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「超獣戦隊ライブマン」 第43話「怪!? ギルドス最期の姿」



 第43話「怪!? ギルドス最期の姿」(1989年12月24日)

 タイトルから分かるように、この回から、いよいよ幹部たちの殉職が始まるのである。

 ただ、以前から言ってるように、主に戦隊シリーズで見られるこのパターン、個人的にはどうにも好きになれない。

 つまり、最終回が近くなると、だいたい1話につきひとりずつ悪の幹部が死んでいくと言うものだが、当然、話が進むにつれて、賑やかだった悪の巣窟の過疎化がどんどん進んでいくのは、少子高齢化大国日本に暮らす身としても、実に悲しいものがあるからだ。

 別に徐々に減らしていく必要はないのだから、最終回と、その直前の2話くらいで一気に片付けてしまえば、ぎりぎりまで頭数を維持できるし、その方が、いかにも悪らしい華々しい死に方ではあるまいか。

 まあ、幹部がひとり、またひとりと死んでいくことで、最終決戦がより一層盛り上がるという作劇上の効果はあるだろうが、一方で、これも以前から言ってるように、殉職するのは悪の幹部ばっかりで、ヒーローが一人の犠牲者も出さないと言う、非対称の構造がより一層鮮明になると言う問題も抱え込むことになる。

 ひっくるめて言うと、いっつも悪の人たちばっかり全滅するのは不公平なので、たまにはヒーローからも殉職者を出せと言うことなのである。

 前置きが長くなった。

 前回、気合を入れ過ぎて干し柿のように萎びてしまったビアスだったが、ギガブレインウェーブシステムを構成する11個の大脳からエネルギーを貰い、いつもの若々しい姿に戻る。

 ビアス、もはや、そのシステムがなければ一日たりとも生きていけないほどに老衰が進んでいるらしい。

 
 ビアス「最後の一個、急がねばならん、それも最高の頭脳を……1000点頭脳を」

 ビアス、何事もなかったようにマゼンダたちの前にあらわれる。

 マゼンダ「ビアス様、一体どちらにいらしておいでだったのですか?」
 ビアス「たわけ、お前たちこそこんなところで何をしている、お前たちは片時も勉強を忘れてはならぬ身であろう」

 ビアス、気遣う部下たちを逆に叱り飛ばす。

 しかし、「勉強」って言うと、まるで受験生の子供たちを持つお母さんみたいなので、せめて「研究」って言って欲しかった。

 ビアス、ガッシュに命じて壁に5人の点数を表示させるが、

 ギルドス「冗談じゃねえ、そんな点数、消してもらおうじゃねえか!!」

 突然、ギルドスが、ベーヤンのようなべらんめえ口調でビアスに真っ向から反抗する。

 
 ブッチー「ギルドス、何を言うダスか」

 同じ宇宙人として、ブッチーが慌ててなだめようとするが、ギルドスは昂然と、

 ギルドス「ブッチー、ビクつくことはないぜ、大教授ビアスなんて偉そうなことを言っていたが、その正体は人間じゃないか!!」
 ブッチー「へっ、人間?」

 
 ビアス「……」

 ギルドスの指摘に、思わず片頬をヒクヒク痙攣させるビアス。

 ……

 つーか、この顔見りゃ、人間なのは分かりきってるので、いまひとつピンと来ない暴露であった。

 じゃあ、今までケンプたちは、ビアスのことを何だと思っていたのだろう?

 まあ、口癖のように「愚かな人間ども」と、人類を見下して来たビアスが、その人間のひとりだったとすれば、確かにビアスの権威に傷がつきそうだが、それを言うなら、ケンプたちだって元は人間だったんだけどね。

 ケンプたち同様、元は人間だったが、自らの体を改造してより高度な存在になったのだとすれば、何の問題もあるまい。

 ギルドス「地球一の天才か何か知らんが、地球なんてこの宇宙の片隅にあるちっぽけな星にしか過ぎないんだ、それに比べて俺たちは宇宙の天才なんだぞ。そんな俺達に点数をつけたり命令したり、おこがましいと思わぬか?」
 ブッチー「う、うん、いや、そう言えば……」

 ギルドスはなおもビアスをこき下ろし、自分たちの優位性をアピールする。

 ただ、ちょっと疑問なのは、ギルドスがビアスが人間だと言うことをどうやって知ったのかと言うことである。

 前回、豪の告白を盗み聞きしていたのはケンプとマゼンダだったが、彼らが、アシュラはともかく、外人部隊とも言うべきギルドスにわざわざそんなことを教えるだろうか?

