「セーラー服反逆同盟」 第18話「20億円の夢！シンデレラ騒動」 前編

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　気がつけば一ヶ月以上間が開いてしまった「反逆同盟」のお時間です。

　第18話「20億円の夢！シンデレラ騒動」は、通常エピソードとしては最後になる。19話からは中山美穂が（スケジュールが空いたので）本格的にドラマに参加すると共に、学園との戦いが最終局面へ入るからだ。

　1987年2月16日の放送。

　
　さて、冒頭、黒鳥学園の門前で、白のタキシードを着込んだ佐伯が、小学校時代の恩師である吉川マキ（楠トシエ）を出迎える。

　普段の暴力的な言動とは懸け離れた態度と、吉川マキの語る少年時代の佐伯の様子に、

　
　ルリ＆ユミ「フライドゴリラの意外な過去！」

　と、心底嬉しそうに笑う二人。

　佐伯、生徒たちから「フライドゴリラ」と言うあだ名で呼ばれているらしい。

　吉川マキはオーストラリアに住む大富豪の未亡人で、身寄りがないため、遺産相続人を求めて日本へやってきたのだ。佐伯が彼女のために紹介したのは大学時代の友人で弁護士の金坂（うえだ峻）であった。

　
　うえだ峻が演じると、いかにも胡散臭い、悪徳弁護士のように見えるが、ほんとに胡散臭い悪徳弁護士なので問題なし。

　金坂は、唯一の血縁者である娘を発見したと吉川マキに報告する。喜ぶマキ。佐伯も思わず貰い泣きする。

　
　さて、その後、吉川マキがひとりで京王線（？）に乗ってるとマナーの悪い（と言うほどでもないのだが）二人連れがいて、吉川マキが注意すると逆ギレする。演じているのは当時人気のお笑いコンビ、パワーズである。

　自分はよく知らんが、前回のふらみんご同様、読者の中にも知っている人は少ないだろう。

　
　と、ちょうど同じ車両に乗り合わせていたルリが、持っていたケーキを彼らの顔に塗りつけて吉川マキを助ける。ケーキがもったいない。

　それにしても何で大富豪の吉川マキがひとりで電車に乗っていたのか、謎である。

　
　はからずも意気投合したふたり。ルリは、マキから佐伯のさらなる過去の極秘情報をゲットして、のけぞって爆笑する。なにもそんなに笑わなくても……。

　吉川マキはすっかり彼女を気に入り、遠縁の娘と同い年だと知って、プレゼントの見立てに付き合ってくれないかと頼む。ルリは快く応じる。

　しかし彼らの様子を監視している怪しい男（新海丈夫）がいた。金坂の部下であった。

　
　部下から報告を受け、ルリのことを警戒する金坂。一方で、彼らがニセの相続人を仕立て、遺産を詐取しようとしていることが早々と判明する。このネタばらしはいささか早過ぎる。

　そして、彼らが用意した替え玉・エミを演じるのは山本理沙さんであった。つまり二役なわけね。

　山本さんはルリよりさらに蓮っ葉な感じのエミを器用に演じている。

　
　そんなこととは露知らず、吉川マキはルリと都内観光をする。プレゼントの見立てじゃなかったのかよと思うが、吉川マキとしてはルリと一緒に遊ぶ口実が欲しかっただけかもしれない。

　皇居とか国会議事堂とか東京タワーとか浅草とか、ベタベタなところを観光して廻る二人。「反逆同盟」ではあまり見られないシーンである。なおバックに山本さんの「Lonely Lion」が流れるので、とんと山本理沙のＰＶのような感じである。

　
　楽しい時間を過ごし、ホテルニューオータニ前で別れたルリだが、待ち伏せしていた金坂の部下に拉致されてしまう。彼らは吉川マキに近付くルリを怪しんでいたのだ。

　倉庫のようなところでルリを尋問する新海さん。しかしルリは何の他意もなく吉川と仲良くしていただけなので、何も話すことはないのだった。

　絞め殺されそうになるルリだったが、相手の股間を思い切り蹴り上げて、難を逃れる。

　ユミは自分の部屋でルリを介抱しつつ、何か陰謀が企まれているのではないかと考える。

　
　そして、吉川マキは遠縁の娘・マナミと感動の対面を果たす。無論、これはエミが化けているのだが、金坂はちゃんと戸籍なども偽造して用意しているのでわかりゃしない。

　しかし山本さん、今回はルリとエミとマナミを演じ分けねばならなかったので、大変だったろう。

　
　そんな彼らの様子を見ているのはユミとルリ。どっちの画面にも山本さんがいるのだ。

　ふたりは僅かな手掛かりを元に、マナミがいたという修道院へ向かう。

　
　二人が話を聞く中年の修道女を中真千子さんが演じている。右の若い修道女はケイのスタントなどを担当していたＪＡＣの恩田真美さんである。。

　そして、修道女に見せてもらったマナミの写真が、吉川マキが会った娘とは全く別人であることが判明する。さらに、マナミは既に交通事故で亡くなっていることを知らされ、愕然とするふたり。

　ただ、視聴者は既にからくりが分かっているので、ユミたちと一緒に驚けないのが残念だ。

　後編へ続く。