一方、あの奇怪な部屋で意識を失っていた百合枝は、間近で聞こえるバイオリンの音で目を覚ます。
弾いていたのは、意外にも鉄心であった。
鉄心「やっと二人きりになれましたね」
百合枝「鉄心、あなたは……」
鉄心「これからは世間を忘れ、二人でここで暮らそう。私は永遠にあなたのしもべだ」
百合枝「……」
鉄心「あなたは私のものだ、もう決して放さない」
百合枝「そこから一歩でも来て御覧なさい、私は死にます、この舌を噛み切って」
あけすけに百合枝への恋心を語る鉄心であったが、百合枝はあくまで拒絶する。
と、何処からかピアノの音が聞こえて来たので、鉄心はシャッターを開けてピアノの置いてある隣の部屋に行く。
なんと、ピアノの前に立っていたのは、殺された筈の山野ではないか。
百合枝「あなた」
山野「私の妻と娘を返してもらおうか」
山野、半病人とは思えぬ力強い口調で鉄心に要求する。
これには鉄心も動揺を隠せず、
鉄心「お前、どうして……」
山野「さあ、娘は何処だ」
鉄心「知らん、そんなものは知らん」
山野「私はお前に頼んだ筈だ、死体の処理と娘の安全を」
百合枝「あなた!!」
初めて聞く真相に、百合枝は夫をなじるような声で叫ぶ。
山野「そうなんだ、私はこの男の手を借りた、百合枝、このピアノに見覚えがあるだろう、このピアノの中に死体を隠し、この男に運ばせたんだ。何処へやった、死体を? 死体の処理を頼まれたのを良いことに、手足をバラバラにしてデパートに置いてきたり、百合枝に送ったりしたな、百合枝を怯えさせ、追い詰めるために……貴様は百合枝が私の犯行と思い込んでるのを良いことに卑劣な手を使って百合枝への思いを遂げようと図った」
鉄心「そうさ、愛していたから……百合枝さんを愛していたのは何もあんた一人じゃないんだ。お前に俺の気持ちが分かるか。20年前、宇佐美鉄也を死んだも同然にしたのはお前じゃないか!!」
鉄心、一時の混乱から立ち直ると、憎しみを込めて山野を糾弾する。
百合枝「宇佐美鉄也? あなたがそうだったの? 学院のレッスン室に飾られた夢のように美しい若いヴァイオリニスト……」

百合枝の台詞に合わせて、ヴァイオリンを構えた中条きよしの肖像が映し出されるが、いや、いくら義眼にサングラスを掛けているとは言え、今まで二人が同一人物だと気付かなかったと言うのは、どう考えても変だろう。
名前もほとんど同じなんだし……

百合枝「二十歳の秋、その方、突然亡くなられたと……学院では半ば伝説化されていた宇佐美鉄也があなただった……」
鉄心「そう、それが私だ……それがどうだ、今では地獄をこの顔に刻んで、このざまだ」
鉄心、自らゴムマスクを剥ぎ取り、おぞましい素顔を見せつける。

鉄心「これも山野五郎、貴様のせいだ」
ここで、山野が、助手席に鉄心を乗せて運転中、自損事故を起こして鉄心に大火傷をさせてしまった光景が回想される。
鉄心「奇跡的に命は取り留めた、だが、俺の心は死んだも同然だった」
山野「私は責任を感じた。だから出来るだけのことをしたつもりだよ」
鉄心「ああ、面倒は見てくれたよ!! 俺を出入りのマッサージ師にさせて生活の面倒をな!! 挙句の果てに主人の命令なら何でも従う犬にさせやがって!!」
積もり積もった今までの恨みつらみを一気にぶちまける鉄心。
しかし、見たところ、鉄心は顔と右目以外は特に障害があるわけでもなさそうなので、そこまで惨めな境遇に自分を落とす必要はなかったのではあるまいか?
ソロコンサートを開くようなヴァイオリニストとしては無理でも、ヴァイオリンの技量を生かして生計を立てていくことくらいは出来ただろう。
鉄心「私がこれまで生きてこられたのも、あなたへの思いがあったからだ、手の届かない遠い存在だったあなたが手を伸ばせば届くかもしれないと知った時の私の切ないまでの喜び、私は必死だった」
夫の前だと言うのに、抜け抜けと百合枝への愛を語り、その体を抱き寄せる鉄心。
山野「やめろ、百合枝は私の妻だ」
鉄心「誰だ、貴様、誰だ?」
ここに至って、やっと鉄心はあることに気付いて叫ぶ。
山野「山野五郎に決まっている……血迷って、名前まで忘れたのか」
鉄心「違う、そんな筈はない、確かに五郎は俺がこの手で殺した」
百合枝「ええっ」
鉄心「ああ、殺したさ」
無論、山野を刺し殺したのは、医者に化けた鉄心だった。
山野「やはりそうか、貴様は私の口を封じ、百合枝を手に入れようとニセ電話で波越警部を呼び出し、そして……」
言いながら、山野はカツラを取る。

