「セーラー服反逆同盟」 第17話「にせ者現わる！汚れた白い制服」 前編

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　忘れた頃にやってくる「反逆同盟」のお時間です。

　第17話「にせ者現わる！汚れた白い制服」（1987年2月9日）は、ニセの反逆同盟が現れると言う異色エピソードである。

　
　ユミが自宅でテレビを見ながらご飯を食べている。

　
　ワイドショー番組の司会を演じるのは、当時の日テレアナの小倉淳さん。

　
　そして「今週のヒロイン」と言うコーナーに、ゲストとして登場したのは、なんと「セーラー服反逆同盟」の三人！　無論、ニセモノである。

　
　本物のユミは、ブラウン管を見たまま固まってしまう。

　
　ただ、三人はアナウンサーに「自己紹介してくれ」と言われても「秘密です」と答えるしょうがない連中で、コーナーそのものは全く内容が無いまま、1分くらいで終わってしまう。

　彼らは一応、黒いマスクをかけているのだが、

　
　バレバレじゃねえか！

　ユミにしても他のクラスメイトにしても、一発で森口博子だと分かるはずだが、その辺はドラマのお約束で、絶対ばれないのであった。

　三人はひたすら有名になりたい一心で、テレビ局に売り込んだらしい。出演の後、テレビ局の階段を降りてくると、人気芸能人（泰葉？）がファンやマスコミに取り囲まれてちやほやされている。

　自分たちもあんな風になりたいと話していると、

　
　そこにいあわせた雑誌記者、田崎に声をかけられる。彼は「反逆同盟」を現代的なヒロインとして特集記事にしたいと協力を持ちかけてくる。

　演じるのは片桐竜次さん。

　
　三人（ヒロコ、マユミ、マリ）はあっさりと承諾する。

　
　具体的には、こういう街のチンピラを、

　
　白いセーラー服……ただの夏服なんだが、本家が着てる白いセーラー服をわざわざ新調するのは勿体無かったのだろう……をまとった三人がやっつけ、その様子を片桐に写真に撮らせるのだった。

　マリ「世間をお騒がせするクズども」
　マユミ「お前らのようなタコは許さないよ」
　ヒロコ「法に代わって裁いてやる！」

　と、独自の決め台詞も用意されている。

　ちなみに最初にやられるこの二人組のスケバンを演じるのは、当時の女性お笑いコンビ「ふらみんご」である。自分は全然知らないのだが……読者の皆さんも同じだろう。

　その後も、街にはびこる悪を倒していく三人。もっとも、本家「反逆同盟」たちのようにヤクザとか殺し屋とかマッドサイエンティストとか、そういう本格的な悪を相手にするわけではない。

　
　ユミたちのクラスでも、「反逆同盟」は大人気で、女子たちが一斉に白いセーラー服（つまり夏服）を着て登校してくる始末。この時、ユミたち本物と、ヒロコたち偽者だけは普通の制服を着ているのが、とてもわかりやすい。ユミは、薄々、偽者の正体はヒロコたちではないかと気付いている様子。

　
　彼らの活躍は新聞でも大々的にとりあげられる。

　……だったら、別に雑誌の特集記事なんか要らないのでは？

　
　無論、本物の皆さんは面白くない。

　ルリは「せこいんだよ、反逆同盟の仕事にしちゃ」と斬り捨てる。

　しかし、リーダーのユミの態度が煮え切らない。

　
　ユミ「反逆同盟の名前に拘ることはないわ。偽者も本物もないの。別に悪いことしてるわけじゃないんだから」

　一方、田崎も、「君たちのやっつけているのはあくまで小物だ」と指摘し、今度はかねてから彼が目をつけていた大悪人……宝石を密輸しているという加藤と言う男に制裁を加えてみないかと持ちかける。躊躇する三人だが、どうしても有名になりたいマユミにひきずられるかたちで、引き受けてしまう。

　いや、だから、田崎に書いてもらわなくても既に十分有名だと思うのだが。

　
　なお、ここで田崎が三人に見せる加藤（演・山野史人）の写真が、おもいっきり宣材写真なのがご愛嬌。

　そして三人は、夜の街を歩く加藤を尾行するのだったが……

　後編に続く。