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「ウルトラセブン」傑作選 第1話「姿なき挑戦者」(リテイク版)


 第1話「姿なき挑戦者」(1967年10月1日)

 記念すべき第1話である。

 冒頭、

 
 今見るとかなり心細いネオンとヘッドライトの光が散乱する、都会の夜の闇。

 ナレ「地球は狙われている、今、宇宙に漂う幾千の星から恐るべき侵略の魔の手が……」

 そこに、ウルトラシリーズで一番有名かもしれないナレーションが被さる。

 もう、これだけでこの作品の成功は約束されたようなものだ……と言うのはさすがに言い過ぎか。

 ただ、ダメな作品はナレーションからしてダメなことが往々にしてあるので、あながち間違ってはいないと思う。

 さて、そんな都会の片隅で、一体何のための検問か分からないが、数人の警官が通り掛かる車を片っ端から停めてチェックしていた。

 
 警官「免許証」
 男「……」
 警官「どちらまで? 車検も」

 相手の返事も待たずに、車検証まで見せろという、意味もなく横暴な警官。

 ま、当時は車検切れで走ってる車が多かったのかしらん。

 つーか、「どちらまで」って、それこそ「余計なお世話」と言うものだろう。

 
 それはともかく、ドライバーは妙に男前の顔で素直に車検証を提示するが、

 
 その瞬間、まばゆい閃光が走ったかと思うと、男の体が煙のごとく消えてしまう。

 警官「ああーっ!!」
 警官「どうしたんだ?」
 警官「人間が消えたんだ!!」

 ちなみに、このドライバーを演じているのは、ロケバスの運転手さんだそうです。

 続いて、クルクル回るパラボラアンテナのようなレーダーの映像から、

 ナレ「ここは宇宙のあらゆる侵略から地球を守る為に組織された……」

 と言うナレーションにあわせて、その地下に作られた地球防衛軍の秘密基地内部の様子……と言うより、ホーク1号をはじめとする超兵器の数々が映し出される。

 
 そして、とても半世紀以上前に作られたとは思えない、今見ても十分通用するハイセンスなデザインの通路を、ウルトラ警備隊の作戦室から出て来たキリヤマ隊長が、いくつものシャッターをくぐって、司令官室へ向かう映像に、簡単なキャラクター説明が添えられる。

 ナレ「キリヤマ隊長、年齢38才、隊歴16年、東京都出身……」

 
 ナレーター「……佐渡ヶ嶽部屋」

 と、思わず付け加えたくなるほど、でっぷりしたお腹のキリヤマが司令官室に入り、

 キリヤマ「キリヤマ、参りました」

 

 
 その言葉に、部屋にいた5人の高官が一斉に振り向くのが、なんか妙におかしい管理人であった。

 いや、まあ、ごく自然な動作なんだけどね……

 それはともかく、

 
 ヤマオカ「キリヤマ隊長、昨夜の人間消失事件を聞いておるか」
 キリヤマ「はあ、今朝のニュースで」
 ヤマオカ「よし、ひとつ、ウ、ウルトラ警備隊に骨を折ってもらうことになったんだが、タケナカ参謀、説明を」
 タケナカ「はっ」

 指名されたタケナカ参謀が前に出て、

 
 タケナカ「警察当局からの報告ではすでに数件の不思議な消失事件が発生している」
 キリヤマ「原因は?」
 タケナカ「目下のところ不明、消失した人間の職業を調べても、スポーツマン、学者、サラリーマン、エンジニアと全く関連性がなく不特定多数にわたっている」

 どうでもいいが、「スポーツマン」って職業名なの?

 ちなみに佐原さんの回想では、藤田進さんは面倒臭がって自分の台詞を佐原さんに良く押し付けていたそうで、それを念頭にこのシーンを見ると、ほんとはこれもヤマオカが喋るべき台詞だったのではないかと思えてくる。

 まあ、このシーンでは5人が一通り喋っているから、それはないと思うが……

 キリヤマ「手掛かりもないんですか」
 マナベ「消失する時、スパークでもしたように一瞬白熱を発したと言うだけだ」
 ヤマオカ「全く奇怪と言うより他はないが、これは明らかに優秀な科学力を持つ何者かの仕業だ、我々5名の見解では犯人を一応宇宙人と考えてその線で捜査をしてみたらどうかと言うことになった」

 てなことで、地球防衛軍300人の隊員の中のエリートと言うべきウルトラ警備隊に白羽の矢が立った訳である。

 ソガ「いてっ!!」

 え、そう言う小ボケは要らない?