 それに、ギルドスだけに教えるというのも変な話である。

 ギルドスの放言を黙って聞いていたビアスは、愉快そうに笑い声を上げると、

 ビアス「これはこれは、ギルドス殿、大変な自信ですな、だがそこまでおっしゃるからには、よほど凄いところをお見せ願えるのでしょうな」

 わざとへりくだった言い方をして、からかうようにギルドスを挑発する。

 ギルドス「ギルドカオス、ファントムエネルギー放射」

 ギルドス、ビアスの笑い声が消えぬうちに、頭脳核を取り出し、ガッシュの力を借りずに自らの手で頭脳獣ギルードヅノーを作り出す。

 ケンプ「自分の力で頭脳獣を作るとは……」
 ビアス「……」

 その離れ業にケンプたちは茫然とし、ビアスも驚いたような目を向けるが、ビアスのほうは演技である。

 何故なら……

 ギルドス「我がギルド星人の不滅の生命力を得て生まれし頭脳獣によってライブマンをひとりずつ片付けて見せる」

 自信たっぷりに宣言するギルドスを、ビアスはニヤニヤと謎めいた笑みを浮かべながら眺めていた。

 サブタイトル表示後、ギルドスの最初のターゲットである純一の姿が映し出される。

 純一は、足の悪い翔と言う少年と、その姉の由紀と言う少女と一緒にいた。

 
 純一「翔君、頑張れよ」
 由紀「翔、ダメよ、最初から諦めちゃ……やってみなきゃ、さ、おいで、お姉ちゃんのほうへ」
 翔「ダメなものはダメなんだよ」

 松葉杖なしで歩けるよう、リハビリをしているらしかったが、意気地なしの少年は、最初から無理だと決め付けて、なかなかやろうとしない。

 
 由紀「ねえ、翔」

 
 由紀「純一さんもねえ、あなたも同じ年の時に同じような怪我をしたの……でも、純一さんは頑張ったの」

 そして、管理人も今回チェックするまですっかり忘れていたが、由紀を演じているのが、日本を代表するロリロリ特撮ヒロインのひとり、湯原弘美さんだったのである!!

 いやね、40話はともかく、41話と、42話と、ドラマは無味乾燥だが、ストーリー上外せないエピソードが続いたので、管理人のやる気もどん底まで落ちて、それこそビアス様のように干乾びていたのだが、湯原さんの顔を見た途端、海綿体に見る見る新鮮な血液が駆け巡るような、熱い胸のトキメキを覚え、俄然やる気が湧いてくるのだった。

 ま、どうせなら、ミニスカで勝負して欲しかったところだが、ショートデニムと言うのも、これはこれで目に心地よい。

 由紀「そしてー、これは内緒だけど」

 由紀、悪戯っぽい目で純一を見て、弟の耳に口を寄せ、

 由紀「今じゃ、ライブマンなのよ」

 と、純一の秘密を囁く。

 

 
 翔「ライブマン?」

 
 ……

 思わず三枚も貼ってしまったが、リアルペコちゃんみたいに出した舌が可愛過ぎる!!

 もう、ギルドスの作戦とか、ビアスの正体とかどうでも良くなって来た。

 それはともかく、純一がライブマンだと聞かされ、子供らしく目を輝かせる翔。

 
 純一「初めはつらい、ちっとも進まなくてもイヤになる、でもね、そこを我慢して少しずつ頑張っていけば、必ず良くなるんだよ」

 純一は、自分の経験を話して、なんとか翔を勇気付けようとする。

 それはそれとして、首から下だけみると、男の子でもおかしくないような、弘美ちゃんのボーイッシュな衣装がたまらないのです!!