鉄心「誰だ、誰なんだ、貴様」
山野「俺か?」
毎度お馴染み、俳優がカツラを取ったら、その下もカツラで、それによって明智さんの地毛であることを表現した印象的なカット。
今回は、声は田中明夫さんの声のまま、ベリベリタイムに移行し、明智さんがその正体を明らかにする。
鉄心「明智、貴様いつの間に?」
明智「出口を見つけるのはちょっと苦労したがね、人間の作ったものは入り口があれが必ず出口もある」
落とし穴に落とされた明智、煙草の煙を頼りに落とし穴の隙間を見つけて石を押し出し、落とし穴から地下道へ出たのだった。

文代「煙草の臭いよ、私の鼻は誤魔化せないんだから」
で、その穴は墓地の井戸につながっていて、たまたま明智を探しに来た文代さんが、煙草の臭いに敏感になっている鼻で嗅ぎ当て、縄梯子で下に降りる。
そして怪しい鉄の扉を押すと、その向こうに明智がいたのである。
文代が目のカタキにしている煙草が明智の命を救うと言う、実に皮肉な顛末であった。
ちなみに二人の背後に見える墓石に「菰田家」と見えるが、これは、和貴子さんの出た「天国と地獄の美女」で使われたものを再利用しているのだろう。
明智「さ、百合枝さんを返して自首したまえ」
鉄心「放すもんか、俺が何をしたんだ」
明智、地下室で見つけたと言う法衣を見せ、あの尼僧の正体が鉄心だったと指摘し、
明智「警備員を驚かし、持参した手首を花嫁のマヌカンに取り付けた君は、裏の荷物の陰で、来たときと同じ背広姿になり、そして開店と同時に何食わぬ顔で帰ったんだ」

明智の台詞にあわせ、実際に鉄心がデパートから出てくる姿が映し出されるが、運悪くその場にいたおばちゃんたちに見付かり、

おばちゃん「ねえ、あれ、中条きよしじゃない?」
と言う声が聞こえてきそうなほど、露骨にきよしさんをガン見して、あまつさえ指まで差したものだから、ベテランカメラマンのゲンさん(仮名)が激怒したとかしないとか。
ま、正直、このシーン、要らなかったと思う。
また、冒頭に出てきた無愛想な坊主も、鉄心の変装だった。
いつか、三千子の部屋から聞こえて来たピアノも、鉄心の仕業だった。
ただ、
明智「ヴァイオリニストになろうと思った君だ、ピアノだって弾ける」 と言う乱暴な推理は、ちょっとどうかと思う。
鉄心は、百合枝が入ってくると同時に別のドアから廊下へ出て、階段を登って来たように見せたのだ。
ただ、そのとき百合枝が見た三千子が、鉄心の変装だったのか、恐怖のあまり百合枝が錯覚を起こしたのかどうかは明智も明言していない。

鉄心「それがどうしたと言うんだ。俺は人は殺してはいない」
明智「いや、さっき山野殺したって言うてたやん」 鉄心「しまったぁああああーっ!!」 じゃなくて、
明智「そうかな、尼僧の法衣と一緒に地下室で見つけたものがある。文代君、小林君」
明智が上階に向かって呼びかけると、