 失礼しました。

 それに続いて、隊員たちの簡単な紹介が行われる。

 
 ナレ「ソガ隊員、年齢25才、隊歴3年、九州出身」

 まずは射撃訓練をしているソガ隊員だが、今回チェックして、ちゃんと射線に光学作画がされているのに気付き、その作り込みの細かさに改めて驚嘆した管理人であった。

 次はフルハシ。

 ナレ「フルハシ隊員、年齢29才、隊歴7年、北海道出身」

 体育館のようなところで、トランポリンの上を飛んだり跳ねたりしているフルハシ隊員の姿が映し出されるが、その映像にフルハシの声で「バネ使って」「力を抜いて」と言うアドバイスみたいなのが聞こえるのだが、そう言うのは見てる人が言うのが普通ではあるまいか?

 
 ナレ「地球防衛軍きっての怪力の持ち主」

 それから、筋トレをしているマッチョたちの横を通り、サイクリングマシンにまたがるのだが、やっぱり裸足で漕ぐのはどうかと思う。

 それに、ナレーターが怪力をアピールしているのだから、バーベル上げとかの方が良かったのでは?

 続いて、電子計算機の置いてある情報分析室(?)で、

 
 ナレ「アマギ隊員、年齢24才、隊歴2年、名古屋出身、名プランナー」

 そうかぁ、アマギの方がソガより後輩なのか……その割りにタメ口だが。

 あと、これも前から思ってるんだが、「名プランナー」って何なの?

 ここで警報ブザーが鳴り響き、ウルトラ警備隊に緊急呼集が掛かる。

 その際、横にいる隊員の顔の形が、アマギに似てることに気付いてしまった。

 そして勿論、最後は愛しのアンヌ。

 
 ナレ「アンヌ隊員、年齢……いや、これは失礼、隊歴2年、東京都出身、ウルトラ警備隊の紅一点」

 堅苦しいナレーションの中にこういうユーモアを紛れ込ませるあたりも、脚本家の非凡なセンスを感じるなぁ。

 ついでにアンヌが白衣を脱いで制服に着替えるところを余さずフィルムに納めておいてくれれば、なお良かったのだが……

 え、真顔で言うな?

 こんなことが冗談で言えますかぁっ!?

 集まった隊員たちに状況を説明するキリヤマ。

 
 キリヤマ「よく聞け、敵はついに我々地球防衛軍に対して挑戦状を叩きつけて来た」
 ソガ「いてっ!!」
 キリヤマ「いや、そう言う小ボケはいいから……」

 じゃなくて、

 フルハシ「挑戦状?」
 キリヤマ「たった今、パトロール中の防衛隊員二名が自動車ごと消されたと言う報告が入った。敵はすでに我々の動きを知って襲ったものと考えられる」
 フルハシ「隊長、何処でやられたんですか」
 キリヤマ「うむ、V地点から西へ50キロの地点だ」
 ソガ「と言うと……すぐ近くじゃありませんか」

