よっぽど幸せだと思う。

 仕事中に上司に刺し殺されることもないしね。

 タイガーネロ「驚いたか、貴様たちから頂戴した設計図のお陰で完成した、RS装置だ」

 ここでナレーションが改めてRS装置について説明するのだが、

 ナレ「RS装置はすべての物質を一瞬にして分解して消し去る、恐るべき武器であり、その威力は原水爆とは比較にもならない莫大なエネルギーを持っている」

 全てのエネルギーを消すとか、あらゆるものをエネルギーに変えるとか、その回によって説明がバラバラだったRS装置の原理が、やっとここで確定する。

 タイガーネロ「ひとたびこのRS装置のスイッチを入れたら、どうなると思う? コンビナートだろうと大都会だろうと、一瞬にして消滅してしまうのだ」

 タイガーネロの勝ち誇った声にあわせて、実際に都市が消滅するイメージが描かれるのだが、

 
 それには、都市の写真パネルにあらかじめ切り込みを入れておき、それをカメラの外から手で引っ張ってバラバラにすると言う、たぶん、円谷プロのスタッフか見たら、「そうか、その手があったか!!」と、逆に感心するのではないかと思われる、超格安の特撮(と言っていいものかどうか……)が使われている。

 タイガーネロ「まず試し撃ちに、貴様ら二人を血祭りに上げてやる、エネルギー出力をコントロールせよ」
 戦闘員「ジーッ!!」

 
 V3「いくら我々でもあの装置にあってはひとたまりもない」

 ただ、それに対し、ライダーたちが棒立ちのまま、逃げようとも邪魔しようともしないのは、いささか不自然であろう。

 いくら威力が強くても、「当たらなければどうと言うことはない」のだから……

 タイガーネロ「発射用意!!」

 と、戦闘員の一人が、なにか棒状の機械を装置の台に取り付ける。

 Xライダー「仮面ライダーV3、あとは頼む」
 V3「なに」
 Xライダー「設計図を奪われたのは俺の責任だ。俺が命にかえてもあの装置を破壊してやる」
 V3「待て、その役目は先輩の俺だ」
 ライダー「いや、俺が行く」

 RS装置を前にして、「どっちが目立つか」で口論する二人だったが、

 V3「よし、共に行こう」
 Xライダー「うん」

 まるで、休み時間にトイレに行くみたいな軽いノリで、二人同時にRS装置に向かって駆け出す。

 タイガーネロ「撃てえ!!」

 タイガーネロが命令を下すが、その瞬間、さっき妙な挙動した戦闘員がその場からジャンプしたかと思うと、

 

 
 RS装置が爆発し、タイガーネロと戦闘員を吹っ飛ばす。

 ……

 皆さんの仰りたいことは分かりますが、見て見ぬふりをしてあげるのが大人と言うものです。

 敵も味方も状況がさっぱり分からず、キョトンとしていると、

 
 戦闘員「はっはっはっはっはっはっ」

 積まれたコンテナの上に、あの戦闘員が笑いながら立つ。

 タイガーネロ「貴様は誰だ?」

 
 戦闘員が覆面を脱ぐと、その下から現れたのは、一文字隼人の精悍なマスクだった。

 以前のレビューでも書いたが、このシーンの佐々木さんの顔が、ゾクゾクするほど男前である。

 隼人「仮面ライダー2号、一文字隼人だ」
 V3「一文字先輩、どうしてここへ?」
 隼人「万一のことを考えてGODの研究所に潜入していたんだ、RS装置の一番大切な心臓部の設計図はここにある」
 タイガーネロ「おのれ、スパイめ~っ」