なんと、二人が行方不明のひとみを連れてあらわれたではないか。
百合枝「ひとみさん、あなたが本当に三千子さんを殺したの?」
ひとみ「……」
百合枝「なんてことを……かわいそうな三千子さん」
ひとみが罪を認めるように頭を下げたのを見て、悲痛な声を上げる百合枝であったが、
明智「いや、かわいそうなのはひとみさんです。ひとみさんこそ加害者ではなく被害者なんです。つまり殺されたのはひとみさんなんです」
ここで遂に、明智が、本作最大のトリックを暴露する。
文代「先生!!」
小林「だってひとみさんはここに……」
そのことは助手たちも知らなかったと見え、耳を疑うような顔になる。
観念したひとみは、カツラを脱ぎ、掟破りのベリベリベリで、精巧に出来たゴムマスクを外す。
その下から出てきたのは、死んだと思われていた三千子だった。
百合枝「三千子さん!! でも、どうして?」
三千子「ごめんなさい!!」
三千子、叫ぶように謝ると、耐えられなくなったように泣き出す。
明智「殺したのは三千子さんだったんです」
代わりに明智が説明し、ここでやっと、実際の出来事が再現される。

三千子に頭を石膏像で強打され、倒れるひとみちゃん。
それを知った山野は、なんだかんだで娘が可愛かったのか、

ひとみをすっぽんぽんにしてピアノに隠し、

三千子にひとみの服を着せてカツラをつけさせ、ひとみに化けさせたのである。
……
なんでそんな都合よく長髪のカツラがあったんだーっ? などと言う野暮なツッコミはご遠慮願いたい。

三千子「キミさん、ひとみさんがお帰りよ」
だから、あの時、お茶を持ってきたキミさんに話しかけたのは三千子本人で、三千子はそう言って、ひとみとして部屋を出て行ったのである。
明智「そして山野氏は鉄心にすべてを打ち明け、後の始末を頼んだ」
鉄心「さすが明智だ、ひとみが実は三千子だと良く分かったな」
明智「眼鏡さ」
三千子「眼鏡?」
明智「ひとみさんのアパートを訪ねた時、あなたは眼鏡をつけたまま寝ていたんだ。普通、寝るときは外すものでしょう?」

明智「それにあの時、ちょうど蕗屋君が訪ねて来た、あなたの顔を見た蕗屋君はなんとも言えない顔をした……ひとみさんの恋人であり、あなたとも親しかった蕗屋君にはその違いが一目で分かったのでしょう」
ここでの再現映像では、ひとみに扮しているのは美池さんになっているが、これがなかなか可愛いらしい。
ただ、もし美池さんだったのなら、眼鏡がどーのこーの以前に、明智はその前に三千子の写真を見ているのだから、一目でそれが三千子だと分からないとおかしいんだけどね。
また、三千子がわざわざ蕗屋に顔を見せているのも変である。
ともあれ、入れ替わりを知った蕗屋はそのことをネタに山野を脅したのである。
蕗屋、ただのクソ野郎だったのである。
小林「ちょっと待って下さい、指紋はどうなります、僕、ちゃんと調べたんですよ」
明智の説明を聞いていた小林少年が堪りかねたように口を挟むが、
明智「部屋からは三千子さんの指紋はすべて拭き取ってあった、あのブラシはひとみさんの部屋から、鉄心が持ってきておいたものだった。吸い取り紙もね。考えてみれば不自然だった、綺麗に拭き掃除をしてある中で、見てくれと言わぬばかりにブラシと吸い取り紙に指紋が残っていたとはね」
それに対する答えもちゃんと用意されていた。
この辺は、ほぼ原作どおりである。
山野は鉄心に命じて三千子の行方を晦まさせたが、鉄心は三千子をさっき明智が落とされた部屋に監禁していたのだった。
明智「さて、ひとみさんの遺体だが」
鉄心「貴様に分かるか、分かってたまるか」
明智、例の仏像の前に立つと、その胸部をスポッと持ち上げる。