 くー、弘美ちゃんがもうちょっと年上だったら、ライブマンの新メンバーと言う可能性もあったかもしれないのに。

 由紀は弟の顔を覗き込むようにして、

 由紀「そうよ、あなただっていつかは、純一さんのように強くなれるのよ」

 しかし、正直、純一って「強い男」と言うイメージが全然ないので、勇介や鉄也のほうが良かったかもしれない。

 ギルドス「それはどうかな?」

 と、由紀の言葉に割り込む形でギルドスの声がしたかと思うと、三人の周りで小爆発が起きる。

 
 ギルドス「あれがターゲットだ」
 翔「純一さん!!」
 純一「任しとけ、俺はグリーンサイだっ」

 子供たちの前で良いところを見せようと、いつもより張り切って変身する純一。

 ギルドス「頭脳獣ギルードヅノーに勝てると思っているのか?」

 
 頭脳獣相手に苦戦するグリーンサイだったが、幸運にも助けられ、なんとかギルードヅノーを粉砕する。

 
 ブッチー「あっああっ……」
 アシュラ「おいおい、ブッチー君、何処が宇宙の天才なんダスか?」

 仲間の失態にうろたえるブッチーに、アシュラがその口調を真似て追い討ちをかける。

 にこやかに戻って来た純一に、由紀はパッと笑顔になる。

 
 由紀「だいじょぶですか? 純一さん」
 純一「任せなさいって、見事にやっつけてやったからな」

 純一、ほんとは負傷しているのだが、わざとなんでもない風を装い、

 
 純一「もう邪魔はさせないぞ、さあ、翔君、出来るかな」
 翔「僕、頑張るよ、そうしたら、きっとお兄ちゃんのようになれるね」
 純一「ああ、なれるとも!!」

 純一の勇姿に励まされ、翔は両脇に松葉杖を持って立ち上がり、歩行練習を始める。

 由紀「ありがとうございます、純一さん」
 純一「ライブマンだということが、こんな風に役に立って僕も嬉しいよ」

 だが、安心するのはちと早かった。

 ギルドス「ギルド星人の不滅の生命力の恐ろしさ、思い知らせてやる。よみがえれ、ギルードヅノー」

 ギルドス、散乱したギルードヅノーのパーツのひとつを手にすると、それに目からビームを当てて、一瞬でギルードヅノーを甦らせてしまう。

 ブッチー「どうダス、どうダス? 見たダスか、ギルドスの威力、ギルドス、宇宙一ーっ!!」

 たちまち元気を取り戻したブッチー、アシュラの体を突き飛ばしてギルドスに声援を送る。

 ビアスは、それを見ても何の反応も示さず、嘲るような笑いを浮かべて静観していた。

 三人が土管置き場でリハビリしていると、またしても周囲で爆発が起きる。

 
 純一「何者だ?」
 ギルードヅノー「ぐわあああっ」
 由紀「きゃっ」
 純一「ギルードヅノー?」

 倒した筈のギルードヅノーが再び現われたので、純一は戸惑う。

 で、この由紀の、控え目な、ほとんど囁くような叫び声が、激烈に可愛いのである!!