 キリヤマは二人を現場へ向かわせたあと、

 
 キリヤマ「アマギとアンヌは俺と一緒に敵の行動を監視する」
 アマギ「要するに、何もしないってことですね?」
 キリヤマ「まあ、そうだ」

 と言うのは嘘だが、その後の三人の様子を見るに、ただ部屋の中に突っ立ってるだけのように見えるのは事実である。

 しかし、実際のところ、監視は一般の防衛隊員がたくさんいてやってるんだから、

 キリヤマ「アマギとアンヌは新たな攻撃に備えて俺と一緒に待機だ」

 のほうが良かったのではあるまいか。

 それはそれとして、これが記念すべきアンヌ初めてのお尻ショットである。

 なんとなく、スラックスの生地越しにパンツのラインがうっすら浮かび上がっているように見えるのが嬉しいのです。

 にしても、当時、菱見さんがどんなパンツを履いて撮影に臨んでいたのか、大変興味があるなぁって、管理人の知り合いが言ってました。

 さて、フルハシたちはポインターで事件現場にやってくるが、その前に、ジーパンに黄色いジャンパーを来た、イマドキ風の若者が立ちはだかる。

 フルハシ「こら、どいた、どいた、ヒッチハイクの相手をしてる暇なんかないんだ」
 ソガ「道を開けろ」
 フルハシ「仕方がない、ここはいっちょお見舞いしてやれ」

 いくら怒鳴っても動こうとしないので、二人は威嚇用のガスをポインターの鼻先から噴射する。

 しかし、前方に立っている人間をどかすには、あまり効果的な方法とは言えまい。

 ともあれ、ガスが晴れると青年の姿が消えていたので、二人は笑いながら走り出そうとするが、タイヤは回転しているのに、車は全く動かない。

 二人が外へ出て調べようとすると、いつの間にかあの青年がボンネットの上にあぐらをかいて愉快そうに笑っているではないか。

 
 ダン「はっっはっはっはっ」
 ソガ「おい君、我々の邪魔をすると承知せんぞ」

 ところで、いま車が動かなかったのは、ダンがウルトラ念力で止めていたのかなぁ?

 青年は車から飛び降りると、

 ダン「邪魔なんてとんでもない、その逆ですよ、ソガ隊員」
 ソガ「どうして僕の名前を?」
 ダン「あなたがフルハシ隊員で、防衛軍きっての怪力の持ち主だってことも知ってますよ」

 
 フルハシ「我々になんか用でもあるのか」
 ダン「あなたたちの命を助けてあげようと思ってさっきからここで待ってたんです」
 フルハシ「命を助ける?」

 青年の突飛な言葉に、二人は顔を見合わせて大笑いするが、

 ダン「笑い事ではありません、命が惜しかったら、これから先に行ってはいけません」
 フルハシ「命が惜しくてウルトラ警備隊の任務が務まるか」

 ウルトラ警備隊員が、突然あらわれた風来坊に言われたくらいで「はい、そうですか」と引き下がる筈がなく、二人は無視して車に戻ろうとするが、そこへさっき追い抜いた神奈川県警のパトカーがやってくる。

 
 ダン「これから先は危険ですよ」
 警官「樹海一帯を巡回しておりますが、現在のところ異常ありません」
 フルハシ「ごくろうさん」

 警官はダンなど相手にせず、そのまま車を走らせる。

 しかし、(富士の)樹海と言うからには山梨県であろうに、神奈川県警では管轄が違うような……

 ともあれ、ダンの助言を無視して走り出したパトカーは、空から飛んできた光弾をニ発浴び、忽然と消えてしまう。

 
 ダン「あれほど言ったのに……今ウルトラ警備隊が相手にしているのは恐るべき宇宙人です、奴らは地球を侵略するのに数年前から実験用の人間の標本を集めていたんです。だが、今や奴らは次の行動に移ろうとしている。何故だと思いますか?」
 フルハシ&ソガ「……」
 ダン「何故だと思うか聞いてるんですっ!!」
 フルハシ&ソガ「ヒイイッ!!」

 じゃなくて、

 ダン「あなたたちウルトラ警備隊が行動を開始したからです。どんな恐ろしい手段を使うか知れません」

 しかし、数年前からこんなことが起きていたと言うのに、なんで地球防衛軍は今までその調査をして来なかったのだ?

 つーか、数年前から知ってたのなら、お前がどうにかせいって話だよね。

 なので、数年前じゃなくて数ヶ月、あるいは数週間前くらいが妥当かと。

 それに、標本集めるだけで数年かけるのは、侵略者側もあまりにのんびりしてるからね。

 フルハシ「君は一体何者だ」
 ダン「ご覧の通りの風来坊です」
 ソガ「名前は?」
 ダン「名前? そう、フウライ・ボウ!! とでもしておきましょう」
 ソガ「いや、それはやめたほうが……」(註1)

 じゃなくて、

 ダン「名前? そう、モロボシ・ダンとでもしときましょう」

 本作の主人公モロボシ・ダン誕生の記念すべき瞬間であった。

 いまさらだけど、ウルトラシリーズでこれほどカッコイイ主人公の名乗りシーンって、他にないよね?

 もっとも、ウルトラシリーズでは、ハヤタをはじめとして、既存の人間にウルトラ戦士が合体して誕生するケースが多く、こういう名乗り自体珍しいのだが……

 註1……他に「エイロク・スケ!!」「オミトシ・ノリ!!」なども候補にあがりました。

 と、今度はあの光弾が直接フルハシたちを狙って降って来る。

 三人は急いで岩の陰に隠れるが、ソガとフルハシは被弾して負傷してしまう。

 
 ダン、咄嗟に目を光らせて上空を見上げ、人間の目には見えないクール星人の宇宙船をその視覚に捉える。

 それにしても、若い頃の森次さんって、改めて見るとかなりのイケメンだよね。

 ふと思うのだが、ダンを真夏さんや高峰さんとかが演じてたら、「セブン」は果たしてこれほどの傑作になっていただろうか?