と、その下から、変わり果てたひとみの姿があらわれる。
三千子はよろよろと遺体の前に移動すると、
三千子「ひとみさん、ごめんなさい、ひとみさん、ごめんなさい!!」
今度の出来事がよほど堪えたのか、以前とは別人のようにしおらしく、心から自分の罪を懺悔するのだった。
鉄心「ふっふっ、見事だよ、だが俺は彼女を殺しちゃいない」
明智「いや、ひとみさん殺しの真犯人は貴様だ」
鉄心「何処に証拠がある?」
明智「三千子さん、あなた、ひとみさんの首に手をかけましたか? 首を絞めましたか?」
三千子「いいえ、私、そんなことしません、首を絞めるなんて!!」
明智「証拠は、ひとみさんの首の指の跡、貴様に覚えがあるだろう」
鉄心「……」
そう、死んだと思われていたひとみは、鉄心に屋敷から運び出された後、奇跡的に息を吹き返すが、そこを鉄心に見付かって絞め殺されたのである。
ちなみに原作では、やはりひとみを殺したのは三千子だったのだが、明智が美人の三千子を罪人にするのは忍びないと、三千子と口裏を合わせてその罪を一寸法師になすりつけるという、ひどいことをしているのである。
それにつけても、芸者の生んだ私生児として暗い半生を送った挙句、こんなひどい死に方をしたうえ、両手両足を切断されてさらし者にされ、仏像の中に入れられるとは、つくづくひとみちゃんが不愍でならない。
せめて、生前、山野と親子の名乗りはしたのだろうか?
明智「そして蕗屋シンイチを殺したのも貴様だ」
百合枝「じゃあ、あの時電話を聞いていたのは、あなただった……」
そう、鉄心は内線電話を盗み聞きして、蕗屋と百合枝の会話を知っていたのである。

明智「あなたや山野氏より早く約束の場所に先回りをした。鉄心、お前が殺したんだ」
ひとみちゃんもかわいそうだが、ずーっと立ったまま死体の役をやっていなければならない飯野さんも負けず劣らずかわいそうである。
で、この辺、百合枝と山野それぞれのタイムスケジュールが曖昧なのだが、最初に山野が来て蕗屋の死体を発見し、ステッキを落として逃げ去るが、続いてやってきた百合枝が、てっきり山野が殺したのだと思い、ステッキを持ち帰ったらしい。
何故山野が来たかと言うと、山野も、内線電話で蕗屋が百合枝を脅しているのを聞いていたのだ。
結果的に、百合枝は山野を、山野は百合枝を疑い、互いに相手を庇い合ったため、話がややこしくなってしまったのである。
鉄心「あいつが百合枝さんを脅迫したりなどするから」
明智「脅迫は貴様も同じじゃないか!!」
いつになく激しく、犯人を責め立てる明智。
鉄心「違う!! 俺は百合枝を愛してる!!」
百合枝「やめて、やめて、やめてーっ!!」
夫は殺されたが、三千子は無事であり、二人とも殺人犯ではなかったのだから、正直、そんなに切羽詰らなくてもいいと思うのだが、何故か百合枝は突然騒ぎ出し、アトリエの中に逃げ込む。
鉄心もすぐ続き、シャッターを閉めてしまう。

そして、ヤケになったのか、そこに火をつけて百合枝ともども焼身自殺を図ろうとする。
しかし、ガソリンを撒いた訳でもないのに、どう見ても石膏像にしか見えないオブジェがこんなに勢いよく燃えると言うのは、めっちゃ不自然である。
ま、実際は、ウレタンか何かで出来てるんだろうけどね。
百合枝「来ないで、そばへ来ないで」
鉄心「百合枝!!」
百合枝「あなたとのこと、あれは夢でした。いいえ、あれは悪夢だったんです、お願い、ひとりで死なせて」
……
あれ、思いっきり勘違いしてしまったが、火をつけたのは鉄心ではなく、百合枝だったのか。
……
え、いや、なんで?
さっきも言ったように、百合枝自身は特に犯罪に関与していた訳ではなく、このタイミングで死にたがると言うのは、いくらなんでもおかしい。
それはともかく、百合枝の台詞から、彼女も心のどこかで鉄心に惹かれていたことが分かる。
鉄心「百合枝!!」
百合枝「死なせて、お願い、死なせて、私さえいなければみんな死なないで済んだかもしれない、あなただって、悪事を重ねることはなかった」
一応、百合枝が死にたがる理由がその口から語られるが、どう考えても悪いのは鉄心、あるいは山野、蕗屋、三千子と、要するに彼女以外の登場人物なので、自分がすべての元凶だと考えるのは、見当違いも甚だしい。
もっとも、