 と、明快に説明するのだが、実はこれもちょっと分かりにくい。

 隼人が製造段階でRS装置に細工をしており(註1)、それが原因で自爆したのか、さっきの爆弾と思われるアイテムで爆破されたのか、どちらともはっきりしないからである。

 註1……隼人が、やや唐突なタイミングで心臓の設計図を取り出して見せていることから、そう思ってしまうのだ。

 まあ、映像を信じれば後者なのだろうが、もし隼人がRS装置のコントロールを任されなかったら、一体どうするつもりだったのか、いささか疑問が残る。

 
 隼人「私の変身をお目にかけよう」

 隼人、群がる戦闘員を蹴散らすと、伝説の名台詞を放ってから変身ポーズを決める。

 
 トリプルライダーを前にしても、タイガーネロはいささかも怯まず、彼らと激闘を繰り広げる。

 さすがは最高幹部の地位を約束されるほどの「エース」であったが、三人相手ではあまりに荷が重く、善戦空しく「真空地獄車」で滅ぼされる。

 その際、

 
 Xライダー「……」

 Xライダーが、「真空地獄車」の前に体内のエネルギーを高め、背後で爆発が起きるカットのあと、

 
 タイガーネロ「……」

 ボケーッと、魂が抜けたような、あるいは、まるで監督の合図を待っているかのようなタイガーネロの虚脱した姿が映し出されるのだが、これって、編集ミスとしか思えない。

 ともあれ、恐らくGODの怪人の中ではMVPと言っても良いくらいの活躍を見せたタイガーネロの壮絶な最期あった。

 
 Xライダー「良かった、恐るべきRS装置を破壊することが出来た」
 V3「ああ」
 2号「うむ」

 ただ、その直後の会話が、「大変良く頑張りました」のタイガーネロのことじゃなくてRS装置のことだったのが、ちょっと悲しい管理人であった。

 それに、2号がいなければ二人とも死んでいたと思われるので、

 Xライダー「先輩、お陰で助かりました」
 2号「なあに、お互い様さ」

 みたいなエールの交換が欲しかった。

 
 キングダーク「ぬーっ、あっはっはっはっはっ、仮面ライダーたちよ、貴様たちの手にあるその一枚も必ず手に入れて見せる、覚えておくがいい」

 と、建物の向こうにキングダークが現れ、呆れたことにまだ設計図を奪うと宣言する。

 さすがにもうRS装置のことは忘れたほうが良いと思うし、RS装置がそんな物騒な武器だと分かったのなら、平和を愛するライダーたちは躊躇なくその設計図を破り捨ててしまうだろうから、ちょっと無理じゃないかと思われる。

 つーか、RS装置を作る過程で、その設計図のコピーはとってあると思う(註2)ので、設計図自体にはもう価値がないような気もするのだが……

 註2……以前、時間が経てば消える特殊インクで書かれた設計図を掴まされた苦い過去を持つGODなら、そうして当然であろう。

 それはともかく、このキングダークの合成もなかなか綺麗だなと褒めようとしたら、

 
 キングダークが消えると同時に、それまで見えなかった突起物のようなものがパッと出現してしまい、「わや」になる。

 
 ナレ「思いもかけず、2号とV3の協力を得てRS装置は破壊された。しかしキングダークは恐るべき復讐を予告している(後略)」

 ラスト、港を三人のライダーが並走しているシーンにナレーションが被さり、終わりとなる。

 細かいことだが、V3と2号は33話から客演してるんだから、「思いがけず」と言う表現は、なんかおかしい気もする。

 ついでに、35話の予告編では、

 ナレ「遂にGODは南原博士の設計図を手に入れ、RS装置を完成させた。Xライダーは命に換えてもそれを破壊しようと立ち向かった(後略)」

 と、言うのだが、これってどう考えても34話の内容だよね?

 ともあれ、次回、いよいよ最終回である!!
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コメント

Xはメカライダーの走り

>ドラマに良く出てくるレンガ造りの建物
うむ、良くアニーがパンチラ披露しながら戦っていた場所。
そういえば敬介の服装や恰好が電に似てますね(無論、こちらが先)。
ロリコンネタも被りますが顔つきはやはり70年代と80年代。