 こればっかりは実際に聞いてもらわないと伝わらない。

 
 翔「お兄ちゃん、やっつけたと言ったじゃないか」
 由紀「……」

 子供たちは、手のひらを返すように不審と侮蔑に満ちた眼差しを向ける。

 ……って、さすがに態度変わるのが早過ぎ。

 と言うか、今そんなこと言ってる場合じゃないと思うんだけどね。

 そもそも、怪人に襲撃されたと言うのに、何事もなかったようにリハビリを続行する神経がおかしいのだ。

 純一「やっつけた、確かにやっつけたんだ」

 純一が必死にアピールしていると、ギルドスが頭脳獣のそばに立ち、

 ギルドス「はっはっはっはっ、宇宙の天才、ギルド星人のギルドスの科学力と生命力はお前ごときの常識を遥かに超えているのだ」

 純一、再びグリーンサイに変身して戦うが、実力で上回るギルードヅノーには歯が立たず、攻撃を受けて土管の上から落ち、変身が解けてしまう。

 翔「純一さんが、純一さんが負けちゃったぁ」

 ここでやっと他の4人が駆けつけ、さらにコロンまで出動してライブクーガーの武器で頭脳獣を撃砕する。

 だが、ギルドスはまたしても一瞬でギルードヅノーを再生してしまう。

 純一「翔君、翔君ーっ!!」

 傷だらけの純一が、二人の姿を探して叫んでいると、

 
 由紀「……」
 翔「……」
 純一「翔君……」

 由紀が背中に弟をおぶって帰ろうとしているのが見えた。

 二人の目には、怒りと言うより、信頼を裏切られたような悲しい光が宿っていた。

 純一が、ギルードヅノーを倒したと嘘をついたと思っているのだ。

 だが、二人が土管の向こうへ消えた直後、由紀の悲鳴が聞こえ、

 
 ギルドス「ギルド星人の生命は不滅といったのがまだ分からぬか?」

 二人を人質にしてギルドスたちがあらわれる。

 ギルドス、ギルードヅノーを先に行かせると、

 
 ギルドス「純一、子供の命を助けたくば、ひとりで来い」

 そう言って、由紀の体を乱暴に突き飛ばして逃げる。

 ここ、土管の縁が湯原さんの後頭部のすぐ後ろにあるので、何気に危険なシーンだったように見える。

 
 由紀「ああっ、翔!!」

 湯原さんがミニスカだったらなぁ……

 すぐに追いかけようとする勇介たちを、純一が体で止める。

 
 純一「みんな待ってくれ、俺一人に行かせてくれ」
 めぐみ「そんな体じゃ無理よ」
 純一「でも、俺が行かなければ翔君が……」
 鉄也「それは分かってるけど、みすみすお前がやられるのを見てられるかよ」
 丈「あの頭脳獣はただの頭脳獣じゃないぜ」

 当然、勇介たちは、みそっかすの純一にそんな無謀な真似は許そうとしなかったが、

 純一「俺はね、ただ翔君を助けるためだけに行くんじゃないんだ、翔君を歩けるようにしてやりたいんだ。俺もね、翔君と同じ年の時、同じような怪我をして、つらいリハビリを受けたんだ。だから、翔君を見てたらほっておけなかったんだ!!」

 自分の真情を吐露して、仲間に理解を求める。

 しかし、まあ、ぶっちゃけ、そんな暢気なこと言ってる場合じゃないと思うんだけどね。

 現に、今、翔は「悪の組織」の幹部と怪人にとっ捕まってる訳で、下手すりゃ、既に殺されてる可能性だってあるわけだし……

 せめてギルドスが、「ひとりで来なければ子供を殺す」とか条件をつけていたならともかく。

 ま、そんなことはどうでも良くて、

 
 由紀「……」

 そんな純一の姿を、じっと見詰めている由紀が可愛いのである!!

 CM後、ギルドスたちの前にグリーンサイとなって現われた純一、いきなりギルードヅノーに強烈な頭突きをかまし、一撃で粉砕する。

 だが、またしてもギルドスの手で復活してしまう。

 この後も、

 ・ライブラスター(剣)
 ・サイカッター
 ・ライブラスター(銃)

 グリーンサイの攻撃で三度倒れ、その都度蘇る。

 しかし、いくら無限に再生できるからって、ギルードヅノー、耐久力低過ぎないか?

 これではいくら不死身であっても、戦力にはならないだろう。

 
 鉄也「純一が危ない」
 丈「このままじゃやれちまうぜ」
 めぐみ「ギルドスがいる限り、頭脳獣を倒すことは出来ないわ」
 勇介「純一は、翔君のために頑張ってるんだ。信じよう、純一を」

 4人は岩陰から戦いを眺めていたが、危機感を募らせるメンバーに対し、勇介はあくまで純一の気持ちを大事にして、動こうとしない。

 いや、だから、まずは子供の命を助けるのが先決で、純一の気持ちなんか二の次だと思うんですが……

 あと、勇介、髪型変えた?

 気付くのが遅過ぎだが、いつの間にか、リーゼントやめてたんだね。

 
 嬉しいことに、戦場には由紀も駆けつけてくれる。

 必死で戦うグリーンサイの姿を見て、翔がたまらなくなって走り出す。

 そう、歩けない筈の翔が走ったのである!!

 ……

 ってことは、今まで仮病だったんじゃねえかっ!!

 ま、ほんとは歩けるのに、怖くてその勇気がなかったということなのだろう。

 それはともかく、翔はグリーンサイのところまで駆け寄り、

 翔「もういいよ、やめてお兄ちゃん」
 サイ「動けた、動けたじゃないか」
 翔「うんっ!!」

 
 由紀「翔が、翔が歩いたわ!!」

 由紀もそれを見て笑顔になるが、歩くどころか、思いっきり走ってましたけどね。

 残念ながら、湯原さんの出番はこれで終わり。

 なので、後は簡単に片付けよう。

 勇介たちも変身して戦いに加わり、さらに二度ギルードヅノーを倒すが、二度目の敗死の後、ギルドスがビームを放っても再生しない。

 
 ギルドス「何故だ、何故蘇らぬ? 私の生命力は不滅の筈なのに、何故?」

 想定外の事態に、まさに吉沢秋絵の「なぜ?の嵐」状態になるギルドスであったが、やがてその体のあちこちから爆発が起き、いたるところにメカが露出して、その正体がロボットであることが判明する。