 どういう意味かは聞かないように。

 ともあれ、ダンはフルハシの代わりにハンドルを握ると、電磁バリヤーをポインターの周囲に張り巡らせて光弾を跳ね返しつつ、車を発進させる。

 宇宙船はなおも攻撃を続け、前方の崖を崩して道路をふさぐ。

 
 と、ポインターがビームを発射して岩石や土砂を吹き飛ばすのだが、

 
 さすがに、威力あり過ぎでわ?

 
 ソガ「ソガより本部へ」
 アンヌ「はい、こちら本部」

 ソガのビデオシーバーに、美しい合成で、アンヌの美しいお顔が映し出される。

 言ってみれば、二つの美の競演である。

 ソガ「見えない宇宙船の襲撃を受け、フルハシとソガ、負傷」

 
 キリヤマ「だいじょぶか」
 ソガ「は、大したことはありません、5分後に本部に戻ります」

 壁のモニターに映し出されたソガの顔を見て、

 
 キリヤマ「これ、誰が撮ってるの?」
 アマギ「さあ?」

 素朴な疑問に突き当たるキリヤマであったが、嘘である。

 ともあれ、ポインターは何とか無事に基地に帰還する。

 
 ヤマオカ「姿なき宇宙船か……彼らは何のために人間を消しているのだろうか」
 ヤナガワ「殺害が目的だとすれば、もっと大量にそして一気にやりそうなものですがね」

 CM後、事件について話し合っている長官と参謀たち。

 今回だけの登場のヤナガワ参謀を演じるのは、特撮界のレジェンド・平田昭彦さん。

 キリヤマが、ダンの「人間標本説」を披瀝すると、ヤナガワも頷き、

 ヤナガワ「なるほど、敵に精通することはいつの場合でも大事なことですからね」

 などとやってると、他ならぬその侵略者から通信が入る。

 
 クール星人「地球防衛軍の諸君に告ぐ、即座に武装解除して我々クール星人に全面降伏せよ」

 モニターに、蜘蛛ともクラゲともつかぬ宇宙人が映し出され、バケツがひっくり返ったようなキンキン声でいきなり降伏勧告をかましてくる。

 うーん、この登場はいささか唐突と言うか、あっけなさ過ぎる気がする。

 それに、これでは人間を標本にした意味がほとんどないではないか。

 それはともかく、

 
 ヤナガワ「地球防衛軍はこの極東基地だけではないぞ。地球の各地に我々の仲間がいるんだ、人類がそうたやすく地球を見捨てたりはしない」
 クール星人「人類なんて我々から見れば昆虫のようなもんだ」
 一同(お前が言うな)

 クール星人の自虐的とも取れる喩えに思わず心の中でツッコミを入れる一同であったが、嘘である。

 クール星人は別のモニターに無重力空間であたふたしている、拉致した人間たちの様子を映し出し、

 クール星人「どうだね、彼らの運命は君たちの返事で決まる。さあすぐに答えるんだ。全面降伏に応じるか」
 ヤマオカ「断る!!」

 ヤマオカ長官がきっぱり拒絶すると、クール星人は無言で通信を切る。

 
 それに対する返事は、京浜コンビナート地帯への空爆だった。

 いやぁ、ほんと、とてもテレビの30分番組の為に作られたセットとは思えない豪華さである。

 しかも、一部だけチマチマ壊して、残りは別の回に壊すなどと言うセコいことはせず、

 
 一気に全てを爆発させると言う豪快さ!!

 この1シーンのためにどれだけの予算と労力と時間がつぎ込まれているかと思うと、気が遠くなる管理人であった。

 まあ、この後、他の回や別の番組でライブラリーとして使い回せるから、長い目で見ればそれほどの浪費ではないんだろうけどね。

 
 ヤマオカ「とうとう直接攻撃に出たか、このまま行けば世界はあっという間に潰滅してしまうぞ」

 その様子をモニターで見ながら、まるで他人事のように緊張感のない発言をするヤマオカ。

 ヤマオカ「何か攻撃の方法はないか」
 マナベ「超高感度レーダーが敵の宇宙船をキャッチしてる筈です。ミサイルを撃ち込んだらどうですか」
 タケナカ「宇宙船には拉致された人間たちが乗っているんだ、攻撃はできん、我々には彼らを救う義務がある」