最終回を前にキングダークって結局、何で寝転がっていたのか、
RS装置は何だったのかストーリー的には曖昧になってますね。

「生き様とか言われてるよw棒っ立ちしただけで」

真空地獄車食らう前に棒立ちカットが入るのは前回のムカデヨウキヒからですね、編集ミスなのではなく一応スタッフの意図通りみたいです
真空地獄車の演出は紆余曲折色々ありましたがこれが完成形のようです、一番最初に比べると掛けた後のテンポとかは良くなりましたけど掛ける前にマイナスポイント追加されているのでプラスマイナスゼロ、いや最終評価が「結局演出が安定しない」になったからこの棒っ立ちがやっぱり余計

今回のまとめ

今回も小生が幾つかまとめさせて戴きます(もうやらんでええねん😖)
①隼人の暗号電報を受けて敬介が羽田空港へ向かう
②何故か味方の筈の雨宮博士が敬介を襲いいつの間にかタイガーネロが現れる
③タイガーネロが雨宮博士を殺す
④敬介に渡したアタッシュケースをタイガーネロが渡せと要求する
⑤偽物のアタッシュケースを開けた敬介がガスを喰らってGODに捕らわれる
⑥キングダークとタイガーネロのやり取り(会話が)意味不明
⑦店のテレビを通じてタイガーネロが設計図を渡すようにおやっさんに要求する
⑧何故か戦闘員が現れて“設計図を渡せ”と
(おやっさんに)要求する
⑨何故かエプロン姿のままおやっさんは設計図をタイガーネロに渡す
⑩タイガーネロが設計図を貰った後で“GODに約束などない”と敬介を処刑しようとする
⑪そのピンチにV3こと風見志郎が登場する
⑫何故か魔女先生にも使用されたジャンプ台にて戦闘が始まる
⑬キングダークが立ち上がってタイガーネロを“完成した暁にはGOD最高幹部に推薦しよう”と宣う
⑭敬介が工作員に小型発信機を取り付けた事をおやっさんと志郎に話す
⑮発信機を取り付けられた戦闘員がタイガーネロに殺される
⑯XライダーとV3の目の前でRS装置が完成したとタイガーネロが発言する
⑰タイガーネロがボタンを押すもRS装置が爆発して破壊される
⑱コンテナの上の戦闘員が正体を明かす。その男は(一文字)隼人。GODの戦闘員に変装して研究所に侵入したと宣う
⑲タイガーネロは3人ライダーを相手に健闘するも最後は敗れてしまう
以上であります。今回も長々と失礼致しました😅

Re: Xはメカライダーの走り

> ロリコンネタも被りますが顔つきはやはり70年代と80年代。

まあ、電に比べたら敬介はほとんどノーマルですけどね。

Re: 「生き様とか言われてるよw棒っ立ちしただけで」

キングダークの立ち姿と真空地獄車が、後期の残念なところです。

Re: 今回のまとめ

ごくろうさまです。

> ⑤偽物のアタッシュケースを開けた敬介がガスを喰らってGODに捕らわれる

ライダーがこういう手に引っ掛かるのは珍しいですね。

> ⑱コンテナの上の戦闘員が正体を明かす。その男は(一文字)隼人。

考えたら、前回と似たようなパターンでしたね。

追加です

⑳RS装置が破壊されタイガーネロが倒されたのにも関わらずキングダークが仁王立ちで“必ず設計図を奪ってみせる”と宣言する
㉑コイツアホかと呆れる3人ライダー(小生の妄想ですがね😅)以上であります。今度こそ最後ですね

盛り上がらなかったイベント編

せっかくのイベント編なのに怪人のキャラが立たずにいまいちだった、Xの一文字登場編でした。前話と併せて怪人の貧弱さでは一文字登場編で最低ランクではないでしょうか。一文字隼人はライダーシリーズのゲストエピソードにおいてトリックスターの役割を振られることが多くありますね。

Re: 追加です

まあ、あのしつこさは称賛ものですけどね。

Re: 盛り上がらなかったイベント編

> 一文字隼人はライダーシリーズのゲストエピソードにおいてトリックスターの役割を振られることが多くありますね。

そうですね。V3と比べると、やっぱり地味だからかな。

言い訳のためかも

今回はストーリーよりチコ、マコのアップと男前な隼人が見どころな印象です。
ところで「推薦」という微妙な言い方ですが、タイガーネロが失敗したときのために「推薦はしたが、最高幹部にしてやるとは言っていない」と言い訳するつもりだったんでしょうか?
因みに北斗の拳でケンシロウがマッドサージに「溺死したくなければ首領の居場所を教えろ」と言う場面があり、溺死はさせませんでしたが、ちゃっかり殺しておいたというネタもあります。

Re: 言い訳のためかも

> ところで「推薦」という微妙な言い方ですが、タイガーネロが失敗したときのために「推薦はしたが、最高幹部にしてやるとは言っていない」と言い訳するつもりだったんでしょうか?

