第30話「悪魔?天使?ビジンダー出現!!」(1973年12月8日)
シリーズ後半の重要キャラ……と言うより、ほとんどイチローから主役の座を奪ってしまうビジンダーことマリの初登場回である。
冒頭、過去の戦いの映像をモニターで見ていたビッグシャドウは、目も当てられない戦績に大いに嘆き悲しみ、もっとも頼りにしているザダムを呼び出す。
ザダム「何も仰いますな、ビッグシャドウ様、お心はようく分かっております。01必殺作戦は既に着々と進めております」
ビッグシャドウ「今度こそ01を倒す自信があると言うんだな」
ザダム「はい、01の墓場はとうに決まったも同然、ここ緑沼近くの平原でございます」
モニターに、その緑沼が映し出されるが、

ビッグシャドウ「綺麗な空気、綺麗な水、綺麗な緑か、ワシの一番嫌いなもんだ。早くスイッチを切れーっ!!」
悪の首領らしく、常人とは真逆の感性を持つビッグシャドウは嫌悪感もあらわに叫ぶ。
ザダム「もうしばらくご辛抱ください、これがわが01必殺作戦の重要な役割を果たす一員、公害ナマズです」
ザダムの言葉に合わせて、沼の中から「キカイダー」のアオデンキウナギに似た、両手がお魚の口になっていて、体から海草のようなものを垂らした、見るからに鬱陶しいナマズ系の怪人があらわれる。

公害ナマズ「ナマズガスーっ!!」
公害ナマズは、手始めに口から白いガスを吐き散らし、周囲の緑をあっという間に枯らし、01必殺作戦に適した荒地に変えてしまう。
その光景に、たちまち上機嫌になるビッグシャドウ。
ビッグシャドウ「ははは、凄い、素晴らしい、これこそ現代文明の権化とも言える優秀ロボットだ、美しい自然など叩き潰せ、
自然破壊なくして文明の発達などありえないのだ」
悪役の放言に仮託して、さりげなく環境問題を諷した、いかにも長坂さんらしいソリッドな台詞である。
ザダム「ただいまも申し上げましたように、ここが01の墓場となるものです。公害ナマズの体はこの通り液体爆弾を流し出すことが出来ます」

続いて、公害ナマズの口や両手首の口から、墨汁のように真っ黒な液体がぼたぼたと溢れ出すが、干乾びた荒野に吸われてあっという間に見えなくなる。
ザダム「この液体爆弾の沁み込んだ土を踏むと、どうなるか、実験して見せましょう」
ザダム、実際にその上を戦闘員たちに走らせ、その威力を見せ付ける。
哀れな戦闘員たちは高密度の地雷原に突っ込んだも同じことになり、一人残らず吹っ飛ばされてしまう。
……
いや、液体は全部繋がった状態で乾いているので、一部で爆発が起きたら平原全体が爆発しそうな気もするのだが……?
あと、公害ナマズ本人は、そこからどうやって移動すればいいのだろう?
ま、終盤のシーンから見て、公害ナマズの足の裏は、液体爆弾に反応しない素材で作られているのだろう。
ビッグシャドウは、その見事な計画にご満悦だったが、
ビッグシャドウ「だが、ザダム、お前はこの公害ナマズが01必殺作戦の一員だと言ったが、他にもこの作戦に加わるものがいるのか? それは誰だ? またここまでどーやって01をおびき出すんだ?」
ザダム「ビッグシャドウ様、それはすべてお後のお楽しみ」
肝心なところはビッグシャドウにも、視聴者にも秘密のまま作戦が開始されることになるが、冒頭からこれだけたっぷり時間を費やして描かれた作戦のプレゼンって、他ではちょっと見たことがない。
まあ、ストーリー上必要なのでこの長さは仕方ないが、その後、不気味な托鉢僧に化けた公害ナマズが、緑沼に行こうとしているクソガキどもを追い払うシーンや、公園のベンチでいちゃついているアベックを白骨死体にするシーンなどは、明らかに要らなかったと思う。
話が前後したが、ダブルマシーンで走っていイチローの頭上から、甲高い女性の笑い声が降ってくる。
イチローが何事かと警戒していると、空に浮かぶ季節はずれの(註・季節はずれとかそう言う問題じゃないです)オーロラから光が落ちてきて、