 
 ギルドス「ああ、どうなっているんだ、私の体はどうなってるんだ?」

 しかも、それはギルドス本人にとっても衝撃の事実だったようで、戦いも忘れてギルドスは茫然と自分の体を眺め回す。

 ブッチー「ロボット? ギルドスが……」

 無論、それは他のメンバーにとっても青天の霹靂で、

 ブッチー「ビアス様、どういうことダスか? ビアス様!!」

 ことに仲間だったブッチーのうろたえぶりは凄まじく、ビアスの足元に縋りつくようにして問い質すが、ビアスは謎めいた微笑を浮かべて何も答えず、

 
 ビアス「……」

 部下に背中を向け、声を立てずに、若干オネエっぽく笑うのだった。

 ロボットを作り、それにニセの記憶を埋め込んで宇宙人だと信じ込ませ、さらにそれを知って錯乱するギルドスの姿を見て笑うと言う、ビアスの、悪魔も裸足で逃げ出すような恐るべき冷酷さであった。

 ギルドス「私がロボットだなんて……宇宙人ではなかったのか……」

 前半、自分たちが宇宙人だと威張ってビアスを馬鹿にしていた分、真実を知らされて愕然とするギルドスの姿は実に憐れであった。

 が、「親が死んでも巨大ロボバトル」と言うように、ビアス及びスタッフはギルドスの気持ちなど斟酌せず、ガッシュにギルードヅノーを復活巨大化させて、強引に巨大ロボバトルに突入させるのだった。

 そう、ギルドスの再生能力も、ガッシュの再生能力と同じく、ビアス自身が開発したものだったので、ビアスがそれを見ても驚かなかったのは当然のことであったのだ。

 戦いの後、ボロボロの体を引き摺って、ひとり荒野を彷徨っているギルドス。

 
 ギルドス「私は宇宙一の天才、不滅の生命力を持つギルド星人ギルドスではなかったのか……どういうことなのか、ビアス、教えてくれーっ!!」

 ギルドス、天に向かって絶叫しながら、山から転がり落ちて爆死する。

 特撮史上においても他に類を見ない、あまりに悲惨な悪の幹部の死に様であった。

 なにしろ、自分が何者か知らないままに死んでいったのだから、その無念さは計り知れない。

 さて、その壮絶な死を見届けたライブマンであったが、

 めぐみ「純一、あなたの翔君を助けようと言う気持ちが不滅の生命力に勝ったのよ」
 純一「うん」

 いや、「うん」じゃなくて……単にギルドスが再生ビームを使い過ぎてオーバーヒートを起こしたようにしか見えないし、タイミング的にもなんか変である。

 めぐみ「そしてギルドスの正体も暴いたんだわ」
 純一「でも、どうして宇宙人でもないものが宇宙人の天才なんて名乗ってたんだろう」
 勇介「ケンプたちは天才振りを競い合っている、もしかするとその競争相手に使われたのかもしれないな」
 丈「となると、ギルドスを作ったのはビアスか……」

 ちびっ子たちが分かりやすいよう、妙に察しが良くなる勇介たち。

 そう、勇介が睨んだとおり、ギルドスとブッチーは、ケンプたちの競争心をより一層煽り立てるための道具に過ぎなかったのである。

 ギルドスの死に落胆するブッチーと、意想外の事態に戸惑いを隠せないケンプたち。

 そして、ビアスは相変わらず不気味な笑みを浮かべていた。

 以上、幹部の殉職と言う出来事以上に、ギルドスの正体がロボットだったことのほうが印象に残り、それ以上に湯原さんの反則気味の可愛らしさが胸に深く刻まれる力作であった。
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コメント

今回のガッシュ

まずは更新ありがとうございます!

