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「時をかける少女」(1983年) その1



 この映画、岡寛恵さんがちょこっとだけ出ているのだが、その部分だけチェックしようと久しぶりにDVDを見たら、なんか前見たときよりも面白くて、膚がゾクゾクするほど青春のまばゆい輝きに満ちた大傑作のように思えてきた。大袈裟だな。

 昔は何も感じなかった知世さんの、外見的な物差しだけでは計れない存在それ自体の魅力にも、最近漸く気付いたようだ。これはまあ、大林監督の彼女に対する思い入れがフィルムに反映している面も大きいのだが……。

 それにひきかえリメイク版はつまんなかったなぁというのはおいといて、しばらくレビューをかましていきたいと思っている。エイプリルフールにピッタリのネタである(どこがだ)。

 しかし、自分の持ってる特典いっぱいつきのDVDは既に廃盤のようで、まあ中古ならいくらでもあるけど、新品だとデジタルリマスター版しかないようだ。こちらは特典映像がごっそり削られているので、古い方を見た方が絶対良い。BDも同じなのかな。

 で、その前に、筒井康隆の原作も最近読み返してみた。こちらも永遠の命を持つ傑作である。それで、映画がかなり原作に忠実だと言うことが再確認できた。事件の起こる日付、曜日なんかも同じだし、キャストの名前もほぼそのままだ。ストーリーやキャラクターの相違についてはその都度書いていくが、最初に二点だけ原作との違いを記しておく。

 一、舞台

 原作では特に明記されていないが、ごく普通の都市……つまり東京のどこかのようだ。

 映画では、言うまでもなく尾道の開発から取り残されたような情趣のある町が選ばれている。

 二、学年

 原作ではヒロインは中学三年生で15才。深町は11才。

 映画では、高校2年で16才。深町も年齢は同じくらいのようだ。



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 まず、DVDのメニュー画面。

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 映像特典としてかなり貴重なフィルムが惜しげもなくぶっこまれている。

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 オーディションでの知世さん。バレエも踊っていた……。

 他のコンテンツも至れり尽くせりで、とりわけ大林監督による熱い語り(20分くらい)が素晴らしい。思わず「結局○○○○じゃねえか」と叫びたくなる虞あり。

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 さて、冒頭は、原作にはないスキー教室のシーンから。美しい星空をバックに、いかにもセットで撮ってる感じの芳山和子(知世)、堀川吾朗(尾美としのり)のほのぼのしたやりとり。なお原作では堀川ではなく浅倉なのだが、撮影の際は、「堀川」と言う実在の醤油屋の子供と言う設定だったので、彼だけ堀川に改められているのだ。

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 和子がひとりで雪の上を歩いていくと、分厚い胸板にぶつかり、

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 垂直に近い角度で見上げるところも可愛くていいですね。

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 ここで、深町一夫(高柳良一)登場。

 映画では冷静沈着でロマンティストだが、原作ではいつもぼーっとしている、などと書かれている。吾朗のほうも、映画だと妙に大人っぽくて落ち着いた雰囲気だが、原作だとずんぐりむっくりで短気で、やや子供っぽい印象を受ける。

 この後、他の生徒や先生たちと合流し、「雪祭りのパレード」の幻想的なシーンを挟んで、

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 帰りの電車の中で、楽しくお喋りしている和子たち。

 最初は全篇モノクロだが、この辺から部分的に彩色されていくという当時としてはかなり凝った手法が使われている。

 ここでの和気藹々とした雰囲気も好きだ。

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 で、電車が左から右へ進むに連れて、

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 春の到来を世界全体が告げていく……

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 はい、ここでタイトル!

 ここは、荘厳なBGMの効果もあって、美しいと言うよりなんか肌寒くなるような怖さがあるんだけどね。

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 新学期の4月16日土曜日の授業風景。

 福島先生(岸部一徳)も、立花先生(根岸季衣)も優しくて良い先生。おまけに生徒もみんな良い子。とても高校2年には見えないが、1983年のそれも尾道と言う田舎だったらありかなと思わせる。

 手前の女の子は神谷真理子(津田ゆかり)で、これも原作に出てくるキャラ。ちなみに立花先生は映画オリジナルのキャラである。

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 授業の後、和子たち三人は理科室の掃除をすることとなる。最近理科実験室が荒らされているということで、防犯のため新しく鍵が取り付けられ、それを神谷が和子に渡すシーン。

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 吾朗はやたら「腹減った」と喚きつつ掃除するのだが、その割に食事のシーンは結局なかったな。
 和子は残りは自分がやるから、吾朗と深町にはゴミを焼却炉に捨ててきてくれと頼む。なお、原作ではゴミを捨てるのは和子で、男二人は手を洗いに行くだけである。

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 で、ひとり残った和子は、鍵のかかった理科実験室から物音を聞きつけ中に入り、運命の時を迎える。

 子供の頃、テレビで見たときに、この手前の人体模型のあたりが妙に薄暗くて怖かったなぁ。DVDだとクリアで、あまり怖くないけどね。

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 彼女は、壊れたフラスコからたちのぼる薬品の香(ラベンダーのような)を嗅いで、意識を失ってしまう。

 続く。


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コメント

おわー、エイプリールフールにふさわしい清純派企画ですねえ(失礼)!

そうだ、私は岡寛恵さんを見ようと思って原田知世中毒になってしまったのだった。

仰るとおり「外見的な物差しだけでは計れない」魅力なんだと思います。とにかく顔とかスタイルとかはそんな大きな要因じゃなくて、表情とか仕草とか。それも演技で作れるほど器用じゃないから、可愛いのデス。

知世さんの場合、容姿的な美しさが際立つのはむしろ30台後半くらいなんじゃないかと。竹中直人監督(笑)の「さよならcolor」は良かった!凄い。若い。あんな可愛い37歳(?)がいるのか?て感じです。

Re[1]:「時をかける少女」(1983年) その1(04/01)  

こんな素晴らしい作品の良さが、私の拙い文章で伝わるとは到底思えませんが……。ま、始めたからには最後までやるです。

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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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