何もなかった芝生の上を、無数の花が埋め尽くし、

その中から、ディ○ニーのパチモンみたいなデザインのアンドロイドらしきキャラが飛び出し、空中で一回転してイチローの前に着地する。

ビジンダー「……」
イチロー(まずい、目を合わしたらあかん奴や) ……と言うのは嘘だが、画面では見えないイチローの顔が、管理人の目には若干引き攣っているように見えるのは事実である。
イチロー(敵か? 味方か?)
相手のただならぬ実力を見抜いて、油断なく身構えるイチローであったが、謎のアンドロイドは何もせずに飛び去ってしまう。
緑沼のふちを歩いていて戦闘員に見付かり、追いかけられるミサオたちの映像を挟んで、

朝靄のたなびく林の中を歩く、青いジャケットにミニスカ、白いロングブーツで決めたうら若き乙女の姿が映し出される。
これはスモークだろうが、斜め上から差し込む自然光と実に良くマッチして、マリの初登場シーンを飾るにふさわしいビジュアルを作り出している。
白く逞しい、男たちを悩ます魅惑のフトモモを引っさげて歩く女性こそ、

ビジンダーの人間態、マリであった。
演じるのは説明不要、日本の本格アクション女優の草分け的存在、JACの至宝・志穂美悦子さんである!!
まだ高校生だけあって、その面影はいかにも初々しい。
と、向こうからやってきたのが、逃走中のミサオたちであった。
三人はとりあえずマリの背中に団子になって隠れるが、
ミサオ「助けて、お願い」
ヒロシ「ダメだょ、こんな人に頼んだってぇ」
相手が若い女性だったので、ヒロシが絶望の呻き声を上げる。
戦闘員が4人に抱きつくように覆い被さるが、
マリ「えーいっ!!」
マリが雄叫びを上げて立ち上がり、その超人的パワーで戦闘員を吹っ飛ばす。

いやぁ、やっぱり志穂美さんはかっこいい!!

その場でジャンプしてシャドウマンのナギナタをかわすと、

一回転してから、惚れ惚れするような飛び蹴りを放つ。
……
最高ですね!! 青い見せパンなのが残念だが、ぐいぐいカメラに股間を押し付けているように見えるのがそれを補って余りあるエロさである。
そう言えば、「魔女先生」の菊さんもアクションシーンでは青パンツを着用されてたな。
その後も男性顔負けの豪快なアクションでシャドウマンを軽々と倒していくマリだったが、男性スタントでは逆立ちしてもかなわないアクション女優の素晴らしさは、

アクションに、漏れなくこういう楽しいおまけがついてくることなんだよね。
うーむ、見せパンでも、これだけ惜しみなく露出してもらえると、十分価値がある。
マリ、シャドウマンを全滅させると、あっけにとられて見ていたミサオたちに軽く笑いかけ、何も言わずに走り去る。
ナレ「
とても少女とは信じられない彼女のアクションであった。この少女マリは果たして何者なのであろうか?」
そこに詠嘆調のナレーションが入るのだが、その製作者目線っぽい驚き方が、当時のちびっ子たちや志穂美さんのことを知らないスタッフたちの驚嘆をそのまま伝えているようでおかしい。
でも、まあ、ほんと、誰だってこれにはびっくり仰天だよね。
なにしろ、主役の池田さんにだって出来ないことを易々とやっちゃうんだから……
この辺は、なんとなくアニーと大ちゃんの関係に通じるものがあるな。
ここで、突然、何の前ふりもなく「公害ナマズ生け捕り少年隊」と言うのぼりを立てた自転車の少年の一団があらわれ、緑沼に向かって疾走している様子が映し出される。
その前にたちはだかったのが、公害ナマズの人間態の托鉢僧であった。
彼は、不吉なことを言って彼らを緑沼に近づけさせまいとするのだが、以下、少年たちの台詞だけを拾ってみると、
少年「なんだよ、そこどけよ」
少年「邪魔するなよ」
少年「どけ、轢かれても知らないぞ」
少年「大きなお世話だい」
少年「ばーか、誰がなんと言おうと俺たちは緑沼のナマズ退治に行くんだ」
少年「クソして寝ろ」
少年「ばーか」
少年「べーだ」
……
私があえて「クソガキ」と呼んだ理由がお分かり頂けただろうか?
と言うか、番組的にも、いくら相手が悪人とは言え、子供たちに年寄りに対してこんな悪態をつかせたままで良いのかと言う疑問が湧くのである。
平たく言うと、教育上よろしくないのではないかと言うことだ。
これで彼らが公害ナマズに皆殺しにされればスカッとしたのだが、前記したように殺されるのはアベックだけである。
その後、托鉢僧は、さっき書いたように緑沼の(?)公園でいちゃいちゃしていたアベックを脅してから公害ガスで殺すのだが、緑沼に行こうとしていた少年たちは殺さずに、アベックは殺すと言うのは、理屈に合わない気がする。
たぶん、アベックが憎かったのだろう。
その気持ち、痛いほど分かる。
もっとも、この辺の描写はかなり曖昧で、他にも池の上ではたくさんの手漕ぎボートが浮かんで行楽客でにぎわっているので、そもそもここが緑沼かどうなのかもはっきりしないのである。