 マナベの強硬意見をタケナカが人命優先を理由に退けるが、これってなんか変だよね。

 クール星人「降伏しないと人質を殺すぞ」→ヤマオカ「やだ!!」

 すなわち

 人質の命<<<地球の安全

 と言うことなのに、

 マナベ「宇宙船をミサイルで撃とう」→タケナカ「人質を助けなきゃいけないからダメ」

 人質の命>>>地球の安全

 今度は逆の結論になっていて、論理的に矛盾する。

 人質を犠牲にして他の大勢の人間を救うと決断したのなら、それを貫き、涙を呑んで宇宙船を攻撃せねばならないのではあるまいか。

 第一、彼らの要求を突っ撥ねた時点で、人質が処刑されている可能性だってあるんだし……

 それはともかく、

 
 アマギ「京浜工業地帯は全滅です」
 キリヤマ「なにっ」

 ここでキリヤマの名台詞「なにっ」が初めて発せられる。

 作戦室にはダンもいて、興味深そうにウルトラ警備隊の最新設備を観察していた。

 でも、素性も分からない青年を、いくら隊員を助けてくれたからってこんなに簡単に信用して作戦室に入れてしまっていいものだろうか?

 ダンがクール星人のスパイと言う可能性もあるのだから、いささか軽率だったのではあるまいか。

 
 キリヤマ「あっ」

 と、再びモニターにクール星人の姿が映し出され、一斉に振り向く隊員たち。

 それにしても、初期のアンヌの美しさは、神々しいほどである。

 クール星人「次は東京だぞ」

 クール星人はそれだけ言って消える。

 ……

 それ、言う必要あります?

 アマギ「隊長、出動しましょう」
 キリヤマ「待て、冷静に作戦を練るんだ」
 アンヌ「そうだわ」

 と、アンヌが何か思いついたようにダンのそばに行き、

 
 アンヌ「ダン、あなたの地球がピンチに立たされてるのよ、何か敵を倒す方法はないの?」

 と、ストレートに助言を求める。

 ああ、かわええ……

 なお、決定稿2では、この会話の前に、アンヌが(フルハシたちを助けてくれた)お礼に何かプレゼントしたいが何が欲しい? と尋ね、ダンが「地球」と答える会話があったらしい。

 それを踏まえての「あなたの地球」だったのだろう。

 それはさておき、

 ダン「ひとつだけある、敵の宇宙船を見えるようにすることだ。あの宇宙船は保護色を使って姿を隠しているんだ。特殊噴霧装置を利用してこちらで色を吹き付けてやれば相手の正体が分かる筈だ」

 と言う訳で、他にすることもないのでダンのアイディアが採用され、特殊噴霧装置の開発が行われる。

 ただ、保護色で隠れているだけなら、レーダーとかで簡単に分かりそうなもんだけどね。

 あと、さっきマナベが「超高感度レーダーが宇宙船をキャッチしている筈だ」とか言ってたのは、どうなったんでしょうか?

 まあ、それによって大まかな位置は割り出せるが、正確に攻撃するには噴霧装置が必要と言うことなのだろう。

 さて、噴霧装置は完成し、ホーク1号に搭載され、また、ダンにも臨時隊員の資格が与えられ、同乗することになる。

 ホーク1号は基地から出撃し、あっという間に宇宙船に接近する。

 
 キリヤマ「敵、機影をキャッチした。十分気をつけて行動するように」

 このシーン、フルハシの後ろに三つの文字が見えたので、「禁煙席」って書かれてたら面白いなぁと思いましたが、良く見たらただのパイロットランプ(ボタン?)でした。

 
 ホーク1号から切り離され、ジグザグに空を縫いながら、赤い塗料を噴射する特殊噴霧装置。

 いつもながら素晴らしいミニチュアワークである。

 作戦は図にあたり、雲の向こうから、真っ赤に染め上げられた宇宙船が飛んでくるのが見えた。

 キリヤマ「よし、分離飛行の後、攻撃開始!!」

 すかさず攻撃命令を下すキリヤマ。

 ……

 いや、さっきタケナカさんが「攻撃しちゃダメ!!」って言ってたような気がするんですが。

 この辺、割とアバウトである。

 なので、

 キリヤマ「いいか、人質がいることを忘れるな、あくまで威嚇射撃で地上に引き摺り下ろすのが狙いだ」

 みたいな台詞が欲しかった。

 この後、正直、必要ないと思うが、ホーク1号が三つに分離して攻撃し、再び合体する。

 無論、おもちゃ販促の為のシーンだが、敵と交戦中に分離したり合体したりするのは、めちゃくちゃ危険な行為ではなかろうか?