なんかこの期に及んでセコいですよね、キングダーク……

> 因みに北斗の拳でケンシロウがマッドサージに「溺死したくなければ首領の居場所を教えろ」と言う場面があり、溺死はさせませんでしたが、ちゃっかり殺しておいたというネタもあります。

「神の国」編は展開が早過ぎて、なんかもったいない感じがします。

タイガーネロ

タイガーネロを初めて聞いた時、フランダースの犬の主人公がモチーフなのか?と思ったら違っていました。
ネロと言ったらフランダースの犬の主人公を連想してしまいますから。

Re: タイガーネロ

なんとなく可愛らしい名前ですね。

伊上勝的ストーリー、時代劇の現代劇への転用

>余談だが、もしもう少し話数に余裕があり、伊上さんがホンを書いていたら、タイガーネロがRS装置
>を使ってキングダークに謀反を起こして、自らがGODの首領になろうとする……なんて展開もありえた
>のではなかろうか。

なかなか心躍るような素晴らしい展開ですが、
それは伊上さんというより、上原正三さん的なストーリーのような気がします。
というか上原さんならそうしそうですね。
確かデンジマン、サンバルカンの終盤がそんなようなストーリーだったような
記憶があります。

話は変わりますが、ネットである人が書いていて慧眼だなと思ったのは、
RS装置の設計図を7つに破いて分割してしまう、というのは、
忍者物でよくある「門外不出の秘術を巡っての争奪戦」で、
この「秘術」はたいていの場合「天・地・人」などの形で分割され、
この秘術を忍法者たちが力を競い合い虚虚実実の駆け引きで奪い合う、
というストーリーの転用ではないか、というものでした。

伊上さんはかつてその手の脚本をよく書いていたので、
まさにお得意のストーリーだったわけです。

伊上さんは「現代劇であっても時代劇だと思って書いている」と言っていた
そうで、「人の目を忍んで活躍する主人公」や、「人知れず暗躍する悪の組織」
といった忍者物時代劇の図式をそのまま現代劇に応用させている。
考えてみれば悪の組織の計画がずさんなのも時代劇の悪役的だなと思います。
(彼らは主人公にやられるために悪事を行っているとしか思えない。)

Re: 伊上勝的ストーリー、時代劇の現代劇への転用

> なかなか心躍るような素晴らしい展開ですが、
> それは伊上さんというより、上原正三さん的なストーリーのような気がします。
> というか上原さんならそうしそうですね。
> 確かデンジマン、サンバルカンの終盤がそんなようなストーリーだったような
> 記憶があります。

お褒め頂きありがとうございます。確かに上原さんっぽいですね。

伊上さんだと、裏切ると見せかけて、実は忠実な奴だったと言うパターンが多い気がします。

> 話は変わりますが、ネットである人が書いていて慧眼だなと思ったのは、
> RS装置の設計図を7つに破いて分割してしまう、というのは、
> 忍者物でよくある「門外不出の秘術を巡っての争奪戦」で、
> この「秘術」はたいていの場合「天・地・人」などの形で分割され、
> この秘術を忍法者たちが力を競い合い虚虚実実の駆け引きで奪い合う、
> というストーリーの転用ではないか、というものでした。

なるほど、面白い説ですね。

そう言えば、「仮面ライダー」でもよくチャンバラしてましたね。

密談

おやっさんが目の前にいるのに敬介と志郎がその存在を無視して会話してるシーンに爆笑ですね🤣

Re: 密談

確かに無視されているよう見えますね。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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