ともあれ、続いて、公園にいた数人の子供たちがシャドウマンたちに捕まるのだが、この女の子たちがみんなミニスカを履いているのがなかなか目に心地よく、監督があえて彼女たちを前面に立たせたのだとしたら、かなりの好きモノ、いや切れモノと言えるだろう。
と、そこへイチローが駆けつけ、子供たちを逃がす。

イチロー「公害ナマズ、行くぞ」
公害ナマズ「ここでは戦わん、お前の墓場は別に用意してある。緑沼近くの平原へ来い」
イチロー、池の畔まで公害ナマズを追い詰めるが、公害ナマズはそう言い捨てて姿を消す。
うーん、じゃあ、ここは緑沼じゃないってことなの?
まあ、自分がその場所にいるのに「緑沼付近」とは言わないだろうから、やはりここは別の池なのだろうか?
ややこしいっ!!
続いて再びビジンダーがあらわれ、今度はイチローに攻撃を仕掛けてくる。
イチロー「お前はなんだ?」
ビジンダー「私の名はビジンダー!!」
イチロー「シャドウの一味が?」
ビジンダー「ビジンダーレザー!!」
ビジンダー、おっぱいから超音波のようなビームを放つが、偶然か故意にか、それはイチローではなくイチローの背後の木の上に潜んでいたシャドウマンたちに命中する。
CM後、雑木林の中の道を歩いていたマリに、背後から来たイチローのダブルマシーンがぶつかりそうになる。

イチロー「君、危ないじゃないか」
マリ「……」
イチロー「こんなところで何をしてるんだ」
マリ「……」
イチロー「このあたりで女の一人歩きは危険すぎるよ」
マリ「わかっています」
イチロー「ええっ、わかってる?」
マリ「私はいいんです、でも私以外の方にはなるべく迷惑は掛けたくない」
マリはぼんやりと、ほとんど独り言のようにつぶやくとイチローに背を向けて歩き去る。
イチロー、それがさっきのアンドロイドと同一人物とは気付かず、「若いコの考えることは分からんのう」的なしかめっ面になるのだった。
一方、あの少年たちが緑沼に向かって自転車を走らせていると、背後からハカイダーのバイクがぐんぐん迫ってくるが、イチローのダブルマシーンが割って入る。
ハカイダー、気付けば、全キャラ中最弱の位置にランクダウンしており、01と少し戦っただけでまともに動けなくなる。
そこへまたしてもビジンダーがあらわれ、ハカイダーを助け起こしながら、

ビジンダー「私はシャドウで生まれたロボット、そして私の使命は01、あなたを殺すこと」
01にはっきり宣戦布告すると、ハカイダーを連れて退却する。
その後、少年たちがシャドウマンに襲われていたのをマリが助け、再び志穂美さんのアクションタイムとなるが、

ここでも豪快なアクション&パンチラを披露され、我々ボンクラどもの魂を激しくシェイクしてくださる。
ついつい彼女の股間に目が奪われがちだが、

強烈な右前蹴りから、

その右足を下ろさずに連続して蹴りを入れるあたり、まさに日本一のアクション女優の名に恥じない素晴らしい切れ味である。

あと、アクションの最中、志穂美さんが思いっきり笑っているように見えるカットがあったが、志穂美さんともあろう人がこんないい加減な態度で撮影に臨むとは思えないので、単にそう言う顔に見えてしまっただけだろう。
しかし、これから毎週こんな感じでパンチラが多発するのかと思うと、嬉しい反面、キャプが大変になるなぁと不安になってしまうが、幸か不幸か、この初登場回が一番多いくらいで、31話以降はあまりサービスしてくれなくなるのである。
やがてイチローも駆けつけ、二人がかりでシャドウマンを全滅させる。
イチロー「君たち、もう家へ帰るんだ、十分な準備もしないで危険に近づくのは本当の勇気とはいえないぞ」
少年「どうもすみません」
イチロー、少年たちに説教して帰らせるが、いつの間にかマリがその場からいなくなっていた。
イチローは近くの木立にいたマリを追いかけ、