 撃ち落としてくれと頼んでるようなもんだからね。

 
 それはそれとして、意味もなく貼りたくなるアンヌの美貌part1

 これを撮ってる時には、まさか半世紀以上にわたる付き合いになるとは思ってなかっただろうなぁ、お二人とも。

 宇宙船はホーク1号の攻撃に恐れをなし、岩だらけの山岳(溶岩?)地帯に逃げ込み、谷間に着陸してホーク1号をやり過ごす。

 低空飛行で索敵するホーク1号の後尾に宇宙船の放ったビームが命中し、機体がバランスを失って危うく岩肌に激突しそうになるが、

 
 寸前で機首を上げて回避する。

 この手のシーンにあまり興味のない管理人だが、普通に燃える。

 ただ、コックピット内部の緊迫した描写がないのはちょっと物足りない。

 ホーク1号はあえなく不時着するが、

 
 宇宙船が真ん中から二つに割れて、中から小さな円盤がいくつも飛び立ち、獲物にトドメを刺そうと迫ってくる。

 これなんかも、ドローンによる攻撃を先取りしたみたいで、実にセンスが良い。

 いささか情けないが、ウルトラ警備隊は不時着のショックで全員お眠りしていた。

 
 意味もなく貼りたくなる、アンヌの美貌part2

 ダンはなんとか起き上がり、ホーク1号から出るが、小型円盤群は、何故かホーク1号ではなく、ダンを狙って攻撃してくる。

 ま、これも、クール星人が操縦or遠隔操作しているのではなく、動くものを優先的に攻撃するようにプログラミングされた自律型戦闘機だったとすれば、納得の行動ではある。

 ダン、変身するのが億劫だったのか、早くもカプセル怪獣ウインダムを使い、円盤と戦わせようとする。

 ちなみに準備稿ではミクラスが出ることになっていたらしい。

 ウインダム、相手が空を飛ぶ上に小さいので苦戦は必至と思われたが、腕で叩き落したり、額から発するビームで撃ち落としたり、意外な健闘を見せる。

 が、生き残った三つの円盤が合体したものにビームを連射されると、

 
 あっさり死亡!!

 ……

 お前に期待した俺がバカだったよっ!!

 ウインダムを回収すると、ダンは迫り来る円盤から逃げながら、崖から思いっきりジャンプし、

 
 ダン「デュワーッ!!」

 
 空中で叫ぶと、何処からか飛んできたウルトラアイが顔にくっつき、

 
 初めての変身を遂げる。

 なにげに、この変身シーン、めちゃくちゃかっこいい!!

 ひょっとしたらシリーズで一番かも?

 もっとも、尺の都合か、胸から下の部分がセブンに変わる前に、フィルムが切り替わってしまう。

 
 セブン、ひとっ飛びして宇宙船の中に侵入する。

 この宇宙船内のセットも、映るのはほんの少しなのに、しっかり統一されたデザインで組まれているのがさすがである。

 
 とりあえず、エメリウム光線で円盤のコントロール装置を破壊するセブン。

 と、象牙のようなカーブを描く柱の間にクール星人があらわれるが、

 
 セブンは問答無用でアイスラッガーを飛ばし、

 
 その頭部を真っ二つに切断する。

 ちなみに管理人は子供の頃、このシーンを見て、急に背景が宇宙空間になってしまうので、いつ宇宙に移動したのかと不思議に思っていたのだが、単に、壁に星を散りばめたようなドットが打ってあるだけなのだった。

 この後、人質を救出し、宇宙船を宇宙まで運んでから破壊し、事件解決。

 フルハシ「いやぁ、今度の事件になくてはならなかったのはあの風来坊だな」
 アンヌ「そう言えば彼、何処行ったのかしら」

 ラスト、隊員たちが和やかに話していると、

 ヤマオカ「ここだよ、諸君」

 長官の声がしたので振り向けば、

 
 ヤマオカ「紹介しよう、モロボシ・ダン隊員だ。今日からウルトラ警備隊員として早速任務についてもらう」

 そこに、ピシッとウルトラ警備隊の制服で決めたダンが立っており、正式な隊員に抜擢されたことが明かされる。

 ただ、尺がないので、それに対するアンヌたちのリアクションはなく、ホーク1号が基地から発進するシーンで幕となる。

 以上、とにかく盛り沢山の内容で、シリーズの初回としては100点満点の出来と言えるだろう。
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コメント