ギルドスがロボットと判明しましたが、ガッシュは相変わらずの無反応。同族意識はないんですね…
「ビアス様が私を破棄するわけがない」という信頼もあるでしょうが、冷酷です。

その一歩で、ビアスが侮辱された時は怒ってました。いつもはビアスの方がキレていて、ガッシュは落ち着いてるんですが…今回は珍しく逆ですね。

ガッシュは無関心で残酷ですが、けっこう感情豊かです。ビアスが可愛がるのもわかってきました。


追記:最新のドンブラザーズは、ヒーローが殉職する予感がしますよ!

頭脳獣作りの件

ギルドスは研究を重ねに重ね、頭脳獣を作れるようになりましたが…ガッシュはノー勉強で、初期から頭脳獣を作れてます。ロボットとしての性能は、ガッシュより劣るかもしれません。

宇宙の天才が、遊んでばっかのロボットに負けるなんて…正体の次に哀れでした。

がらんどうのギルドス

高圧電流を受けた所にサイカッターとかスーツの全パワーを集中させての突撃とかはともかく、ライブラスターの銃撃で爆散してるのは只脆いだけにしか見えん……(鉄也と純一が交互にライブラスター撃ってれば完封できるので、その間に勇介達がバイモーションバスターでギルドス撃てば勝てるだろう)
いやそれ以前にギルドスが最初に作ったサイセイヅノーは自力で再生出来ているのだからどう見ても劣化している(ギルードヅノーはHP0からの蘇生でサイセイヅノーはHP全回復技持ちみたいなもんなので正確には違う能力だが、ギルードヅノーのHPが低すぎて大して変わらん)

……待てよ、そもそもサイセイヅノーは本当にギルドスが作った頭脳獣なのか?
ひょっとするとサイセイヅノーも不思議なパワーを持っていた十字架剣も両方ビアス製で、ギルドスはそれらは自分が作った物であるという記憶をインプットされていただけなんじゃないだろうか、道理でサイセイヅノーが強かった訳である

『ドンブラザーズ』の例のメンバーの場合、死ぬ方がマシな結末を迎えそうな気が……

最終回とその前の2話分だけで幹部を全滅させた作品で言うと幹部の数が多い作品だったら『ファイブマン』がそうでした(なお90年代以降だと幹部級が最終クールから何話か空けて段階的に減ったり、そもそも幹部が存在しないというか組織ですらない、敵組織そのものが1クールごとに変わる、とかがあるので一概に言えないのです)

ちなみに最終回近くで戦死者が出た作品としては、間違いなくカウントできるのは『タイムレンジャー』『ハリケンジャー』『アバレンジャー』の3作品、戦隊メンバーとなった訳では無い番外扱いや先代メンバーを含めると『ゲキレンジャー』と『ニンニンジャー』、戦死というか地獄に行って敵の無限復活を止める為にわざと死んだ『キョウリュウジャー』、00年代以降割とたまに死んでおります
基本的に皆追加メンバーとかで初期メンバーに死人出るのはまず無いですね(96年以降はVシネで翌年の戦隊と共演するのが恒例なので、前作で死なせたせいで出られない=仕事1本減る役者がいるのはダメだろうというのもありますが、単純に最後の最後で初期メンバー欠けたらチーム物として後味が悪すぎるんでしょう)

殉職

お約束の如く此処から悪の組織の大幹部の皆様の“殉職タイム”が始まりますが、何となく年末年始と重なって切ないものがありますね😅(何処がだよ🙄)

ビアス様最恐

>アシュラ「おいおい、ブッチー君、何処が宇宙の天才なんダスか?」
仲間の失態にうろたえるブッチーに、アシュラがその口調を真似て追い討ちをかける。
30話もそうですが、アシュラは嫌味の天才なんダス!好きなシーンです(⌒∇⌒)

>ビアスの、悪魔も裸足で逃げ出すような恐るべき冷酷さであった。
「マッドサイエンティストの首領」でもドクターマンは「息子が成長した姿のロボット(プリンス)」を作るとか未練タラタラ・・・

Re: 今回のガッシュ

> まずは更新ありがとうございます!

こちらこそ、いつもコメントありがとうございます。

> ギルドスがロボットと判明しましたが、ガッシュは相変わらずの無反応。同族意識はないんですね…

確かにちょっと冷たいかも。

> 追記:最新のドンブラザーズは、ヒーローが殉職する予感がしますよ!