イチロー「君、何故逃げるんだ? さっきの君の空手みたいな技は一体誰に?」
マリ「聞かないで、聞かないでください」
イチロー「……」
と、たまたま近くを通り掛かったのがミサオたちで、遠目には二人がまるで恋人同士のように親しく話しているように見えたのは無理からぬことであった。

ミサオ「あ゛あ゛ーっ!!」
ヒロシ「ばかぁ、お姉ちゃん、だから言っただろ、好きなら好きだって、はっきりした態度に出ろって」
ミサオ「だって、どうすりゃいいのさ」
ヒロシ「男心を掴むの、お色気作戦だよ」
ミサオ「ようし」
ミサオ、男っぽい性格なだけにそっち方面には疎く、初恋もしたことのないような子供たちにアドバイスを受ける始末で、言われるがまま、スカートの裾を抓んで足を見せたりする。
最後は思いっきりスカートをめくってパンツを二人に見せるという痴女まがいの行為に出るミサオに、アキラが「やり過ぎだよ~」とあきれる。
ただし、カメラは後ろから撮っているのでパンツは見えずじまい。
ま、ミサオのパンツ見せられてもねえ……と言う気もするので、特に残念ではない。
と、思ったら、

ミサオ「キャッ!!」
一瞬だけ、正面からとらえたカットがあって、しっかり白いものが見えてました。
ただ、スカートが長過ぎて内部が暗くなってしまい、はっきり見えないんだけどね。
どっちにしても、こんなシーンで勝負パンツを履くわけがないので、これも見せパンと言うか、短パンみたいなものを上から履いているのだろう。
なので、これをパンチラに認定するのは不可能との、全日本パンチラ協会からのお達しです。
※追記 記事を書いたあと、予告編にもっと良く見える映像があることに気付いたので、それも貼っておく。

これで見ると、明らかに短パンだね。
話を戻して、いつの間にか公害ナマズが目の前に立っていたので、慌てて逃げ出すミサオたち。
ミサオ「あんたに見せたんじゃない!!」
悲鳴を聞きつけ、イチローとマリが駆けつけ、シャドウマンたちと戦うが、なんか、さっきから同じようなシーンが続いてるような気がする……

ここでもキレッキレのアクションを存分に披露する志穂美さんであったが、

このシーンを見ると、ミニスカの中に微かに白いものが見えるのだが、これってパンツ……?
ひょっとして、あまりに激しく動いたので、見せパンがずれて、下の勝負パンツが見えてしまったのだろうか?
もしそうだとしたら、かなり偶発性の高いパンチラとなるのだが、正直良く分からない。
この後、マリは公害ナマズに殴られて気絶し、お姫様抱っこされて例の場所へ連れて行かれる。
液体爆弾の沁み込んだ平原の真ん中で公害ナマズが必勝を期して01が来るのを待っていたが、何も知らない01はダブルマシーンで突っ込んでくる。
が!!
ナレ「ダブルマシーンは速かった、液体爆弾の爆発タイムを遥かに優る超スピードでダブルマシーンは突進することができたのだっ!!」 と言うナレーションだけであっさり片付けられてしまい、管理人、思わずコケる。
たぶん、アジトで見ていたビッグシャドウもコケたんじゃないかと思う。
まあ、地雷原を猛烈な速さで駆け抜けて爆発から逃れると言うのは(たとえ物理的には無理でも)なんとなく分かるような気がするのだが、ここは普通に空を飛んで公害ナマズのところまで飛んでくる、で良かったんじゃないの?
なにしろ月にまで行けちゃうダブルマシーンなんだから、それくらい朝飯前だったろう。