白衣の意味

現場で戦闘までこなすアンヌに医療スタッフまでやらせるってどうなんでしょ。
一応、軍医にあたる人は別にいて看護婦扱いな訳ですが。

BS4Kの最終回を観て基地を抜けだしたダンを保護(?)した家で
夜間往診の依頼をしていましたが、私なら
「ウルトラ警備隊なら専属医がいるでしょ。基地に戻ってもらって下さい」
と言いますね。初診患者で検査も出来ないじゃないですか。
「白い巨塔」が執筆、映像化された時代ですが当時の医療ってどんなだったんでしょ。

身元不明の風来坊がいきなりウルトラ警備隊に入隊はウルトラ念力&催眠術でも使ったのか。
胸部レントゲン写真とか定期健診レベルの検査もスルーしていた事が最終回に判明。

あれから55年

この作品(セブン)は今から55年前に作られたものですが、これだけのスケールの大きい特撮技術は他に類を見ないでしょうね😊現在でも十分に通用するかと思いますね

商売抜きの時代(良くも悪くも)

ウルトラホーク関係はは販促というより『サンダーバード』からの流れっぽいですね(メカニック構成や演出も結構影響受けてますし)
というよりこの当時の加工技術ではウルトラホーク一号のデザイン(3機に分離する上全体的に薄く細い=強度が無いとすぐ壊れる)は玩具メーカー泣かせだったんじゃないかと、ホーク1号人気ありましたけど『帰って来た』~『T』までは合体メカ出ませんでしたし

・・・・・・待てよ、『セブン』のあれこれが『サンダーバード』の影響を受けてるとしたら、もしも71年頃に制作されて『謎の円盤UFO』に影響受けてたらアンヌの衣装がエリス中尉みたいになってた可能性が・・・・・・?
あ、でもその時は宇宙ステーション勤務で出番減ってたか(というより『サンダーバード』は真似しても『UFO』は真似せんか知名度的に考えて)

>そして勿論、最後は愛しのアンヌ。
ナレ「アンヌ隊員、年齢……いや、これは失礼、隊歴2年、東京都出身、ウルトラ警備隊の紅一点」

当初は豊浦美子さんがアンヌ役になる予定でしたが、同じ時期にクレージーキャッツの「クレージーの怪盗ジバゴ」への出演が決定したためひし美さんが急遽起用された話があったそうですね。豊浦さんご本人も「ウルトラセブンは子供向けドラマという印象があり、迷わず映画の方を選んだ」と後年語っていたそうです。

余談ですが、私が愛したウルトラセブンだと「豊浦さんにあたるアンヌ役の女優が自動車事故で負傷し,ひし美ゆり子がアンヌ役に起用された」という描写がありますが、このエピソードはウルトラマンAにおける南夕子が関かおりさんから星光子さんに交代したエピソードが元ネタではないか?と思います。

Re: 白衣の意味

> 身元不明の風来坊がいきなりウルトラ警備隊に入隊はウルトラ念力&催眠術でも使ったのか。
> 胸部レントゲン写真とか定期健診レベルの検査もスルーしていた事が最終回に判明。

まあ、あまり細かいこと言い出すときりがないですから。

Re: あれから55年

色褪せないですよね。

Re: 商売抜きの時代(良くも悪くも)

> ウルトラホーク関係はは販促というより『サンダーバード』からの流れっぽいですね(メカニック構成や演出も結構影響受けてますし)
> というよりこの当時の加工技術ではウルトラホーク一号のデザイン(3機に分離する上全体的に薄く細い=強度が無いとすぐ壊れる)は玩具メーカー泣かせだったんじゃないかと、ホーク1号人気ありましたけど『帰って来た』~『T』までは合体メカ出ませんでしたし

そうだったんですか。玩具については無知なもので。

> ・・・・・・待てよ、『セブン』のあれこれが『サンダーバード』の影響を受けてるとしたら、もしも71年頃に制作されて『謎の円盤UFO』に影響受けてたらアンヌの衣装がエリス中尉みたいになってた可能性が・・・・・・?

結構影響受けてるんですね。ウルトラQのOPは、「トワイライトゾーン」?