鉄心「百合枝、その優しい一言がどれだけ私を救ってくれるか……死んじゃいけない、あなたは生きなければいけないんだっ」
その自己犠牲の精神に溢れた言葉は、鉄心の歪んだ心を浄化し、最後の最後にその良心を目覚めさせる。
百合枝「鉄心……」
鉄心「いつまでも、いつまでもあなたは美しく生き続けて欲しい」
感極まって、ひしと抱き合う二人。
と、明智たちが漸くシャッターをこじ開け、飛び込んできて、百合枝さんを助け出すが、鉄心は自ら部屋の奥に逃げ込み、死を選ぶ。
明智たちは、炎の壁に阻まれ、鉄心が座禅を組んで従容と死を受け入れる様子を、ただ見守ることしか出来なかった。
ここで、
どうでもいい奇跡が起きる。
炎に包まれ、ロウのように溶けていた鉄心の醜い顔が、若き日の宇佐美鉄也の美貌を取り戻したのだ。
鉄心は穏やかな表情を保ったまま、ぐらりと炎の中に倒れ込み、絶命する。
ま、実際に、鉄心が昔の顔に戻った訳ではなく、死ぬ間際に鉄心が人間らしい心を取り戻し、鉄心ではなく宇佐美鉄也として死んだことを表現しているのだろう。
しばらく後、内部から煙が漏れ出している養源寺の周囲に、たくさんのパトカーや救急車が連なり、警官や消防士が慌しく行き来して、物々しい雰囲気となっている。
肝心の、消防車の姿がないのがアレだが……
百合枝が茫然と立っていると、

三千子「お母さん」
三千子が初めて百合枝のことを「お母さん」と呼び、涙ぐみながらその胸に飛び込む。
百合枝も、泣きじゃくる娘の体を優しく抱き締める。
文代「ほら、ほら、見て見て見て」
離れたところにいた文代がそれに気付いて、明智たちに教える。
最後に百合枝と三千子のわだかまりが解けたことが、この事件の唯一の救いであったが、よくよく考えれば変である。
別に百合枝は、三千子のために何かした訳じゃなく、それどころか、三千子は夫に殺されたものと考え、ひたすらその発覚を恐れていただけなのだから、三千子が百合枝に対し、感謝とか恩義を感じると言うのは筋違いであろう。
ま、単に、色々と怖い目に遭って、三千子もこれまでの自分の行いを猛省し、改めて百合枝に謝っていると言うだけのことかもしれない。
明智の声「少なくとも鉄心は、山野百合枝を本気で愛していた、そもそも事件の発端も若い娘たちの愛のもつれ、すべては愛のなせる業だった。愛、今この瞬間にも新しい愛がどこかで芽生え、人々はせつなく身を焦がしているのかもしれない」
ラスト、墓地の中をひとり歩く明智さんの姿に、
中身のないモノローグが被さり、エンドロールが流れ出す。
……
以上、はっきり言って面白くも何ともなく、これほど書くのが苦痛だった「美女シリーズ」はないだろうと思われる凡作だった。
美池さんと飯野さん、どちらもなかなかの美人なのに、出てくるのは序盤と終盤だけで、宝の持ち腐れもいいところである。
結局、あくまでメインは和貴子さんとなるのだが、管理人、とくに好みのタイプじゃないし、今回は全然脱いでくれないので、中盤のモチベーションを持続させるのが大変だった。
※編集後記 今回のレビュー、元々は、楽天ブログ時代、2015年あたりに書いた記事を再構築してお茶を濁すつもりだったのだが、さて書こうとして、肝心の記事が何処かに行ってしまったことに気付き、愕然としたものである。
つまり、楽天ブログからFC2ブログに引越しをした際、その記事がちゃんと転送されていなかったらしいのだ。
それを知った時は、一瞬、レビュー自体やめようかと思ったほどだが、その時キャプした画像だけは残っていたので、なんとか気を取り直し、そのキャプ画像をベースにDVDをチェックし、必要とあらば追加でキャプをしながら、0から新しく記事を書くと言う、今までやったことのない方式で書いたのである。
さいわい、追加した画像は5、6枚で済んだので、思ったほど大変ではなかったが、それでも丸々三日掛かってしまった。
本文でも書いているように、作品自体、あまり面白いものではなく、お色気シーンもほとんどなければ、ギャグを入れるところもあまりなかったので、かなりしんどい三日間であった。
ともあれ、課題をひとつ片付けて、心底ホッとしている管理人でありました。
最後になりましたが、この退屈な長文レビューを最後までお読み頂いた読者の皆様に満腔からの感謝を捧げます!!
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