01「とおっ!! 公害ナマズ、今度こそ貴様を許さん」
01とナマズの激闘が始まるが、当然、男子たちの目は、倒れているマリの美味しそうなフトモモに釘付け。
ナマズ、しぶとく悪足掻きをするが、「01ドライバー」「01カット」「01カット」「ブラストエンド」と、怒涛の4連打を食らい、あえなく爆死する。
ハカイダー「ふん、馬鹿ナマズ、必殺作戦が聞いて呆れる、このザマはなんだ?」
アジトから見ていたハカイダー、大口叩いたザダムを嘲弄するのだが、ちょっと01と戦っただけで右肩から部品が飛び出すような人に「このザマはなんだ?」と言われてもねえ……
だが、奸智に長けたザダムは、二段構えの作戦を用意していた。
ザダム「01は今、公害ナマズを倒して安心している。俺の計算どおりだ。そして01の弱点は女子供にはいつも味方するということ」
ハカイダー「あのマリと言う女、ロボットなのか……マリには何か仕掛けがしてあるのか?」
ザダム「マリのブラウスの第三のボタン、このボタンを外す時、マリの体内に仕掛けた核爆弾が大爆発を起こす。01必殺作戦として俺が女ロボットを送り出した理由はここにある。そしてマリが人間の味方として動いてしまうロボットに設計したのも、今この瞬間のためだ、女子供に弱い01がマリをどうしても助けたくなるよう仕向けるためなのだ」
そう、ここであの有名な、服の第三ボタンを外すと核爆弾が爆発するという、危険且つスリリングで、それでいてなんとなく青春時代を思い出してしまうような甘酸っぱい設定(どんなだ?)が飛び出すのである。
まあ、こんなぶっ飛んだ設定を考え付けるのは世界でも長坂さんくらいのものだろうが、核爆弾を用意できるのなら、それをマリの体に仕込まずとも、普通に武器として使えば01を倒せるのでは?
あるいは、マリの体内に仕込んでリモコンで起爆できるようにしておけば、もっと簡単だったろう。
もっとも、こういうのは「スケバン刑事」23話の爆弾人形と同様、ややこしい設定にした方が見てる方がハラハラドキドキできるので、ドラマ的にはこれで正解なのである。
ザダム「激痛回路のスイッチを入れろ」

マリ「ああっ、ああっ……」
イチロー「マリさん、しっかりするんだ」
マリ「苦しい、ううっ、イチローさん、ボタンを外して」
激痛回路なるものが発動して、マリが色っぽく悶え苦しんでイチローに縋りつくのだが、
ナレ「
ザダムのリモコンスイッチで、マリの体内の激痛回路がマリに死ぬほどの苦しみを与える」
よりによって、ナレーターが「リモコン」と口走ってしまい、
「じゃあ、マリの核爆弾もリモコンで起爆させんかいっ!!」と言う視聴者のツッコミを、自分たちで誘発してしまうことになる。
これを専門用語で「やぶへび」と言う。
あと、ボタンを外すのは、別にイチローじゃなくてもマリ本人にも出来るのだから、マリが周りに誰もいないところでボタンを外して爆発していたら、一体どうするつもりだったのだろう?
服のボタンなんて、必要がなくても手遊びで外したりすることがあるからね。
イチロー、相手が女性なので戸惑っていたが、やむなく、第一、第二ボタンと外していくのだが、

マリの胸元が乱れ、ちゃんとブラまで見せているのがエライ!!
初登場回で、パンツとブラまで見せた特撮ヒロインって、ちょっと他では思いつかない。
しかも、志穂美さんの「あっ」とか「うっ」とか言う喘ぎ声のSE付きなので、かなりのいやらしさである。
結局、長坂脚本の素晴らしさは、そのぶっ飛んだ発想と巧みなストーリーテリングの背後に隠された性的隠喩にあるのではないかと、このシーンを見て思った。
特に今回のエピソードは、マリ以外にも、悪人にぐるぐる巻きにされるミニスカ少女たちや、自らスカートを持ち上げるミサオなど、殊更にその傾向が強い気がする。

ビッグシャドウ「それでいい、良くやったぞ、マリ、01くたばるがいい、はっはっはっはっ……」
ラスト、三番目のボタンが外れるのを大笑いしながら待っているビッグシャドウの顔を映しつつ、「つづく」のだった。
これだけ次週が待ち遠しい特撮のヒキって、これまたちょっと他では思いつかない。
やっぱり長坂さんは天才である。
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