Re: タイトルなし

> 当初は豊浦美子さんがアンヌ役になる予定でしたが、同じ時期にクレージーキャッツの「クレージーの怪盗ジバゴ」への出演が決定したためひし美さんが急遽起用された話があったそうですね。豊浦さんご本人も「ウルトラセブンは子供向けドラマという印象があり、迷わず映画の方を選んだ」と後年語っていたそうです。

らしいですね。運命って面白いですね。

> 余談ですが、私が愛したウルトラセブンだと「豊浦さんにあたるアンヌ役の女優が自動車事故で負傷し,ひし美ゆり子がアンヌ役に起用された」という描写がありますが、このエピソードはウルトラマンAにおける南夕子が関かおりさんから星光子さんに交代したエピソードが元ネタではないか?と思います。

多分そうでしょうね。

アイスラッガー

やはりアイスラッガーはグロいフィニッシュですね😅それでも侵略者が相手だと(中には例外もいますが)戦わざる終えないようですね

No title

でも間違いが2つあります。1つは、「弟1話」の「弟」ではなく、正しくは、「第1話」の「第」です。もう1つは、地球防衛軍ウルトラ警備隊の腕時計型通信機の名前は、「ビデオバイザー」ではなく、正しくは「ビデオシーバー」です。書き直して下さい。

No title

今年は「ウルトラセブン」放送55周年記念の年です。でも間違いが2つあります。1つは、「弟1話」の「弟」ではなく、正しくは、「第1話」の「第」です。もう1つは、地球防衛軍ウルトラ警備隊の腕時計型通信機の名前は「ビデオバイザー」ではなく、正しくは「ビデオシーバー」です。いずれも書き直して下さい。間違いは駄目です。お願いします!

Re: アイスラッガー

スカッとしますよね。

Re: No title

ご指摘ありがとうございます。

No title

①ダンが所有するカプセル怪獣が入っているウルトラカプセルは全部で5つですが実は第1話が放送された時点で着ぐるみが制作されていて明確な設定があったカプセル怪獣はウインダムとミクラスのみだったんですよ(アギラは番組の中盤にテコ入れで登場したカプセル怪獣、第10話で行方不明になったカプセルは脚本でもカプセルに入っている怪獣の詳細は描かれていない)。

②ダンが所有するウルトラカプセルの数はウインダムとミクラスのカプセルの二つで良かったと思います。
後に番組の中盤でアギラが登場しましたが完全に後付け設定ですし、残りの2つのカプセルについては結局どんなカプセル怪獣が入っていたのか明かされないままでしたし
それなら最初から2つだけの方が良かったと思います。

Re: No title

> ①ダンが所有するカプセル怪獣が入っているウルトラカプセルは全部で5つですが実は第1話が放送された時点で着ぐるみが制作されていて明確な設定があったカプセル怪獣はウインダムとミクラスのみだったんですよ(アギラは番組の中盤にテコ入れで登場したカプセル怪獣、第10話で行方不明になったカプセルは脚本でもカプセルに入っている怪獣の詳細は描かれていない)。

昔はスーツを作るのが大変だったんですね。

> ②ダンが所有するウルトラカプセルの数はウインダムとミクラスのカプセルの二つで良かったと思います。
> 後に番組の中盤でアギラが登場しましたが完全に後付け設定ですし、残りの2つのカプセルについては結局どんなカプセル怪獣が入っていたのか明かされないままでしたし
> それなら最初から2つだけの方が良かったと思います。

まあ、2つと言うのは半端な数字なので、やっぱり3つくらいはあったほうがいいんじゃないですか。

アギラに魅力がないのは認めますが。

「これほどカッコいい主人公の名乗りシーン」とありましたが、よく聞いてみればダンは名乗っていません。「モロボシダンです」なら名乗りになりますが「モロボシダンとでもしておきましょうか」ですから偽名である事は明らかです。地球防衛軍も名前も名乗らない不審人物をよくまあ隊員に、と言う話ですが、カッコいいシーンなのは異議ありません。

Re: タイトルなし

まあ、厳密に言えばそうですね。

No title

今から55年前の今日、放送されました。同時に、「ウルトラセブン」放送開始55周年記念おめでとうございます!

No title

なお、アマギ隊員の紹介で、「年齢24際」の「際」ではなく、正しくは「才」なのです。是非書き直して下さい。
「才」→(○)
「際」→(×)

Re: No title

とうとう55周年ですか。

Re: No title

ご指摘ありがとうございます。直しておきます。

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