情報ありがとうございます。

Re: 頭脳獣作りの件

> 宇宙の天才が、遊んでばっかのロボットに負けるなんて…正体の次に哀れでした。

いや、ガッシュも見えないところで勉強してるのかも……

Re: がらんどうのギルドス

> いやそれ以前にギルドスが最初に作ったサイセイヅノーは自力で再生出来ているのだからどう見ても劣化している(ギルードヅノーはHP0からの蘇生でサイセイヅノーはHP全回復技持ちみたいなもんなので正確には違う能力だが、ギルードヅノーのHPが低すぎて大して変わらん)

すっかり忘れてましたが、そう言うのがいましたね。

> ……待てよ、そもそもサイセイヅノーは本当にギルドスが作った頭脳獣なのか?
> ひょっとするとサイセイヅノーも不思議なパワーを持っていた十字架剣も両方ビアス製で、ギルドスはそれらは自分が作った物であるという記憶をインプットされていただけなんじゃないだろうか、道理でサイセイヅノーが強かった訳である

人の記憶まで操っちゃうビアス、怖過ぎですね。

Re: 『ドンブラザーズ』の例のメンバーの場合、死ぬ方がマシな結末を迎えそうな気が……

> 最終回とその前の2話分だけで幹部を全滅させた作品で言うと幹部の数が多い作品だったら『ファイブマン』がそうでした(なお90年代以降だと幹部級が最終クールから何話か空けて段階的に減ったり、そもそも幹部が存在しないというか組織ですらない、敵組織そのものが1クールごとに変わる、とかがあるので一概に言えないのです)

そうでしたっけ。ちなみに現在「ファイブマン」の下書きを執筆中です。

> ちなみに最終回近くで戦死者が出た作品としては、間違いなくカウントできるのは『タイムレンジャー』『ハリケンジャー』『アバレンジャー』の3作品、戦隊メンバーとなった訳では無い番外扱いや先代メンバーを含めると『ゲキレンジャー』と『ニンニンジャー』、戦死というか地獄に行って敵の無限復活を止める為にわざと死んだ『キョウリュウジャー』、00年代以降割とたまに死んでおります

ご教示ありがとうございます。私の場合、歴史が「オーレンジャー」あたりで止まってるので、どれも見たことないですね。

Re: 殉職

特に「ライブマン」は悲惨な死に方が多いですからね。

Re: ビアス様最恐

> 30話もそうですが、アシュラは嫌味の天才なんダス!好きなシーンです(⌒∇⌒)

アシュラ、イイ味出してますよね。

> 「マッドサイエンティストの首領」でもドクターマンは「息子が成長した姿のロボット(プリンス)」を作るとか未練タラタラ・・・

えらい違いですよね。

そういえば39話の宇宙人って…

返信ありがとうございます。ガッシュは気遣いを勉強してるのかもしれませんね。今回は病み上がりのビアスのそばに立ってたので、100点満点でした。

ところで39話に、善意で外来種をばらまくやべえ宇宙人がいましたね。実はこいつも、ビアス様のロボットかも…

「ビアスに星を滅ぼされた」と言ってましたが、ビアスがロボットを大量生産してどっかの星に送り、観察してから飽きて捨てた…というのが本当かもしれません。外来種植物をばらまきたがるのも、ビアスの策略だったりして。

これが昭和最後の回

これがスーパー戦隊で昭和最後の回となったので、昭和64年には事実上戦隊が放送されていなかった。
ギルドスは昭和最後に倒された幹部となった。

Re: そういえば39話の宇宙人って…

> 「ビアスに星を滅ぼされた」と言ってましたが、ビアスがロボットを大量生産してどっかの星に送り、観察してから飽きて捨てた…というのが本当かもしれません。外来種植物をばらまきたがるのも、ビアスの策略だったりして。

なるほど、そこまでは考え付きませんでした。

粗が多い

この回は、シナリオに説明不足の点が多くて、純一メイン回ということもあって低評価ですね。ゲストが湯原弘美さんでなかったらさらに低評価だったでしょう。
リアルタイムだったら「由紀ウゼー」とか文句を言ってたかもしれません。
湯原さんと自分は同い年なので現在の彼女を想像するのが少しばかり恐いです。

Re: これが昭和最後の回

> これがスーパー戦隊で昭和最後の回となったので、昭和64年には事実上戦隊が放送されていなかった。

なるほど、確かにそうですね。

Re: 粗が多い

> この回は、シナリオに説明不足の点が多くて、純一メイン回ということもあって低評価ですね。

それそれ別のエピソードにすべきだったかも知れませんね。

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